once in a blue moon

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あんにょんはせよ

ロンドンで出会ったオトメン韓国人旦那と2014年12月生まれの娘と
ソウル西部でのんびり暮らしています。

小さな幸せを大切に、というのが家族のモットー。


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ザ・キャラクター

2010-07-25 | ミュージカル・演劇・コンサート

 

ザ・キャラクター

タイトルを見てすぐに野田さんの言葉遊びを感じた。
英語でcharacterといえば、様々な意味がある。
さすが。

でも、少しこわくなった。
野田さんの巧みな言葉遊びは、時に難しすぎる。
出来れば、ウジュンにも分かりやすい言葉遊びで
終わってほしい…そう願っていた。

劇場へ足を踏み入れた瞬間
わたしの小さな願いは、届かなかったと悟った。

シンプルな舞台セット
そこには2枚の半紙に墨で書かれた

「俤」

「儚」

もちろん、日本語を1年前にお勉強したウジュンには
読めない漢字であって可哀相に思った。

幕が開けると、きたきたきた~
野田秀樹さんらしい言葉の嵐。
パズルのピースがバラバラにちりばめられ
客席に有無を言わせずに投げかける。

劇場いっぱいに「?????」が広がる。

しかし、物語の中盤からパズルのピースが
少しずつ、カチリカチリとはまっていき
はっと息をのむ結末を迎え
静寂の中幕は下りていく。

今回は、非常に重たいテーマ。
宗教も思想も「考える」ことを失った現代の日本社会を
野田さんらしい手法で風刺している。
メッセージ性が強い作品であった。

舞台セットのひとつであり
物語のキーワードでもある「俤」「儚」

の中にがいる」

さの中にあるのは

鑑劇中、次から次とあふれ出てくる漢字に
頭はフル回転で追いかけていく。

覚えているものは、「いの中にめがある」
の中にがいる」「きなく」「葉と書いて

それから、それから…。
知恵熱が出てきそうな内容でした。

幕が開けた頃は、ガサゴソ、ガサゴソ
物音が続いた客席。
終盤にむけて、固唾をのみ言葉の洪水を受け
ショックを受けている
あの静寂はおそろしい程の集中力であった。
前のめりになっている人が多かったのも忘れられない。

日本の舞台を観ていると、時々へんな気持ちになる
お腹の底から声を出すあの発声法。
日本語と言う言葉が、腹式ではないので
どうしても違和感をおぼえてしまうのは致し方ないこと。
不慣れな俳優さんがやると、時々パフパフした音となる。
野田秀樹さん、古田新太さん、橋爪功さん、銀粉蝶さん
舞台人には無用のようです。

終演後、野田さんが開口一番
「難しかったでしょ」
と、にんまりおっしゃったのを見て
うんうん悩む観客を見るのがスキな方だーと思った(笑)

また、次の作品を楽しみにしてます。

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