意識して見ているからかも知れないが、今年のスキー場には老人が多い様な気がする。
団塊の世代、とか言われる奴等が、定年後も数年、会社にしがみついた後、完璧にクビになって、何もすることがなくて、スキーに憶えのある数%が戻って来ているから、かも知れない。
彼ら団塊は、学生の時はワタクシの先輩、会社に入ってからはワタクシの上司だった。
いつも、「こうあるべき、あああるべき」、「こうすべき、ああすべき」と、セコセコ言いながら、セカセカ動き廻っていた。
前にやってみてダメだった事が判っていても、せずにはおれない人達。
それなりに教養はあっても、何か薄っぺらい印象の人達。
春夏秋冬、元気で、朝昼晩、勇ましく攻撃的な人達。
還暦を過ぎて、稼がなくても生活に困らないのに、働かずにはおれない人達。
決して好々爺になれない人達。(全てではありませんよ、念のため、団塊より年上にもそんなヤツいたし)
しかしダンカイ様も、定年を過ぎて5年も経つと、企業も飼ってはおけない。
で、放り出されて、家庭からも疎まれたダンカイ様の数%がスキーにお越しになっているのか。
ただ、ゲレンデで大人しくして頂いておれば、山へ入ると見なくて済むのでいいが、最近流行りのパックカントリーとかで、上がって来られると困る。彼らは山スキーでも、「こうあるべき、あああるべき」、「こうすべき、ああすべき」と言い出すだろう。
ホンマ、カナん話ですワ、オウジョウしまっせ。(でも、無視すりゃイイだけ、ですけどネ)
但し、ダンカイ様の数%は、昨年まで来ていて原発事故でもう来なくなったハクジンより、まだまだ少ない、と思う。
スキー場のお客サンは今年、更に減っている様に思う。’12年もスキーは儲からない様だ。
上の方のリフトの運転開始は遅くなり、栂森カフェテリアの食事メニュウ終了は早くなった様だ。
お客さんがいないンだから当然。
このリフトに乗ったのは30年以上前だ。20年程前から椅子も外され停まっている。
ここの右側のリフトが動いているのを10年ほど前から見た事はない。
だからリフトも沢山動かさなくてイイし、食堂も上のゲレンデにまで設ける必要はない。
それがホントの信州山ろくの、冬の景色かも知れない。
鐘鳴丘ゲレンデの北側にズラ~ッと並ぶ宿泊設備。
その中の一つ、シャレた山小屋の様な、欧風スキーロッジ感覚の宿屋、昨年までは人が出入りしていた様に記憶しているが、今年は雪に埋まっている。人の出入りもない。
定宿の主人に聞いてみた。
「あぁ、あれね、JR東日本がやってたホテルですよ、ズッと赤字で、JRもあんなンだから、いつまでも維持できなくて、今年からヤメ、廃業ですよ」
「で、放ったらかしですか」
「イヤ、村で買うみたい、安く払い下げてくれるみたい、炊事が出来る部屋もあって、住宅にするらしいよ、ここへ移り住もうとする若い人たちに貸し出すみたい」
つまり、村営住宅だ。
へぇ~、エエやん、都会の鉄筋コンクリートの無機質な市営住宅とは違う。ナンセ見た目は欧風スキーロッジなのだ。それを村営住宅にする小谷村、やりますなぁ。
しかし、いずれにせよ、以前の様にスキーは儲からない、それでイイと思う。
リフトが停まれば歩いて登ればイイ。
山の上にカフェテリアがなくても、喰いモンは担いで上がればイイ。
村の人達はスキーで稼がず、昔からやっている山とタンボの仕事をすればイイ。
都会の絵の具に染まらなくて、イイ。
それでイイ、と思いますけどねぇ。
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