人力でGO

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感染のピークアウトを迎えつつある世界・・・人口の30%が感染?

2020-04-11 09:31:00 | 新型コロナウイルス
 



■ 感染のピークアウトで30%の国民が感染? ■

昨日の人力流・感染率の掲載では、「感染のピークアウトで人口の30%が感染している」という前提に疑問を持たれた方も多いかと思います。

上のグラフが私が適当に書いたものですが、感染対策を何も取らなければ、このウイルスは感染者1人が2.5人に感染を拡大し続ける(自然再生産係数R0=2.5)とされているので、グラフの黒線の様に鋭いピークを持つ正規分布を描きます。左右対称となるので、感染ピークの時点で、感染者の人数は集団免疫が獲得されるという人口の60%の半分の、人口の30%になります。

一方、ロックダウンなどの対策を取ると人との接触が制限されるので、一人の人がコンスタントに2.5人は感染させる事が難しくなります。当然、再生産係数もR0よりも下がります。この場合の再生産係数Rは2.>R>1となります。最小値を1としたのは、R=1以下では感染者数が減少するからで、感染拡大が続く限りはR>1となります。

グイラフからも分かる様にロックダウンなどの接触制限を強めると、R<R0となり、感染の進行が穏やかになります。この状態で、緩やかな正規分布を形成するというのが赤線のグラフです。このグラフの最終的な感染者数はやはり国民の60%としています。だから、ピークアウトした時点の感染者数は国民の30%と見なす事が出来ます。

■ 疑似的なピークを作っている場合 ■

ロックアウトなどの極端な封じ込め策を行った場合、Rが一時的に1を下回るので「疑似的なピーク」が現れる事も考えられます。この場合、ピークでの感染者数は人口の30%を大きく下回る可能性が有ります。

しかし、この様に疑似的なピークが形成され、感染が収束したと思われる頃にロックアウトを解除すると、一時的に低下していたRがR0に近づくので、再び感染が拡大し始めます。結果的には国民の60%が感染するまで、感染は続きます。

■ 感染のピークを越えたかに見える各国の新規感染者数 ■



上のグラフは各国の新規感染者数ですが、イタリア、スペイン、フランスはピークアウトしている様に思えます。これから、各国がロックアウトの解除に向けて慎重にタイミングを計る訳ですが、ロックアウトによって疑似的なピークが形成されていた場合、再び感染が拡大する恐れが有ります。

1月23日から封鎖が続いた武漢は4月8日に封鎖が解除されています。この解除のタイミングが正しかったどうかは数週間後に明らかになるでしょう。世界の国々はこの結果を見ながらロックダウンの解除のタイミングを決めるはずです。

■ イギリスの抗体検査にも期待 ■

イギリスは大掛かりな抗体検査を国民に実施しますが。残念な事に検査精度が高く無いと報道されています。IgMとIgGという二種類の抗体の有無から感染状況を調べるらしいのですが・・・その検出精度が高く無いらしい。

IgM陰性・IgG陰性 ー ウイルス未感染
IgM陽性・IgG陰性 ー 感染初期
IgM陽性・IgG陽性 ー 感染中~後期
IgM陰性・IgG陽性 ー 治癒後(免疫状態)

現在、アメリカも迅速抗体検査キットの開発を急いでおり、これが実用に耐えうるものであれば、世界の国々は抗体を獲得した人(感染経験者)から社会生活に復帰させる、部分的なロックアウトの解除をスタート出来ます。

若い方で、仕事をバリバリやりたい方は、早めに感染しておいた方が良いかも知れません。あまり家に閉じこもっていると、いつまで経っても抗体を獲得でき来ません。(仕事をサボりたい人には最高の口実になりますが・・・。)


■ 日本の感染は今から始まるというファンタジー ■

以前、コロナのPCR検査で陽性反応が出た男性が、飲食店(パブ)に入って感染を広げた事件が日本で起こりました。男性を直接接客していない女性従業員が待合室のソファーに座って感染したと報じられています。3月4日の事です。

世間に新型コロナウイルスの感染力の強さを印象付けた事件でしたが、私は椅子にちょっと座った程度で感染するなどとは、とても思えません。むしろ、感染したとされる女性は既に別のルートで感染したと考える方が自然です。

陽性反応者の濃密接触者の検査をしていて、たいして濃密に接触もしていない別の感染ルートの感染者が検査に引っ掛かっただけ。


そもそも、韓国より緩いコロナ対策しかして来なかった日本で、感染が広がらないと考えるのはファンタジー以外の何物でも有りません。




上のグラフは韓国の新規感染者数(PCR検査の陽性者数)ですが、キレイに正規分布の形を描き、2月の末の感染がピークアウトした事が分かります。

日本に比べ大量のPCR検査を実施している韓国ですが、それでも検査人数は国民の1%程度だと言われています。PCR検査すら必用としない、ほとんど症状の出ない感染者が沢山居る事が分かるかと思います。



何も強制的な対策を講じて来なかった日本で、3月末までアウトブレイクが起きていなかったと信じている人は、「日本人はこのウイルスに対して防御魔法が使える」とか「対ウイルス防壁を展開できる」と信じているに等しい。脳味噌が異世界に飛ばされている可能性が高いので注意が必要です。脳味噌をドラゴンに喰われる恐れが有ります!!







東京都で感染爆発は起きているのか・・・データの信憑性自体が低い

2020-04-11 08:59:00 | 新型コロナウイルス
スミマセン、先日の東京都の記事ですが、寝ぼけてエクセルを入力していて、入力と集計を間違えていました。最新のデータを加えて修正しています。いや、だってPCR検査者の対する感染率が2%とか6%とか、全国平均に対してあまりに低すぎるじゃないですか・・・これはヤッチマッタと確認したら、やはり間違えていました。「人力でGO」の信用性なんてこの程度、読売新聞さんディスっちゃってゴメンナサイ!!

でも間違えたら訂正しなくちゃダメだよ。新型インフルエンザの時には、皆さん恐怖を煽りまくって今回と同様に高い致死率を報道した後に、本当の致死率を報道していませんでしたよね。



■ 東京のデータを検証してみた ■


スミマセン、上の表は間違いです。寝起きでエクセルを操作していて、PCR検査者数を全国のままにしていました。さらに日毎の感染者数も入力間違えていました。


これが正しい集計、4月9日までのデータが発表されているので追加しています。3月15日の週を外したのは、何故かPCR検査者数よりも、感染者の数が多いので割り算が発散してしまう為。

上のフラフは東京都の1週間毎のPCR検査数と新規感染者発生数です。県別ではPCR陽性者数は公表されていないので、今回は感染者で検証しています。

3月15日の週以前はPCR検査数が0と(マジか!?)、統計として意味を成さないので3月15日以降で「感染数/PCR検査数」のグラフを作成してみました。月-日の一週間平均です。

実際にはPCR検査の翌日に感染者数が増加する傾向があるので、本当はPCR検査と感染者数の合計位置を1~2日ずらす方が精度は高まるかとも思いますが・・・。



スミマセン、上のグラフは間違いです。寝起きでエクセルを操作していて、PCR検査者数を全国のままにしていました。さらに日毎の感染者数も入力間違えていました。


これが正しい集計、4月9日までのデータが発表されているので追加しています。3月15日の週を外したのは、何故かPCR検査者数よりも、感染者の数が多いので割り算が発散してしまう為。

このデータだけ見ると感染者は順調に増えている様に見えます。ただ、37度以上の発熱が4日以上続く人を検査して、その後、濃厚接触者を検査するという手順を踏んでいると思われますが、PCR検査数に対する感染者の割合は2%から4週間で6%に増えています。

確かに感染者数は着実に増えていまが、感染者の数をPCRの件数で割る(PCR検査者の中での感染率)は、都が警戒を露わにした3月最終週で跳ね上がっていますが、その後は横ばいというか直近では低下傾向が見られます。

このデータから言える事は次の通り

1) 東京都の言う通り3月29日までの1週間で陽性率が高まっている
2) 4月に入ってから検査数を2~3倍に増やしている
3) 4月に入ってからは3月最終週よりも陽性率が下がっている

東京都は3月12日以前のデータを公開していませんが、12日以降も検査件数は0の日が続いていした。不思議な事に検査はしていないのに、感染者はチラホラ確認されています。もしかすると他の都府県で検査されているのかも知れません・・。

検査をしなければ感染者も見つからない訳で、3月16日に602件、18日に219件、19日に105件とまとまった数の検査をしていますが、その週の感染者は60人に留まっています。

これは感染末期の状態を捉えたデータだと思いますが、東京都の対策担当者も多分同様に感染がほぼ終息したと考えたハズです。(公には感染者はほとんど居ない事になっていますが)

しかし、3月の最終週に入って陽性率がポンと跳ね上がったから大あわてしたのでしょう。感染の第二波が始まったと考えたに違いありません。(公には第一波が始まった事にしていますが)

(4/11追記)


■ 感染は本来指数関数的に増えるはずでは? ■

一般の方は「やっぱり東京の感染者は増えているワ!!」って怯えるのでしょうが、私はこのデータは違和感しか在りません。感染者の増え方が少なすぎます。

東京都は、「感染初期の増加を、対策によって抑え込む事にある程度成功している」と説明するのでしょうが・・・・感染率2.5のウイルスの感染拡大としては、あまりにも拡大ペースが遅すぎます。

■ 統計的な検証が出来ない ■

そもそも、3月初旬の「検査数0」って何よ・・・・。東京にウイスが持ち込まれていない訳が無く、各国とも水際対策は完全に失敗している状況で、東京で感染が広がっていないというのは、あまりにも違和感あり過ぎでしょう。

アメリカが言う様に「日本の統計は信用できない」のです。特にオリンピック延期前のデータは統計的価値は皆無というか・・・・そもそも検査していないからね・・・・。




知事   オリンピックも延期になっちゃたし、これから風当たりが強くなるわね・・・。

職員   海外でもオリンピックの為にPCR検査をやらずに感染者を隠していると言われています

知事   仕方ないわね、PCR検査の件数を増やしましょう・・・


1週間後


職員   知事・・・やはり見つかりましたね

知事   こうなったら、徹底的にコロナ対策をやってNY市長みたいに支持率を稼ぐわよ。

職員   これから大変になりますね。



1週間後


職員  PCR検査を増やしているのですが、感染者がなかな見つかりません・・・

知事  それじゃあ困るのよ、もっと盛大に感染が拡大している様に見えなくちゃ!!

職員  感染らしいという噂を聞いて検査をしているのですが・・・スカが多くて・・・

知事  感染者は何処にいっちゃったの?

職員  ・・・・流行のピークをとっくに過ぎてしまったのでは・・・・




おおおーーーと、いけない。真面目な検証をやろうと書き始めたのに、妄想が暴走を始めた。この辺にしときます。