The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

グラナダ版 「瀕死の探偵」 : (2)

2016-06-30 |  ∟グラナダ版SH
― グラナダ版 『瀕死の探偵』 “ The Dying Detective” : (2) ―


(1994年)


・・・・続きです。




ビクターの死後病院を訪れたホームズに アマチュア病理学者であるカルバートン・スミス
は死因となった病名ははスマトラ熱である様だと言います。
感染した可能性のある場所を尋ねるホームズに ロザーハイズ地区のアヘン窟ではだろ
うと言うスミスです。

ビクター・サヴェッジの死去により屋敷を含む遺産の全ては前代の遺言によりすべてが従兄
のカルバートン・スミスのものとなり アデレード未亡人は子供たちと共に屋敷を追い出され
ることになってしまいました。

先代の遺言を書き直すように何度もビクターを説得していたと云う弁護士ですが、彼は若く
遺言の書き換えをしようとしなかった事が原因でした。
その間ワトソンは親身になってアデレードを気遣います。(やっぱり女性に優しいワトソン!)



アデレードの依頼を受けて調査に乗り出したホームズは、 ”ベーカーストリートイレギュ
ラーズ”の子供達にロザーハイズの偵察を指示し、自らはフィッシャー教授を尋ねヴィクター
の死因となったスマトラ熱であろう病の感染経路を確認し、虫刺されの傷しかなかった事を
知らされます。


↑ 寄生虫による熱病に関する資料を読むホームズ とビクターの死亡記事


一方221Bにサヴェッジの死亡記事を見たというゲッドブレイグと名乗る男が訪れます。
アヘンの良い店を知りたいという新聞広告でヴィクターと知り合ったが、広告主は別の男
で貸事務所で会ったと言います。
ホームズはロザーハイムに案内する様に言います。


↑ 訪れたグッドウレイグ。 貸事務所の名前が ”STRAND" となっています。
(正典の掲載をしていた”Strand Magazine"へのオマージュでしょうか)

サヴェッジ邸の前で不法侵入者扱いをされるアデレードと子供たちですが、アデレードは
スミスに陥れられた事を嘆きます。 慰めるワトソン。





ホームズは屋敷に居座るスミスに対して大声で叫びます。
「お前が研究している病気で莫大な富を持つ資産家が死亡し、お前が遺産を相続したのは
単なる偶然とは到底信じられない。 医学界から締め出されるだろう」と。

その後ホームズの元に郵便でローデシアタバコが届けられました。

慌てふためいたハドソンさんがオロオロしながらワトソンの元に駆け込んできました


(ここからようやく正典の書き出し部分が始まります)

ホームズが病にかかり瀕死状態だと言います。
3日前から飲まず食わずで明日をも知れない状態だと云うのです。
何故直ぐに知らせなかったんだと云うワトソンに、誰にも知らせるなと厳しく言われていた
のだとハドソンさんは泣きながら訴えます。

直ぐにベーカー街に向かったワトソンが見たのは ソファに横たわるホームズ。
(正典ではベッドなんですが、何故かソファに寝ています)




いよいよこれからがタイトルにもなっているメインの場面になります。
が・・・


・・・・・・to be continued です。



← グラナダ版 「瀕死の探偵」 : (1)
→ グラナダ版 「瀕死の探偵」 : (3)

『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index


グラナダ版 「瀕死の探偵」 : (1)

2016-06-26 |  ∟グラナダ版SH
― グラナダ版 『瀕死の探偵』 “ The Dying Detective”  : (1) ―


(1994年)

Sherlock S4 のSetlock画像、映像がかなり沢山出回っています。
撮影も佳境に入って居ると思われます。
以前ゲイティス御大が「我々は正典を改ざんし過ぎた」って感じのコメントをしていたし、
マーティンも「正典からかけ離れてしまった」と語っていたのを覚えています。
ファンとしてもその点が残念でならなかったので、S4で軌道修正されている事を祈るばか
りです。 どうなっているんでしょうねぇ、観るのが怖いです・・・
 
Setlockから推測してみると、何となく「瀕死の探偵」っぽいかな~?と1人妄想していた
所 一ヶ月前位でしたか トビー・ジョーンズがE2から参加のとの事で、その役名が「カ
ルバートン・スミス」だと聞き及び お?それじゃやっぱりそうなんだろうかしら?
でもね、以前のシリーズでもそうであった様に、単に正典から名前だけ引用って言う場合
もあるし・・・(これまで何度も踊らされたり裏切られたりしてきたので そう簡単には
信じ込まない悲しい習性となりました)。

それでも、万一違ったとしてもこの機会にグラナダ版の「瀕死の探偵」を扱ってみようかと
思い立ちました。


この作品は正典の”His Last Bow" 「最後の挨拶」中の短編なのですが、グラナダ版では前半
30分余りはオリジナルの脚本になっていて短編に膨らみを持たせているんだすね。まぁ、この
点に関しては賛否両論ある様で・・・ 「犯人は二人」も同様にかなりの部分オリジナル追加
していましたが・・・
何しろ、その昔正典で初めてこの作品を読んだ時は、タイトルを見ただけで、え?ホームズが
死にそうなの?とドキドキして読むのが怖かったのを覚えています。

このエピソード撮影の頃はジェレミーの容態が良くなく 持病の薬の副作用かとも言われて
いた様に、初期に比べ若干太り 動作も鈍くなっている感もありホームズを演じるのもきつ
そうにも思えますが、それらのハンデが瀕死の探偵を演じるにあたっては逆に効果的に映る
様で、ジェレミーの役者魂を見せつけられた感もあります。



今回改めて見直した時初めて気付いたのですが、若き日のヒュー・ボナヴィルがヴィクター役で
出演してる事に気が付きました。(”ダウントン・アビー”でお馴染みになったし、最近では
”ホロウ・クラウン”にも出演しています) ところが、クレジットタイトルには ”リチャード・
ボナヴィル”となっているんですね。
それで、チョット確認してみたところ、彼の本名は ”Hugh Richard Bonaville Williams”で
この作品の頃は ”リチャード・ボナヴィル”と云う名を使っていた様です。





さて、あらすじですが:

ヴィクター・サヴェッジは銀行の重役であったが仕事をそっちのけに詩人になる夢を追い、
アヘンが詩作の想像力を高めると信じ込み アヘン窟に通うようになってしまい 殆ど中毒
になりかけていました。

妻のアデレードは従兄の(正典では伯父ですが)カルバートン・スミスが自分の利益の為
ヴィクターを唆してアヘンを薦めているのだと信じ悩んだ末、ホームズの元に相談に訪れ
ます。
そこには結婚してベーカー街を離れていたワトソンが訪れていました。(10日振りだと
言っています)

(※ 221Bの前を行きつ戻りつ逡巡しているアデレードの事を窓から推察するホームズですが
この設定はBBC版 ”The Sign of Three”にも踏襲されています)


↑ アデレードが迎える為に訳の分からない実験道具をバタバタと片付け暖炉の前でパイプを
咥えポーズを決めるホームズ(笑)
(結構面白い構図なんですが、この時の姿を見るとやはり若干太ったなぁ~と・・・)



 
アデレードはホームズとワトソンを一同が会する晩さん会に招きます。
出発前にホームズはカルバートン・スミスが東洋で重要な医学的発見をした事を下調べを
済ませていましたが、サヴェッジ邸で顔合わせをした二人はお互いに牽制し合っている
様子です。







夕食会の後の余興でカーペット滑りを競っていたヴィクター・サヴェッヂが突然倒れ 数日後
亡くなってしまいます。


(幼い娘が夕食前の父親の具合が悪そうだったとアデレードに訴えます。丁度通りかかった
ホームズが聞き耳を立てていました)



・・・・・ to be coninued です。



→ グラナダ版 「瀕死の探偵」 : (2)

『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index



これから放送の英国ドラマ色々 : 追加いっぱい

2016-06-21 | 海外ドラマ
前回も書きましたが、又々興味深い英国ドラマ放送が続く様で 追加の情報を書いて置こ
うと思います(殆ど自分用の覚書・・・ですが)。
又、何時もながらAXNミステリーの番宣の様になってしまいました(汗)

先ず最初に、

※ 『ホロウ・クラウン』”The Hollow Crown”『薔薇戦争』


huruで「ヘンリー6世 パート3」配信始まり、いよいよ若きリチャードが登場しました。(後半
チョットだけですが)
先日某サイトで”Richard III” が全部観られる状態だったのですが、何しろ字幕ナシは辛いです。
ジッと我慢で引き返し大人しく配信を待つ事にしました。 ”待てば海路の日和あり”!

ここからはAXNミステリー放送分です。

これも前回書きましたが、いよいよシャーロック「忌まわしき花嫁」日本語字幕版の放送が
近づいてきており、それに先立ち再びのS1~S3再放送もある様です。

※ 『 シャーロック』S1~S3 : 7月03日から3週連続 PM4時から~
↓ 久し振りに懐かしい画像を・・・

今回は作品の「舞台裏」も放送と言っていますが、これは多分DVDに収録されている ”Special
Features” なのではないかと思いますが・・・・

※ 『忌まわしき花嫁』 “The Abominable Bride” 日本語字幕版は 7月17日 PM9時から~
(二か国語版は7月28日 10:00 ~)

字幕版は劇場版と同じかしら?と気になるので、多分又観ます。



以降は個人的に興味があり見てみたい作品だけ(偏ってますが・・・)ご紹介しておきます。


※ アガサ・クリスティー『ミス・マープル』 :



7月16日、23日 PM6時から~(残念ながら今回も吹き替え版です)
今回はゲストも書いて有りますので、見忘れない様に注意致しましょう。
もう何度も見ている筈なのですが、出来れば改めて見直したいと考えています。

7月16日(土) :
S1E4 : 「予告殺人」”A Murder is Announced “: マシュー・グード
S2E1 ; 「スリーピング・マーダー」”Sleeping Murder”: ハリー・ドレッダウェイ
S2E4 : 「シタフォードの謎」”The Sittaford Mystery”: ティモシー・ダルトン、 ローレンス・フォックス
S3E2 : 「無実はさいなむ」 ”Ordeal by Innocence”: リチャード・アーミテージ
S3E3 : 「 ゼロ時間へ」 “ Towards Zero”: ジュリアン・サンズ

7月23日(土) :
S3E4 : 「復讐の女神」 ”Nemesis”: ダン・スティーブンス
S4E1 :  「ポケットにライ麦を」”A Pocketfull of Tye”: マシュー・マクファディン
S4E2 :  「殺人は容易だ」”Murder is Easy”: ベネディクト・カンバーバッチ
S4E4 :  「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか ?」 “ Why Don't They Ask Evans ? " : マーク・ウィリアムズ
S6E3 :  「終わりなき世に生まれつく」 “Endless Night" ; トム・ヒューズ

※ 『ヴェラ~信念の女警部~』”Vera” : S5 7月2日 PM8時から ~

シリーズ5の放送開始になりますが、相棒のジョーが交代となり、今シリーズから新たな
相棒になっている様です。
チョット残念!

※ 『夜の来訪者』 ”An Inspector Calls” 7月30日 PM4時15分~

この作品はイギリスの劇作家J.B.プルーストーリーの代表作 ”An Inspector Calls” を
BBCが映像化したもので、是非観たい作品の1つです。
”娘の婚約を祝う一家団欒の夜に、警部を名乗る男が現れる。
1人の若い女性の自殺に その場にいた全員が深く関わっていた・・・”
(番組案内から)


”夏の一話トライアル” として、

※ 『 ブロード・チャーチ』 ”Broadchurch”   「殺意の町」 : 7月3日 PM2時 ~


2013年3月~4月に放映された作品ですが、「この作品はイギリスで34.2%と云う
驚異の視聴率をたたき出したクライム・サスペンス。 海沿いの平和な町で起こった
殺人事件が引き金となり、住民たちの秘密が次々と明らかに・・・」
(番組オフィシアルサイトから)
「ドクター・フー」のデヴィッド・テナントが主演ですが、米国でも直ぐに「グレース
ポイント」という題名でリメイクされ 同じくテナントが主演し2014年10月から全米で
放送されたそうです。
イギリス版『ツインピークス』と言われているそうです。 『ツインピークス』懐かしい!
”ドクター”とは全く異なる雰囲気のテナントの演技楽しみで、興味も有りますので是非
見てみたい作品です。
8月から本放送開始になる様です。

※ 『魔術師マーリン』 “Merlin”  : 7月3日 PM3時 ~

この作品も以前放送されていたのを時々見てはいたのですが、アーサー王伝説に登場
する魔術師マーリンを主人公とするファンタジードラマです。
若き日のアーサー王とマーリンを主軸として展開されるシリーズで なかなか面白い
ドラマでした。
個人的には、子供の頃からアーサー王伝説、エクスカリバー、円卓の騎士等大好き
でしたので、ファンタジーとして楽しめました。
主演のコリン・モーガンは2年程前でしたか、英国の男優人気投票でベネディクト、
デヴィッド・テナント、トム・ヒドルストンを押さえて一位に輝いたのですが、
その時は名前だけでは誰か分からず 写真を見て初めて”マーリン”だったかと
気付いた位で それ程の人気であった事を初めて知りました。
(マーリンも8月以降本放送開始との事です)。

その他、

※ 『パフューム ある人殺しの物語』 ”Perfume : The Story of the Murderer" :7月30日 PM8時15分 ~


”香り”に取りつかれた一人の男が究極の香りを求めて凶行に駆り立てられていく・・・・
(というのが番組案内です)
出演が豪華版で、007、ホロウ・クラウンのリチャード2世等でお馴染みのベン・ウィショー、
アラン・リックマン、ダスティン・ホフマン等です。
ウィショー君の素晴らしい演技に魅せられていたので 是非観たい作品です。

AXN PLUSでは、

※ 『新世界 : 航海の果てに』 ”To the End of the Earth”  7月01日 ~7月31日迄配信

これはベネディクトの若かりし頃の作品で、前回他チャンネルで放送の時はご案内載せ
ましたが、ご紹介した本人が見逃しました(汗) 今回は配信時間に余裕があるので
落ちついて観直しできそうです。

※ 『オックスフォードミステリー: ルイス警部 S9』 ”Inspector Lewis" は

6月29日迄見逃し配信です。
先日本放送で見終りましたが、再度ゆっくり観直しましょう。


※『忌まわしき花嫁』 も再度7月20日 ~7月31日迄見逃し配信予定との事です。


(注: 画像は一部AXNミステリー公式サイトから)


これ以外にもまだまだ沢山面白そうなドラマ、好きなドラマの再放送等々沢山有り過ぎて
どれを優先させようか頭が痛いです。
最近時間のやり繰りがヘタになったのか 何故か腰を据えてゆっくりTVを観る時間がほ
とんどありません。 何故かな~? 
なので、色々興味があっても放送予定を覚えていられない為、自分の覚書を兼ねてのご
紹介ですが、興味のある方に少しでもお役に立ては嬉しいです。

もしかして情報の間違い、勘違いがあるかも知れませんので 下記公式サイトからご確認
頂ければ幸いです。

http://mystery.co.jp/home










ネコだらけ・・・!?

2016-06-17 | 猫その他雑記


先日サー・イアンの凄く可愛いツイートを見つけ 思わず嬉しくて頂いてしまいました。
「世間にはもっと子猫の写真が必要だよ」って・・・・
何て素敵なコメントでしょう、そして何てキュートなツーショットなんでしょう (嬉)

そう言えば、ネコキチであります私はアチコチで猫画像を見るとつい無意識に(危)頂いて
しまいまして、山ほど画像をため込んでいるのですが、面白い事にベネディクト/シャー
ロック関連ブログ、tumblrにもネコ画像が多くヨダレを垂らさんばかりに喜んでおります。

最近空前のネコブームだそうで、CMもネコ起用の物が多く、あれは卑怯だ!(暴言)と
思っていました。 ついつい見入ってしまうんでもん(多分顔面筋弛んでる)。
某○モバイルとか、某○○ランの師匠とか その他諸々。
勿論ワンコも好きですよ。 最近ライオン被り物の○○ゾンのCMは見る度涙が出そうに
なります(変態)何でしょう、あの豊かな表情は・・・・いじらしい・・・・

そんな中、ダラダラとワイルダー版を続けていた為 少々脳内に熱をもってしまったので、
丁度いい機会だし気分転換を兼ねて 今回はネコだらけ画像でまったり和んでみようかと
思います。
一年余り前にもネコ画像特集をしたのですが、今回も又・・・・

団体さん










お1人様だけど・・・

なんでしょう、この肉球・・・プニュプニュしたい~! 肉球グミ?


この後姿・・・モフモフしたい~! マンチカン大好きです。

(source : cumberfoil他)

そう言えば この数年家の周囲にネコを見かける事が全く無くなりました。
ノラさんは勿論、外ネコさんも居ません。
身内の愛娘ネコも一度も外に出したことが無い子です。
我が家に17年共に暮らした 目の中に入れても居たくない程溺愛していた愛息子は毎日一緒に
お散歩をしていました(リード無しです!)お蔭でご近所で有名になりましたっけ(笑)
今は懐かしい思い出で、それでも今でも時に思い出して涙しています。

仕事で何度か訪れたトルコ、エジプト、チュニジアは街中で普通に沢山の猫サンを見かけます。
ノラさんだったり、外ネコさんだたりするので結構バッチイですけど住民もネコも当たり前の
様に共存しているのをみると本当に羨ましい思いで見ていました。
何と言ってもネコの原産地(?)、発祥の地だから歴史も長いし、接し方も「ネコっ可愛がり」
では無く当然の様に、生活の中に溶け込み 自然に共存しているのだと感じます。
チュニス空港のデパーチャーラウンジにネコが居たのが今でも不思議でなりません??

最近世の中に心痛む事件、不愉快な出来事が多く 又個人的にも中々心休まる時が少ないこの頃
そんなささくれた日々を和ませてくれるのはやはりネコなのかも知れない。









ビリー・ワイルダー版「シャーロック・ホームズの冒険」 : 最後に

2016-06-13 | ビリー・ワイルダー版S・ホームズ
― ”The Private Life of Sherlock Holmes”  ― 
ビリー・ワイルダー版 「シャーロック・ホームズの冒険」:感想追加とSpecial Featuresに関して少々




冒頭で書きました様に、この作品を初めて見たのは随分昔の事だったのですが妙に気に
入っておりました。 
その後BBC版Sherlockに嵌りこみ、正典の読み直し、グラナダ版の観直し等繰り返して
いた後 改めてこの作品を見た時に又違った目で見る様になってきました。
そして今回の「忌まわしき花嫁」を観た時に 又新たに色々思い返す点、気付いた点が出
て来たので DVDで詳細に見直す事にした訳ですが、いや~予想以上でした。 今回初
めて気付いた点も多く 新鮮な目で見る事が出来ました。

何より、ワイルダー監督の正典に対する敬愛を感じ、単なるコメディータッチのパスティー
シュとは言えない細かい拘りを感じたと共に、BBC版でのモファティスがこの作品を如何
に愛しているかオマージュ感が只事では無いですね。
コミカルな部分を含み、ワイルダーらしいシャレたセリフも盛り込み、そしてタイトルにもあ
る様にホームズの私生活を描いている盛り沢山の内容でした。
ただ・・・・ これも最初に書いたのですが、ホームズ役がねぇ~。 どうもイメージが違うん
ですよ。 キリッとしたシャープさに欠けるというかね。 これは好みの問題かもしれないし、
メイクのせいもあるかしらって感じもあるんですけど(厚塗り、アイシャドー濃い)これも当時
の傾向なのかも知れないと感じつつ、コミカルな役処をこなしたワトソンの方が印象が強くってね。
何かと邪険に扱われながらもホームズの事を気に掛けるワトソンが凄く良かったです。
そして、何と言ってもマイクロフトは素敵でした。決まってます。
何やかんや言っても40年以上前の作品ですから、グダグダ言っても仕方ないですね(笑)

粗筋の途中で気付いた点を少しずつ書き込んでは来ましたが、一番感じた事はBBC版 ”A Scandal
of Belgravia” 「ベルグレーヴィアの醜聞」のアイリーン・アドラーはキャラクター及び設定
を含めほとんどがこの作品のオマージュだと感じました。
この作品でのイルゼは多分正典のアイリーンをイメージしているのではないかと思いますが、
ワイルダー監督は正典アイリーンのキャラクターを膨らませ、よりドラマチックな展開にして
います。
2人の類まれな知性の競い合いと 、強い自信に満ちた女性に対す淡い恋心を伴った敬愛を持ち
ながら そんな女性に欺かれる、そして異国で処刑された事がマイクロフトによってホームズに
伝えられる、衝撃を受けたホームズが窓辺に佇む後姿・・・・これら全てBBC版に踏襲されて
います。 例の ”The Woman” と呟くシーンですね。

アイリーン・アドラーと云えば、以前から何度も載せた事があるのですが、あのホームズの
懐中時計に入れられている写真に関して、ず~っとアイリーンだと思い込んでいたんですよ。
でも、今回改めて観ていると、どうやらアイリーンではなさそうですね。
イルゼかとも思われるけど、チョット若い様な気もするので 若くして先立った婚約者なのかしら?
とも思われます。


それと、これも改めて良く観ていると、ワトソンの私物ボックスにあったホームズの遺品の中に
ある楽譜には、”For Ilse von H.” (Sherlock Holmes)「イルゼ・フォン・H.に捧ぐ」となって
います。 やはりホームズはイルゼに対しては心に秘めた想いがあったんだな、と改めて切ないし、
そう言えば BBC版でもシャーロックはアイリーンの曲を作曲してましたねぇ。



ヴィクトリア女王登場は 「新ロシア版名探偵シャーロック・ホームズ」にも踏襲されていました。
女王と云えば、チョット気になったのが マイクロフトが女王に対して ”Ma'am "と言っている
のですが、女王なら ”Her Magesty “ と云うべきなのではないかしら?
と些細な事ですが・・・ただ、この敬称は ジョージ5世が定めた勅許状が基本的な指針となるとの
事(らしい)ので、時代設定的には問題ないのかとも思いましたが、本当はどうなのか良く分かり
ません(スミマセン)

他にもまだまだ書き洩らしている点もあるかも知れませんが、 取りあえずこの辺にして・・・・
DVDにはSpecial Featuresが収録されていて、これは今回初めて観る機会を得ました。
サー・クリストファーのインタビュ-等幾つか収録されている中で 一番興味深かったのは
カットされた部分が一部紹介されていた点でしたね。
実際に撮影されたのは4時間近かったのに殆ど半分になってしまった訳で、その削除さ
れた部分がこれまた面白そうなのです。 

カットされたエピソードは、
※ ”The Curious Case of the Upside Down Room” 「逆さまの部屋の珍事件」
※ ”Holmes Recounts an Affairs of the Past”「私生活の秘密 :学生時代を語るホームズ」
※ ”The Dreadful Business of the Naked honeymoners”「裸のハネムーンカップルにご用心」

どれもコメディー色が強く出ているエピソードだそうですが、いずれにしても勿体無いと思います。
観てみたかったです!
モファット氏は 「まるでシャーロッキアンへのヴァレンタインギフトだよ!!」と語っていた様
ですが、自身が筋金入りのシャーロッキアンであったワイルダー監督だからこそこんなに素敵な
パスティーシュを作ったんですね。  凄いです!!


↑ ワトソンのトルコ帽はグラナダ版「空き家の冒険」でも引用されていたのですが、正典の何処かに
書かれていたのか全く記憶にないのです・・・・


↑ 何といっても感動したのはこのシーン。 ワイルダー監督ちゃんとこのシーン撮影していたんです。

これは以前何度も載せた事があるのですが、正典「白銀号事件」のパジェット版挿絵にある場面で
グラナダ版も同じ場面を使っていました。
 
そして、BBC版「忌まわしき花嫁でも」(何度も同じ画像ばかり載せてスミマセン!)



参考までに、この作品のノベライズも出ています。
「シャーロック・ホームズの優雅な生活」 創元推理(東京創元社)刊
かなり良く書かれているとの事ですが、未読です。

改めてSharlock のこれまでのシーズンを又観直してみようかな? 多分又違った視点で見られる
のではないかと思います。

最後にワイルダー監督を含む撮影中の画像です。


今度こそ、これで終わります。
思い入れが多く随分長くなってしまいましたが、お付き合い頂き有難うございました。




← ビリー・ワイルダー版「シャーロック・ホームズの冒険」 : 4/4





ビリー・ワイルダー版「シャーロック・ホームズの冒険」 : 4/4

2016-06-10 | ビリー・ワイルダー版S・ホームズ
― ”The Private Life of Sherlock Holmes”  ― 
ビリー・ワイルダー版 「シャーロック・ホームズの冒険」 : 粗筋と検証 最後です。




・・・・・粗筋は今回で終わりますが、引き続きネタばれしております。



びしょ濡れになってホテルの部屋に戻りましたが、ホームズは「あれは機械仕掛けの怪獣だ。
連中の考えそうな事だ。 ディオゲネスクラブだよ」と言います。

そんな時 ”アッシュダウン様へ”とシャンペンが届けられ、これを持って待って居る馬車に乗って
くるようにと事づけが届きます。



例の古城に着くとそこにはレッドカーペットが敷かれ、テントからマイクロフトが出て来てホームズを
迎えます。 「アッシュダウン君」と・・・
 やっぱりマイクロフトには読まれていたんですね)。

テントには各種の装置があり、ホームズはあの怪獣が潜水艦か何かの実験だろう。
ミジェットは乗務員、怪獣は偽装工作、カナリヤはガス漏れ探知用だろうと推理していました。




聖書のヨナ記には「ヨナは3日3晩魚の腹の中にいた」と書かれている。
バラドンの開発した空気ポンプを使って これを目標にして潜水実験をしていた。 とマイクロフト
が明かしました。
所が事故が起こりバラドンと小さい2人が事故死してしまった。
この事を君の依頼人に知られたくなかったのだと続けます。
「どういう事だ?」と尋ねるホームズに、「彼女はバラドン夫人ではなく ドイツ政府の為に働いて
いるスパイで イルゼ・ホフマンシュタールである。 本物のバラドン夫人は既に殺されているのだ。
英国随一の頭脳も騙されたな」というマイクロフト。
 これを聞いたホームズはショックを受けただろうにあまり表情を変えない。
強がっている? それともショックが大き過ぎたのか・・・それとも既に推測していたのか・・・)
結局女は信用出来ないという持論に戻ってしまい 又傷ついてしまったホームズ)
 このあたりのやり取りは ”A Scandal of Belgravia” に踏襲されている様です)。 

そこへ、ヴィクトリア女王が視察に訪れます(レッドカーペットはこの為だったんですね)。



陛下はホームズに「そなたの噂は聞いている。 今は捜査中か? 次の事件簿は何時出るのだ?」
とお尋ねになるのですが、「期待なさらない方が・・・・ 」とホームズ。

マイクロフトが自信たっぷりに女王に秘密の軍艦について説明します。
「姿を見せずに敵艦を攻撃する事が可能です」というマイクロフトに、女王は「相手に警告もせず
国旗も隠してか?」とお尋ねになり、得意気に返答するマイクロフトに「ミスター・ホームズ 非常に
不愉快だ。卑劣だ、わが国には相応しくない。絶対許さん!」とお怒りで、「直ぐに破棄するのだ」という
言葉を残してご帰還になりました。



「やれやれ、我々二人とも女性にしてやられたな」と云う弟に お兄ちゃんは、「最新科学の結晶も巧みな
諜報活動も水の泡だ。 潜水艦がそんなに欲しいなら連中にくれてやる。」とのたまいます。 ドイツの
諜報員を誘き寄せ潜水艦と共に爆破してしまおうというのです。



 めげないし 転んでも唯では起きない立ち直りの早いマイクロフトだわ)
「どうやって?」と聞く弟に、「君とフロイライン・フォン・ホフマンシュタールの親密な関係を利用
させてもらう」と何でも利用する鬼畜なマイクロフトです。 
* 因みに、フロイラインはドイツ語の ”Miss” ですね)

ホテルに戻ったホームズは眠っていたガブリエルを起すと、「ドイツ語で”城(シュロス)の下”という
場合 前に付ける冠詞は ”ダス”か”ディ”か?」と尋ねます。
始めはシラを切っていたガブリエルも観念したのか 「”ワンテン・ディム・シュロス”よ。」と言い
それまでのフランス語訛りを止め ドイツ語訛りの英語に変わりました。

窓の外には例の怪しい修道僧達が佇んでいるのを見たホームズは、「観念したまえ、”フロイライン・
ホフマンシュタール”。  友人がお待ちかねだから合図をする様に」と云うも彼女が動かないので、
「潜水艦の場所を知らせる」とホームズ自身が日傘で信号を送ります



間もなくマイクロフトが迎えに来るので荷物を纏める様に云うホームズに、イルゼは最初にベーカー街に
着いた時から気が付いていたのか尋ねると、「それより少し後だった」と云うホームズ。(ホントか?)
イルゼは、最高の頭脳と勝負する為に日本行きを断ってこの仕事を志願したのだと言い、「身の程知らず
だったわ。 私の完敗よ」と言いますが、ホームズは「誰でも失敗する。ワトソンの事件簿が出ないことを
祈ろう」。
と言っている所に、又もやワトソンが ホームズと叫びながら駆け込んできます。



 お約束の、 荷物にケッつまずいてコケる)
「又あれが出た」というワトソンに望遠鏡をのぞいていたホームズが見たものは水中爆発したらしき潜水艦
だった。
シャンペンボトルと聖書が浮かび上がってきました。
(哀れドイツの諜報員・・・)
「ホームズ、勿体ぶらず説明してくれ」と蚊帳の外のワトソン。

マイクロフトがイルゼを迎えにやって来ます。
逮捕されイギリスの監獄に投獄されると思っていたイルゼに対して、マイクロフトは「君はスイスととドイツ
の国境で我が国の諜報員と交換される」と聞かされ驚き意外な表情をするのですが、「お礼は弟に言ってくれ。
彼の案だ」と言います。





 ここで眼差しだけで語り合う様なイルゼとホームズの微妙な表情が切ないのです。)

イルゼは日傘を受け取ってマイクロフトと出て行きます。
すると、蚊帳の外だったワトソンは、「嫌なら何も言わなくっていいよ。 僕はただの作家だ」と言い、
ホームズは「今回の事件は発表するな。彼女の為だ」と言いますが、「彼女はドイツのスパイなのに何故
肩を持つのか。 書かないと約束するから教えてくれ。友人として…」と騒ぐワトソンに、窓の外を見て
いたホームズは 「静かに。 私的なメッセージを伝えようとしている」。



馬車に乗ったイルゼが日傘を使ってメッセージを送っています。
 この時のイルゼの表情が凄く良いんです。 冷徹な女スパイの表情になりながら心に秘めた想いが
滲み出ているような・・・クールで美しい表情なんです)





「何だって?」のワトソンに 「アウフ・ヴィーダーゼン(又会いましょう)と・・」

そして221Bの日常に戻り 朝食を食べている2人の元にマイクロフトから手紙が届きます。



その手紙を読んだホームズは衝撃を受けた表情のまま窓辺に歩み寄りぼんやり外を眺めます。



こっそり盗み読んだワトソンですが、手紙には「イルゼ・V.H.は横浜の海軍基地を偵察中日本の諜報員に
逮捕され 裁判の後銃殺刑に処された模様。 彼女は日本滞在中 ”アッシュダウン夫人”と名乗って
いた様だ」

流石に「残念だ」というワトソンに 「あれは何処にある?」と訊ねるホームズ。(コカインの事なんですね)
医者カバンを利用した隠し場所(ファイル)を教えるワトソンです。(身体に悪いからと散々反対していたのに、
流石にホームズの状態を見かね許したんですね)。
「隠すのが上手くなったね」と言いながらコカインの瓶を手に自室に戻るホームズ。
(背中がヤルセナイ)。
そして、ワトソンは机に向かい執筆を始めました。





~~~~~~~



以上で終わりです。



長くなってしまいましたが お立ち寄り頂きお付き合い下さり有難うございました。

あと一回(ひつこくてスミマセン)感想の続きと DVDにありましたSpecial Featuresについて追記するつもりです
ので 宜しければ又お付き合い下さいませ。




← ビリー・ワイルダー版「シャーロック・ホームズの冒険」 : 3/4
→ ビリー・ワイルダー版「シャーロック・ホームズの冒険」 : 最後に






ビリー・ワイルダー版「シャーロック・ホームズの冒険」 : 3/4

2016-06-06 | ビリー・ワイルダー版S・ホームズ
― ”The Private Life of Sherlock Holmes”  ― 
ビリー・ワイルダー版 「シャーロック・ホームズの冒険」 : 粗筋と検証 (3)






・・・・・3回目ですが 引き続き盛大にネタバレ続きます。



インヴァネス行きの夜行列車に乗った一行。
”アッシュダウン夫妻” は寝台車、”従者” ワトソンは三等車。
怪しげな修道僧に囲まれた狭い席に押し込められたワトソン(可哀想!)



寝台車では下の段にガブリエル、ワトソンに貰ったストランドマガジンに書かれたホームズの
女性観を読んでいます。 上の段にはホームズが。
ホームズは「彼は何でも誇張する癖がある。」、 「僕は女性の崇拝者とは言い難い」、と語り
だし自分が惹かれた女性は人殺しだったし、かかわった女性は盗癖、放火癖、色情癖の女性だった。
又過去にバイオリンの先生の娘と婚約していた事があり、彼女が挙式の直前にインフルエンザで
亡くなってしまった。」
「女性を信用すると碌な事が無い。たとえどんなに有能な女性であっても・・・・。」
 このセリフは正典”The Sign of Four"でのホームズの台詞です)
(死なれてしまったから信用出来ないって言う発想がホームズなんだなぁ・・・。そして、女性を
愛した事があるとワトソンに言っていたのはこの事だったんでしょうか?)



インヴァネスに到着すると、一行はマイクロフトが口にしていた「イチイの木の谷」を目指す
のですが、そこは墓地で折しも大人の棺1つと子供の物らしき棺が2つ運ばれて来て埋葬される
ところでした。




 ここでマイクロフトが言っていた ”グレンナフリッヒに3箱”の意味が解明されます)
墓掘り人に依れば ネス湖でボートに乗っていた父親と子供2人が転覆して亡くなったとの事で、
ネス湖にはモンスターが居るので近づかない方が良いと警告されました。
そこへ子供らしき4人がやって来て墓に祈りを捧げてるのを見たホームズは 子供では無く成人
だと言います。”midgets” (ミジェット)だと・・・
* この事が以前依頼されて興味深いとホームズが言っていた ”サーカス団から行方不明に
なった軽業師” の事件に繋がってくるんですね。小さい棺2つに入っているのはは子供では無く
”midgets”であるるという事で 何気なく前半で示されていた小さい事件に この事がリンクして
くるのです)。

大きい棺には誰が・・・・と ホームズは墓を掘り返します。





このシーンは設定、アングル殆どそのまま”The Abominable Bride" に 引用されています。
余談ですが 墓暴きのシーンはガイリッチー版にも踏襲されていました。)
すると、棺の中には行方不明と思われていたガブリエルの夫が・・・そして3羽の白いカナリアの
死骸が一緒に入っていました。

その後湖畔のホテルに到着しますが、”アッシュダウン夫妻”は湖の見える素敵な部屋、一方 ”従者”
ワトソンは屋根裏部屋へ通されます。(酷い!)

悲しみに打ちひしがれるガブリエルを尻目に ホームズは夫の指輪とガブリエルの指輪を比較し、
金属の変色から夫の死因が溺死では無く有毒ガスが発生した事が死因であると推理しています。
又カナリヤは有毒なガスを探知するために使われていたのではないかと・・・・

そんな時、ワトソンが大騒ぎでホームズの部屋へ駈け込んできます。
「ホームズ、大変だ~!」(親分てーへんだ!の八五郎か? ←古!)



湖にネッシーらしき怪獣を見たと言い大興奮です。
ホームズが望遠鏡で見ると何も見えない。
「ホームズ、この目で見たんだ!」と興奮状態のワトソンに、「想像力の産物だ」と切り捨てるホームズ。
「君自身の言葉に依れば 僕の想像力はゼロの筈だ」とワトソン。
 何時も想像力を使えと言っているのは誰だよ~~。と反撃するワトソンにそうそう、ホームズは
そう言っているよね~と・・・思わず共感)
 怪獣をワトソンだけが見てしまうのは ”The Hounds of the Baskervilles"のラボでのシーンに似て
いる。 現代版では正に「想像力の産物」だった訳だけど、この部分も踏襲されていたのかも知れませんね)。


有毒ガスの所在地を探すには城を探すしかないというホームズの推理により3人は自転車に乗り古城めぐり。



なかなか目当ての城が見つからない為、途中でピクニックランチ。
(何か長閑だわ~)。



 この時、”従者”ワトソンに、「クランベリーソース取ってくれ」というセリフがあるのですが、
これも ”The Hounds of the Baskerilles” での最後のシーンでシャーロックがジョンのご機嫌を
取る様に「ケチャップは?」と聞くシーンに引用されている様に思います。← 立場と状況が逆になって
いるけど)
そんな時、ワトソンが汽車の車中で同席した怪しい修道僧の一行が通りがかります。
すると 又もやガブリエルが日傘をパタパタ、暗号を送っているらしき様子。



最後に修復中の崩壊寸前の古城にたどり着きます。
が、セキュリティーが厳しい様子で立て札には 「警告。 この先立ち入り禁止」と書かれていて
正面からの侵入は無理と見たホームズは裏口から入ろうと言います。

そんな中、籠に入ったカナリヤと硫酸の入った瓶が運ばれてきますが 一行は警備の男たちに追い
払われてしまいます。
ホームズが観察していると、テントが張られ、レッドカーペットが敷かれていました。
 レッドカーペット =赤巻き(?) これでマイクロフトが口にしていた言葉にリンクします。)
 この辺りのシーン全般の雰囲気が BBC版”The Hounds of the Baskervilles” に踏襲されて
いるようです。 そう言えば、警備員が獰猛そうな犬を2匹引き連れてあらわれていたし・・・、あ、これは
正典「バスカヴィル家の犬」のオマージュかも知れない)



夜になり3人はネス湖に出てボートで城に接近しようとするのですが、霧の中から怪獣が姿を現します。
ネッシーだッ!
怪獣の立てた波にもまれてボートから転落する3人。





・・・・・to be continued です。



← ビリー・ワイルダー版「シャーロック・ホームズの冒険」: 2/4
→ ビリー・ワイルダー版「シャーロック・ホームズの冒険」: 4/4








これから放送の英国ドラマ色々

2016-06-02 | 海外ドラマ

ワイルダー版の途中ですが、チョット息抜きと同時に色々話題が出てきていますの
で今後放送が予定されている英国ドラマについて書き残して置こうと思います。

既に皆様ご存知の事とは思うのですが、自分の記憶の為に・・・・。

※ まず最初は、”The Hollow Crown" 「嘆きの王冠」S2 : 「薔薇戦争」



本国で先月放送されたばかりのシーズン2が早くもhuluで配信始まりました。
何とも有難い事で 待ってました!です。 こんなに早く見る事が出来る様になるな
んて夢にも思っていませんでした。
5月31日に ”Henry V” 「ヘンリー5世」パート1の配信が始まり早速視聴しました。
未だ一話なので今後が楽しみですが、ベネディクトのリチャード3世はもう少し後に
なりますね。
今後毎週火曜日に一話ずつ配信になるそうです。
シーズン2から見ても問題ないかとは思いますが、やはりシーズン1からシェークスピア
の世界観を感じる事をお勧めします。


※ オックスフォードミステリー「ルイス警部」: S9



昨年本国で放送された最終シーズンがAXNミステリーでいよいよ初放送になります。

E1 : ”One for Sorrow ” 「悲しみの童歌」 : 6月8日 夜8時から
E2 : ”Magnum Opus” 「錬金術殺人事件」 : 6月9日 夜8時から
E3 : ”What Lies Tangled" 「絡まった結び目」: 6月15日 夜8時から

現在S8迄放送中で、この後も「見放題パック」VODで続いて配信予定との事です。
遂に最終章! 番宣trailerを見ているだけで胸が一杯になります。


※ AXNミステリー : 英国男優のすべて


(AXNミステリー公式画像)


6月24日から3ケ月連続企画として「英国男優のすべて」が予定されています。


「なぜ英国では演技力の優れた役者たちが醸成されていくのか?
その歴史と英国男優の系譜をたどるオリジナル番組「英国男優のすべて」を放送! 」
(番組公式案内からの引用です)

出演予定者は(順不同です)
サー・ケネス・ブラナー 「刑事ヴァランダー」
トム・ヒドルストン 「刑事ヴァランダー」
マイケル・キッチン 「刑事フォイル」
ローレンス・フォックス 「ルイス警部」
ジェームズ・マカヴォイ 「刑事フォイル」  
デヴィッド・テナント 「刑事フォイル」
ジェームズ・ノートン 「グランチェスター」 等

勿論ベネディクト「シャーロック」は言わずもがなです。

シャーロック「忌まわしき花嫁」(初の字幕版)、「グランチェスター・牧師探偵
シドニー・チェンバース」S2以外は殆ど再放送で 既に何度も見た作品なのですが
(グランチェスター以外)、本当に豪華版で見逃せないし、英国ドラマフリーク
としては何度も見直したい作品と俳優さんばかりで嬉しい限りです。

これまでもずっと英国ドラマに嵌っている私も常々感じるのは 英国ドラマの深み、
安定感と云うものは やはり演技力に基づく英国俳優の魅力にあると感じていました。
ルックスや外見だけでスターになる某国の作品とは異なり、同じ刑事ドラマという
ジャンルでも人間の心、心理状態を丁寧に描き、それを演じきれる確かな演技力を
持つ英国俳優の力は歴史と伝統を感じます。
一面、英国ドラマは「重い」とか「暗い」という感じを持つ方もいらっしゃる様でそれぞれ
の好みであるとは思いますが、個人的にはこれまでも、この先も「英国ドラマ」
一辺倒で行きそうです。


↓ 公式案内ページです
http://mystery.co.jp/videos/more/277825/280996


「シャーロック」S4の放送迄半年、待つ間の楽しみが出来ました。
ただ、ゆっくり落ち着いて観る時間が取れるかどうか・・・ですが、頑張りましょう!