・・・テレビや新聞などの報道で、海外で活躍する若者が多い。
それに比べて、私たちの若いころは、ほとんど海外での活動などと云う考えは、初めから、頭に浮かばなかった。
何故なのかと考えてみた。
まず、私が青春時代の頃は海外に仕事以外で出かけることは、国の法律で、まだ許されていなかった。
「1人年間に一人当たり1回限り」という回数制限も撤廃され1回500ドル以内の所持金であれば、自由に海外旅行が出来るようになったのは、私が大学生になった1960年後半頃になってからでした。
こんな物理的理由が、当時の私達の頭から、海外での活動や、海外での就職の考えがなかった最大の理由らしい。
そのほかに、金銭的にも、就職した頃は、まだ1ドルが360円の為替レートの時代であった。
従って、給料の一年分くらい係る金額の海外旅行は、夢であった。
その頃は、私たちの初任給はアメリカ人の給料の1/10くらいだったのを覚えています。
そんな中でも海外へ行くと云う人は本当に特殊な環境の人だけだったように思う。