~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

まじめな練習の話

2010年02月04日 16時56分31秒 | 私のピアノ歴
やっと昨日今日で、なんとか「ショパン企画の曲が弾けるかも」という感じになってまいりました。
いやあ、ここまでくるのに時間かかった・・・・
譜面が超複雑というわけでもないのに、なんでこんなにかかったのかわかりません。ここから先がまだまだかかるというのに・・・・間に合うのか(汗)。
でも、今からは譜面がほぼ要らないので、家事しながらでも頭の中で練習できるし、細かいことを考えていけるので、それなりに楽しみな練習になってきます。
いつものことですけど、ここまでがまずはキツイ・・・・


ちょっと話は変わるのですけど、練習のこの段階までとここから先では、自分の手の大きさが変わったような錯覚に陥ります。
ここまではオクターブで精一杯、9度なんて・・と思うことたびたびなのですけど、ここから先はけっこう余裕です。どうかすると「10度いける?」と思えたりもします。
不思議です。
たぶん次の音(音程)を手が覚えているので、自然に広げて準備しているのでしょうね。だから、なんてことなく届く。これが曲が体に入っていない段階だと、慌てて手が用意するので、一種の緊張を伴って逆にキュッと固まるような状態になる。なので音も硬い、たたいたような音になる。
もちろんその人のクセもありますけど、私の場合、音の硬さは余裕のなさに直結です。
さらにさらに、本番で「たたかず柔らかい音を出す」となると、よっぽどの余裕が要る。
短期間で仕上げるとなると、弾いても弾いても足りない・・・・というのはこれ故ですね。みなさん同じことなんでしょうけど。


手の大きさそのものは、ごく普通だと思います。
よく「大きくていいですね」と言われることありますけど、オクターブは普通につかめ、9度は上からギリギリ、10度は調子の良い時どうかすると横から触れるという程度です。
ですが、10年前に再開したときはオクターブで精一杯、9度はまったく届きませんでしたので、やっぱりトレーニング次第なのかな、とも思います。
手や指そのものも柔らかくはないので、条件に恵まれているとは思いません。

よく「30年ブランクがあって50から再開した」といいつつ、オソロシイような大曲をバリバリ弾かれる方に遭遇します。子どものころ相当やってらしたとはいえ、やはりそれなりに老化はされているはずで、30年のブランクを経てテクニックを取り戻すには人に言えない苦労をされているはずです。
またそういう方々を、驚くべき短期間で相当のレベルまで回復させる指導者がいらっしゃるともききます。


子どもの頃のトレーニングが再開時に影響するのは、かなりの確率で真実だと思うのですけど、それを取り戻すこと、あと(子ども時分に身につけていない)テクニックをつけることについては、実は隠れたノウハウがあると私は感じています。
もしかするとそれは、小さい子どもがやるのとは少し違う方法であるかもしれませんし、個人差が大きいのでひとりひとりのオーダーメイドでないとダメかもしれません。
またこれは、10~30年の完全なブランクを経験した人にしかわからないものかもしれません。

私の場合、ずっとブログにも書いてきたように、右の4の指はどこか問題があり、つい一昨年くらいまでは引きずったまま弾くか、さもなくば4の指を使わずに弾いていました。
2007年に一年かけて自己流で克服に努め、さすがに「4の指を抜いて弾く」という事態はなくなりましたけど、これはかなり危ない、下手をすると腱鞘炎と紙一重のトレーニングだったと思っています。
今でもすぐに調子が落ちるのはこの指です。

オクターブ以上の音程をつかむのも、年月をかけて徐々に・・・・と言いたいですけど、実際はこれまた2007年に一人で地味に脱力の練習ばかりやってかなり楽になりました。
自分であれこれ本を読んだり、勉強もしたのですけど、松本(和将)さんに初めてレッスンをしていただいたとき、1時間脱力ばかりをしつこく教わったのがその元になっています。
その後、力はだんだん抜けてきましたけど、指のほうはまだまだ独立というかきちっと力が入っていませんでしたので、昨年(2009年)6月くらいから今度はこっちを充実させるべくトレーニング中、というわけです。


年とってからでも、「自分で」計画的にトレーニングを研究し、できればいいトレーナーを得ると、時間はかかりますけど、それでも少しずつ進歩はみえるものです。
ほんといろんなことしました・・私も。洗濯干すときに1と4の指で洗濯バサミをはさむとか、買い物袋(軽いもの)を下げる時、2345を順番に指送りするとか・・・・バカバカしいようなことも試してみました。

これからもいろいろやるだろうとは思うのですけど、やっぱり再開組というのはそれなりに大変です。あきらめずに頑張っていくしかありません。

(本日、まじめな内容につき、オチなし。以上)