The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

『SHERLOCK S1E0』 "A Study in Pink” Pilot版 回想 (6)

2017-11-22 | SHERLOCK S1E0 : A Study in Pinki (Pilot)
『SHERLOCK』S1E0 : ”A Study in Pink” 『ピンク色の研究』 Unaired Pilot :(6)



・・・・・その(6)(間があいてしまいましたが最後です)


221Bの外の通りにはパトカーや警官たちが。

救急車の後部のステップには方に赤いブランケットを掛けられバイタルチェックのモニターを付け
られたシャーロック。(E0 では飲み物を飲んでいます)
何故ブランケットを掛けられるのかレストレードに文句を言うシャーロック。

GL:ショックを受けたからだよ。
SH: ショックなんか受けていない。
GL:ああ、だが誰か写真を撮りたがるかも。
SH:で、撃ったのは君のところの人間じゃなかったんだな。
GL:まさか。そんな余裕はなかったよ。 でもああいうヤツは敵もいるだろう。その内の一人が後を
付けたのかも知れない。それが誰にせよ我々が着いた時にはいなくなっていたし、何も出来なかっ
たよ。
SH:僕はそんな風には。
GL:そうか、言ってみろ。(と言ってコートから手帳を取り出す)今度は書き留めてやるよ。
SH:僕の部屋の壁から見つかった銃弾は拳銃で撃たれたものだ。 その種の武器であの距離から心臓
を打ち抜いた。 それがあんたの探している鋭い一撃だが、ただの強盗ではない。兵士だ。全く手が
ぶれていない。明らかに戦闘行為に慣れている。 だが、僕が危機に直面するまで撃たなかった、
だからあんたが探している男は 強い道徳的信念を持ち 恐らく軍人の経験があって鋼の精神を持
ち・・・・・



と言いかけた時 少し離れた歩道に立ちこちらを見ているジョンの姿を見つけ、真相に気付いたシャー
ロックは、動揺して言った言葉だから気にしないでくれとレストレードに告げジョンの方に歩いて行
きます。


後を追いながら「何処に行くんだ」と言うレストレードに、「家の事で相談しないと」とシャーロック。
そのシャーロックに対し、
GL:君は正しい方のクスリを選んだのか?
SH:さあね、混乱していたから分からないよ。どっちを選んだのか分からない。
GL:あいつが勝ったのかも知れないぞ。
SH:かもな。でもあいつは死んだ。




そしてジョンの方に歩み寄ったシャーロック
JW:ドノバン巡査部長が全て説明してくれたよ。 二つの…薬だって? 酷い事件だ。怖ろしい。
SH:何処なんだ?
JW:(何の事か分からない振りをしながら)何が何処だって?
SH:いいから。銃は何処にやった?
JW:ああ、えっと、テムズ川の底かな。(え?テムズ川に捨てたって? これはダメでしょ。後々
ジョンの拳銃が必要になる機会が多々あるのに・・・てな事で、E1では使われなかったですね)
SH:指についた硝煙の跡を消しておかなければ。これで服役させられる事はないだろうけど、裁判
は回避しよう。
JW:僕はタクシーの後を追いかけて、勿論警察を呼んだよ。 それでも君から目を離さない方がいい
と思ったんだ。
シャーロックはジョンをジッと見つめながら、
SH:大丈夫か?
JW:勿論大丈夫だよ。
SH:人を一人殺したんだぞ。
JW:死んでいく人を何度も見て来たー良いヤツで、友達も。もう眠れなくなるだろうと思った。
今夜は良く眠れそうだ。
SH:その通りだな。
JW:君はあの恐ろしい薬を飲もうとしていたんじゃないか?
SH:そんな訳はないよ。時間を稼いでいたんだ。
JW:いや違うね。そうやって楽しんでいたんじゃないか? 命を懸けて自分の賢さを証明して。
SH:なんでそんな事をする?
JW:バカだから。
ここでシャーロックは一瞬眉をひそめるが、やがてジョンに向かって笑みを浮かべます。
ようやく自分を理解してくれる存在を見つけたという感じで。 ジョンも微笑み返す。
(ここ好きです)
そして2人で夕食を食べに行こうとすると(中華レストランに関する蘊蓄はE1へ)、まだ質問がある
と言ってレストレードがシャーロックを呼び止めます。


JW:あ、レストレード警部、僕が知る限り彼は数日何も食べていないんです。
だからもし貴方が彼を次の事件まで生かしておきたいなら 今させるべき事は彼に食事を摂らせる
事です。
GL:で、君はいったい誰だ?(ローリンストーン・ガーデンで会っているのにすっかり忘れられて
いたジョン)
JW:僕は彼の主治医です。
SH:そしてバカなヤツだけが主治医と言い争いをする。
GL:分った。明日話を聞くからな。もう行っていい。
JW:ありがとう。
(この辺はE1には使われていなかったと思うけど、いつの間にジョンはシャーロックの主治医に
なった?(笑) で、シャーロックも異論もなくこの言葉を受け入れている。レストレードに対
する言い逃れとは云え、この辺りのセリフは好き)

と言って2人は歩き出す。
SH:で、タクシーの後をを追いかけたんだな。足が悪いのは心因性によるものだと言ったよね。
JW:分かってたよ。
SH:でも撃たれたんだよな。
JW:ああ、そうだよ肩をね。
SH:ああ!
(去って行く2人を眺めていたレストレードは、手に持った手帳の書き込んだページを破り丸めて
しまう。)
そこへお出掛けから戻って来たハドソンさんが腹を立てながら2人の元に駆け寄って来る。←この
ハドソンさん登場はE1では使われなかったシーンです)

Mrs.H:シャーロック、私の家に何をしてくれたの?
SH:貴女の家は何ともなっていませんよ、ハドソンさん。 2階に死んだ殺人犯がいるって事だけ
ですよ。
Mrs.H:死んだ何ですって?
SH:ロンドンには良い知らせ。カーペットには悪い知らせ。
そして、ブランケットをハドソンさんに押し付けてジョンと歩き出す。
SH:おやすみハドソンさん。
押し付けられたブランケットを見下ろしながら、
Mrs.H:”I'm not your housekeeper!” 私は貴方の家政婦じゃないのよ!


レストレードは立ち去っていく2人を見ながら、ドノバンに向かい、
GL:明日あの2人が必要だ。
SD:どの2人ですか?
GL:シャーロック・ホームズとドクター・ワトソンだ。
(E1ではマイクロフトが締めくくったセリフをE0でレストレードが云っています。

そして、見つめ合いながら微笑み歩み去って行くシャーロックとジョン(見つめ合い?微笑み合っ
ちゃうんですよ、もうね。 これはE1にも引き継がれていきますけどね)

ところで、些細な点ですが、E0ではレストレードがネクタイ絞めてます。


すっかり間延びしてしまいましたが、以上で終わります。


数年ぶりにじっくりパイロット版を観直してみると、E1本編で90分に尺が伸びた分、そして
伸びた分のせいばかりでは無くあらゆる面で練り込まれ完成度が高くなった事に改めて感動
させられます。

先ず、キャラクター設定に関しても、
マーティンはE0の時点でジョンのキャラクター完成している様に思えます。 安定感が素晴ら
しくがっちり相手を受け止めている様に感じられました。
一方、シャーロックはE0では未だ 頭は良いけど未熟でチョット変わった隣のお兄ちゃん風。
(可愛いんですけどね)それが本編で、エキセントリックな天才探偵としてのキャラクターが
確立され、鼻持ちならない傲慢さ、変人振りもすっかり印象付けられ、そして何と言っても
BBCの意向にも添うべく(衣装も含め)スタイリッシュでセクシーな雰囲気をより鮮明に醸し
出すようになり、これが世界中を魅了する様になったのだと感動を覚えます。

比較するために、本編E1のシャーロックとジョンを。
すっかりヴァージョンアップされたシャーロックとあまり変化はない(?)ジョン。





久々に懐かしい画像を見ながら、あの頃は良かったな~と泣きそうになりながら・・・

そして、E0では登場していなかったマイクロフト、モリアーティーの影を追加する事により、
よりストーリーに深みが出て今後の展開を期待させる要素が追加されています。

又、セット、画面構成(BGMを含め)にしても格段にヴァージョンアップされ洗練されました。
何より、今回パイロット版を観直していて気付くのは、DVDの画質が良くないのです。まぁ、
これは試作品だし、予算の関係もあったのかも・・・とは思いますが。

ただ、E1での完成度が素晴らしいのは十分分かっていながらも、このパイロット版も別の
意味で凄く好きなのです。
何より、製作陣の正典に向かい合う純粋な気持ちが表されていて観ている側にもそれが伝
わって来る様に思えるのです。が、これは個人的な思い込みなのかも知れません。 

E4で色々考えさせられ、基本に戻ってのパイロット版再見でしたが グダグダと取り留め
も無く長くなってしまいました。
お付き合い頂き有難うございました。



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『SHERLOCK S1E0』 "A Study in Pink” Pilot版 回想 (5)

2017-11-08 | SHERLOCK S1E0 : A Study in Pinki (Pilot)
『SHERLOCK』S1E0 : ”A Study in Pink” 『ピンク色の研究』 Unaired Pilot :(5)



・・・・・その(5)


本編ではギリギリまで犯人が誰か気付いていなかったシャーロックですが、E0では早い段階でタ
クシードライバーが犯人だと気づいていたんですね。

酔っ払った振りをしてタクシーに近づいたシャーロックは、窓を叩いて「221Bまで乗せて行ってく
れ」と頼むのですが、勤務中ではないと断るドライバー。

シャーロックはタクシーに寄りかかりながら密かにピンクの犠牲者の携帯に電話を入れます。
それに応えたドライバーにどうやって犠牲者たちに毒を飲ませたのか訊ねるシャーロック。

ドライバーを問い詰めている隙にわきの下に注射器を刺され麻酔薬を打たれてしまうシャーロック。
(「ベルグレーヴィアの醜聞」でアイリーンのシーンに使いまわし?)

その様子を窓越しに見ていたジョンとアンジェロ。
アンジェロは、”All part of the plan. Sherlock always has a plan”「全部計画の一部だよ。シャー
ロックには何時も計画があるんだ」と云うのですが、ジョンは、”Yes, and it's gone wrong”
「分かってる。でも上手くいかなかった様だ」 と心配そうな様子。

シャーロックが麻酔薬の為車のシートに倒れ込みながら弱々しく ”John!”と呼ぶのを聞き(聞こ
えたのか気配を察知したのか?)ジョンは、シャーロックを乗せて走り去ったタクシーを追って走り
出します。



(この時、杖の事をすっかり忘れている。 E1ではシャーロックと共にタクシーを追いかける事に
気を取られて杖を忘れるけど、ここではシャーロックの事を心配する余り・・・って所が良い!)

フラフラのシャーロックが連れ込まれたのは221B のフラット。

「人は自分の家で死にたがるもんだ」と言いながら,バランスを崩して床に倒れ込んだシャーロックに、
「意識を失っていたのは10分だ。 あんたは強いな。たいしたもんだ」と云うドライバー。
住所はシャーロックから聞いたし、鍵もスリ取っていたドライバーは、「僕の部屋だ」というシャー
ロックに、「人は自分の家で死にたがるもんだ」、もがきながら立ち上がろうとするシャーロックに、
あと一時間位はヤクが効いている筈で、今なら何でも好きな事が出来る。心配しなくても良い、あん
たを殺してやるから・・・と余裕でしゃべるドライバー。


(ところで、こんなにヨレヨレのシャーロックは自分で2階に上がれたんだろうか?それのもドライバー
が担いで上がったんだろうか? 妙な事が気になる)



もがきながら立ち上がろうとするシャーロックを椅子に座らせたドライバーは、同じような2つの薬瓶を
出し、それぞれから一錠ずつカプセルを取り出す。

(この辺りからの2人の会話は殆どE1へ引き継がれています)

少しづつ意識がはっきりしてくるシャーロックとドライバーの心理戦。 会話のやり取りもE1と同じ。


そして、シャーロックはドライバーの余命が短い事を見抜きますが、E1の様に子供の存在も出て来ず、
何となくあっさりと流されます。
E1でシャーロックは自ら犯人の懐に入り込み、冷静かつ対等にドライバーと会話し 追い詰めていき
ますが、ここでのシャーロックはヤクで朦朧としているので犯人を追い詰める過程も弱い様な感じ。
仕方ないですね、ヘロヘロなんだから・・・
このドライバーが何故5人もの殺人を犯したのか・・・は、余命が短い為自暴自棄になってという事で、
犯行動機としては何となく曖昧。
E1では子供の存在があり、そしてモリアーティーの影が出る事により、犯行理由により説得力が出ました。
( 犯人が動脈瘤”aneurism”を患っているというのも正典の踏襲です)


ドライバーからどちらかのカプセルを選ぶように指示されていた時、外の通りで車が急停止するブレー
キの音と共に、窓越しに点滅するパトカーのブルーライトが見える。
(カプセルが入っている瓶もE1で透明な瓶に変わり 各瓶にカプセルが一つづつ入っているのが分かり
やすく変更されています)
シャーロックもドライバーもパトカーの存在に気付いている。
その時、部屋の電話の着信ライトが点滅するのに気付いたシャーロック(勿論ドライバーも気付い
ている) シャーロックはニヤリとしながら、”Good old Doctor Waton. I underestimated him”
「ドクター・ワトソン。 彼を見くびっていたよ」(シャーロックは直ぐにジョンからだと分かって
いたんですね)
 ”good old Watson” は正典でもホームズが良く口にするフレーズです)




シャ-ロックは勧められなかった方のカプセルを手に取り、ドライバーがもう一つのカプセルを手に
取る。 シャーロックが取らなかった方をドライバーが手に取り、シャーロックがカプセルを口に入
れようとした時、銃声が響き渡り窓から飛び込んできた弾丸がドライバーの胸を貫通して シャー
ロックの背後の壁に突き刺さりります。
(E1では少しの間息がありシャーロックに痛めつけられたドライバーもE0では即死でした)




カプセルと取り落としテーブルに倒れ込むドライバーを見て衝撃を受けたシャーロックは 一瞬倒れ
たドライバーを見下ろしていたが 慌てて窓へ駆け寄り外の通りを探します。

(ところで又チョット余計な疑問。 ドライバーは窓に背を向けて座っており、シャーロックはドラ
イバーと向かい合わせに座っているのですが、窓越しにドライバーを射撃して銃弾が貫通して向かい
合って座っていたシャーロックに当らず壁に突き刺ささるというのは凄く無理がある様な気がします。
いくら射撃の名手のジョンと言えどもスコープも付いていない訳だし・・・・
で、この点もE1ではシャーロックが窓を背に、ドライバーが向かい合って座るという事で何とか解消
されている。)
 この向かい合った建物の窓から221Bを窓越しに射撃するというのは、正典”The Empty House”
「空き家の冒険」でモラン大佐が221Bのホームズを射撃する事を踏襲しているのでしょう)

その後別のパトカーで駆け付けたレストレードは他の警官たちに、「誰か見た者は? 何処から撃った
んだ?誰が撃ったんだ?今すぐ一帯を封鎖しろ」と叫んでいる時、シャーロックは向かいの建物へ視線
を向けると 一つの部屋に灯りが点いていて窓が少し開いていた。 この窓を見つめるシャーロック。


話が逸れるのですが、このドライバーの訛り(cockney)が聞き取り難くて良く分かりません(汗)
演じているのはフィル・デイヴィスで 思い付くだけでも 「Whitechapel、「Silk」、「Dr.Who」等
数多くの作品に出演しているベテラン俳優ですが、他作品ではこんなに訛ってません(当たり前)。

又、このドライバーはE0では付けていませんが、E1では「ロンドン・ブラックキャブ 」ライセンスを首
から下げていました。 ロンドンのブラックキャブのドライバーライセンスを取得するのは大変困難だ
そうで、それ故信頼がおける立場であるという訳なので 「誰にでも信用される、誰も疑わない」とい
う幽霊の様な立場である事を印象付けていました。




・・・・・to be continued です。




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『SHERLOCK S1E0』 "A Study in Pink” Pilot版 回想 (4) 

2017-10-28 | SHERLOCK S1E0 : A Study in Pinki (Pilot)
『SHERLOCK』S1E0 : ”A Study in Pink” 『ピンク色の研究』 Unaired Pilot :(4)




・・・・・その(4)


犯人宛てに送ったテクストに書いた場所、ノーサンバランドに向かうシャーロックとジョン。

この時ジョンが開けっ放しにして歩き出した後のフラットのドアをきちんと閉めるおりこうシャーロック(笑)

ノーサンバランド・テラスに向かう途中の会話はE1と殆ど同じ。 但しシャーロックの犯人推理の話し方はE1
より控え気味。

レストラン到着。
店主のアンジェロがE1とは別人。
そして、アンジェロがジョンの事をシャーロックのボーイフレンドと思い込み、ロマンティックな雰囲気にしよ
うとキャンドルを用意するのもE1へ。

アンジェロがシャーロックに服役期間を短くしてもらって感謝しているとジョンに説明する時 シャーロックに
ひっつき過ぎだし、シャーロックもあまり嫌そうにしていない(笑)

(アンジェロが犯した罪はE0では”Car-jacking"「カージャック」、E1では”Home-breaking”「押し込み強盗」
に変わっています)
シャーロックは窓に背を向けながら鏡を利用して通りを見張っている。


ここレストランでの会話はE1と殆ど同じなんですけど 結構好きなんで(?)ひつこく残してみます。


シャーロックはメニューを脇に置きながら、
SH : 君は食べた方がいい。 長く待つことになるかもしれない。
JW : うん、君は食べないの?
SH : 今日は何曜日だ?
JW : 水曜日。
SH : もう少し大丈夫だ。
(※ これは、正典中でホームズが事件捜査に没頭すると何日も食事をしない事がある という点を踏襲している
んでしょうね)
JW : 今日は食べてないのかい?何てことだ。食べなきゃダメだよ。
SH : いや、君は食べなきゃいけない。 僕は考えなくてはいけない。頭脳こそが肝心だ。他は全て生命活動だ。
(ここで戻って来たアンジェロが持って来た赤いキャンドルをテーブルに置き火を灯します)
JW : 君も燃料の補給を考えないと。
SH : ぼんやりと)う~ん。
JW : で、君には時々飯を食べさせてくれる彼女がいるのかい?
SH : それが彼女の役目なのか? 飯を食わせる事が?
JW : じゃあ、ガールフレンドはいないのか?
SH : (鏡越しに外を見ながら)そういうのは僕の守備範囲では無い。
JW : ふ~ん。
(少し間を置いて、ジョンはシャーロックの発言の外の可能性に気付き)
JW : ああ、そうか。彼氏がいるのか?
(シャーロックは訳分からんの顔で)
JW : それでもいいんじゃない。
SH : それくらい分かってるよ。
JW : じゃ、君には彼氏がいるって事かな?
SH : いない。
JW : そうか。 分った。君には誰もいないって事だね。僕と同じで。 良かった。
(ジョンの言葉を聞きちょっと考え込んだ様な表情のシャーロック)
SH : ジョン、知っておいてほしいんだけど 僕は仕事と結婚している様なもので・・・だから、君の好意は嬉し
いけど 僕はどんな種類の関係も・・・
JW : (ちょと慌てた様なようすで)いや、そういう訳じゃ・・・追及した訳じゃないんだ。 Mistyさんから
ご指摘頂いて改めて確認しましたら、”I wasn't asking you out・・・”で「誘っている訳じゃないんだ」が適当ですね。
”out”を見逃していました。スミマセン、そしてMistyさん有難うございました)
僕が言いたいのは大いに結構って事で。 何であれ・・・心をそそられる…相手なら。 (ジョン相応しい言葉を
探しながら・・・)もう黙った方がいいね。
SH : それが良さそうだな。

(メニューを見ながら一瞬黙ったものの ジョンは又続けて)
JW : それって・・・・君は・・・・何も・・・・しないの。←(??)(笑)
(シャーロック、ジョンに言って聞かせる様に)
SH : 他は全て生命活動だ。
(シャーロックに関して根掘り葉掘り聞き出そうとするジョンに対して 全くすれ違うシャーロックとの会話
が面白くて好きなんです。殆どこのままE1に使われていますが、E1でシャーロックはよりクールな感じになって
いるので2人の何となくかみ合わない会話がよりはっきり出ています)

ジョンは一人食事を続ける中 シャーロックは鏡越しに窓の外をみつめている。

 この辺りからE1で大幅に変更されていますので、E0の時だけの設定になります)


ジョンが犯人についてシャーロックに尋ねると、「被害者である5人は全く異なる人間であり見知らぬ車に
連れ去られている。 遺体には強制されたリ暴力を振るわれた後は無かった」というシャーロック。
そして、ローリンストーン・ガーデン(ピンクの被害者が見つかった場所)に関しての説明が、「そして
もう一つ。 気付いたか? カーテンが引かれ お婆さんたちが・・・お婆さんたちだ、僕のお気に入り
だ。監視カメラよりましだ。 でも、警察によれば 彼女たちは誰も空き家の外に止まっている不審な車
を見ていない。一人も覚えていないんだ」と云うシャーロックに、分った様な分からない様なジョン。
つまり、「幽霊の様な車だ。 誰も見ていないし、誰の記憶にも残らない。僕たちが常に信用する人物。
一人の時、道に迷った時、酒に酔った時、僕たちは顔も見ないし、だが日々その車に乗って そして罠
にかかるんだ」と言いながらシャーロックが外を見ると通りの向こうに黒いキャブが止まるのに気付く。

するとシャーロックはアンジェロに白ワインをグラスで持って来るように頼みながら、「ロンドンキャブだ」
と言うと、ジョンは「この道には一晩中タクシーが行き交っているだろう」。
「だが、あの車は止まった」と云うシャーロックに、「客を待っているんだろう」というジョンですが、
タクシーは歩み寄り話しかけた女性客を断っている様子。
それを見たシャーロックはニヤリ。
「違うんじゃないか」、「違わないかも知れない」と言い合うジョンとシャーロック。
そこへ、アンジェロが白ワインのグラスを持って来ると いきなりシャーロックは自分の顔に引っかける。

ジョンに、「見てろよ。邪魔するなよ」と言いながら、アンジェロに”Angelo, headless nun.“「首なし
修道女」と言うと、アンジェロが「ああ、事件の為だったんだね。又何時もの様に?」(”何時もの様に”
って事は同じ様なケースが以前もあったって事で2人の合言葉だったって事)。
シャーロックは、”If you wouldn’t mind.”「差し支えなければ」(と丁寧に)

任せとけのアンジェロは、シャーロックの襟首を掴み椅子から引きずり上げ「私の店から出ていけ。
”Cretino”『この野郎!』 酔っ払いめ!さっさと失せろ」 と言うとシャーロックは酔った振りをして
ヨロヨロと店の外に出てタクシーに近づく。 
その姿を見て、訳が分からないジョンは、「彼は何やってんだ?」にアンジェロが「事件の捜査中だ。
悪いヤツらにとっては悪いニュースだ」。

窓からシャーロックの様子を見るジョンとアンジェロ


 ところで、この”Headless Nun”「首なし修道女」という言葉は、S3E2の”The Sign of Three"
「三の兆候」でも使われています。
ジョンの結婚式でアーチー君の推理のご褒美として、シャーロックが言っているセリフ:
”Get this right and there's a headless nun in it for you ”「これが分かったら(アーチー君が欲し
がっていた)『首なし修道女』をあげよう。 ← モファティスはこの言葉が気に入っていたのか?
そして、この”Headless Nun”というのは、カナダのフレンチ・フォート・コーブと云う土地に伝わる
幽霊話が元になっている様です)




・・・・・to be continued です。




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『SHERLOCK S1E0』 "A Study in Pink” Pilot版 回想 (5) 



『SHERLOCK S1E0』 "A Study in Pink” Pilot版 回想 (3) 

2017-10-15 | SHERLOCK S1E0 : A Study in Pinki (Pilot)
『SHERLOCK』S1E0 : ”A Study in Pink” 『ピンク色の研究』 Unaired Pilot :(3)




・・・・・その(3)


事件現場へ向かうタクシー内のシーン。


シャーロックとジョンの座る位置がE1では逆になってる!
そして、何よりこのシーンの車外の景色が合成であるらしいのはバレバレ(笑) やはり予算の関係
だったんでしょうね。 E1では外の移り込みが自然で綺麗でしたね。
車内での会話、ジョンの事を言い当てた種明かしのセリフは殆どE1と同じだけど、シャーロックの
セリフが割とゆっくりメ。 E1で超早口にした事でワクワク感が増した。
それを聞いたジョンの”That was・・・・amazing” に、”Do you think so ?” のシャーロックは少し
はにかんだ様子で 少し嬉しそう。
”Harry”が”ハリエット”の省略形で兄では無く姉であった事を知ったシャーロックの悔しがり方も
控えめ。

事件現場到着。

ドノバンがE1とは別人。 しかも制服着てる。
”Freak's here. Bringing him in” 「変人入りま~す」はそのままE1へ。
シャーロックにサリーとアンダーソンのナイショのお付き合いを指摘されてしまうのも そのまま
E1へ。

その後、シャーロックもブルーの現場保存用のカバーを着るのはE1ではカットされてました。けど、
もそもそ着替える場面可愛かったんだけど・・・

ピンクの被害者が倒れている部屋。 E1よりかなり殺風景な安っぽい感じ。

部屋に入った途端、E1では、シャーロックがレストレードに向かって、”Shut up.” 「黙れ」、レスト
レードが”I didn't say anything”「何も言ってない」に対して、”You were thinking. It's anoying” 「考
えが邪魔だ」と言ったシャーロックのセリフは入っていませんでした。 このセリフ気に入ってました。
いかにもシャーロックらしい傲慢な雰囲気が追加された様な気がします。


ここでの一番の違いは、正典にもある様にE1で追加された”Rache”というダイイングメッセージも
無く、シャーロックが被害者の様子を検証する時、淡々とセリフで説明していて E1の「濡れている」、
「指輪の内側が・・・」等テロップで表される事で格段に良くなっていたと思いますね。 
被害者がカーディフから来た事、スーツケースを持っていた筈だという事等を指摘する点はそのままE1へ。

ジョンは傍で一生懸命メモを取っている。
シャーロックの推理を聞きながら、ジョンが”Fantastic!” と呟くと、「声に出てるぞ」指摘したあと
「ごめん。黙るよ」のジョンに「いや、いいんだ」のシャーロック。 このままE1へ。シャーロック褒め
られて何となく嬉しそう。

その後、スーツケースが無い事に不審を抱き、慌ててブルーのカバーを脱ぎ捨てシャーロックが”Pink!”
と叫んで走り出すのはE1も同じだが、E1の方が勢いがあり、何と言ってもあのコートをひるがえして走り
だすのが躍動感がより大きくなった。

取り残されたジョンは、レストレードに名前も忘れられ、せっかく取ったメモも要らないって言われるし、
なんか可哀想さがより勝っていますね、パイロット版の方が。




1人現場を去ろうとしたジョンに、ドノバンが”Stay away from Sherlock Holmes”というくだりはそのままE1へ。
ただし、その後1人杖を付きながら歩きだしたジョンが上を見上げた時に ビルの上に月明りを背に立つ
シャーロックが・・・ これが色々論争を醸していてシーンで、ヴァンパイアか?とか言われていたけど
E1では.結局カット。幻想的で美しかったけど 最初観た時は、ナニコレ?ってチョット笑えたこのシーン。 
カットが正解だった様な・・・・。

その後、E1でまるまる追加になった怪しげなマイクロフト登場。 そしてマイクロフトに拉致される事も
無く無事に下宿に戻るジョン。(E1で追加されたマイクロフトの言動でシャーロックとの不可思議な関係、
そしてマイクロフトの口から表されたジョンの紙一重の危うさ等は各段にストーリーに深みを与えた様な
気がする)。

ジョンの元にシャーロックから立て続けに届くテクスト。

BAKER STREET.
COME AT ONCE.
IF CONVENIENT. SH 「都合が良ければベーカー街に直ぐ来い」


IF INCONVENIENT COME ANYWAY. 「都合が悪くても直ぐ来い」

(※最初の2つのメッセージは 正典”The Adventure of the Creeping Man"「這う男」に記述されている
フレーズで、BBC版では”The Abominable Bride”「忌まわしき花嫁」にも引用されていました。
最初は無視したジョンも、

3番目のメッセージ、COULD BE DANGEROUS. 「危険かもしれない」を見た途端慌ててタクシーで221Bへ。
(※ この3つのテクストはE1では マイクロフトと面会中のジョンに送られてきました)

所で、今更ですが、ここで使われているのが ”text”「テクスト」。 これは所謂SMSでE-mailではないん
ですね、って、ホント今更(汗)


慌ててタクシーでベーカー街に向かうジョンは心配そうでソワソワ上の空。
(E1ではマイクロフトの車でアンシア付きで送られましたが)
この時の運転手の顔が怪しい気配(笑) E1を知らなかったら、コイツが犯人か?と勘違いしそうに無駄に
怪しい。

ジョンが221Bに到着して見た物は ニコチンパッチを付けてソファーに寝そべるシャーロック。

「何やってるんだ?」のジョンに、”It's a three patch-problem”「ニコチンパッチ3枚分の問題だ」という
シャーロック。
(※ このニコチンパッチ3つは正典”The Red Headed League”「赤髪連盟」の”To smoke. It'is a quite
three pipe problem. 「タバコを吸う。これは3服分の問題だ」の踏襲ですが、E0ではパッチが四角、E1では
もっと大きな丸型に変更されインパクトも増しました)


何故呼び出したのか不満顔のジョンに、犯人宛てにジョンの携帯からテクストを送るように指示するシャー
ロック。
ドノバンから忠告された事を話すジョン・・・等々殆どそのままE1へ。


シャーロックが持ち出したピンクのスーツケースを見て驚くジョン。



ソファーの上にしゃがみ込み ”初尖塔ポーズ”のシャーロック(このシーンで、ジーンズのシャーロックが
座った途端パンツのヘリが見えていたのにはビックリ! ひぇ~!ッとなりましたっけ。何処見てんだッ!(汗)

スーツケースがピンクだという事に気が付かなかったというジョン。
”Why didn't I think of that ?” 「どうして僕はその事を考えてみなかったんだろう?」
に、”Because you're stupid.” 「君がバカだからだ」とシャーロック。
(E1では”stupid”が”idiot”に変わっているのですが、 ここでのシャーロックの若さを見ると”stupid”
が合っている様にも思えるけど、E1の”idiot”の方がしっくりくる様にも思えます。)

出掛ける時にシャーロックがジョンを「スカルの代わりに」というクダリはE1で追加になってます。
そして、ジョンがドノバンに 「シャーロックは事件を楽しんでいる」と言われた事を伝えると、
”And I said “danger”、and here you are”「僕が”危険”だと言ったら君はここに来たんじゃないか」と
シャーロックに言われたジョンが、”Damn it !”「クソッ」と言って一緒に出掛ける・・・もそのままE1へ。




・・・・・to be continued です。



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『SHERLOCK S1E0』 "A Study in Pink” Pilot版 回想 (2) 

2017-10-05 | SHERLOCK S1E0 : A Study in Pinki (Pilot)
『SHERLOCK』S1E0 : ”A Study in Pink”『ピンク色の研究』Unaired Pilot :(2)



・・・・・その(2)

シャーロックとジョンが初めて会うシーンは、E0では殺風景な会議室の様な?PC
ルームの様な?雰囲気。 E1では正典通りラボでの設定でグッと雰囲気出ましたね。


ここで、シャーロックはPCでメールを打っています。
最初は、マイクロフト宛、

”When you have eliminated the impossible, whatever remains, however improvable,
must be the truth”「不可能な事を全て除外して最後に残ったものが如何に奇妙なこと
であってもそれが真実となる」。
ここで最も有名なホームズ語録の1つを出してきましたね。 そしてマイクロフトが出演
して居なくてもさり気なく存在に触れている。ここはちょっと嬉しかったですね。
 そして、メールの文章は、正典”Adventure of the Blanched Soldier”「白面の騎士」を
はじめ、”The Sign of Four”「4人の署名」、”The Adventure of the Beryl Coronet”
「緑柱石の宝冠」等でも少し表現を変えながら何度か触れられています。
又、この語録は古今東西多くのミステリー小説には度々引用されていますし、ドラマ、映画
等でも良く耳にします。
例えば、スポックが口にしたのは良く覚えていますし、偶然先日久々に観ていた「クリミナル
マインド」再放送で、ギデオンが言ってました。 お~ッ!と嬉しかったですね~。
で、シャーロック自身が初めてこの語録を口に出したのはS2E2”The Hounds of Baskerville”
でしたねぇ。

そして、もう一通のメールは、グレッグソン宛。
”If you can see the church from the bedroom window, Davies is your man. ”「もし
寝室の窓から教会が見えるなら デイヴィスが犯人だ」
グレッグソンは正典ではレストレードと同様何度か登場していますが、BBC版では”The
Abominable Bride”で名前だけの登場でした。

その後、レストレードからのメール”Please call me” をニヤっとしながら即削除した
シャーロック。
レストレード相当焦っています。

E1ではラボに変更となりシャーロックはPCを使っていなかったので これらのメール場面は
使われておらず、その代わりにモバイルを貸したジョンが後で履歴を見た時に残っていた
テクスト
”If brother has green ladder
arrest brother.
SH ”
「もし兄が緑のハシゴをもっているなら、兄を逮捕しろ。 SH」に変わっています。


ジョンとスタンフォードが入って来てからのセリフも殆ど同じ。
シャーロックのいきなりの”Afganistan or Iraq ?”からの流れも同じ。(※ この
”Afganistan or Iraq?” も正典「緋色の研究」からの引用で、「君はアフガニスタン
に行った事がありますね?」。から)
スタンフォードに携帯を貸してくれと言うくだりは 目の前にPCがあるのに敢えて携帯
で・・・と云うのはチョット無理がある様な・・・。 E1でラボにしたのでこの点は
良かったと思えます。
そして、コーヒーを持って来たモリーに対して口紅のくだりもそのままE1へ。

いきなり ”How do you feel about the violin ?” そしてその後の「僕は時々何日も
口をきかない事がある」云々。


一方的に同居するものと決め掛かっているシャーロックのセリフもそのままE1へ。
 そしてこのセリフも正典からの踏襲です)
あれこれジョンに関する事を怒涛の早口でまくし立てる、それを聞いているジョンのあき
れ顔、そして別れ際ドアの前で振り返り、”The name's Sherlock Holmes and the address
is 221B Baker Street”でウィンクもそのままE1へ。

但し、怒涛の早口もウィンクもE1に比べるとやや控えめな感じ。 


翌日ジョンが221B にやって来てドアの前でシャーロックに会い握手。は、セリフを含めその
ままE1へ。

E1より柔らかでフレンドリーな雰囲気のシャーロック。
但し、ハドソンさんの店の名前が Cafe Restaurant ”Mrs. Hudson's Snax'n' Sarnies”と
なっている。 これはE1から ”Speedy’s Cafe”へ変更。


ドアの前でハドソンさんとハグ そしてジョンを2階へ案内。

部屋の内装が全く違う。 壁紙を含め全体にピンクっぽい(安っぽい?)雰囲気。
そしてハドソンさんの服装も含め E1で随分洗練された感じになっていました。
E1からの居心地良さそうなクラシックな雰囲気とは大違い。 何より違うのがシャーロック
とジョンの椅子。フツーです。 

暖炉の上にジャックナイフで手紙を刺す、スカルもそのままE1へ。( ナイフで手紙を
刺す・・・も前回「マスグレーブ家の儀式書」にも触れました様に正典からの引用です)

ハドソンさんが二人をカップルと勘違いしてしまうセリフ、ジョンがシャーロックのサイト
”Science of Deduction”(推理の化学)を見たよ。もE1へそのままですが、サイトを見た
ジョンの感想 ”amusing”はE1には無かったですね。

↑ 僕のサイトどう? 別人か?と思う様に若々しくて可愛い!

そして、レストレードが乗って来たパトカーを見たシャーロックが ”There's been a fifth”
「5つ目だ」(やっぱり事件が一つ多い!)

捜査協力の依頼を受けたシャーロックの、”Oh, brilliant ! I thought it was going to be
a dull evening. Honestly, you can't beat really imaginative serial killer where there's
nothing n the telly” 「素晴らしい! つまらない夜になると思っていたんだ。 正直な
ところ、TVで何の情報も無い時に想像上の連続殺人犯を追い詰める事なんて出来ないからな」
E1の ”It's Christmas!”もなく、うれしそうなハシャグ小躍りも抑え気味。

そして、ハドソンさんの、”I'm your landlady,dear, not your housekeeper”「私は大家
なのよ。家政婦じゃないんだから」は、この後もハドソンさんの持ちネタになります。


そして、出掛けようとするシャーロックがジョンを誘うシーン、
”Want see some more ?” 「もっと見たいかい?」に、”God, yes !” 「勿論!」のジョン、
”Come on, then” 「じゃあ来いよ!」のシャーロック、もこのままE1へ。 (即答のジョン
と嬉しそうなシャーロック。)

そして、ハドソンさんにシャーロックの、”The game, Mrs.Hudson, is on!” 「ゲームが始
まったんですよ、ハドソンさん」( ここで初めて 正典の”The game is afoot”を引用してきました)
これもそのままE1へ。なんですが、セリフがチョットわざとらしい(笑) E1にあったハドソン
さんのほっぺにチュウもなし。
2人はタクシーで事件現場に向かいます。



・・・・・to be continuedです。


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『SHERLOCK S1E0』 "A Study in Pink” Pilot版 回想 (1) 

2017-09-23 | SHERLOCK S1E0 : A Study in Pinki (Pilot)
『SHERLOCK』S1E0 : ”A Study in Pink”『ピンク色の研究』Unaired Pilot :(1)


“Sherlock” S4をDVDが届いて以来約半年以上 殆ど毎日の様に観続け、その上内容がアレで
したからかなり心が荒んだし、疲弊してしまいましたのです。
暫らくの間S4から離れ、そして「シャーロック」自体からも距離を置いて頭を冷やしていました。
S4の衝撃から逃れるためにはやはりのめり込んだ最初の作品に回帰せねばと思ったのですが、
どうせならやはり原点である ”パイロット版”迄遡ってみようかと思いました。

既に皆様ご存知の事で今更何言ってるんだッ!って言われるかもしれませんが、そこを何とか
お付き合い頂き一緒に懐かしんで頂ければ嬉しいんですけど・・・

2009年にパイロット版として制作された”A Study in Pink”「ピンク色の研究」は当時60分の
形で制作されこれを見たBBCが大変気に入り、尺を伸ばし90分のミニシリーズとして3本制作する
事で新たに撮影され2011年の放送開始となった経緯がありました。
言わずもがなですが、正典”A Study in Scarlet”「緋色の研究」をモチーフにした作品です。
「緋色の研究」は1887年発行されたアーサー・コナン・ドイルによるシャーロック・ホームズ
作品の第一作。 ホームズとワトソンの出会いの作品です。

このパイロット版はS1のE0と解釈されていますが、放送はされていなかった為 本作のS1E1の
後観る機会があった方が多いと思います。
ワタクシは、S1を観た直後何気なく観ていた某YouXXXで見つけてしまいましたので、今から6年
近く前になるかと思います。 その後DVDの特典として入っていたので改めてじっくり観なおす
事が出来たと言う経緯でしたっけ。
今回懐古しようと本当に久々にDVDを見直したのは4年振り位でしょうか。 じっくり観直してい
て もう懐かしくて涙がでました(もう殆ど泣きながら観てました←アホ!)だって、S4を観た
後ですもん。 それはそれはもう懐かしさが違いますわ。
最初にパイロット版を見た時点でも、わ~2人とも若いわって感じた位ですから、今回E4を観た
後は 猶更若さをひしひしと感じます。7年前?こんなに変わっちゃうもんでしょうかねぇ(号泣)

パイロット版を観ると、正式版(紛らわしいので、パイロット版を”E0”, 放送された正式版を
”E1”とさせていただきますね。)は、勿論尺が伸びた分追加シーンも多く、一番の違いはE0には
マイクロフトが登場していない。 又モリアーティーの影も見えていません。
其の為、E1と異なる部分、それからシリアルキラーとの対決場所等が大きな違いで 後はセット、
内装が随分違っていますね。 E0は221Bが何となくピンクっぽかったり 安っぽい(暴言)感じも
あったり、その他一番はシャーロックのワードローブ! コートは既にシャーロックの代名詞にも
なったベルスタッフのコート 着てますが、スーツはスペンサーハートの高級スーツではなく しか
も何とブラックジーンズ! エレガントじゃないし スタイリッシュでもないんですわ。
ヘアースタイルもE1ほどクルクルになっていないし、カラーも少し明るめ。

2014年に一度パイロット版に触れていたのですが その時はヴィジュアル面を視点に書きました
(但し、当時 ブログ初心者でしたので非常にお粗末です)
↓ その時の記事です。 良かったら覗いてみて下さいませ。
Sherlock Review (2) Pilot 版考察

再びダブル点が多いかと思いますが、今回はもう少し細かくセリフの面等も含め、又正典との関連等
含めて書き直してみます。


冒頭タイトル場面、暗いし凄~く地味です。




ジョンが悪夢を見て起きるシーン。 戦争のフラッシュバックも無く、又部屋の中もより殺風景。



引き出しにラップトップとその下に銃があるのは本編と同じ。 但し、ステッキが木製でお年寄りが
持つような杖、本編では金属製で持ちやすそうな杖に変えてありました。 


エラとのセラピーシーン、セリフもそのままだけど、エラさんのお部屋がやはり安っぽくて狭い。
だから2人の距離が近すぎで・・・。 で,ここでの2人の会話もそのままE1へ。

事件現場でのレストレードとアンダーソン。

アンダーソンがヒゲずらで悪人顔に見えるとの事で、E1ではヒゲ無になってました。 が、S3で再
びヒゲ面になったのは何故だろう?
過去の被害者のシーンも無く、いきなり事件現場。 そして、E0では被害者の数が1人多いのです。
アンダーソンが携帯で電話するレストレードの向かって。
”You’re not phoning him are you ? Because we can handel this. We can absolutely handle it”
「彼に電話してるんじゃないですよね? 我々で対処出来ます。完全に対処できますから」と抗議を
しているにも係らず、レストレードは、
”You've got work to do. “”This is Inspector Lestrade. Please call me as soon as you get this.
I think we're going to need you“”
「君は自分の仕事をしろ。 ”レストレード警部だ。これを聞いたらすぐに電話をくれ。君が必要に
なりそうだ”」と留守電にメッセージを残しています。。
E1の様に記者会見も無く、自分から助けを求めているレストレード。 ”Inspector Lestrade”なん
てしっかり役職を名乗ってるし・・・ そして、mobileがガラケーだ!
 ところで、ず~っと気になっていながら其のままになっていたのですが、”Lestrade”のカタカナ
表示。 どう聞いても”レストラード”なんですけどねぇ。 正典訳の時点で”レストレード”になって
いたから、そのまま踏襲しているのかしら?とも思うのですが。 そんな訳でずっと”レストレード”
表記を続けています、気になりながら・・・・)


ジョンとスタンフォードが会う設定も同じだけど、E0では正典通り”Criterion”(クライテリオン)」ら
しき場所でお食事。 E1では公園でお茶を飲むだけ。 但し、ジョンが持っている紙コップにしっか
りCriterionのロゴが・・・ジョンがそれとなくロゴが見える様にコップを持っていたのでチョット笑えた。
スタンフォードがジョンにフラットをシェアーすれば、と提案した際、ジョンが「誰が僕なんかと・・・」
にスタンフォードが、「それを言ったのは君が 2人目だよ」、にジョンが”Who was the first ?”
「1人目は誰なんだい?」( この時の会話も殆んどが正典からの引用です)
そして、この時の2人の会話もそのままE1へ。

”Who was the first ?” を受けて、バーツでのシャーロック初登場のシーン。
遺体を入れた袋を逆さまに覗くシーンもそのままE1へ。

なんかちょっとエイリアンっぽかったので(暴言)、回転してみました(遊んでる)。う~ん、割と普通。
で、遂に振り返って、ジャ~ン!シャーロック初お目見え。


このシーンで遺体をムチ打つ場面はE1の様なアップテンポなBGMも無く、盛り上がりに欠ける。

 遺体をムチ打つ・・・も正典からの引用)
モリーの口紅に触れる台詞、モリーがコーヒーに誘う台詞もそのままE1へ。

数年前、一時話題に登った、シャーロックの、”Black, two sugars please・・・・”も同じ。



色々思い出してダラダラ長くなりそうな悪い予感が・・・・


兎に角

・・・・・・to be continued です。


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