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教育

2020年07月27日 | 社会派らぼ
プロ野球は、8月から球場収容人数の半分まで観客数の上限を引き上げる予定でしたが、来月末まで5000人の観客数で行う事を決めました。既に販売済みのチケットは払い戻されるようです。Jリーグも同様、観客数の制限緩和を見送っています。シーズンの開幕が見送られたり、無観客試合だったりしたところから考えると、徐々に通常への道を模索している最中でしょうか。ただ増え続ける患者数の現状を憂いつつ、一日も早い解禁を皆が待ち望んでいます。

アマチュアスポーツ界でも、夏の甲子園が中止になったように、大きな大会は開けないものの、大会目指して練習して来た選手たちの想いに応えるため、各地区で独自大会が実施されているようです。但し、例年に比べれば試合数も少なく、練習時間の制限などもあって、生徒たちには「物足りない」夏になっていると想像します。

が、こうした緩やかな「夏」が、選手たちの力を高めている…という話があります。しのぎを削る試合数が減ったことによって、投手達の故障の原因となる登板過多が減り、練習時間の制限が生徒たちの成長を引き起こしたというものです。例年、生徒たちは厳しい練習と過密な試合に明け暮れていたりもするのが、今年に限りいつも通りの練習すらままならなくなっている…にも関わらず、例えば投手の球速が上がったと言います。また、体を大きくするためと称して「食事」量も無理に多く詰め込んでいたものが、それなくしても自粛期間中の選手たちの体が勝手に大きくなっているとか。

過度なトレーニングや食事管理が選手たちを強くする…と、指導者も選手も信じ込んで来たけれど、実は時間的なゆとりは大きな成長要素だったというのが、コロナ時代の新発見のようです。練習や試合がままならない危機感は、選手たちの積極的な自発的研究を促したという見方もあります。動画でプレーイメージを構築したり、言われるがままのメニューをこなす練習から、自ら考える練習にシフトしたことが功を奏しているとも考えられます。

放置すれば必ず自分に甘くなって練習を怠る結果を招きかねないから…と、他校より少しでも「多く」の練習を課して来たことは、実は逆に選手たちの成長を阻害していたかもしれないというのは大きな発見です。だから…、生徒たちの自主性に任せる放任主義が良いのかというと、それはそれで、怠惰の呼び水になりかねません。

折しも中国の元女子フィギュアスケーターの選手が、現役時代の練習場でのコーチからの暴行を告白しています。最近、アスリートが虐待被害を訴えるケースが続きますが、元はと言えば、少しでも「厳しい練習を課して」という選手管理方法が、いつしか指導者は高圧的になっても仕方がない、アスリート側は指導してもらうからには我慢せねば…という図式が当たり前になってしまった…ところから派生して来ているかに思えます。

過度なトレーニング云々以上に、コロナへの危機意識、コロナによる喪失感、何かをしなくてはという焦りの中で、何ができるかを自ら考える事が大切だったということを示している…という今回の「発見」が指導方法を見直すきっかけになるでしょうか。「未来」に向かって、真剣に自ら求めることの大切さ。スポーツだけに限らず教育全般の中で、改めて考え直す必要がある課題だと思われます。

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2 コメント

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Unknown (はむ)
2020-07-29 02:27:31
楽しく競うのが理想かな?私はストイックにはついていけないです…笑い
何か (らぼ)
2020-07-29 06:28:41
「自分らしく」「自分を活かす」
例えば、最近の就職指導などは、そうした視点を大切にしているようですが、肝心の「自分らしく」を理解しきれていないような気がします。
「自分探し」といった言葉も良く使われますが、「自分が楽しければ、それが自分を活かせる場所」といった勘違いを起きている気がします。
「生きる」ことへの真摯な姿勢。宇宙のどこか彼方から、ピンと引っ張られて、思わず背筋を正すような「何か」が必要だと感じています。

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