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あんにょんはせよ

ロンドンで出会ったオトメン韓国人旦那と2014年12月生まれの娘と
ソウル西部でのんびり暮らしています。

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ミュージカル WICKED (2012年 来韓公演)

2012-07-01 | ミュージカル・演劇・コンサート


ミュージカル「WICKED」ブロードウェイオリジナル版が
ソウルの漢江鎮(ハンガンジン)にあるブルースクウェア劇場にてこの夏公演をしています。

私はこのたび3回目、ウジュンは初鑑賞です。
記憶は定かではありませんが、たぶん3年半前の冬に見ました。

その時の経験上、予算とステージの動きを考えて
3階席の中央の座席を予約しました。
ひとり、70,000ウォンでこの座席は正解!
もちろん、それなりに高い値段を支払えばいいお席になりますが
私のロンドン生活中のミュージカル・演劇の1公演分の支払額は30ポンド以下と決めていたため
当時のレートで約5,000~7,000円以上を支払わずに、数多くの公演を見るようにしておりました(笑)
(そんなわけで、平均週2・3回の公演鑑賞をしていました。贅沢!)

今回は、一番安い座席が50,000ウォンでしたが
こちらは座席が、いくつかのシーンで台無しになってしまうので避けたほうが賢明です。
もし、50,000ウォンの座席でもなるべく前列、中央側
できるだけ左側の座席は避けたほうが良いです。

さて、まず感想から言いますともう最高でした!
久しぶりにショーを観て、鳥肌が立って、涙がこぼれました!
この快感がたまらずに、私は劇場へ通い続けてしまうのでしょう…。

5月の新婚旅行では、ロンドンで3年ぶりにBilly Elliot The Musicalを観たのですが
残念ながらかつてこのショーにあった躍動感も、熱気も欠けていたため
わたしが劇場通いをする最大の理由「会場全体の凄まじい集中力と熱気を感じること」
これらが出来ず、不完全燃焼でした。
それに近いものが、BIBAPだったかなぁ?
でも、ちょっと違うんですよね、空気が。

さて「Wicked(ウィキッド)」とは何ぞや?と思われている方に、簡単なあらすじを。

舞台は「オズの魔法使い」でお馴染みのオズの国。
「オズの魔法使い」で登場する、良い魔女「グリンダ」と悪い魔女「緑の肌をした魔女(エルファバ)」が
実は、大学時代のルームメイトだったというビハインドストーリーです。

という訳で、この通り「オズの魔法使い」を観ないまま、この作品を鑑賞してしまうのはダメです。
もう話になりません。
「オズの魔法使い」は1939年の映画でかなり古いため、見たことがないという人が多く
それなのに「ウィキッド」を観て「凄かったけれど、よく分からなかった」と口をそろえてそう感想を述べるので
1939年のジュディ・ガーランド主演の「オズの魔法使い」は必ず観てから
「Wicked」を観るようにしてください。
本当にこの感動も台無しになります…。
むしろ、1939年の作品とは思えないくらい精巧で上質な「オズの魔法使い」に驚く人も多いはず!

1幕はグリンダとエルファバの出会い、衝突、友情の育みが描かれ
2幕からは本格的に「オズの魔法使い」の話がリンクしていきます。

「オズの魔法使い」の主人公ドロシーの旅のお共として登場する
案山子、ブリキ男、ライオンの誕生秘話も上手にリンクしていくのでファンは必見!
なぜ、脳みそがないカカシなのか、ブリキ男はハート(心と心臓の両方の意味)がないのか
ライオンは勇気がないのか
もちろん、勧善懲悪で描かれた「オズの魔法使い」の台詞と
チグハグな部分も出てきてしまいますが、彼らの「望み」の理由まであるので面白いです。

この「Wicked」という作品は、アメリカの湾岸戦争がきっかけで製作された作品で
正義と悪は本当に正義で悪なのか?
という、すべての事柄には表と裏の2面性があるという強いメッセージ性があります。

また、肌の色や種族、そして性別による差別が愚かで無意味だと言う事が
ドーンと物語、台詞、歌詞に詰まれていて
この曖昧で不確かな現代社会をオズの世界に置き換えて
世間一般の「悪い魔女」である「エルファバ」が吹き飛ばします。

言うならば、現代社会で戦う女性の背中を押してくれる作品です。


会場は、とても規模が大きかったです。
収容人数は、かなり大きくてロンドンのTheatre Royal Drury Laneくらい
(すみません、比較がロンドンの劇場しか出来ません…。)
Stall(1階席)、Dress Circle(2階席)、Upper Circle(3階席)まである大きな劇場に
ほぼ満席状態でお客さんがいたので、熱気は凄まじいものです。
梨泰院(イテウォン)近くのために、欧米の方々が多いのも面白かったです。

ちょっと心配だった、エルファバ&グリンダ役の女優さんの声量。
この作品は、この2人の「声のパワー」に作品の善し悪しがかかっていると言っても過言じゃないほどに
1幕の終わりで見せるナンバーでは、ど迫力満点の歌が待っています。
これが、イマイチだと観ても満たされた気持ちには決してなれないんですよね。

ロンドンで観たときは、Stall(1階席)の前から5番目くらいの左端っこ。(この経験上左はぜったいダメ!)
たしか、20ポンドもしない本当に安い座席でしたが
ステージからは近かったので、1幕の終わりにある
女優さんふたりの凄まじい歌が体にビリビリと電気を与えるような衝撃があり
座席シートにはりついて、息をするのも忘れるほど聴き入ったのです。

その勝負曲「Defying Gravity」は、ロンドン公演で観たときとは
少し印象も解釈も違うなぁ、と感じたけれど
わたしは、今回の公演バージョンの方がしっくりくるし、気持ちが良かったです。

この3年間ずっとブロードウェイ・オリジナル・キャストのIdina Menzel & Kristin Chenowethの歌で
聞いていたので、やっぱり彼女たちの「声」に比べると
少し細くて、やわらかいイメージになってしまうのですが
でも、このお腹のそこから決意の言葉をはきだす歌は、ぐわぁぁ!と心をつかまれ
全身鳥肌でいっぱいになりました!
気持ちが良かったー!!!!

誰も、わたしを引きずり降ろすことなんて出来ない!












※ここからは、少々ネタバレ内容もありますので(未見の人で勘の良い人は分かっちゃいます)
読んでも問題ない方のみ、続きをどうぞ…。
再び、赤字が出てきたら、そこからは読んでいただいても問題ありません。


誰も、わたしを引きずり降ろすことなんて出来ない!

と、Wizardまで名指しして啖呵きるエルファバがカッコイイです!
全体的に、この作品は少々英単語の複数の意味を知っていると
そのセリフの複数意が分かるので、面白さも倍増します。

このナンバーの最初にエルファバとグリンダが憎々しげに言う

「I hope you're happy」

この言葉が、前半と後半では違う意味合いで使われるのも面白いです。

「あなたがそれで幸せなら結構!」



「あなたがそれで幸せならいいけれど…」

こういうニュアンスの違いは韓国語字幕でどうだったのかは…知りません(笑)
わたしは、韓国語字幕を読むよりも英語を聞いたほうが早いので…^^;

別々の道を歩むふたりの強さを感じるこの曲は
心が折れそうな出来事がある時に聞くとスカーッとするので、大好きなミュージカル曲のひとつです。

第2幕は「おお」と感じるシーンが多いです。
やっぱり、「オズの魔法使い」は必見。
「オズの魔法使い」の結末を知っていたら、エルファバとグリンダが
どういう結末になるのかはご存知でしょう。

でも、それが正義かな?

結末は面白いことに、観客に委ねられます。
セリフの上では結末は「ひとつ」なのですが、照明とそれまでのセリフをつなげると
これはどちらなんだろう?と感じる人は多いハズです。
この作品にある意味重くのしかかっている「正義と悪の両面性」が結末にもあるんですよね。

人によっては、エルファバの結末は「オズの魔法使い」
人によっては、エルファバの結末は「ウィキッド」がかかげるテーマ

それぞれが感じるものが違います。

ただ、私はフィエロの「みんな頭がからっぽだからそのまま信じるんだ」のようなセリフが
この結末のヒントと思っています。
あくまで私の感じる結末なので、このセリフを2つの意味でひろう必要がないのかも知れませんが。




ここまでが私の思うWickedです。


今回、とーっても面白かったことが劇場に
緑色の服や装飾品をしている人が多かったこと!
みんなエメラルドシティの住民みたい(笑)

韓国人のブロガーさんの間では「センスのいい人は緑の服を着ていく」…そう^^;
まさに「Wicked!!」なんだけれど…。

そんなエメラルドシティの住民カラーな服を着た方々は思い思いに
劇場で記念撮影をしていたのですが
その中で極めて、「緑色の服」で目立っていた青年がいました!

なんと、、、迷彩服!(爆笑)

確かにクリーーーーンなんですが、迷彩服って…。
軍人さんですね^^;

本当に素晴らしかったです。
やっぱり、韓国や日本ではなかなか体験することが出来ない「英語公演」
1年に1度か2度こうして来てくれれば、この充実した気持ちを思い出させてくれますね♪

なんと、今年の冬にはThe Phantom of The Opera(オペラ座の怪人)が
来韓公演することが決まったそうです!!!!!

昨日まさにウジュンが「今度はファントムを英語公演で見たいなぁ」なんて言っていたので
このニュースを朝聞いて二人で大興奮!!!!!

正直、わたしはファントムは物語が苦手です。。。
だって、いい年したオジサンが少女追っかけている変態にしか見えなくて…
ミュージカルという非現実に美を見出していますが、リアルに考えると気持ちが悪い…
全世界のファントムファンの方、申し訳ございません!
更に、最後に見たときはラウル役が小太りの三枚目なラウルだったので(正装がコメディアン…)
歌は上手いけれど、ビジュアルに幻滅して
「もう観たくない…」と思ったんですよねぇ…本当、ビジュアルのせいで後味悪くって…^^;
ラウルは小太りなコメディアン風はイケていないと思うんですが…私だけ?

でも、やっぱり歌が他のミュージカルとは違うんですよねぇ。
クライマックスの地下のシーンなんて、歌がすごすぎて号泣します(笑)

そんなファントムが観られるのは、楽しみ♪

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