The Game is Afoot

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SHERLOCK S4E1 ”The Six Thatchers” : ネタバレ感想と検証 (2)

2017-02-15 |  ∟S4E1 : The Six Thatchers
『シャーロック』シーズン4:「六つのサッチャー」

以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。
    
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・・・・・続きです。


産気付いたメアリーを急遽病院に運ぶジョンとシャーロック。
こんな時シャーロック全く役に立たず、Oh my god!なんて言うばかり(笑)
 
なのですが、ここで一つ疑問。
これまでジョンは運転出来ないという事になっていました。(マーティン自身が免許を持っていな
かった為バスカヴィルの時でもシャーロックが運転していましたけど) それでありながら何故この
シーンでシャーロックではなくジョンが運転しているのか・・・・

無事に女の子誕生。

ジョンが”キャサリン”という名を提案するも、メアリーが却下。
(”キャサリン”は正典”The Blue Carbancle”に登場する伯爵夫人のメイドの名前だけど、まぁこの
際関係ないかも)
モリーとハドソンさんをgrandparentsに、シャーロックをgodfartherに依頼するジョン。
”grandparent”とは、単なる名づけ親ではなく 万一親に不測の事態が起こった場合に親の代理をする
人、又”godfarther”も同じく。 名前は両親が付けている訳ですからね。 (と言うよりワトソン家の
場合はメアリーが決めている。 ”His Last Vow”でも自分が名前を付けるんだといってましたね)。


「僕が何を考えているか分かる?」と言うシャーロックに 「女の子の名前じゃないんだから」と声を
揃えるジョンとメアリー。 未だ”シャーロック”命名を諦めていなかったみたい(笑)


洗礼式にはワトソン夫妻、シャーロック、ハドソンさん、モリー、それにレストレードが参列している。
神父に何と命名するか尋ねられ、メアリーが”Rosamund Mary” と・・・チョット驚いたような表情の
ジョン。(後に この名前も意味がある事が分かります)
この洗礼式中もスマホに掛かりきりのシャーロック。


ロージーちゃんを前に ”As ever, Watson, you see but you do not observe” (君は見ているが
観察していない)は正典”A Scandal in Bohemia”「ボヘミアの醜聞」でホームズがワトソンに言った
有名なシャーロック語録の1つです。 確か ”The Great Game”でも引用されていましたっけ。
で、このシーンはシャーロックの子守という美味しいシーンなのですが、ロージーではなく ”ワトソン”
と話しかけているのがミソ、ツボでして・・・(笑)
この後ロージーちゃんの投げ返したガラガラがシャーロックの顔面直撃(笑)

この間ジョンとメアリーは子守で疲れ果て撃沈、ソファーでお休み中。


221Bに訪れたレストレードはシャーロックが興味を引きそうな事件を持ち込む。
保守党下院議員チャールズ・ウェインズボローの息子チャーリーが自動車事故の炎上により焼死したが、
遺体は既に一週間前に死亡した事を示している。
シャーロックは車のシートに使われている2種類のビニールから既に概要を把握している模様。



この時の3人の会話は何時もの小気味よいテンポで楽しい。

そしてお約束の「レストレードのファーストネーム」ネタ(笑)

シャーロックが”Giles”(ジャイルズ)と呼びかけた時のレストレードの傷付いたような表情。(未だ
覚えないのかよッ!) そして声を出さず口の形で”グレッグ”だとシャーロックに教えるジョン。
この辺り、好きだわ。

そして、最後にシャーロックが ”グレッグ”と呼んだ時のレストレード、”You hear that ?”(聞いた
かい?)と嬉しそう。 (ちゃんとフォローしたシャーロックは素直でした)

ウェインズボロー議員の50歳の誕生日にgap yearでチベットに居るという息子チャーリーからスカイプ
コールがあるが、途中で電話が切れてしまった。

実はその時チャーリーはチベットではなく家の前の車の中に居り、サプライズで父を喜ばせようと計画
していたのです。 この時不測の事故で亡くなってしまった訳なんです。(この設定はチョット無理が
ある様で納得し難いんですが・・・)
(ここで、”gap year”、”Tibet”から連想したのは、ベネディクトがgap yearでダージリンのチベット
僧院で英語を教えて居たという事実があったのですが、この事からの引用かと・・・?)

◎ 所で、このウェインズボロー議員を演じているのがチャールズ・エドワード。おッッ!と思ったの
ですが、彼は「ドクター・ベルの推理教室/コナン・ドイルの事件簿」でコナン・ドイルを演じていたの
です。 これは粋なキャスティングですね。


シャーロック、ジョン、レストレードの3人でウェインズボロー議員邸を訪れる。

議員はサッチャー元首相のファンで写真等飾っているのだが、ここでシャーロックの注意を引いたのが
不自然な空間。 サッチャーの胸像が置かれていたが壊されてしまったというのを聞き不審を抱く。

(このシーンも水がオーバーラップします)

この時もサッチャーネタ。
「サッチャー?」、「首相?」、「女性?」 をワザとらしく知らない振りをして時間稼ぎをしている様な
シャーロック(バスカヴィルで”マギー”とファーストネーム迄知っていたんですもんね。 それとも
ディリートしてしまったのかしら?)

この時 ”By the pricking of my thums・・・” (親指がチクチクして・・・)→ある筈の物がない
収まりの悪さを感じているシャーロックのセリフは、「マクベス」での『(親指がうずくと邪悪なものが
やって来る』と言う魔女のセリフの引用だそうです。
又アガサ・クリスティー の”By the Pricking of My Thumbs” 「親指のうずき」にも関連するか。

チャーリーの事件はさっさと解決したシャーロックは、サッチャー像が壊された事件の方に興味を持ち 
サッチャーがモリアーティーと関連するのではないかと推測しマイクロフトの元に向かいます。

ここでモリアーティが興味を持っていたと言われる”ボルジア家の黒真珠” これは全くそのまま正典
「6つのナポレオン」からの引用ですね。
初めにあった様に「ボルジア家の黒真珠事件」はホプキンズの担当でした。


シャーロックは「これは何か重要な事だ。 モリアーティーかもしれないし、そうでないかも知れない。
ただ、何かがやって来る」と言うと、マイクロフトが”premonision?”「予感か?」と皮肉っぽく云う
のですが、「世界を覆っている張り巡らされた網の微かな揺れを察知する事だ」答えますが同様の云い
方は正典でも言われていた様な気がします(が、何処だか忘れました)
(ここで又水がオーバーラップ)

マイクロフトが”Appointment in Samarra”を思い出させますが、シャーロックが子供の頃にはこの話を
”Appointment in Sumatra” と言うタイトルに作り変え、この中では商人はスマトラへ逃げ元気で生き
残り、後に海賊になるとしていた。 と、ここで”海賊”が出てきます(キーワードの1つです)
Sumatra(スマトラ)は正典”The Dying Detective”(瀕死の探偵)に登場する悪党カルバートン・スミス
がいたとされる場所であり、或は正典”The Sussex Vanpire”「サセックスの吸血鬼」でホームズが語って
いた ”The Giant Rat in Smatra”(スマトラの大鼠)関連か?





・・・・・to be continued です



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