Kimama Cinema

観た映画の気ままな覚え書き

恋のロンドン狂想曲

2012年12月01日 | 2010年代 米

恋のロンドン狂想曲(原題:You Will Meet a Tall Dark Stranger)

2010年 アメリカ=スペイン
監督:ウッディ・アレン
出演:ジェマ・ジョーンズ、ナオミ・ワッツ、ジョシュ・ブローリン、アンソニー・ホプキンス
アントニオ・バンデラス、フリーダ・ピントディア


これは、邦題と原題のバランスが絶妙ですね!
邦題だけだとそこまで良いとは思わないかもだけど、原題をみると・・・なるほど。
イギリス人って、ほんとに変な人が多いからね~。もちろん個人的な偏見ですよ。

それはさておき、ウッディ・アレンが2組の夫婦の恋のから騒ぎを描きます。
作家志望のロイと、美術家志望のサリーは違う恋を夢みて、サリーの父アルフィは
コールガールと再婚、元妻のヘレナは占い師にはまり中。
それぞれの思惑が行ったり来たりの大騒ぎ。
なのですが、娘夫婦であるサリーとロイも、それほど若くないし、
テーマは「老いらくの恋」なのかなーという気もします。

若いコールガールに溺れるアルフィ役;アンソニー・ホプキンスの表情が実にかわいい。
まさに老いらくの恋だけど、単なるエロじじいには見えない、アンソニー・ホプキンスの
清潔感はさすが。
その逆を行くのが、娘の夫役のジョシュ・ブローリン。窓からみえる隣のマンションの
美女に夢中の、鳴かず飛ばずの作家。だらしない風でも手練手管に長けている。
その妻サリー役には、ナオミ・ワッツ。
この人は年を重ねるごとに深みが出て、素敵になっていきますね。
その更に上をいくサリーの母:ジェマ・ジョーンズ。
上品かつ下世話な・・・矛盾した魅力をふりまきます。
彼女が言う「人生は一度きりじゃないのよ」ってセリフ、すごいなー。
来世でやり直せば良いのよって。

俳優さんたちの魅力あふれる群像劇でした。