DMVは鉄道(軌道)と一般道の両方を走ることができる車輌です。
一時、JR北海道が開発を進めていましたが断念した経緯があります。
がしかし、ここにきてDMVが再び脚光を浴びてきた。
徳島県と高知県に跨る阿佐海岸鉄道で導入の動きがあるほか、
不通が続いている日高本線でも導入の検討がなされるとか。
DMVはもともと閑散線区のコストを削減するために開発された車輌ですが、
車体重量が軽いため雪に弱い、乗車定員の少なさなどの問題がありました。
しかし、一番の問題は運転免許でしょうね。
鉄道とバスの運転免許は全く違うため、両方を走るとなると運転手が2人必要になる。
閑散線区対策のために運転手を2人乗せるなどはコスト面から許されない。
一番いいのは、鉄道とバスの免許を統合した運転免許を創設すること、
これはDMV実験段階から言われていたことでした。
しかしこれには法律の改正などが必要になり、当面は現実味がない
次善の策は、拠点駅で運転手が鉄道側からバス側(あるいは逆)に変わること。
日高本線の例で言えば鵡川駅で運転手が交替し先へ進むということが考えられます。
鉄道側の運転手はJR北海道になるとして、ではバス側の運転手はどうするのか。
それはJR北海道バスの運転手なのか道南バスなのか。
日高本線と並行する路線バスを運行している道南バスを無視して進む同線の存続問題、
地域の最適な交通形態はどうあるべきかという本質的議論を避けています。
DMVという選択肢を出すなら、道南バスとの連携が欠かせないでしょう。
それは結局、バス転換という選択肢しかないことを示唆しています。