蒼ざめた馬の “一人ブラブラ、儚く、はてしなく”

山とスキー、車と旅、そして一人の生活

今年も感涙の中学生人権作文

2011-12-09 08:14:11 | 朽ちゆく草の想い

相変わらず世間は、慾にまみれたゴタゴタや、理由なき殺人などが溢れている。閉塞、焦燥、頽廃などの言葉しか思い浮かばない日々。

イヤイヤ、そんな事もない。感動、安穏、希望もあった。

毎年12月の初め、人権週間に合わせて新聞で紹介される中学生の人権作文。
今年も、彼ら彼女らの作文には、感動して泣いてしまった。ジンケン派のセンセがかなり指導していたとしても、感動した。

脳機能障害がありながら、普通に学校生活を送って、吹奏楽部に入って体育会でマーチングをしたお姉ちゃんの、枝垂れ柳のような強さを綴っていた少女。

火事を防いだ代わりに大やけどを負って、障害者となった後も普通に家事、畑仕事をこなして、毎年手作りのひな人形を送ってくれる、お婆ちゃんの強さと温かさを綴っていた少女。

認知症になりかけた身障者のジイジの、“シモ” の世話を偶々やった少女は、ジイジの施設への入所を「卒業」と称し、自分達がジイジとの思い出を憶えていれば、認知症のジイジの記憶の支えになる、と綴っていた。

聴覚障害のある少年は、医者になれた同じ聴覚障害のある青年から、その青年が医学部の授業を受けていた時、手話まで勉強して援助してくれた友達がいた事を聞いて、感動し、少し高い位の目標を持つ、という自分を綴っていた。

寒い3月の夜、家族と行った飲食店で、外からで覗いていた薄い服一枚の幼女を、警察に届け、その後、その幼女が母親の虐待で死んだ事を知った少女は、子供を育てない親、子供を守らない社会への憤りを綴っていた。

遊びに行く様な気持で行った修学旅行の沖縄で、壮絶な戦争の歴史を知り、自分たちを守ってくれるはずの日本軍から、「自決」を強要されると言う極限状態の中で、子連れの女性がある男に命をすくわれた話を聞き、人を思いやる心を、改めて綴っていた少女。

ニンゲンはやはり強いし、優しい、世間は愛で満たされている。

先月、となりの街の選挙では、知事から市長へ鞍替えしたあの勇ましい弁護士に、「都構想ちゅ~のはよう判らへんけど、何かやってくれる」と思った市民の多くが投票した。 何かやってくれる(?)、トンデモナイ事をやってくれるかも知れないのに。
この新市長は脱原発とか沖縄の基地負担軽減案など、時々エエことも言っているが、そもそも弁護士になりたての頃は、金貸しの顧問弁護士などをやっていたそうだ。
変な宗教団体に、子供が虜になってしまった親たちを助けようとして、逆にその宗教団体に妻子共々、コロされてしまった、あの弁護士とは違う。当然、好き放題クビ切りをする凶悪企業に対して、労働者と一緒に戦う弁護士とも違う。

この少年、少女達は、大きくなっても多分、こんな勇ましい弁護士には票を投じないと思う。そう願いたい。

先週、地元の某女流作家サンがラジオでしゃべっていた。 毎週やっている何かの番組のゲストだった。
この人、確か実家は三木の映画館だったハズだ。デビュウの頃は既に主婦で、オバサン(と言ってもワタクシより若い)だったが、テレビで見る姿は初々しく、慎ましく、こんな主婦でも才能次第で作家になれるのかと、羨ましくもあり、またチョット粋な近所の奥さんという親しみがあった。
しかし、久しぶりにラジオから聞こえる雰囲気は、エライはしゃいでおられる。
韓国から帰って来たばかりで、韓国では夜通し買いモンしまくって、ホテルへ帰って来たら、朝まで買ったモノを見せ合って騒いでいた、とか。
韓国は眠らない街で、ニホンも負けとったらアカン、と言う様な事を言っていた。
ワタクシより若い、と言ってももう50半ばのはず。
しかし、まだまだ「サカリ」の最中(?)、定期的に出す本もそこそこ売れて、楽しくて楽しくて仕方がない、と言った感じ。
今度出す本は、あちこちにその洋風建築物が残っている、アメリカ人建築家のヨメハンの物語らしい。
その女性は小野の最後の城主の娘だとか。数々の困難を乗り越え、外人との愛を貫いて国際結婚、その後は夫と共に色々慈善事業などを行ったそうだ。
しかし、城主の娘と言うのは、何かの爵位をもつ貴族。地位も財力もそこそこあるハズで、やろうと思えば国際結婚だって、慈善事業だって、何でも出来る(ハズ)。
まぁそんな女性の御立派な生き様にウキウキ、ワクワクする人も多いでしょうが、ワタクシとは別世界の人達。どうでもいいハナシ。

この作家サン、歴史の表舞台(オトコ世界)には登場しない勇ましい、立派な女性に注目した作品が多いとか(ご自分でそんなことを仰っておられた)。
そんな物語に興味ないので読む気はしないが、読んでも多分、この中学生の人権作文ほど、感動はしないだろう。

Imgp2796 昨日は冷たい雨、公園の散り行くイチョウ。


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