once in a blue moon

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『お・い・し・いソウル』へようこそ!


あんにょんはせよ

ロンドンで出会ったオトメン韓国人旦那と2014年12月生まれの娘と
ソウル西部でのんびり暮らしています。

小さな幸せを大切に、というのが家族のモットー。


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HADESTOWN

2024-08-23 | ミュージカル・演劇・コンサート

夏休み観劇第2弾はハデスタウン


わたしの推しミュージカルで初演のときにはまりましたが
ビリーエリオットの観劇に忙しく2回しか観られませんでした。
そして興味をもった家族が再演は観たいと言っていたので今回みんなで観劇することにしました。


あらかじめ娘にはギリシャ神話の該当箇所の予習をさせ
夫はゲームで知識あるというので
それ以上の予習をさせずに行ったら2人とも理解できてなくてビックリ...(笑)

資本主義のハデスと社会主義のオルペウスという構図も読み取れず
舞台芸術として最高作品の演出の数々も読み取れず...

私が認識していたよりはるかに複雑でオタク向けの作品だったと分かりました^^;
(自分が変態追及型のオタク気質だったこと忘れていた...)

どうも観劇慣れしてない一般人にはハデスタウンの内容は難しいよう...
従来のミュージカルとも形態はかなり違いますしね^^;

ちなみに韓国語が中級レベルの日本人の方々も
単語や台詞の比喩が理解出来ずよくわからなかったと聞きました...

確かに言葉がわからなければ魅力は半減しますが
ここまで分からないかな???とビックリでした^^;

それでも演出やナンバーは卓越した作品なので
分からなかったと言っていた二人もなんだかんだ思い出してはいろいろ語っていて
やはりハデスタウンの余韻は、オルペウスの痕跡は確かにあるんだなとひとり感動しています



人生4カットも記念に撮りました


夕飯はシャロッテ観劇わたしの御用達の冷麺
しょっぱめ冷麺ですがシャロッテ近くで食事するならここが一番すきです

夏休みは2本ミュージカルを観させてあげられて良かったです
何か響いてるとよいなあ











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英雄(영웅)

2024-08-12 | ミュージカル・演劇・コンサート

夏休みの観劇第1弾はミュージカル「英雄」


日本統治時代の独立運動家、安重根を描いたミュージカル
日本の総理大臣、伊藤博文を暗殺した日本ではテロリストのひとりと認識されていますが
ここ韓国では祖国のためにたたかった英雄として人気の義士です。


今年から韓国史を歴史漫画で学び始めた娘
昨年は指切るシーンに怯えて絶対観れないと話してましたが
一年たてば成長しますね(笑)
安重根義士のミュージカルは絶対に観たいとねだってきたのでKTで半額で予約をしました。
観劇前には図書館で本を借りて予習

ミュージカルには水曜日のマチネがおおいのですが娘がカリグラフィー部にかよっていて
水曜日がレッスン日なのでなかなかマチネは行けないのですが
7月末が部活も習い事もすべて夏季休暇に入ったので運良く行けることに
しかし我が家みたいな家族がたっくさんいて
世宗文化会館が満席というすごい集客力でした(笑)


安重根役はミュージカル映画でも安重根を演じたチョンソンファさん
笑う男の初演以来かしら...?????

知名度も安重根役のなかでは一番高いのもあり大人気でした

今シーズンも安重根役はレ・ミゼラブルのジャン・バルジャンを演じたことのある俳優さんがキャスティングされておりましたが
納得のミュージカルとしてのキャラクターでした。

ミュージカルのつくりは少々、古くさいかな...
韓国のかたが好きな一曲、一曲が派手で拍手喝采で終わるスタイル
舞台セットもかなり変わるしキャストも多い
なんのひねりもないテンポの悪さで退屈にはなりました

そして、いかにもな安重根のお母さんのナンバーは会場中が涙のあらし
めっちゃ韓国...

でも、千葉十七との東洋平和にはぐっときました

娘をふくめ2024年の夏にたくさんの子供たちが
安重根が説く東洋平和論を聞いている

しかも千葉十七役には日本人ミュージカル俳優の野島直人さん
日本人が千葉役にキャスティングされたのは英雄史上初だそうです

日本人として、ここ韓国で
安重根役のソンファさんと千葉役の野島さんが東洋平和を歌うのは言葉には言い表せない感動がありました

日本と韓国
手と手を取り互いを認め合える
子供たちの未来はそうであってほしい

今日、多くの中高年の日本人が勘違いをしている反日、抗日
安重根はじめ、多くの独立運動家たちが何を守りたかったか少しでも目をひらいて
あたまをめぐらせたら全くちがう未来が訪れるかも知れません
学問を疎かにしてきた国の末路とはいえ未来は続きますからね

娘のおかげでよい観劇ができました(東洋平和のとこだけ←めちゃくちゃ演出だるい)












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イルテノーレ(일테노레)

2024-07-27 | ミュージカル・演劇・コンサート

韓国創作ミュージカルの新作イルテノーレを観ました。

2024年2月20日


2023年12月から芸術の殿堂で公演し2月末に一旦、閉幕
2024年3月から5月までブルースクェアにて延長公演

わたしは芸術の殿堂の千秋楽前に観に行きました。

この作品は2018年の夏
わたしがチェジェリムさんのファンになってすぐのころにジェリムさんがリーディングに参加していることで知った作品です。




2018年12月だったかな
1日だけの公開リーディングがあり座席は100くらいだったでしょうか
チケッティングに失敗しみたかたの感想を読むだけだったんですが
観た方すべてが大絶賛、大号泣
本公演にあがったら必ずみた方が良いとおすすめされイルテノーレが正式上演されるまで4年首を長くして待ちました

イルテノーレはバンジージャンプをする、メイビー、ハッピーエンドの製作陣の新作で
実在の朝鮮初のオペラ歌手、ユンインソン氏をモデルに創作したミュージカル

声楽専攻という専門的技術をもちあわせたジェリムさんにぴったりの役で
私ふくめ多くのミュージカルファンがキャスティングを待ち望んでいたのですが

リーディング途中からODカンパニーに制作がうつり
あれ?あれれ...????と思っていましたら
案の定、ジェリムさんは初演のイソン役にキャスティングされず^^;

まあオペラ座の怪人、レ・ミゼラブルとすでに2作かけもちしていましたから(年明け2月からラストファイブイヤーズも)
イルテノーレはないだろうとあきらめていましたが本当にお名前なく泣きました^^;

4年も待ったのに...

さらに大学生役はさすがに年齢的に厳しいかなと思っていたら
ジェリムさんより年上の年齢不詳の童顔グァンホさんにお手入れ完璧のウンテさんがキャスティング
年齢より見た目的にもアウトだったな~と笑ってしまいました(変態俺様ファントムとぎらつくイケ爺バルジャンが似合うビジュアル~)




長くなりましたが長年待ち続けたイルテノーレ
音楽監督の性暴力問題などで不買運動もあったりでしたがジェリムさんと同じく
リーディング参加されていた若手のソギョンスさんの回を予約しました


期待していた通り、ギョンスさん素晴らしかった!
さらさら水が流れるようにきれいに歌うギョンスさんの正解な発音
韓国創作ミュージカルである強み、音と言葉が合っている点
これらのバランスの良さは想像以上にイルテノーレの世界観に没入出来て余韻に深く浸れました

わたしが把握していたリーディング公演のあらすじに比べ抗日運動の比重が減り
夢に重点をおいた本公演のお話はよりドラマチックになったなと感じました。


観劇がおわり芸術の殿堂にかけられた大きなポスターの意味がわかり
観劇人生で初めて劇場を出てからもう一度泣きました。

これは凄い...。




ジェリムさんの歌で聴いてはいましたが実際に観て聴くのとは感動のレベルは段違い

大好きなメイビー、ハッピーエンドとは違い
開かれた結末ではないイルテノーレはわたしの好みではなく
繰り返し観劇したいとは思いませんが再演があればまた観たいと思います。

素晴らしい作品がまた生まれました!











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レ・ミゼラブル(레미제라블)

2024-07-12 | ミュージカル・演劇・コンサート

2023年12月2日~2024年3月9日(計6回観劇)


2023年10月から約1ヶ月半、釜山公演を行い12月から約3ヶ月のソウル公演がありました。
その後、3週間ほどだったか大邱公演まで。

私の推しチェジェリムさんが韓国レ・ミゼラブルのオーディションを初演から受け続け
三度目の挑戦にして主役、ジャン・バルジャン役を射止めファンとしても嬉しいキャスティングとなりました^^

実力主義のレ・ミゼラブルのオーディション

2021年にオーディションの告知を見てからジェリムさんの合格を信じて待っていましたが
長年やりたいと言い続けていた夢の作品に推しが選ばれ
さらに同時期にオペラ座の怪人のファントム役にも抜擢、出演されていて
彼が頑張って夢見てきた作品二作の出演決定だったので本当に嬉しかったです。

でもめったに上演しないオペラ座の怪人とレ・ミゼラブルの主人公に同時抜擢
かけもち出演をおもしろく思わない人々もたくさんいましてそれはそれは非難もあびました^^;

それでも、声楽出身で大学院で演技も学び
名実共に努力しオーディションで役を勝ち取りキャリアを築いてきたトップ俳優のひとり
ミュージカルの制作会社はもちろん
本国カンパニーからもかけもち出演を正式に認められてのキャスティングなんです
ズルいという個人的な幼稚な妬みで文句言われるのは滑稽ではありました。
分かりますけどね、ほかの俳優さんにチャンスをていうのは。

でも、じゃあ彼以上に歌え演技が出来るのか?って問題で。
ズルいと思うより実力を磨きチケット売れるだけの俳優になれば良いのではと私は思います
複数作品にかけもちしても尚、キャスティングしたいと各社が思う俳優さんになれば良いだけなんです。
ジェリムさんだってレミゼやりたく3回目の挑戦でジャン・バルジャン役を射止めたんですよ...?????

と、何を言われようと自信満々に飄々と仕事をされる我が推しジェリムさん
感じ悪いと言われていますが(顔も怖いし)私は努力を怠らずチケット代に見合うパフォーマンスをみせてくれるから大好きです(ヘタクソに支払うお金は私にはない←私も感じわるい 笑)

しかし1月末にコロナ感染され2作品でキャスティング変更を余儀なくされさらに猛非難をあびました^^;
コロナにかかる前から声帯もへとへとで普段なら絶対にやらない音程外しも私も目撃しました
どんなに体調不良でも声帯コントロールだけは韓国ミュージカル界トップクラスだったジェリムさんが
不調により音をはずすなんて前代未聞でして
多くの方々が怒り、返金要求もされていました(結局返金されず。これは良くないし失望でした。)

と、まあレミゼラブル出演はジェリムさんの長年の夢だった分だけ
良かったり悪かったり反響も様々でファンとしてたくさん心配はしましたが
わたし個人的には全くレミゼの話が好きじゃなく(笑)
やっぱりおもしろくもなくてジェリムさんが出演されない限り今後もうレミゼは観ないだろうな~と思いました^^;

日本で日本人として育ってきた私には革命もキリスト教の教えも共感できる知識も要素もないです(高校はミッション系だったので聖書は学びましたが)

改めて、日本で何十年もレミゼを上演している意味が分からなくなりました
日本人にとって、レミゼは壮大なファンタジー的な話なのかな?
バルジャンの慈悲とか学生たちの革命とか私の知る日本には共感する要素ないんですけどね...。
想像はできますが肌では感じないと言いますか...

一方、独裁政権だったり民主化のために革命をおこし民主主義を勝ち取ってきたここ韓国では
若い世代すらも民主化の大切さをよく知っていて関心も高く
観劇中の集中力も視点も日本人である私には理解の及ばないものが沢山ありました。


キリスト教の多い韓国ではジャン・バルジャンが歌うBring him homeも
神への祈り、讃美歌のように捉えてる方も多いなと感じました。

ジェリムさんのバルジャンはこのBring him homeを敬虔な祈りというより
神に挑むように歌われていたのが印象的でした。

一幕の独白で

ジャン・バルジャンは死んだ
新しく生まれ変わるのだ

と、歌います。
彼なりに善を積み魂を贖う努力をしてきたような粗野でがむしゃらな人間くさいジャン・バルジャンでした。

生まれ変わった(勝手なやり方)魂が救われるために
市長になったりコゼットを引き取ったりがむしゃらに善を徳を積もうと生きてきたバルジャンが
革命軍にいるコゼットの恋人マリウスをながめながら
どうか彼を家に帰して欲しいと祈り歌うのは偽善であり利己的なんだけど
彼なりの精一杯で神に挑むような歌いかたは荒々しいけど本当に「祈り」のように感じました。
独創的なキャラクター解釈で有名な俳優さんですが
私はやっぱり面白い俳優さんだなあと思いました。

ドラマチックに聖人のようなバルジャンに変わるんじゃなく
常に殺伐とした空気を纏い鋭利な目つきだったのもヨーロッパの狼みたいな印象で面白かったです。

それでいて途方にくれたように主よ、と歌う姿は迷える羊そのもので
ジェリムさんがレ・ミゼラブルの物語を「善も悪もない」と解釈され
バルジャンを狼であり羊であると表現されていたのは流石だなと感嘆でありました。

バルジャンがジャベールを逃がす時にジャベールに틀렸네. 넌 항상 틀렸어(間違っている。お前は常に間違えている)と言うのですが
その言葉はバルジャンが自分自身に言っているように聞こえ
バルジャンとジャベールというコインの裏表のような人物像をうまく表現されていたのも印象的でした。



このシーンは善きサマリア人を思い出すシーンでバルジャンもジャベールも迷える羊の一匹に過ぎない
でもこの瞬間、キムウヒョンさん演じるジャベールは実はバルジャンが一匹の羊で
自分は99匹の一匹に過ぎなかったと覚るような演技をされていたのが興味深かったです。

ジャベールにとってバルジャンは羊の皮をかぶった狼だったのに
善きサマリア人のようにジャベールを隣人として扱い解放する
それはジャベールにとって余りにも道理にかなわず不名誉な事だったのかな、と
当惑したような表情をされていたのが忘れられません。

そこからのジャベールの自殺はバルジャンのいる世界へいることが堪えられない、不愉快だ
一刻もはやく世界から決別したいという狂気がみえソウル千秋楽では
一番の拍手と歓声をウヒョンさんはもらっていたと記憶しています。





私の知識不足、経験不足ゆえレ・ミゼラブルは共感も理解も足りなかったけど
かねてからモヤモヤ分からなかったレ・ミゼラブルの壮大さは
ジェリムさんが解釈する「善も悪もない激動の時代に生きた人々の話」で
時代変われど共感できる人間叙事詩なんだと学び
少しは面白いな、と感じるようにはなりました。
まあだからと言って好んではもう観ませんけども^^;


それからエポニーヌ役で韓国ミュージカルデビューをされたルミーナさん
日本とインドのミックスで10代のときに韓国ミュージカルをみて韓国語を猛勉強をされ
さらにソウル大の声楽科で学び、韓国ミュージカルデビューをされた新星の俳優さん

完璧な韓国語で歌い演じられていて素晴らしかったです
耳がよく根からの俳優さんなんだなと感じました
韓国語ネイティブの話し方、呼吸をマスターされてるんだと思いました。

ルミーナさんは今年、日本のレ・ミゼラブルにもエポニーヌ役で出演されるそうで
これからの活躍に期待の役者さんです^^

























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RENT(렌트)

2024-07-11 | ミュージカル・演劇・コンサート

2023年12月13日



バタバタしていて書けなかった観劇記録
簡単に

2020年のコロナ真っ只中
パンデミックで世界中の公演がストップしたなか奇跡のように開幕したシンシカンパニーのRENTは
千秋楽まであと1日というところで早期閉幕

満を持して2023年秋にキャストを変えて上演

観たかったロジャー役はペクヒョンフンさん
ミミ役はキムファニさん
エンジェル役はチョグォンさん

どのキャストも素晴らしいクオリティなのはシンシ作品ですから信じていますが
この3名の揃う日で予約をしました^^


もうこれが2023年一番の感激な観劇で!

RENTは私は苦手な部類の作品なんですけども
かつて無いほど私のなかに刺さり気付いたらずっとハラハラ涙が溢れていました。

ヒョンフンさんはやっぱり歌の安定感も抜群だし背が高くきれいで
ファニさんは期待以上に歌がミミで強烈で

あちこちで歌っていてワケわからないChristmas Bellの芸術性の高さに
改めて感動をした公演でした

No day but today
いまいち私は共感できないこの作品なんですけど2020年8月に千秋楽を観れずに
早期閉幕してしまった事を心の底から傷ついていたのだと3年以上たち気付き
作品のメッセージに心から共感し癒された1日となりました。

チョグォンさんのエンジェルは歴代エンジェルでもっともヒールが高いらしく
さすがのパフォーマンス力でした

ジェイミーで観ていたあのキラキラ感
エンジェル役でいかしていてこれからのRENTも楽しみです

またRENTが上演したら観たい、そう思えた私にとっては宝物のような観劇となりました。







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