The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

グラナダ版とジェレミー・ブレットReview

2016-04-30 |  ∟グラナダ版SH
―グラナダ版初放映記念日(4月24日)にあたり―



シャーロックS4のSetlock情報で心が千路に乱れ 後回しになってしまいました。

先週あたりからネット上にグラナダ版、ジェレミー・ブレットに関する記事や画像が急に増えてきて
何故だろうと首を捻っていたところ、おー、そうでした。 グラナダ版の記念すべき第一回放送が
1984年4月24日だったんですね。 その日を記念しての特集だった様ですね。

221B前にて、
 
左が初代ワトソンのデヴィッド・バーク、右が2代目ワトソンエドワード・ハードウィック

記念すべき初回は”A Scandal of Bohemia" 「ボヘミアの醜聞」でした。 失念して居りました。
それ以来1994年迄10年に渡り全41エピソードが制作、放映され未だにグラナダ版及びジェレミー
の熱狂的な多くのファンに愛され見続けられていますね。
個人的にも随分昔からTVで親しんできたグラナダ版です。
昔は勿論吹き替え版で露口茂さんの声で刷り込まれていたのですが、この数年字幕版が放映される
ようになり ジェレミー自身の声で聞けるのは又違う印象を持ちます。
何と言っても、ジェレミーの張りのある声、力強いセリフ回しと上品なアクセント(又言ってる!)
は素晴らしいです。
字幕版でも順次再放映されているので、全エピソード見直しコンプリート目指しましょう。


↑ これは何のエピソードだったかしら?

ジェレミー・ブレットは最高のホームズと位置付けられていますし、グラナダ版が未だに世界中の多く
のファンが見続ける理由は やはり正典に忠実に描かれているし パジェット版挿絵にも敬意を表し
正典を読んでいなくても十分に内容を把握出来る丁寧な作り方をしている点だと思います。
勿論幾つかのエピソードは大幅に加筆されたり 若干変更された作品もありますが 基本的には正典
通りに作られていると思われます。
そんな点からも安定しているし、安心して見ていられる所以だと思います。

後年のジェレミーは病の為面代わりしているし 演技も影響を受けていたりしますが最後までホーム
ズを演じ切りました。
残念ながら1995年 61歳という若さで亡くなり本当に残念です。
正典中映像化されなかった作品も19作品ありましたし、全部観たかったと心残りでなりません。
今存命なら84歳になる訳ですが、フト頭をよぎったのは 昨年公開された(日本では先月ですが)”Mr.
Holmes” 「ホームズ最後の事件」をジェレミーが演じたらどうだったろう。灌漑無量だったろうと
想像しました。
勿論 サー・イアンは大好きだし、ホームズの演技は素晴らしかったんですけど ジェレミーだった
らどんな老ホームズを演じただろうと妄想します。
そう言えば 先日「ポアロ」だったかで(いい加減)長年相棒のワトソンを演じていたエドワード・
ハードウィックが出演しているのを見つけました。(残念ながらハードウィックも2011年死去なさい
ましたが)白髪の素敵な老紳士になっていた姿を見て、又もやジェレミーを想いました。存命ならさ
ぞや素敵な老紳士になったであろうと・・・・(涙)
ただ、ジェレミーの美学からしたら老いた姿をさらすのは良しとしなかったかもしれないと勝手な想
像をしたりしています。
本当に美しい人でした。
美しい姿を心に止め、目に焼き付けて置こうと思います。





BBC版は全く別の意味で夢中になったし 大好きなんですが、グラナダ版は最早古典とも言われる名作
だと思っていますし、いまだに何度見ても楽しめる作品だと思います。
BBC版を最初に観た時に あれほどのめり込んで感動したのは ベネディクトとマーティンと魅力は
勿論なのですが 現代版の設定でありながら しっかりと正典ネタを丁寧に下地にして制作されてい
たからこそだと思ったのですが、なのにねぇ~(涙) あッ 又愚痴になってしまった(汗)

この所グラナダ版に触れていないので 次はグラナダ版の続きを・・・と途中まで用意してあるので
すが頓挫していました。
できるだけ早く続きを書くつもりです。









Sherlock S4 SETLOCK : (3) Apr.26のロケ 

2016-04-28 |  ∟SHERLOCK S4 SETLOCK
― Apr.26 トリニティー・チャーチ・スクエアでの撮影分から ―

前回書きました様に 野外撮影は暫らく無さそうだとのんびり構えてネット巡回をサボって
いた所昨晩久々に訪れたサイトに膨大な画像が噴出していてビックリ慌てましたです。
屋外ロケは4月25日から始まった様ですが、4月26日撮影画像を見て唖然、ショックで椅子から
転げ落ちそうになったので 順不同ですが取りあえず衝撃の画像から載せて置くことに致しました。

ややネタバレになりそうなので 載せていいのか迷いましたが、既にウェブ上では世界中に
流れている筈なので勝手ながら良しとしました。


先ず、シャーロックお帰りなさい画像から。

やっぱりこの姿を見るとホッとします。
Specialは番外編という認識もあり、SpecialのSetlockは今ひとつ盛り上がらなかった
のですが、S3のSetlock以来約3年振りでしょうか。
今回も既に大量画像が溢れ出ているので頂くのも大変です。


モリーちゃんと赤ちゃん画像から、もしや・・・の懸念もありながら、一縷の希望も持って
いたのに 何と! やっぱり生まれちゃったんだ~(涙)。 こんな事になっちゃったんだ~・・・・



問題のジョンの姿・・・・もう言葉を失いましたよ。







 

なんでしょう、あの子守パパ姿は・・・・ あんな姿見たくなかったなぁ。
ホントに「シャーロック」ですか? ワトソン一家のホームドラマではないかと捻くれた
見方をしてしまいます。 (ストーリーが分からないから猶更)。
シャーロックも一緒に居るけど、どう見てもワトソンファミリーとは異質な感じを受けた
のは私だけでしょうか? 
もしかしたらシリアスな内容なのかも知れませんが、この画像だけだとほのぼのジョンパパは
到底事件に携わる雰囲気は感じられません。
もうどうするんだろう・・・・



で、ワンコが居ますが ”レッドビアード”と同じ犬種のアイリッシュセッターですね。
って、いう事はやはり”レッドビアード”に繋がる何かが出て来るんでしょうね。
もしかして、又涙になるんでしょうか?








(source : nixxie-fic:)

それとも”犬”ネタという事から 正典”Silver Blaze” 「白銀号事件」ネタでしょうか?
又妄想膨らみました。
そう言えば Arwel Wyn Jones氏のツイッターで馬の銅像や白馬のエンブレム等が出ていましたっけ。
目くらましとかフェイクとか色々あるので直ぐには飛びつけないネタですけどね。


先ずは衝撃画像を先に載せましたが、次は順不同で Apr.25ロケ分を載せるつもりです。











Sherlock S4 SETLOCK : (2) 追加少しだけ 

2016-04-25 |  ∟SHERLOCK S4 SETLOCK


一部修正しました!(Apr.27)

S4の撮影は室内セットで進んでいると思われるため Setlock情報がなかなか出
て来ないので、少し時間が経ってしまいましたが、遡って今までに出ている物
だけ載せて置きましょう。

ゲイティス御大のツイッターに載ったS4最初のシャーロック画像 ”Back" 

(最初の姿が後姿ってのもツボですけど、髪の毛少し短いかも・・・)

その後同じく御大のツイッター上での”Back”シリーズ
”Back” は ”後姿”の意味と共に ”戻って来たよ” もありますね。


マーティンの後頭部って可愛い! モリーちゃんは今回ショートヘアーなんでしょうか?

ここから修正分です
3番目Backはモリーちゃんではなくメアリーでしたね。 
 
昨日モリーちゃん画像みつけました。この赤ちゃんはもしや・・・・(涙)

今日WINTさんからもご指摘頂き訂正、修正させて頂きました。 WINTさん 有難うございました。
 


久々のスリーショット(含むその他大勢)ですけど、この中のジョンの姿に関して色々話題
騒然になっている様です。
その1 : あのヘアースタイルは・・・・?
その2 : ジョンが結婚指輪をしていない??

そう言えば、S3の撮影時 未だストーリーも何も分かっていなかった時に NGSでのジョンの姿を見て、
「ジョンが指輪をしている!!」って大いに盛り上がった事を思い出しました。 あの時はこんな事に
なるとは夢にも思わず・・・(涙)

この指輪に関しては、撮影中の画像ではないので 何とも言えませんが この点に関して大勢の方が推理
妄想しているようで それはS3以降ずっと尾を引いている ひとえにメアリー絡みの問題で、海外のブログ、
ツイッター等を見ていると色々意見が出ています。

例えば、
以前御大がチラッと触れていた様に、「黄色い顔」をモチーフとして使うなら 生まれた子供がジョンの子で
無いと分かり多分別れるのではないか?
又、メアリーは悪人(やはりモリアーティー絡み?)としてジョンと別れる。 でないとボーイズの心に
残るしこりが大きすぎる。
問題は2人の間に出来る(であろう?)子どもがどうなるのか・・・ 子連れのジョンは嬉しくない。
というか家庭重視でシャーロックとの行動も制限されそう。
なので、可哀想だけど子供は死産、メアリーとも離別又は死別(段々過激になって酷い予想になってきました)。
ただ、何度もひつこく繰り返す様に S3でのメアリーのキャラクター設定が余りにも予想外だったので、この
後どの様にメアリーをフェードアウトさせるかが難しいだろうと思われる・・というのは衆人の思うところだ
と考えますね。
どういう形にせよ、メアリー退場させるとなれば愁嘆場、悲劇があるんでしょうねぇ。 それもヤダな~。
正典の様に上手い扱い方をすれば自然に退場と出来る訳なんだけど・・・
それとも、この後ずっとメアリー出演となるんでしょうか? これは勘弁してほしいんですけど(私見)。



S4 E1のscript。 ベネディクトのネームプレートも見えます。
何だかんだと複雑な思いもあるのですが、これを見るとやはりワクワクして来ます。

野外撮影はこれからになるのでしょうが 今現在6月21日か22日にSpeedy'sでの撮影が予定されているとか。
又大変な事になるんでしょうねぇ。

その時は・・・と手ぐすねを引いて待ちましょう。











 

Dr. Strange 追加情報

2016-04-20 | Doctor Strange
― Doctor Strange ; Official teaser trailer その他画像 ―



最近地震の情報を含め 辛い重苦しい情報ばかりが続き、個人的にも何となく落ち込んで居る日々です。
大変な状況の中、些末な事ですが、身近な事で言えばシャーロックS4関連情報もなかなか出てこないし
寂しい日々です。
そんな折 辛うじて ”Doctor Strange” 関連は色々情報が出てきている中、落ちついて更新する気力
がないので 画像のみですが気分転換をしようと思います。



上の2枚は新しいポスター画像ですが、なんかカッコ良いわ~!
カーンの時もそうでしたが、前髪ハラリが何とも言えなく好きなんです(勝手にしろッ!?)

何時も繰り返し言っていたのですが、ベネディクトの髭はあまり好きじゃないんですが 今回の髭は似合って
いると思うし 個人的には結構好きですね。予想外でした。
むしろ素の時よりキリッとして良いようにも思うのですが、あのキャラクターと衣装だから良いんでしょうね。


これも「カッチョ良い・・!」(笑)って書き込んでいる方がいましたけど、ホント!
背中フェチ(又!)にとっても美味しい画像です。

 
「隣のモルド男爵をロキに置き換えても違和感ない!」ってコメントありました。 確かに! 共演見てみたくなりましたよ。
(source : :D-Movie)


↑ これはfan fic.画像ですが、"Dr. Who" 歴代3人のドクターとの共演(?)”Dr.Who"好きにとっては楽しくて嬉しい!
それにしてもよくこんな構成を考え付くもんだと妙に感心してしまいます。

そして、少し前ですが UK版Official teaser trailerもリリースされました。


↓ こちらです。
https://youtu.be/Lt-U_t2pUHI


以前も書きましたが、原作コミックのストーリーを知らない初心者にとっても このtrailerを見て少しずつストーリーが
分かってきました。(遅い!)

最後に撮影時の画像もう一枚



気分転換出来て 少し元気が出てきたかしら?




~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~



文頭に書くべき事でしたが、今回の九州地方を襲った大地震で被災なさった方々にはお見舞いを申し上げます。
お亡くなりになった方々には心からのお悔やみを申し上げます。
直接には被害を受けなかったものの 5年前の3・11の事を思い出しました。
地震のみならず 個人的に非常に辛い思い出のある出来事が重なった時期だったので今回の地震が引き金になって
色々思い出しました。
最近体調、精神的に何となくスッキリしないと思っていたところ、同じ様な状態を感じる方が少なからずらっしゃる
と聞きました。
先日新聞で精神科のドクターがコラムに書いていらっしゃたのですが、普段は心の奥に閉じ込めたトラウマが地震
の情報を見聞きする事によりフラッシュバックして自覚は無くても心身に影響が出る事が多いとの事です。
それを読んで 何となく納得しました。
被災地の状況が一日も早く改善、復興出来る様に心からお祈りしております。













シャーロック・ホームズウィークと ”The east wind is coming" 再び

2016-04-16 | 海外ドラマ
― 久々に ”The East wind is coming”再考してみました ―



前回ご案内しました『コナンドイルの事件簿』は本日朝8時から放映されましたが、
フト気が付くと BBC版 ”シャーロック”再放送の番宣が何度も放映されています。

先日も書きましたが、BSプレミアムでは本日(4月16日 14:30から)S3E1 ”The
Empty Hearse” 「空の霊柩車」が放映されますし、AXNミステリーは同じく本日
(4月16日 18:00から)S1~S3迄毎週再放映されるようです。


懐かしい画像です。もう2年以上前になりますが 随分昔の様に感じます。
待ちに待ってこの画面を見た時はドキドキしてトリハダが立ちましたっけ(懐かしい!)

思い返せば毎年必ず『シャーロック・ホームズ ウィーク』(勝手に命名)とも思える
様に色々なバージョンのホームズ作品が放映されている様な気がします。

そう言えば、先日何気なくTVをつけた所、ベイジル・ラスボーン版のホームズを
放映していましたね。 久し振りだったので 思わず 「おーッ!」と感動して
しまたのですが、如何せん放映の事を知らなかったのでもう殆ど終盤に差し掛かっ
ていました。 なので、どのエピソードなのか直ぐに分からなかった所、丁度あの
セリフが出てきました!! “An east wind is coming・・・・”です。



で、”His Last Bow” 「最後の挨拶」であったことが分かりました。 初めから
観られなくて残念!

BBC版S3E3 ”His Last Vow” 「最後の誓い」放映後大分長い間このフレーズで
盛り上がったのですが、暫らくぶりで ”An east wind is coming” を聞き今更
ですが再度このセリフについて再考してみました。

正典 「最後の挨拶」では、
 
”There’s an east wind coming, Watson.”
(東風が来るね、ワトソン君)
“I think not, Holmes. It is very warm.” 
(そうは思わんね。ホームズ、こんなに暖かいもの)
“Good old Watson ! You are the one fixed point in a changing age. There’s
an east wind coming all the same, such a wind as never blew on England yet.
It will be cold and bitter, Watson, and a good many of us may wither before
its blast. But it's God's own wind one the less and a cleaner, better, stronger
and will lie in the sunshine when the storm has cleared.
(相変わらずだね、ワトソン君。時代は変わっても君だけは同じだね。とは言え東風は
吹くんだ。 これまでイングランドに吹いたことが無い風がね。 冷たく厳しい風になる
だろう、ワトソン、そしてその突風の前に我々善良な人々が萎えてしまうだろう。
しかしそれは神の吹かせる風なんだ。 そして嵐が過ぎ去った後にはもっと清潔で
もっと善良でもっと強い国土が輝かしい太陽の下広がる事になるのだ。)
(翻訳は色々参考にさせて頂きました)

そして、”His Last Vow” の空港での別れのシーンでは、



JW : The Game is over. 「ゲームは終わったんだ」
SH : The Game is never over, John・・but there may be some new players now.
It's okay. The East wind takes us all in the end.” 「ゲームは終わらない、ジョン。
でも今は新しい登場人物の出番かもしれない。でも良いんだ。東風が僕達を果てまで連れて
行ってくれる」
JW : What's that ? 「それなんだ ?」
SH : It's the story my brother told me when we were kids. The east wind - this
terrifying force that lays waste to all in its path. It seeks out the unworthy
and plucks them from the Earth. That was generally me.
「僕たちが子供の頃兄が話してくれた物語だ。 東風が恐ろしい力ですべての道を荒野にする。
それは世界から無価値ものを探し出し大地から引き抜いてしまう。
大抵は僕の事だけどね。」

East Wind =東風と言うと日本では「こち」と言われ 菅原道真の和歌にある
「東風吹かばにほひをこせよ梅の花 主なしとて春なわすれそ」を思い出す様に平安時代
の文化圏に於いては「東風」は春の象徴であり、同時に春の東風は嵐になりやすいという
意味も持っていたようです。
一方英国及びニューイングランドでは 「東風」は冷たく厳しい風であり健康にも良くない
又嵐の前触れという風に解釈されていたようです。
で、S4では新たな敵、新たな波乱が予想されるって事ですよね。
怖いですね~、怖いですね~(バカ)

と、まあ久々に ”An east wind is coming” を思い出し再考してみました。

ともあれ、当分「シャーロック・ホームズ」ウィークが続きますので、どっぷり浸りましょう。

あ、それからラスボーン版はAXNミステリーで夜中に再放映なる様です。
ラスボーン版はMofattis両御大とも敬愛している作品で、モノクロのかなり昔の作品ではあり
ますが 如何にもホームズらしくラスボーンはホームズの原型を作ったと言われる様 になかなか
興味深い作品で惹きつけられます。
機会がある方はご覧頂くことをお勧めします。

↓番組案内はこちらです。
http://mystery.co.jp/programs/sherlock_rathbone







コナン・ドイルの事件簿 : シャーロック・ホームズ誕生秘史

2016-04-12 | 海外ドラマ
― コナン・ドイルの事件簿 : シャーロック・ホームズ誕生秘史 ―
”Murder Rooms: Mysteries of the Real Sherlock Holmes” (2000~2001)



この作品は シャーロック・ホームズ誕生の背景とそのモデルになった実在のベル博士と
コナン・ドイルの物語です。
大分前に興味を持って何気なく見たドラマで 感想を書き残して置いたのですが なかな
かアップする事が出来ず 時期を逸して居りました。
そんな時、AXNミステリーで再度放映の予定があるとの事で、あ、そうそう・・・思い出した
のでこの機会に載せて置こうと思います。


このシリーズは『シャーロック・ホームズ』ではなく、『シャーロック・ホームズが生み出さ
れた背景と、そのモデルとなった博士の物語』です。
シリーズは全5エピソードからなり
第1話 ”Dr.Bell and Mr. Doyle” : 「ドクター・ベルの推理教室」
第2話 ”The Patient's Eyes” : 「惨劇の森」
第3話 ”The Photographer's Chair” : 「死者の声」
第4話 ”The Kingdom of Bone” : 「謎のミイラ」
第5話 ”The White Knight Stratagem” : 「暴かれた策略」

モデルとなったベル博士がホームズで、ドイルがワトスンというような形で事件に取り組む
という話になっています。ジョセフ・ベル教授は実在のエディンバラ大学医学博士であり、
ドイルはその教え子でした。


↑ 実際のドクター・ベルです。

ドイルがこのベル博士をモデルにホームズ物語を作り上げたのは良く知られた話ではあ
りました。
内容は史実を元にしたフィクションですが、正典に描かれているエピソードが多数含まれ
ているので その一つ一つに気付く度に嬉しくなります。
例えば、ベル博士が遺体をムチ打つシーン、懐中時計を見てその持ち主の特徴を推理す
るシーン、塩漬け耳のエピソード、不審な男に追われ自転車に乗る女性のエピソード、その他
色々、あ~、あのシーンは正典のあの部分ね、等と気付く度に独りごちながら嬉しく観ていま
した。

キャストは:
Dr. Joseph Bell(ジョセフ・ベル博士) =イアン・リチャードソン
イアン・リチャードソンはシェイクスピア劇出身で 自身もホームズを演じた事もあるそうです。
流石に重厚であり素晴らしい演技力を感じます。
白髪で素敵な教授ですが、鋭い観察眼と推理力の持ち主です。情熱と冷静さを併せ持ち犯罪捜査
に挑みます。
 
Arther Conan Doyle(コナン・ドイル) =ロビー・レイン(E1のみ)&チャールズ・エドワード(E2以降)
若い医学生のドイルは熱血漢ではあるが、家族に問題を抱え、女性に惚れっぽい。
ベル教授の助手として忠実に協力し、父と息子の様な関係を築いていく。
ドイルの描写に関しては、史実に基づき実像に近い描き方をしている様に思われます。


↑ 第一話のロビー・レイン版ドイル


↑ 第二話以降 チャールズ・エドワード版ドイル

ドイルの恋人になるエルスぺスが医学を志すものの 女性が大学に通う等もってのほかとい
う時代男装をして大学に通う等当時の女性蔑視の時代背景が描かれます。 この逸話はBBC版
「忌まわしき花嫁」でモリーちゃんが男装をしていた事からも良く伺えます。
このエルスぺスが早々に死んでしまいドイルは大きな傷を負う事になりますが この事が後日
大きく影響し ドイルが小説を書き始めるきっかけになるという事になっています。

全体を貫くテーマは ベル教授の卓越した推理力と、ベルとドイルの師弟愛があげられると思います。
父親に対して複雑な感情を持つドイルが ベル博士を師と仰ぎ尊敬し、その鋭い観察眼と推理力に
影響を受けつつ、親子の様な関係から良い友人関係へと発展していきます。
オシャレで熱い老紳士と若いドイルは格好いコンビで、こんなベル教授とドイルがホームズと
ワトソンの姿に被ります。

そして時代背景として、当時の女性蔑視、階級制度による労働者階級蔑視が強く押し出されて
いて 重苦しい思いもさせられます。
グラナダ版やBBC版のホームズの様な冒険活劇という訳にはいかないかも知れません。
画面全体も暗いトーンで描かれていますが、ヴィクトリア朝の雰囲気、セット、衣装等は詳細に
綺麗に描かれている様に思います。
内容は全体にシャーロッキアンの為のドラマとも見受けられますが、第一話はドイルの回想から
始まります。

1893年ストランドマガジンに掲載された「最後の事件」でホームズを死なせてしまいその結果
ロンドンの街には号外が配られ、ストランド社には脅迫めいたものを含め、抗議の手紙が殺到
しました。
「ホームズを殺す事は無かったのに」という編集者に 「潮時だよ」というドイルの言葉からの
回想から始まり、ベル教授との出会いへと遡ります。

今回それぞれのエピソードには触れる余裕がありませんが、兎に角シャーロッキアンは元より、
ホームズ好きにはこたえられない作品です。
好みは分かれるかもしれませんが、個人的には大変面白かった作品でした。

気力、時間の余裕があれば再度個々のエピソードに触れる機会があるかも(あるかな?)です。


↑ コナン・ドイルとドクター・ベルです
(ドクター・ベルはホームズその者にしか見えないのですが、モデルだから当然か・・・)


最後に、ご参考までに AXNミステリーでの放映予定をお知らせしておきます。
4月16日(土)朝08:00 ~となっています。(朝って言うのがチョット・・・・)

↓ こちらが公式ページです。
http://mystery.co.jp/programs/mr_doyle











ドラマ『Whitechapel』(2):S1~S3  

2016-04-08 |  ∟ホワイトチャペル
― ドラマ 『ホワイトチャペル』 におけるチャンドラーとマイルズの関係について―



前回このドラマに触れて以来随分時間が経ってしまったのですが、先日やっとS3
迄観終わりましたので、再び少しだけ追加の感想を書いてみようと思います。

前回も書きましたが、このドラマはホワイトチャペル地区で過去に起きた猟奇的殺
人事件を模倣した事件が次々起こるという設定なので かなり陰惨で目を背けたく
なる怖ろしいシーンが多いのですが、この手の作品はかなり苦手なモノとしては 
その様なシーンは眼を覆いつつ見続けたのには理由がありました。

陰惨な場面は置いといて(?)、興味を持ったのは人間関係でして 大きな意味では
未だに残る階級制度、キャリアとノンキャリアの立場と対立関係等、そして個人的に
何より興味深かったのが警部補(DI = Detective Inspector) ジョー(ジョセフ)・
チャンドラーと巡査部長(DS = Detective Sergeant) レイ・マイルズの2人の関係
です。

DI ジョー・チャンドラー(Rupert・Penry=Jones) は育ちも学歴も申し分のないお坊ちゃま
で、高価そうなスーツを着こなすキャリア街道まっしぐらのなか キャリアアップの為
現場を体験させられる事になるのですが、チャンドラーを演じるルパート・ペンリー=
ジョーンズは誠にイイ男なのですが、その役柄は潔癖症,強迫神経症という設定です。


↑ チョット危ない兆候が見えてきて・・・

デスクの上は物の置き場所が完璧に決まっているし、散らかし放題だったデカ部屋
のゴミやデスク回りが気になり整理しろと叱咤するは、行き詰まると眉間にタイガー
バームを塗るは、ワイシャツの汚れが気になり一日に3度着替えるは、食べ物にも神
経質で飲み物は緑茶、ジャンクフードは絶対ダメ、デリバリーフードも寿司風な食事
等々、大変な性格です。
事件の捜査に向かえば 周囲が見えなくなり1人突っ走る・・・等々
フト思い出したら エイドリアン・モンクにも似た 少々痛い性格なんですね。


↑ でも、こんなサービスセクシーショットもあり・・・

一方直属の部下になるDSマイルズ(Phil Davis)は叩き上げの現場主義のデカなので
現場を知らないエリートであるチャンドラーとは相容れず反抗的な態度で認めようと
しない。 だが必死で現場に溶け込もうとし、率先して事件解決に立ち向かうチャン
ドラーの姿を見て行くうちに次第に彼を受け入れる様になって行きます。 

又犯人に襲われ重傷を負った際も 犯人を追うよりマイルズの介抱を優先しその為
犯人を取り逃がし キャリアの前途を台無しにしてしまったチャンドラーへの負い目、
感謝等複雑な状況も相まって チャンドラーに対する態度が軟化、そして同時に徐々
に心配性がアップしてきて もうマミー度全開となって行くのですよ。
いつもチャンドラーの精神状態に気を配り 過保護状態になって行く過程が何とも良い
のですね。 

ブロマンス風にも解釈されかねない2人の関係はやはり心配性な母さんと気がかりな
お坊ちゃまな関係に見えちゃうのです。
事件現場においても、度々「大丈夫か?」とか「気を付けろよ」とかいうマイルズに
流石のチャンドラーも 「心配しないでよ、マミー」と冗談を云う始末。
強面で仏頂面ながら何くれとなくお坊ちゃまに気を配るマミーが何ともいいんですね。
そして女性に対しても蟠りを持つチャンドラーに女性との交際の橋渡しをしたり
付き合い方の指南をしたり、もうマミーは大変なのです。

そんな世話焼き母さんマイルズも妻の体調が悪く もしや嫌な病なのではないかと気も
そぞろで捜査にも支障が出て来た様子をみたチャンドラーが心配し 自宅に帰る様に
指示したり、もう二人は何ともお互いを思いやる気持ちが溢れ出てました。で、結果
マイルズの妻は悪い病気ではなく、何とオメデタでありました。って、あの年齢で又
赤ちゃんを授かって戸惑いながら喜ぶマイルズを見て、チャンドラーも大喜びでした。
このあたりホンワカしてましたね。


↑ マイルズのベイビー誕生パーティーでぎこちなく怖々赤ちゃんを抱くチャンドラーが可愛い!


世話焼き母さんの心配もあるが、チャンドラー自身女性とは付き合いたい気持ちもある為 
マイルズのお節介(?)もあり S3迄3人の女性とお付き合いを始めるのですが、これが
それぞれ問題ありで3人目は悲しい結末と終わってしまいます。
そんな訳でマイルズの心配をよそに その気はあれど女性とのお付き合いが上手く進まない
チャンドラーに対して、1人伏兵が居りました。

チャンドラーの部下で最年少の巡査(DC=Detective Constable)のエマーソン・ケント
(Sam Stockman)。


ケント君は最年少でもある為 其れまでは先輩達からは愛されてはいるものの 大して存在
は認められていなかったのですが、赴任直後で他の刑事達からは総スカンを受けていたチャン
ドラーを真っ先に受け入れ、その真摯な仕事ぶりにも感銘を受け認めて貰いたいと一生懸命
頑張っておりました。
ただ、ケント君チャンドラーに憧れているだけなのかと思いきや 何やらあれ、あれ?の方向に
向かっている様な気配がしてきましたよ。
チャンドラーが女性と係る時は あからさまに嫉妬(?)とさえ感じられる態度になってきますね。
特に3人目の女性との付き合いに関しては、益々あからさまな嫉妬心が出て来た様で妬み、嫉み
の気持ちが抑えられなくなって その女性に対しても攻撃的な態度さえ取ってしまました。
この女性を襲った悲劇にケント君は打ちのめされ 罪悪感さえ覚えていました。
さーて、ケント君はこの後チャンドラーにどう向き合っていくのでしょうか?

ところで、余談ですが もう一点気になったのは、肩書きの呼び方です。
他の刑事ドラマでは肩書きを名乗る際、Chief Inspector, とかSergeantとかフルに名乗って
いますが、このドラマでは ”DI” Chandlerとか”DS” Milesとか省略形で名乗っています。
何故なのか?
他のドラマでは無かった様な気がしていますが、単に気付いていなかったのかも知れませんが
チョット気になっています。

以前も書いたのですが、S5は制作されない予定との事で 既に本国では放映済みのS4はど
うなるのか楽しみですが 何時観られるのか?



← ドラマ『Whitechapel』(1)  








Dr. Strange 最新情報

2016-04-04 | Doctor Strange
― 最新撮影時画像と今更の入門編をかねて ―



昨日ドクター・ストレンジのニューヨークでの撮影時画像が大量に放出され 久々に時間を
掛けて観ておりました。
ところで、マーベル・コミックの原作を知らない全く無知なモノとしては今更ですが ドクター・
ストレンジって何?と 今更ですが少しだけ調べてみました。

本名はスティーブン・ヴィンセント・ストレンジ(Stephen Vencent Strange)
元は天才的な外科医であったが 事故で腕に大怪我を負い外科医としての腕を失ってしまった。
チベットにどんな傷も治せる魔術師が居ると聞いたストレンジは紆余曲折の後エンシャント・ワン
に弟子入りし7年の修行の末魔術を得、”ドクター・ストレンジ”を名乗り魔術を正しい事に使う
ヒーローになる。
その魔術はコミックス界の最高の魔術師に与えられる称号「ソーサラー・スープリーム」を得て
いるとの事。
・・・・だそうです。(wikipediaその他からの引用です)

撮影は4月2日、3日ニューヨークで行われた様です。






↑あの手つきは魔法なんですか?







個人的には苦手な髭ですが、なかなかカッコ良いじゃございませんか。


↑マッツ・ミケルセンも怖いメークで登場。


なにしろ全く門外漢でありましたので、映画公開迄大分時間もあることだし 追々勉強してみましょう。


それは兎も角、今現在未だストレンジの撮影をしているって事は、まさかシャーロックの撮影遅れるんじゃ
ないでしょうね。
それに、一時は安心した髪の長さ なんか又短くなっている様な気がしないでもない。
もう髪の長さばかりが心配なのですよ。大丈夫ですか? 間に合いますか?


(何か随分久し振りに画像ベタ貼りしてしまいました。)