The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

グラナダ版 『6つのナポレオン』 : (2)

2016-11-30 |  ∟グラナダ版SH
グラナダ版 : ”The Six Napoleons” (2)

(1986年) ーThe Return of Sherlock Holmes: S3E7 


・・・・続きです。

ストレードから指示されたケンジントンピット街に馬車で到着した2人は指定された家の前がやけに
慌ただしく人に溢れているのを見て殺人事件だろうか?と話し合っています。
そして家に入る時ホームズは階段の下段が洗い流されている事と足跡がある事を指摘します。



2人を待ち受けていたレストレードは 又もや胸像が壊されたがそれ以上深刻な展開があったと話し
この家の主である共同通信社のホレス・ハーカー氏に引き合わせます。
ハーカー氏は夜中まで仕事をすることが多いが 昨夜もウトウトしていたところ恐ろしい悲鳴に驚き
様子を見るとナポレオン像が盗まれていて窓が開いていた。ドアの外の様子を見に行くとそこには
喉を切られた死体があり 傍にナイフが落ちていた。と言う事です。

ハーカー氏は記者であるにも関わらず 我が身に起こった事は何も書くことは出来ず他社に取材され
貴重なネタを提供するばかりだ・・・と愚痴と文句たらたらです。

レストレードによれば その死体の身元は不明で今は安置所にあるとの事。
又ホームズがハーカー氏に訊ねると その胸像もハドスン商会で購入したと言います。
(正典では別の店で買った事になっていますが・・・) レストレードには 盗まれた胸像は何処に
あるか確認するとカムデンハウス通りの空き家の庭で見つかったとの事。


その像を見に行く前にと ホームズは窓辺に立ち 「侵入者は余程足が長いか身の軽い男に違いない。
窓枠によじ登るだけでも一苦労なのに・・・」と言い これから記事を書かなくてはとそそくさと
ペンを執るハーカー氏を不審げに見つめるのです。(何だろう?ホームズは何を感じたんだろう?)

空き家の庭で破壊された像を子細に検分するホームズ。

そして、ホームズは「興味深い事実が一つある。 犯人は家を離れてから像を壊している」それに対し
て 「玄関先で被害者と出くわして慌てたんだろう」と言うワトソンに、レストレードは「だとして
も何故わざわざこの家で破壊を?」と尋ねます。

(ワトソンとレストレードが二人で議論している間 二人から離れ1人街路灯の前に佇むホームズ)
ワトソン「空き家なら邪魔が入らない」に レストレードが「空き家なら途中にもあったのに何故こ
の家を?」にワトソン言葉に詰まり「・・・・・」。
するとホームズが無言のままステッキでツンツンと街灯を示すと、それを横目でチラと見たワトソンは
「明かりさ」と さも自分で気付いた様に(笑)

(さり気ない優しさを示す穏やかで悪戯っぽい表情のホームズは珍しいし、良いなぁ~!)

レストレードが「成程お見事です。 それでどう推理を?」と畳み込むとワトソンお手上げで
「ホームズ!」と叫ぶ。
(この辺りワトソン レストレードと2人で大分頑張ってみたけど 結局お手上げでホームズに救助を
頼む事に。無言でワトソンにヒントを与えるホームズが良いですね) 
ホームズは「今は事実を記録して置こう。後で役立つだろう」と言い 3人で遺体安置所を訪れる事
になります。

此処でもワトソンとレストレードが二人で議論を交わしているが ホームズは見ているだけ。
遂にレストレードが「ホームズさん 聞いてますか?」
「これは失礼。考えに耽っていた。 私にも解けない謎について。 この死の意味をね」と言う
ホームズに 被害者の所持品を示すレストレードですが、死者はりんご、紐、ロンドンの地図、
切り取られた写真を持っていたと言います。
ホームズは先入観を排除したい。 お互いに別々に捜査してその結果を報告し合おうと言い、もし
ピット街に戻るならハーカー氏に伝言を頼みたい。”私は結論を出した。この件の殺人犯の正体は
ナポレオンに恨みを抱く危険な異常者だ。 とくダネだ。 と” にワトソンは「君の考えは違う
だろう?」と言うと「さあ どうかな? ただ1つ言えるのはハーカー氏と新聞の読者が喜ぶだろう
と言う事さ」とホームズは言います。(わざと違った方向を示しているんですねホームズは)。

そして夕方6時にベーカー街で会おうと云い 重要な証拠だと渋るレストレードから証拠の写真を
拝借してしまいます。

ナポレオン像を売ったというハドスン商会を訪れたホームズとワトソンは写真の男がベッポという
名のイタリア人の請負職人で彫刻や額縁塗りを任せていたが10日前に雇ったものの一週間後に賃金も
受け取らず姿を消したと聞かされます。

↑ 彫像と競い合う様な美しい横顔なので、チョット追加

ナポレオン像は他に3体あり、全部で6体売ったと言いますが 全てゲルダー商会へ特注した物だった。
残りの像を買った人の名を聞こうとするホームズにお客の情報は明かせないという店主。
他の購入者にも警告するべきだと言うホームズに対して渋々チズウィック在住のブラウン氏とレディングの
サンフォード夫人だと名を明かします。

色々追加情報を得る様子で店主を引き留め話をするワトソンですが、その間ホームズはこっそり店の
台帳をチェックして追加情報を手帳に移しています。
(この阿吽の呼吸での2人の行動は良いですねぇ)

そして詳しい話を聞き出す為 製造元のゲルダー商会を訪れる2人。
支配人によれば、ハドスン商会に納めた像は特別で細かく彩色した物だが製造工程は他と同じで
空洞も無く中心まで石膏でで作り乾燥倉庫に置き保管するのだと説明します。
 

別室で写真の男の事を尋ねると 1年前にイタリア人を刺して工場内に逃げ込み警察沙汰を起した
ベッポという男であるとの事。
ベッポが逮捕された日付けを給与台帳から確認した支配人が言うには、刺された男が大事に至ら
なかった為ベッポは1年の服役になったとの事でしたが、ホームズは少なくとも11日前には出所
している筈だと推理します。

ベーカー街に戻る途中新聞売りが売っている新聞の見出しが『異常者による殺人』を見たホームズ
は「上手くいったぞ」 (”Harker has baited the traps” と言っているので 敢えて違う方向
へ向かう様に示唆した偽情報をストレード経由で流した餌に引っかかったハーカー氏の”特ダネ”
になった訳ですね)
「さすがだな」というワトソンに、”Thank you ,Watson”と とても素直に賛辞を受けるホームズ
なんです。



・・・・・to be continued です。



← グラナダ版 『6つのナポレオン』 : (1)
→ グラナダ版 『6つのナポレオン』 : (3)


『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index





SHERLOCK S4 : 新画像から見た妄想&推測

2016-11-27 | SHERLOCK : S4




Sherlock S4の追加画像が沢山出回ってきて 既に多くの方がアップしていらっしゃるの
ですが、一応私も・・・
一週間ほど前にS4E3のタイトル流出との噂でチョットした騒ぎになっています。 
既に某情報サイトには既成事実として書かれている様なのですが、今現在は正式発表で
はないし、又もや噂先行なのかもしれませんので、正式発表まではおとなしく待とうと思い
ます。
ただ、この数日同タイトルグラナダ版のアクセス数が急に増え(一年半以上も前に書いた
ものですが)この噂をご存知の方も多いのではないかと思います。

それは兎も角、今回出て来た画像とそれらから見えて来た妄想(?)と共に残して置きます。



多くの方も気付いていらしたようですが、気になったのがマイクロフトの横のボードに書い
てある文字に関して・・・

分かりにくいのですが、読み取って下さった方がいらしたので良く見てみました。

THE CABINET OFFICE
This is to certify that all materials pertaining to:
CASE: BT198255D./SH (??)
Have been classified as:
D-Notice - 100 YE(ARS BAN?)
By order of
E. Smallwood(???)

TOP SECRET
(source : waitingforgarridebs:)

『内閣府』
『ここに CASE:BT198255D./SH(??)に関連する全ての資料はD-Notice により100年間(?)
秘密事項に分類されたことを証明するものであります)
E. Smallwoodの命令により
極秘』

ここで、”SH”(と見える)とはシャーロックと思われるが、Sherrinford Holmesと言う事
も考えられる。
”BT” とは北アイルランドで発行される国民保険番号ではないか?
等の検証が出ています。

”D-Notice” とは政府が機密保持のため特定の報道を差し止める旨報道機関に発する通告
との事(Wikipedia)



Trailerにもあったレディー・スモールウッドの背景にも”TOP SECRET”の文字が見える。
HLVでスモールウッド議員の了承の得てシャーロックを死地に赴かせたものの はからずも
(或ははかったかも)わずか数分後に呼び戻す事態となった結果のシャーロックに対する
処置に関する事項なのではないかと思われます。
やはりシェリンフォードでは無いと思うのですが(私見)

ジョンの表情は、幸せそうには見えないし非常に微妙な表情です。(何に対して?)



この画像はベイビー・ワトソンの洗礼式の様で 横にシャーロック、手前に洗礼者(と思われ
る人)が見られるが、ハドソンさんのあの表情はとてもおめでたい場面ではなさそう。
其の為お葬式ではないかとの意見も。


そして、余談ですが、あの衣装(ジャケット)はジョンの結婚式で来ていたジャケットと
同じだと指摘されています。(だから何なのサ、って感じですけどね。笑)
それにしても良く気付きますねぇ。凄いです

いよいよ放送迄一ヶ月ちょっとと迫って来ました。
近々E3のタイトルも発表になると思いますし、そうすれば又色々推測が出て来ると思います。
S4の情報から見る限り 益々正典から遠ざかってしまった様な感じを受け本当に残念でなり
ませんが せめてE3で何とか少しでも本来の”シャーロック・ホームズ”の形、カラーに
戻っていて欲しいと願うばかりですが なんかそうはならなそうな形で終結しそうですね。



(画像sourceはNixxie-fic, Masterpiece & etc.)













グラナダ版 『6つのナポレオン』 : (1)

2016-11-24 |  ∟グラナダ版SH
グラナダ版 : ”The Six Napoleons” (1)

(1986年) ーThe Return of Sherlock Holmes: S3E7 

この作品は以前ご紹介した様に グラナダ版の人気順位でもトップ10に入っている大変に
素晴らしい作品です。
そして、皆様既にご存知の通り、BBC版”SHERLOCK ーS4”に於いても "The Six Thatchers”
と言うタイトルにも引用されているので(内容がモチーフとして使われているかどうかは不明
ですが)丁度いい機会なので今回取り上げてみようと思います。

このエピソードでのWatsonは2代目のエドワード・ワードウィックです。

このエピソードでは終始ジェレミーが楽し気に陽気なホームズを演じているのが印象的で
又 ワトソンがやる気十分な存在感を表している、レストレードとの関係も穏やかな親密さが
描かれている 等これまでとは一味違うグラナダ版になっているのです。
そんな点からもこの作品の人気度が高いのではないかと思われます。

冒頭はグラナダ版オリジナルの部分で事件の背景となったイタリア人一家の揉め事が描かれて
います。

221Bでは 暖炉の前でホームズとワトソン そして訪れていたレストレード警部が一緒に何と
なくまったり過ごしていました。




それとなくもの言いたげなレストレードに向かってワトソンが何か問題でもあるのかと尋ねると、
「別に問題と言う程でもないのですが・・・」と言うレストレードに、「是非聞きたいね」と
ホームズ。


待ってましたとばかりに話し出すレストレードに興味を惹かれた様に手をこすりあわせ楽し気な
ホームズの表情。

発端は4日前はハドスン商会という絵や彫刻を扱う店でナポレオン像が破壊された。
そして昨日はバーニコット医師が被害にあった。 バーニコット医師はハドスン商会で胸像を2体
買い 一つは自宅に もう一つは診療所に置いていたところ 自宅の像が盗まれ同じ夜の遅い時刻
に診療所でもう一つの像が破壊された。との事。

ワトソン先生の分野でもあると言うレストレードに、「病気か?」と尋ねるワトソン。
↓ 何故かワトソンはレストレードの隣に座り・・・近い!


レストレードはナポレオンを心底憎んでいるヤツの仕業に違いないと断定します。
ワトソンは心理学で ”idee fixe” (これはフランス語で固定観念、強迫観念と言った意味らしい
です) と呼んでいる病的な執着心に違いない。ナポレオンが自分の祖先を迫害した人間が無法行為
もやりかねない。と自分の意見を語っている姿をチョット呆れた顔で見ているホームズほ表情が何
とも言えません。

そして、「ワトソン君、それは違う。 その紳士の行動は十分に理性的である。 例えばバーニコット
医師の自宅では家族に気付かれない様に像を外で壊した。一方診療所ではその場で破壊している」そして、
「相変わらず些細なことに興味を持ちますな」と言うレストレードに対し、”No, I dare call nothing
trivial, Lestrade. Some of my most classic cases have had the least promising commencement” 
「小さなことが大事件の幕開けを告げる事がある」とホームズ。

「アバネティー家の事件も・・・」と思い出すワトソンに、「ワトソン君、説明を」と言うホームズの
言葉を受けワトソンが「あの時ホームズは暑い日にパセリがバターに沈む深さで事件に気が付いた」と
レストレードに説明します。
(このフレーズは有名なホームズ語録の1つで、BBC版”Many Happy Returns”の中で『アイスクリームコ
ーンにチョコレートフレークが沈んだ深さに気付いた』と言うセリフに引用されていましたっけ)

それを聞いたレストレードは 「あ~・・・!」 それに対してホームズも「あ~・・・?」と微妙な
表情での2人のやり取り(笑)
ホームズは、今回も胸像だけで済むかどうか。 兎に角進展があれば知らせてくれと言いレストレードを
送り出します。

翌朝、朝食中のホームズの元へすっかり身支度を整えたワトソンがレストレードからの電報を持って
やって来ます。
「ナポレオンの件だろう」と言いながらゆったりコーヒーを飲むホームズに、「早く飲み給え。馬車が
待って居る。二分後だ!」と言いながら指さすワトソン。

↓ ホームズに指示するワトソン、カッコイイ!


↓ それを聞いて思わずコーヒーに咽るホームズ。

(ワトソンやけに気合が入ってます。 他の作品(忘れましたが)でホームズから『五分で来い』と言わ
れていた様に思いますが その仕返し?)




・・・・to be continued です。




→ グラナダ版 『6つのナポレオン』 : (2)

『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index






”ポアロ続編” 『モノグラム殺人事件』を読んで

2016-11-20 | ブックレヴュー&情報


モノグラム殺人事件 ”The Monogram Murders”
ソフィ―・ハナ著 山本博、大野尚江訳
ハヤカワ書房(クリスティー文庫)
(2014年 早川書房から単行本として刊行された作品の文庫化されたものです)

驚きました。
「アガサ・クリスティー財団がポアロの新作として認めた初めての正統続編」 という事で
思わず手に取りました。
先日読み終わったのですが、たまたまポアロが話題に出た事でもあるし、丁度良い機会なので
思い出して書いて置こうと思います。

何故今になってポアロの続編が?と不思議に思っていたところ、本書の後書きで数藤康雄氏
が書いていらしたのですが、「クリスティーの著作管理会社や出版社は、ポアロの新作を書
ける実力作家を密かに探していた(中略)ポアロのTV映画が2013年「カーテン」の放映で終了
する事になり、終了後の次の話題作りの目玉として、ポアロ物の出版を企画していたからだ
ろう」とのことでした。
穿った見方なのかも知れませんが そんな理由も納得できるタイミングではある様な気が
します。

以前も書いたことがありますが、「名探偵ポアロ」シリーズは ”カーテン”を以て幕引き
となっていたのですが、この作品は時代を遡って1929年が舞台となり、ヘイスティングスは
アルゼンチンの牧場に居る為不在のなかスコットランドヤードのキャッチプール刑事がポアロ
の相棒にして語り手と言う立場になっています。

作品内容は(ネタバレにならない様に 作品紹介に書かれている部分だけご紹介します。)

名探偵エルキュール・ポアロは、お気に入りの珈琲館で夕べのひとときを過ごしていた。
灰色の脳細胞の束の間の休息。そこへ、一人の半狂乱の女が駆け込んできた。どうやら
誰かに追われているようだ。ポアロが事情を尋ねると、女の口からは意外な言葉が。
彼女は殺される予定だというのだ。しかも、その女ジェニーは、それは当然の報いであり、
殺されたとしても決して捜査はしないでと懇願し、夜の街へと姿を消した。同じ頃、ロンドン
の一流ホテルで三人の人間が殺害された。すべての死体は口にモノグラム(イニシャルの図案)
付きのカフスボタンが入れられていた。ジェニーは被害者ではなかったが、関連を嗅ぎ取った
ポアロは、友人の刑事キャッチプールとともに捜査に乗り出すのだった。
名探偵ポアロ・シリーズ公認続篇!
( 本編のあらすじより)

読み進めた感想はですねぇ・・・・
評価は真っ二つに別れそうですが、個人的な感想としては
先ず、クリスティーのカラーと違う様な気がする これは原作本で読んだ訳ではないので原因
の一部は翻訳のせいもあるのかも知れません。
又当時の時代感が感じられない。
ポアロの特徴あるキャラクターを踏襲しようと思うあまりか ポアロの外見、言動等人物描写
がくど過ぎるにも関わらず一向にポアロを感じられない希薄さが残念でありますね。
フランス語多用しすぎ・・・等々色々気になる点が多い感じがあります。 兎に角ポアロらしさ
が感じられなかった様な気がしました。
否定的な感想になってしまいそうですが それもアガサ・クリスティー作品を愛して来た者だから
こその厳しすぎる見方なのかも知れません。

ストーリーの内容が複雑すぎて この点もクリスティーのスッキリしたスタイルと違うと言う
感じもあります。

とは言え、それら点を別にして考えてみると、本格ミステリー、謎解きとしては秀逸な作品では
あると思います。
ポアロの二次創作と限定しなければ…と言うカッコ付ですが。

シャーロック・ホームズ作品に関しては これまで数え切れない程のパスティーシュ、パロディー版
が出版されています。
以前ご紹介した、「アーサー・コナン・ドイル財団公認の続編」であるアンソニー・ホロビッツ著
「絹の家」、「モリアーティー」に関しても あのホロビッツが書いただけあって内容的には秀逸
だと感じましたが、これでさえも 「公認続編」と言われると今ひとつ納得できないと感じたもの
です。

クリスティーの作品に関しては、今迄パスティーシュも殆んど出ていなかったと記憶していますが
(浅学の為知らないのかも知れません)唯一、TVドラマの「フレンチミステリー」だけがそれに
当てはまるのかも知れないと思います。(見ていませんが)

この作品も敢えて「公認正統派続編」と限定しなければ もう少し読み方、感じ方も違ったので
はないかと思ったりもしました。

全く別の感じ方をされる方も多いかも知れませんが あくまでも個人的な感想なのでお含みおき
下さいマセ。




~~~~~~~~

ところで、
先日来ポアロ=デヴィッド・スーシェの話題でチョット盛り上がっていた折も折、たまたまスーシェ
の情報を得ました。

なんと、Dr. Who S10 にゲスト出演しているそうですね。
ビックリでした。 が、Dr.Whoにはこれまでもかなりの大物俳優、ベテラン俳優がゲスト出演している
ので格別驚きはないのですが、丁度のタイミングで見つけたので嬉しかったですわ。
本国の放送が2017年とのことですので 日本で見られるのは大分先の事になりそうですが楽しみです。

↓こちらがDr.Whoの時の画像


良い機会なので、「ホロウ・クラウン」”Richard II”パートに出演したスーシェも・・・
 
Richard IIパートでは 確かヨーク公だったと思いますが 流石に重厚な演技で良かったですね。









SHERLOCK : 回想 シャーロックとジョン

2016-11-17 | BBC SHERLOCK
The Reminiscene of Sherlock & John



S4放送迄残り少なくなって来た今日この頃、最近シャーロック不足、禁断症状が出て来
ている様な気がしていた所、他の方々も同じような気持ちでいるらしく 回顧記事が色々
見られます。

3年前の12月には ”Many Happy Returns” が発表され シャーロックの帰還となる
S3への期待でハラハラドキドキわくわくしながら見ていたことが懐かしく思い出されます。

そんな折、S1~S3迄のシャーロックとジョン2人の画像を素敵なgifで作っていらっしゃる
方がいらっしゃいましたので有難く頂戴いたしました。
本当に懐かしい思いで、あの頃は良かったな~と思い出しながら回顧録に致しました。

ここはもう何も言わずに思い出に浸りましょう。



A Study in Pink


The Blind Banker


The Great Game


A Scandal in Belgravia


The Hounds of the Baskerville


The Reichenbach Fall


The Empty Hearse


The Sign of Three


His Last Vow

(source : Silent-micka)

こんな二人が又見られるんでしょうか・・・・

S3の後、Special版の”The Abominable Bride”があったとは言え 実際のシーズンに関し
ては3年のブランクがあった訳ですが 今回はミニシリーズは無さそうですね。
何度も書きましたがS4に関しては期待感も勿論あるのですが、不安も大きく複雑な心境
で待つ今日この頃です。
でも、何でも良いです。 兎に角覚悟を決めて待ちましょう。

ところで、


これってどういう意味でしょう?
この数字に気付いた方が投稿なさっていて チョットした話題になっています。
早速IMDb確認したところ、今日現在はこの通りになっていますね。
単なるミス? そうよねぇ、ミスでしょうね~。
それとも・・・ミスでないとすれば・・・・

ムムム・・・又妄想が~!


加筆修正
後で口足らずだった事に気付きましたので追記します。
ベネディクトとマーティンに関しては、S1~S4の12episodesに加え Pilot版 + Many Happy
Returns + The Abominable Bride でtotal 15 episodes となるのだと思うのですが、
問題はアマンダの"5 episodes"がどういうことなのか? って言いたかったのでした。


 




世界で最も○○○な猫達

2016-11-13 | 猫その他雑記
今回は色々な世界一のタイトルを持つ猫さん達を集めてみました。
猫好きの方は既にご存知かと思いますし、数字は更新されている可能性も有るやもしれません
ので この点はお含みおき下さいませ。

世界で最も長い猫

メインクーンのLudo「ルド君」は2017年度の世界で最も長い猫としてのギネス記録を獲得しました。
体調は3フィート10.59インチ(2.41m)


世界で最も小さい猫

マンチカンのMr. Peebles「ピーブルス君」は 体長6.1インチ(15.5㎝)


「ピーブルス君」の息子猫のPxel「ピクセル君」はは肩から足までの長さが5インチ(12.7cm)で
背の高さでの比では「ピーブルス君」の記録を抜きました。

世界で最も長い毛を持つ猫

ヒマラヤンとペルシャのミックスである”Colonel Meow”「ニャー大佐」は2014年のギネス記録を
持つ猫ですが、一本当たり平均9インチ(22.87㎝)もある毛足の長さがありました。
お手入れ大変そう。因みに”Colonel”「大佐」の名前の由来は、そのしかめっ面だそうですが、
本人は別にしかめっ面している訳じゃないんでしょうけど(笑)

世界で最も高価な猫

アフリカン・サーバルとアジアン・レパード、飼い猫の交配種猫はカリフォルニア州のバイオテクノロジー
企業「ライフスタイル・ペッツ社」が経済的に余裕のある愛猫家をターゲットにして世に送り出したハイ
ブリッド猫です。
The Ashera「アシェラ」と名づけられたこの猫さんはUS$15,000~US$100,000にもなるそうですよ。
何とも気品高い美しいネコさんで チョットなでなで出来なそうな畏れ多いお姿ですねえ。

世界で最も表情豊かな猫

Manul Cat「マヌルネコ」→モンゴル語で「小さいヤマネコ」と言う意味を持つネコ科の動物の中では
最も古い種で中央アジアに分布する準絶滅危惧種のネコさんですが 生息地が病原菌が極めて少ない
高地で寒冷である為免疫力が低く感染症になりやすいという事で飼育はかなり難しい様です。
しかし、野性的な風貌を持ちながら モフモフ度も高く 何とも表情豊かで どの写真を見ても魅力的です。
”ブサカワ”なんて言われちゃってますが Cuteです。






幾つかの動物園では見られるようですが、個人での飼育は出来ない様ですね。
マヌルネコにかなり参っていますので画像沢山です。

世界で最も太った猫
これも画像でているのですが、あまりにも凄いお姿で見るに忍びないです(涙) 信じられないほど太ら
せてしまうってどうなんだろう? 可哀想な気がするし 飼い主の自覚と責任ではないかと個人的には
思うのですが・・・

で、その代わりに 普通に(?)おデブな猫さんです。 って、”普通”でもないかも・・・



折に触れて時々猫充電をしていきます。













『新米刑事モース』あれこれ (2)

2016-11-09 |  ∟新米刑事モース/主任警部モース

”ENDEAVOUR”

前回に続き、今回はオリジナル「主任警部モース」と「新米刑事モース」の関連、Trivia等
触れてみようと思います。

今のところS1のみ試聴できました。
S1のエピソードは :
2012 Pilot 版

”Endeavour”『最初の事件』

2013 S1
E1 ”Girl” 『ある秘密と連続殺人』
E2 ”Fugue”『オペラ殺人事件』
E3 ”Rocket”『ミサイル工場の闇』
E4 ”Home”『過去の因縁』

パイロット「最初の事件」では、若きエンデバーが警察を辞める事を考え辞表を胸に入れながら
少女失踪事件の捜査協力の為オックスフォードに派遣されることから始まります。
鋭い観察眼を駆使し独自の捜査を続け、時に無防備な無鉄砲さで突っ走るモースは上層部との
軋轢もある中で 彼の可能性と独自の観察眼を認めた上司サースディ警部補は捜査に起用する
様になって行きます。
当時モースはDC”Detective Constable”(刑事巡査、又は巡査長)という肩書きで本来は事務
職であり、事件調査に当たれるのは刑事部長以上という中でサースディは特別に彼の補佐という
形で捜査に参加させるのです。
モースの可能性を信じた 実力もあり人望も厚いサースディという理解者があったからこそ刑事
としてのモースの原点になるのですが、このサースディは本当に理想の上司と言う感じで 
ロジャー・アラムの渋い演技が魅力的で重要なキャラクターになっています。
それにしても、こんな理想的な上司を持って薫陶を得たモースが後の自分の部下ルイスに対して
は何故同じ様に接しられななかったのかしら? 随分とルイスを振り回していた様な感じがします
けどねぇ。 でも、まぁお互いに心の中では信頼し合っていた様だし不器用なモースらしいのか
も知れないかな。
そしてルイスはこんなモースを反面教師として部下のハサウェイに対しては物わかりの良い上司
になっていますね。 尤もハサウェイがモース的な存在なのかも(笑)

「ルイス警部」 → 「主任警部モース」 → 「新米警部モース」と時代が遡り 時代毎に変遷
するオックスフォードが楽しめるのですが、このシリーズでは1960年代のオックスフォードの街並み、
情景、等を丁寧に再現したセット、小道具、衣装等時代背景、はしっとりし落ち着きとレトロ感も
感じられます。


そんな中、後のオリジナル・モースへつながる布石があちらこちらに散りばめられています。

※ 『主任警部モース』では、モースの過去、家族等は殆ど触れられていませんでした。
(というより、モースが語りたがらなかった)
『新米警部モース』では、彼の家族に触れられています。→父親と妹が居る(後に父が亡くなって
しまうのですが)。 そして母親は彼が12歳の頃に亡くなっている 。モルモン教徒であった
(モース談。 どういう意味があるのか分かりませんが・・・)

又オックスフォード大学を中退し 軍隊に入り暗号解読班に所属していた(この事が捜査に大い
に役立つ事になるのです) その後軍を止め警察に入省した。

※ モースと言えば、「クロスワード」、「クラシック、オペラ好き」がありますが、これも最初
のエピソードからさり気なく描かれています。

※ モースの代名詞と言えば 何といっても「真っ赤なジャガー」ですが、この点もサースディが
乗っている車がジャガー(黒ですが)である事が原点だと思わされます。
そして、「最初の事件」で捜査中に訪れたカーディーラーのシーンでさり気なく真っ赤なジャガー
が置かれていたんですね。 思わず お~ッ!となったのですが、コアなファンは凄いです。
あの場面のジャガーのナンバープレートがオリジナル・モースのナンバープレートと同じだと気づ
いたんですね。 で、私も再確認したところ、ホントなんですよ!!
  
↑ 左が「新米刑事モース」のシーン、右が「主任警部モース」のジャガー 
(ナンバーはともに : 248RPA
ファンは凄いです!。


※ モースは生涯独身を貫いたのですが、女性に対してはかなり弱いというか惚れっぽいというか
直ぐにフラフラする印象がありました。 かといってプレイボーイと言うより優しさ、思いやりの
様な気がするのですが、最初のエピソードからその片鱗が出ています。
事件の関係者であれ 直ぐに心情移入して過剰な優しさを見せてしまう事で又彼の苦悩が増す場合
も多いのですが、この性質は幼くして母を亡くしているからと言う事もありそうな気もします。

※ コリン・デクスターのカメオ出演

”Inspector Morse”の原作者であるコリン・デクスターはこれまでの「主任警部モース」、
「ルイス警部」では何度かカメオ出演していたのですが、今回の「新米警部モース」にも再びカメオ
出演しています。 S1で私が気付いただけでも2回(多分他にもあったのでしょうが気付いていません)
ありました。 見かけると思わず気になってついつい目が行ってしまいます。

※ テーマ曲
「最初の事件」の最後のシーンは特に印象的でした。
大学に戻ろうかと言うモースに対して、もう一度警察でやり直す様に意見するサースディが「優秀な
学生は多いが 才能のある刑事はそう多くない。(言い回しは違ったかも知れませんが)20年後の
自分を想像してみろ」と言った時、車の中のバックミラーを見たモースの目に映ったのがその後の
モース(ジョン・ソウのモース)でした。


 
 
そのシーンでかなりジーンと来たのですが、その時にオリジナル・モースのテーマ曲が流れます。
ここで参りましたね。感動しました。

「主任警部モース」のテーマ曲は物悲しい情感溢れるトーンに満ちた特徴ある音楽で モースの
心の奥の哀しみを表している様なテーマ曲です。

モースのテーマはこちらから聞いてみて下さい。

https://youtu.be/okafNPLStwU

兎に角、ハイテクではなくコツコツと足と推理力で謎解きを進めるモースとそれを取り巻く人間
模様が丁寧に描かれているドラマで この先が楽しみです。
現在S3迄放送済で S4は2017年放送予定との事です。
取りあえずS2が何時観られるのか待ち遠しい事です。

「新米刑事モース」のDVD trailerはこちらからから

https://youtu.be/ISP-ulPNvGc


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『新米刑事モース』あれこれ (1)

2016-11-05 |  ∟新米刑事モース/主任警部モース

”ENDEAVOUR”

以前何度か触れた事があるのですが、コリン・デクスター原作の「主任警部モース」
”Chief Inspector Morse”は英国で1987年から2000年にかけて全33話が制作された国民的
人気ドラマだった訳で ”英国で最も好きな探偵”一位に選ばれた事もあり、シャーロック・
ホームズを凌ぐ程の人気を博したと言われるドラマでした。
個人的には数年前から何度となく繰り返し放送されていながら 時々しか見ておらず全体
像は把握していなかったものの、モース亡き後相棒であったルイスが警部となって戻って
来たスピンオフドラマ「ルイス警部」に嵌って以来、再度遡って「モース」を見直すと言う
状況でした。 しかしながらエピソードが多いし全部は見られていない上、見た筈のエピ
ソードも忘れてしまっていると言う(汗)状況の中、以前から聞いていたモースの若かり
し頃を描いた「新米刑事モース」”Endeavour”は気になって居ながら今迄見る機会を逸し
ていました。今回やっとAXNミステリーのODで見られる事となり満を持しての視聴となった
次第でした。
大いに興味はあったものの、あの強烈な個性で存在感のあるオリジナル・モースの記憶
が大きい為若かりし頃を描いた・・・と云われても一縷の不安があったのも確かでした。
しか~し、見始めたらこれが何とものめり込みましたね。
「主任警部モース」でなかなか明かされなかった幾つかの点が次第次第に描かれていて、
モースの原点が明らかにされて来るのを見るとイチイチ感動を覚えたりしています。
モースがひた隠しにして語りたがらなかったファーストネーム”Endeavour”(エンデバー)
をタイトルにしています。

オリジナルモースに関連するモチーフが色々な場面にさり気なく散りばめられているので、
それを見つける度に嬉しくなり、製作者のモースに対するオマージュが大きい事を感じら
れます。
2012年第一回放送時はTV視聴者の4人に1人がこのドラマを視聴していたと言う数字にも表
れる様に変わらぬモース人気が伺えます。

又、この作品でも原作者のコリン・デクスター自身がコンサルタントを務め変わらぬモース
の世界感を表現していますね。

又製作者、出演者に関しては 色々な意味でご縁がある(?)顔ぶれで 益々興味が深くなります。
そんな訳で、先ずキャストから書き置いて置きましょう。

制作のレベッカ・イートンは”Donton Abbey" や”SHERLOCK” 等を手掛けています。

監督の1人のコーム・マッカーシーは ”SHERLOCK” S3の監督でもありました。

出演者は :

DC Endeavour Morse (エンデバー・モース)= Shaun Evans(ショーン・エヴァンズ)
 
(※ 右はオリジナル・モースのジョン・ソウ)
ショーン・エヴァンズは映画「ミスティック・アイズ」”Wreckers”でベネディクトの弟役を
演じていました(って書きましたが、実は全く覚えていませんでした)
余談ですが、それにしてもこの邦題「ミスティック・アイズ」、今更ですが何とかならなかった
んでしょうか?

DI Fred Thurseday (サースデイ警部補)=Roger Allam(ロジャー・アラム)

ラジオドラマ”Cabin Pressure”でベネディクトと共演していました。(少ししか聞いていないん
ですけど・・・)。 そして映画”Mr. Holmes”にもチョコッと出演していました。

Chief Superintendent Bright(ブライト警視正)= Anton Lesser(アントン・レッサー)

”Game of Thrones”、”Hollow Crown”(Richard IIIでベネディクトと共演)他数多くの作品に
出演している経験豊かなベテラン俳優です。
色々な作品で良く見かけますねぇ。

Dr.Max DeBryn(マックス監察医)=James Bradshow(ジェームス・ブラッドショー)
 
(※ 右はオリジナル・モースでのマックス監察医)

PC Jim Strange (ストレンジ巡査) =Sean Rigby(ショーン・リグビー)
 
(※ 右はオリジナル・モースでのストレンジ警視正

DS Peter Jakes(ジェイクス巡査部長)=Jack Laskey(ジャック・ラスキー)


Dorothea Frazil (ドロシア・フラジール) = Abigale Thaw(アビゲイル・ソウ)

オックスフォード・メールの編集長。 オリジナルモース役のジョン・ソウの娘さんなんですね。
そう言えば何となく鼻が似ている。
この配役を見ても制作陣のモースへのオマージュを感じます。



先にも書きましたが、オリジナルモースを知っていれば この作品を見る際の楽しみ方が違ってきます。
オリジナルモースのキャラクターが形作られた元、因縁その他を知る楽しみがあるのですが、勿論オリ
ジナルモースを知らなくてもストーリー自体丁寧に作られた推理ドラマとして十分に楽しめると思います。

次回ネタバレにならない様にもう少し内容に触れてみたいと思います。




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