今日、ある音楽会で、サクソフォンによる『My Heart will go on』(映画タイタニックの)を聴きました(撮影でしたが、私は横で座って聴いてただけ)。あの曲、今まで特に何とも思ったことなかったけど、初めて「わー。いいなー。」って思いました。特に、最後の一節を、消え入るようなピアニシモで聴かせてくれて、しんみり沁み込みました。あんなイイ曲だったんだ。
先日、ピアノの『月の光』を生で(しかもかなり近くで)聴く機会がありました。それこそ、何回も何回も聴いた曲のはずだけど、全然違く聴こえました。「今夜は、お月さまの淡い光がきれいだわー」って曲じゃなくて、ギリギリのところで正気を保っているような夜の音という感じで。演奏していた方にお聞きしたら、「あの曲は、とんでもない怖さが潜んでいる曲」と教えて下さいました。あぁ、そうか。その怖さとの静かな戦いが、客席まで届いていたんだ。一曲聴き終わると、「あれ。息してたかな、わたし。」と心配になるような緊張感を、また味わってしまいました。
こんな出逢いがあるから、私は音楽を聴くのを止められないのです(仕事で行ってるときも、つい撮影を勉強するより、音楽を本気で聴いてしまうのが玉にキズ)。