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「重し」が外れた中東情勢の行方・・・イラン大使館襲撃

2011-09-12 10:40:00 | 時事/金融危機
 

■ エジプトのイスラエル大使館襲撃 ■

エジプトのイスラエル大使館を群衆が遅い、
大使館は閉鎖に追い込まれました。

エジプトとイスラエル国境での
エジプト人警官死亡事件は、
イスラエル側が早期に「遺憾の意」を表明して
沈静化するかに見えました。

しかし、エジプト国民はこの事件に過剰に反応しています。

 過激なガス抜き ■

「中東の春」ともてはやされてムバラクを追放したものの
生活は改善されず、市民の不満は解消されていません。

独裁政権が多い中東では、
国民に不満は屈折した形でイスラエルに向けられて来ました。

これは適度なガス抜きになり、
政権維持に大きく役立っていました。

政権側はイスラエルとの対立を演出しながらも、
国民を適度に管理して、
イスラエルに対する直接攻撃は
過激派の専売特許とされてきました。

ところが、ムバラクやカダフフィーといった「重し」が外され、
国民のイスラエルに対する敵意がむき出しになっています。

大本は物価高による生活苦がストレスを生んでいますが、
不安定な新生の政権にその不満をぶつける訳にもいかず、
溜まったストレスは「イスラエル憎し」という感情に転化されています。

■ イスラエルのストレスを相当に高まっている ■

先日のイスラエル国内の45万人デモでも分かる様に、
物価高はイスラエル国民の生活も圧迫しています。

イスラエル国民は、現在の非常にアンバランスな
中東情勢を理解していますので、
今の所、「反アラブ」の強硬意見はあまり台頭していません。

しかし、ストレスが限界に達すれば、
イスラエル国民は一転して反アラブ強硬派に変身します。
その時、ネタニヤフ首相が国内世論を抑える事が出来るのか、
それとも国家の存亡を掛けた戦争へと発展するのか・・?

■ 「金余り」と「財政危機」解決の切り札「中東戦争」 ■

多分筋書きは以下の様でしょう。


1) 金融危機とソブリン危機が進行する
2) ユーロ、ドルの下落に歯止めがかからなくなる
3) 世界的規模のリセッションが発生する
4) 新興国バブルも崩壊する
5) 世界の通過は「勝者の無い下落」・・・世界的インフレの圧力が最大化

6) 中東で戦争が勃発
7) 原油を初め資源が急騰し、一気にインフレが加速
8) 世界全部の貨幣の信任が失われ、インフレはさらに加速

9) 1000%程度のインフレで財政赤字や借金が相対的に目減り
10) 単独の通過は存続の危機となり、「世界共通通貨」に注目が集まる。

11) IMFのSDRが新通貨システムとして本格稼働する
12) 世界の通貨は、通貨バスケットにより信任を確保する。

さて、脱落するのは、ドルか円か、元かユーロか・・・・。
キーワードは「新旧交代」かもしれません。


おまけは、原油高騰による原子力の復権。