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認知症薬の少量投与容認 厚労省、6月1日で周知 症例に応じて審査を

2016年06月02日 15時50分16秒 | 行政
認知症薬の少量投与容認 厚労省、6月1日で周知 症例に応じて審査を
2016年6月1日 (水)配信共同通信社

 高齢者医療に取り組む医師らが抗認知症薬の少量処方を認めるよう求めている問題で、厚生労働省は31日までに、添付文書で定めた規定量未満での少量投与を容認し、周知することを決めた。

 認知症の進行を遅らせる「アリセプト」(一般名ドネペジル)などの抗認知症薬には、少量から始めて有効量まで増量する使用規定がある。規定通りに投与すると、患者によっては興奮や歩行障害、飲み込み障害などの副作用が出て介護が困難になると医師らのグループが指摘していた。

 厚労省は6月1日付で各都道府県の国民健康保険団体連合会(国保連)の中央会と、社会保険診療報酬支払基金宛てに、規定量未満の投与も症例に応じて薬剤費を支払うよう求める事務連絡を出す。処方の審査で地域差があった抗認知症薬を巡り、国の一定の見解が示された形だ。

 事務連絡では、添付文書が規定する用量未満でも一律に査定するのではなく、診療報酬明細書(レセプト)に記載された投与理由を参考に、医学的に判断することとした。厚労省の担当者は「増量しないケースや、最低用量未満での使用も含まれる」と説明している。

 共同通信が全国の国保連を調査したところ、過去3年間で9県が規定量に満たない少量投与で支払い請求を認めないと回答するなど、審査に地域差があった。

 医師らのグループは症状に合わせて少量投与すると、診療報酬の支払いが認められない地域があり、少量処方を控える原因になっていたとしていた。

 ※抗認知症薬の使用規定

 アルツハイマー病の認知症状の進行を遅らせる飲み薬としてドネペジル、ガランタミン、メマンチン、貼り薬としてリバスチグミンが承認されている。いずれも添付文書で、吐き気などを防ぐため少量で始め、有効量まで増量すると規定している。例えば、ドネペジルは1日1回3ミリグラムから始め、1~2週間後に5ミリグラムに増量。高度認知症にはさらに4週間以上経過して10ミリグラムまで増量する。規定通りに投与すると興奮、暴行、歩行障害、飲み込み障害などの副作用が出る場合があるとして、少量投与を認めるよう医師らの団体が主張している。

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