The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

アガサ・クリスティ『七つの時計』映像化

2024-06-20 | アガサ・クリスティ
”The Seven Dials Mystery”

Agatha Christie

何故かアガサ・クリスティ作品が続きます。
先日BBCによる『ゼロ時間へ』の製作情報を書いたのですが、直後に 今度はNetflixにより『七つ
の時計』の製作情報が発表されました。

『七つの時計』はよくご存じの方も多いかと思いますが、『ゼロ時間へ』と同じく”ノンシリーズ”
で、ポアロもミス・マープルも登場しない作品です。

今回のNetflix版のキャストは、
製作総指揮:スザンヌ・マッキー、クリス・サスマン
脚本:クリス・チナブル(『ドクター・フー』、『ブロードチャーチ』等)
監督:クリス・スウィニー

出演:
レディ・アイリーン・”バンドル”・ブレント:ミア・マッケンナ=ブルース
レディ・ケータハム:ヘレナ・ボナム=カーター
バトル警視:マーティン・フリーマン






と言ったように、現時点では製作陣、メインの出演者のみが発表されていますが、
何といっても、
久々にクリス・チナブルの名前に触れ(懐かしい・・・)、又、先日”久しぶりに…”と書いたばかりの
マーティン・フリーマンが連チャンで名前を連ねているのが個人的にはとても嬉しい点です。
しかも、マーティンがバトル警視というのも良いですねぇ~~!

『七つの時計』は冒頭にも書きましたように、”ノンシリーズ”で、アガサ・クリスティの1929年発表
された長編であり、1925年の『チムニーズ館の秘密』の続編にあたる作品。

概略は、
【チムニーズ館に滞在していた客の一人、ジェリーを驚かせようと、友人たちは彼の部屋に夜中に忍
び込み、枕元に8個の目覚まし時計をセットするといういたずらを仕掛ける。翌朝、時計が一斉に鳴
り響くもジェリーが起きてこないので友人たちが見に行くと、彼は多量の睡眠薬を飲んで死亡してい
た。さらに、枕元に仕掛けたはずの目覚まし時計のうち7つがマントルピースの上に並べられ、残り
の1つは窓から庭に投げ捨てられていた。その後、ジェリーが義妹に宛てた不可解な手紙が見つかり、
彼の友人の一人も謎の死を遂げる。チムニーズ館の所有者であるケイタラム卿の娘バンドルは謎の解
明に乗り出すが…。】

といったストーリーで、若く活発で魅力的なバンドルが探偵役となって活躍する流れになっています。 
今回のドラマではマーティン扮するバトル警視がどの程度活躍の場があるのか気になるところで。

撮影は2024年夏にイギリスのリンカンシャーで開始され、2024年度後半か2025年初頭にNetflixで配
信される予定・・・との事。
クリス・チナブルの脚本がどの様になるのかもとても気になります。

より詳しい情報、trailer等は順次追記していきます。

原作は、
『七つの時計』ハヤカワ文庫ークリスティー文庫 2004年/2/20

アガサ・クリスティ(著)、深町眞理子(翻訳)

いつものフレーズですが、後日再度読み直しをしようと・・・・。



(source : Netflix, Telly Visions, WhatToWatch, 映画.com, 海外ドラマNAVI & etc.)





アガサ・クリスティ『ゼロ時間へ』BBC版キャスト

2024-06-12 | アガサ・クリスティ
”TOWARDS ZERO”

BBC 3エピソード

以前コチラで製作発表の情報をほんの少しご紹介したのですが、ようやくキャストが発表されました。

一部製作関連は書いたのですが、念のため、
監督:サム・イェーツ
脚本;レイチェル・ベネット
製作:ジェームズ・プリチャード(アガサ・クリスティ・リミテッド)、レベッカ・ダービン、シーナ・
バック・ウォンシング
その他



出演:
アンジェリカ・ヒューストン:レディ・トレシリアン
オリバー・ジャクソン=コーエン:ネヴィル・ストレンジ
エラ・リリー・ハイランド:オリバーの元妻オードリー
ミミ・キーン:オリバーの現妻ケイ

ジャッキー・クルーネ、グレース・ドハティ、ジャック・ファーシング、カリル・ガルビア等と
オリヴィエ賞受賞者のアンジャナ・ヴァサン

オスカー受賞者であるアンジェリカ・ヒューストン扮するレディ・トレシリアンは強烈なキャラクター
になりそう・・・・。


原作に関しては前回概略をほんの少し書きましたが、念のためもう少し丁寧に(?)、

≪1936年、イギリス。
スキャンダラスな離婚後、イギリスのテニススター、ネヴィル・ストレンジ(オリバー・ジャクソン=
コーエン)と元妻のオードリー(エラ・リリー・ハイランド)は、幼少期を過ごしたガルズ・ポイント
で一緒に夏を過ごすという、考えられない決断をする。そこはネヴィルの叔母、レディ・トレシリアン
(アンジェリカ・ヒューストン)の海沿いの邸宅だった。
かつての幼なじみの恋人同士の未解決の事件と、ネヴィルの新しい妻ケイ (ミミ・キーン) の存在により、
緊張が高まっている。
これに、長年苦労してきた女性の付き添い、謎めいた紳士の従者、恨みを持つ追放された従兄弟、尊敬
すべき家族の弁護士、好奇心旺盛な孤児、そしてフランス人の詐欺師が加わり、まもなく殺人事件が起
こる。問題を抱えた刑事は、嫉妬、欺瞞、機能不全の有害な網を解くために、自分の目的を再発見しな
ければならない。彼は、別の犠牲者が死ぬ前に事件を解決できるだろうか?
激しい三角関係、恐ろしい女家長、そして敵だらけのホームパーティー。
すべてが強制的に…ゼロへ向かう。≫

繰返しになりますが、この作品はいわゆる【ノンシリーズ】で、ポアロもミス・マープルも登場しません。
原作はバトル警視達が事件解決にあたるのですが、このドラマではどの様に描かれるのか現時点ではよく
見えていません。

この作品は現在、ブリストルとその周辺、およびデボン海岸で行われているそうで、今のところリリース
日は発表されていません。

取りあえずの第一報ですので、順次追加情報出次第追記していきます。

前回に重複しますが、念のため原作は、

『ゼロ時間へ』アガサ・クリスティ

ハヤカワークリスティー文庫 2004年5月14日発売





(source : BBC, Variety, WhatToWatch & etc.)









BBC:アガサ・クリスティの「ゼロ時間へ」をドラマ化

2024-02-15 | アガサ・クリスティ
"Towards Zero"


以前『殺人は容易だ』”Murder is Easy” のドラマ化情報を何度か書いてきましたが、ドラマは
2023年のクリスマス期間中に英国放送され平均視聴者数700万人という高い視聴率を獲得した
との事でした。



尤も、作品自体には賛否両論あったそうですが・・・・らしいですね。 でも、自分の目で観
てみないと・・・。 で、日本放送待ちです。

まぁ、それでも兎に角高視聴率であったとの事で、BBCは次のアガサ・クリスティ作品ドラマ
化について『セロ時間へ』を製作すると発表されたようです。

『ゼロ時間へ』”Towards Zero” はアガサ・クリスティが1944年に発表した作品で、これも
エルキュール・ポアロもミス・マープルも登場しません。 原作ではバトル警視が登場します。
(原作の『殺人は容易だ』、『ひらいたトランプ』等にも登場)。

犯人が殺人の計画を策定する時間から始まり、犯行の瞬間「ゼロ時間」へ遡っていく独特な叙
述法が採用されている。
金持ちの未亡人のもとに、被後見人の男が訪れる。彼は前妻と現妻の両方を連れてくる。
そしてこの未亡人の旧友が死に、さらには彼女も殺される。そこにバトル警視と彼の甥が呼ば
れる
・・・・と言うのが大雑把な流れです。

出演者は現時点では発表されていませんが、
脚本は、レイチェル・ベネット(”リッパ-・ストリート”、”ベラミ 愛を弄ぶ男” 等)
製作総指揮、ジェームズ・プリチャード(アガサ・クリスティ財団、アガサ・クリスティの
曾孫)、ダミアン・ティマ―、シーナ・バックトゥオンシング(マンモス・スクリーン)他

過去には ジェラルディン・マクイーンワン版ミス・マープルでドラマ化されたことがあり
ます。



原作には登場しないミス・ミス・マープルがバトル警視に代わり事件に係わる事になってい
ました。
基本的には、ミス・マープルはジョーン・ヒクソン版しか観ないのですが、偶然に観た事が
ありました。

ミス・マープルにジェラルディン・マックイーン、
他に
ジュリアン・サンズ、グレッグ・ワイズ、グレッグ・ワイズ、サブロン・バロウズ、等
それに、ゾーイ・タッパー(”警視グレイス”のクリオ)も出ていましたね。←(やっぱり苦手)
(シーズン3、エピソード3の2008年初放送作品です)





今作の撮影は今夏開始予定とされています。
そして、
リリースは2024年クリスマス時期(不確定)??

出演者等続報入り次第追記していきます。

原作は、
『ゼロ時間へ』ハヤカワ・クリスティ文庫 2004年


【原作内容概略】
≪残忍な殺人は平穏な海辺の館で起こった。殺されたのは金持ちの老婦人。金目的の犯行か
と思われたが、それは恐るべき殺人計画の序章にすぎなかった――人の命を奪う魔の瞬間
"ゼロ時間"に向け、着々と進行する綿密で周到な計画とは?ミステリの常識を覆したと高い
評価を得た野心作の新訳版。 ≫


大昔に読んだ記憶はありますが、又読み直してみようと思っています。



(source : BBC, British Period Dramas, 海外ドラマNAVI & etc.)




『殺人は容易だ』BBC版Trailer、リリース日他

2023-12-08 | アガサ・クリスティ
”Murder is Easy”

BBC 2023年
2エピソード

以前書きましたが、BBC版『殺人は容易だ』の初放送日が発表されました。

英BBCでの放送は、
2023年12月27日(水)
・・・との事

それと同時に、なかなか出なかったTrailer もようやくリリースされました

https://youtu.be/8CduMHAUSzM?t=12

クリスティ作品のBBC版ドラマ化に関しては過去何度も何度も繰り返して書いて来たので、ここ
では控えますが、今回のBBC版はどの様な解釈で脚本が書かれたのか?がとても気になるところ
ですね。



原作は、
「殺人は容易だ」2004/3/16

ハヤカワ文庫-クリスティー文庫

【内容概略】
≪植民地帰りの元警官ルークは、列車内で同席した老婦人から奇妙な話を聞いた。彼女の住む村
で、密かに殺人が行なわれている、彼女はその犯人を突き止めたので警視庁に訴えに行くという
のだ。くだらぬ妄想だと聞きながしたルークであったが、翌日なんとその老婦人が車に轢き殺さ
れたというのだ……。≫

★彼女は「殺人は容易なんですー誰にも疑われていなければね」、と告げます。

原作は随分昔に、そしてその後も読み直してはいましたが 今回久し振りに読み直してみました。
得意フレーズでありますが、大まかな流れは覚えていたものの、細部はかなり霧の彼方に・・・で
した。 しかし、クリスティ女史の最盛期にもなる時期に書かれたこの作品はポアロもミス・マー
プルも登場しないにもかかわらず、素人探偵であるルークと共にミスリードさせられ ハラハラさ
せられます。

ただ、この版も考えてみると大分古いですね。
今回久し振りに読んでみて、翻訳がチョット・・・???と気付きました(あくまでも個人の感
想ですが・・・) そろそろ改訂版を出して頂ければ嬉しいですね(又私見)

又、
以前同じことを書きましたが、この作品はITV ジュリア・マッケンジー版ではミス・マープルが
登場し、ルークがマープルさんの助手の様な形で進行しています。
通常ミス・マープルはジョーン・ヒクソン版しか観ないのですが、この作品は特別でベネディク
ト・カンバーバッチがルーク役でしたので、何度か観ました。
しかし、
この作品にミス・マープルが登場すること自体作品の性質が変ってしまうと思うのに、その上に
内容がメチャメチャ変えられていました。 しかも、それが悲惨で胸が悪くなる様な”改悪”とし
か思えない、後味の悪い変更でした(私見)

冒頭書きました様に、過去に製作されたBBC版クリスティ作品に関しては、これまで何度も、何
度もひつこく書いて愚痴ってきましたので 今回は自粛しますが、今回のBBC版はどの様な形で
製作されているのか?
出演者にもとても興味がある作品になっているので、何とか日本でも早く放送して欲しいもので
すね。



関連過去記事は、

※ BBC版『殺人は容易だ』First Look出ました





(source : BBC, what to watch & etc.)
















BBC版『殺人は容易だ』First Look出ました

2023-11-04 | アガサ・クリスティ
”MURDER IS EASY”

(Agatha Christie)
トップ画像はミス・ピンカートン(ペネロペ・ウィルトン)とルーク・フィッツウィリアム(デヴィッド・ジョンソン)

以前ご案内していたBBC版『殺人は容易だ』のFirst Lookがようやくリリースされました。

今回は2エピソード構成となっている様です。

BBCにおけるアガサ・クリスティ作品のドラマ化は今回が6作品目となります。
過去5作品は前記事にも記しました様に、サラ・フェルプスの脚本によるもので、今回初めてシア
ン・エジウンミール=べーレ(カタカナ表記違っているかも)が担当する作品です。
色々な意味で(意味深)期待はしています。

キャストは(前記事の再掲)
監督:ミーヌ・ガウル
脚本:シアン・エジウンミール=ベール
製作:カレン・ケリー

出演
ルーク・フィッツウィリアム:デヴィッド・ジョンソン
ブリジット:モーフィド・クラーク
ミス・ピンカートン:ペネロープ・ウィルトン
ミス・ウィンフレット:シニード・マシューズ
ホイットフィールド卿:トム・ライリー
ホートン少佐:ダグラス・ヘンシャル
トーマス博士:マシュー・ベイントン
ハンブルビー牧師:マーク・ボナー
ハンブルビー夫人:ニムラ・ブチャ
ピアース夫人:タムジン・アウトウェイト
リバース:ジョン・ボインティング
ロース:フィービー・リコリッシュ


原作概要は以前の記事に書きましたが、(よりザックリした内容は)
1954年ロンドンに向かう汽車の中でルーク・フィッツウィリアムが同席したミス・ピンカートン
から聞かされた話がきっかけとなります。
彼女が住む長閑な村で密かに殺人が行われているのだと。
ミス・ピンカートンはその事をスコットランドヤードに相談に行く途中轢き逃げにあい死亡した。
これを不審に思ったルークが村に向かい真相を探る…と言うのが大雑把な内容です。

これも繰り返しになりますが、今回は出演者もとても魅力的なメンバーが揃っていて、その点で
も興味深い作品です。
そして、
ようやく出たFirst Lookがコチラです。



ルーク(デヴィッド・ジョンソン)


ホートン少佐(ダグラス・ヘンシャル)↑ ヒゲ!


バンブルビー牧師(マーク・ボナー)、トーマス医師(マシュー・ベイントン)


ブリジット(モーフィッド・クラーク)、ホイットフィールド卿(トム・ライリー)

現時点ではtrailer もリリースされていませんが、英国BBCでの初放送は2023年年末頃とされて
います。

日本での放送もなるべく早くお願いしたいですね。
願わくば、過去作品の様に椅子から転げ落ちる様な解釈変更は無い事を祈りますが。



(source : BBC & etc.)


『殺人は容易だ』に関する関連拙記事は下記をご参照下さい。

※ BBC版アガサ・クリスティ『殺人は容易だ』の製作発表
※ BBC版『殺人は容易だ』キャスト発表




『名探偵ポアロ・ヴェネチアの亡霊』日本公開日等

2023-07-23 | アガサ・クリスティ
”A Haunting in Venice”


これまで何度かご紹介して来た アガサ・クリスティ原作の『ハロウィーン・パーティー』を元にした
ケネス・ブラナー版エルキュール・ポアロ第三作 ”A Haunting in Venice” が 邦題『名探偵ポアロ・ヴェネ
チアの亡霊』とされ、日本版Trailer と共に日本公開日が発表されましたので追記します。



日本での公開日は
2023年9月15日


そして、日本版 Trailelr は

https://youtu.be/UEbTFZuHWCY

『オリエント急行殺人事件』、『ナイル殺人事件』に続く、アガサ・クリスティ原作、ケネス・ブラナー
監督・主演で贈る《名探偵ポアロ》シリーズ最新作。ベネチアで隠遁生活を過ごしていたポアロは、霊媒
師のトリックを見破るために、子供の亡霊が出るという謎めいた屋敷での降霊会に参加する。しかし、そ
の招待客が、人間には不可能と思われる方法で殺害され、ポアロ自身も命を狙われることに…。はたして
この殺人事件の真犯人は、人間か、亡霊か──世界一の名探偵ポアロが超常現象の謎に挑む、水上の都市
ベネチアを舞台にした迷宮ミステリーが幕を開ける。
「20世紀スタジオ公式)











当初から言われていた通り、この作品は原作とは色々な意味で違った描き方がされている様で、
最も違うのがその舞台、ヴェネチアとなっています。
その他、設定もかなり異なる解釈がされている様で、オカルト色、又ホラーっぽい?感じも受けますが、兎
に角大幅な解釈変更が楽しみでもありながら 期待とチョット不安が入り混じります。

以前も触れましたが、原作の『ハロウィーン・パーティー』は2003年のハヤカワ文庫版ですが


映画の公開を機にということでしょうか、新訳版の発売が予定されています。
『ハロウィーン・パーティー』新訳版 ;ハヤカワ クリスティー文庫
2023年8月24日発売予定となっています(現時点でまだカバーは出ていません)


関連過去記事は下記をご参照下さい

✩ ”A Haunting in Venice”(原題) /ケネス・ブラナー版ポアロ 3作目製作開始
✩ ”A Haunting in Venice”(原題)ケネス・ブラナー版ポアロ3作目:続報



(source :20世紀スタジオ、Agatha Christie.com., DEADLINE, ハヤカワ & etc.)


BBC版『殺人は容易だ』キャスト発表

2023-07-12 | アガサ・クリスティ
”Murder is Easy”

BBC:2023年

アガサ・クリスティ原作の『殺人は容易だ』がBBCにより製作されるとの初情報以来、時々気にし
ていたのですが一向に新しい情報が出ずやきもきしていたところでした。
この度ようやく撮影開始の情報と共に、出演者の名前も挙がってきました。



今回のBBC版は、以前書きました様に
監督:ミーヌ・ガウル
脚本:シアン・エジウンミール=ベール
製作:カレン・ケリー

そして、気になっていたキャストですが、



ルーク・フィッツウィリアム:デヴィッド・ジョンソン
ブリジット:モーフィド・クラーク
ミス・ピンカートン:ペネロープ・ウィルトン
ミス・ウィンフレット:シニード・マシューズ
ホイットフィールド卿:トム・ライリー
ホートン少佐:ダグラス・ヘンシャル
トーマス博士:マシュー・ベイントン
ハンブルビー牧師:マーク・ボナー
ハンブルビー夫人:ニムラ・ブチャ
ピアース夫人:タムジン・アウトウェイト
リバース:ジョン・ボインティング
ロース:フィービー・リコリッシュ


今回のキャスティングを見て、嬉しくなりますね。 お馴染みの顔ぶればかりでとても楽しみです。
今回の脚本、監督はクリスティ作品は初めての方ですので、どの様な形で取り組むのか、どう翻案
製作するのかは期待もあり、不安もチョット・・・・ですが、出演者の顔ぶれだけでも十分期待し
ています。
(ルークのイメージはチョット違うんだけど・・・・ゴニョゴニョ・・・・でも、
“シェトランド”から卒業した二人とか、”ダウントン・アビー”のあの人とか、”ROP”のあの人とか、
トム・ライリーも久し振りだし・・・嬉しい顔ぶれがみられるから・・・)

このキャスティングのニュースについて、アガサ・クリスティー・リミテッドのエグゼクティブ・
プロデューサー、ジェームス・プリチャード(アガサ・クリスティの曾孫)は次のように述べてい
ます。
「この俳優陣がこの素晴らしい物語の再演に乗り出すのを見るのはとてもエキサイティングです。
典型的なイギリスの村に悪が潜んでいるという概念はよく知られた比喩ですが、何が殺人を容易に
しているのかはまだ解明されていません。」

撮影はスコットランドで進行中で、リリース日時は未定です。

今後より詳しい情報が出ると思いますので、順次追記していきます。

 前回の記事は下記で

※ BBC版アガサ・クリスティ『殺人は容易だ』の製作発表




(source : BBC, Agatha Christie. Com, Telly Vision, Variety & etc.)




『死が最後にやってくる』アガサ・クリスティ著

2023-05-21 | アガサ・クリスティ
”Death Comes as the End”

アガサ・クリスティ(著)、加島祥造(翻訳)
ハヤカワ文庫ークリスティー文庫:2004/4/16

内容「BOOK」データベースより
≪傲慢で美貌の愛妾ノフレトを連れて族長が帰ってきた。その日から、一族のなかには反目や
憎しみが。そしてノフレトが崖の小径から転落死を遂げた。これで再び平和が戻ってくるかに
思われたが―紀元前二千年のナイル河畔で起こった恐るべき惨劇!エジプトの古代都市を舞台に
華麗な世界が展開する異色ミステリ。≫

アガサ・クリスティによる1944年刊の”Death Comes as the End”。
大昔に読んだ事は間違いないものの、今作は全く(強調)覚えていなかったというお粗末な状
況で、今更ですが何気なく手に取り再読。

クリスティ作品でエジプトを舞台にした作品は幾つかあるものの、この作品の舞台はエジプトで
はあるものの、時代設定が紀元前2000年のナイル河畔という珍しい作品です。

結婚8年で若くして夫と死別したレニセンブは幼い娘と共に実家に戻って来た。
墓所守をしている父、二人の兄とその妻、異母弟、祖母、多くの家族がいる実家は8年前と何も
変わっていなかった。 そう感じ幸せに浸っていたレニセンブだが、父が若く美貌の再婚相手
のノフレトを連れて戻って来た為、そんな家族が微妙に変っていくことに気付く。

傲慢で一族の中でトラブルをまき散らすノフレトにより、家族のいがみ合いが巻き起こり始め、
ノフレトを憎み始める。
そんな中、崖下でノフレトの死体が発見され、足を滑らせた転落事故死だろうと思われたが、
その後家族のメンバーやその周囲の人々の不審な死を遂げ始める。

実権を握る父に牛耳られる息子たち、その3兄弟も互いにいがみ合い、それまで一見平和に見え
ていた家族がノフレトの出現、死によってそれまで内に秘められていた家族の本心をさらけ出し
始める。
そんな家族内を冷静に見ている父親の母(レニセンブの祖母であるエサ)、家中をこそこそ歩き
回り、家族の秘密を探り出している召使のへネット、家族とは一歩離れ静かに見守る管理人であ
り書記のホリ等が登場します。

個性豊かなメンバーの思惑が絡み合い、次々と起こる事件、それが実にリアルに描かれ、4000年
前のナイル河沿いの村、人々の暮らし、生活状態を等を含め独特な世界観で綴られます。

ただ、冒頭クリスティ自身が述べている様に、「場所も年代も物語自体にとっては付随的なもの」
そのもので、そのまま現代の舞台劇にもなりそうなキャラクター、物語の進行状態を感じさせら
れます。

探偵役も登場しないながらもスリリングに進行し、ミステリの醍醐味はたっぷり楽しめ、それに
加え クリスティお得意の”ロマンス”もしっかり込められた”人間ドラマ” +古代エジプトの生活、
風俗も楽しめる…と言った盛り沢山の作品と感じます。

特に個人的にエジプト大好きなモノにとってはより嬉しい作品で、風景も思い描きながらミス
テリを楽しめるという”一粒で二度美味しい”(又何時ものひつこいフレーズ)作品です。

『ねじれた家』、『無実はさいなむ』にも通じる、クリスティらしい家族、人間ドラマであり
ますが、ホッとさせられる後味もよろしいですね。

ミステリとしては物足りない等好みが別れる作品でもあるかと思われますが、クリスティ作品
の中では『隠れた名作』とも言われる作品である事は実感させられます。
















”A Haunting in Venice”(原題)ケネス・ブラナー版ポアロ3作目:続報

2023-04-10 | アガサ・クリスティ
”A Haunting in Venice”

20世紀フォックス

以前第一報をご紹介した、サー・ケネス版ポアロ3作目の続報が出ています。

前回の記事と重複する部分もありますのでお含みおき下さい。

この作品は、アガサ・クリスティの原作『ハロウィーン・パーティー』を元にした作品で、サー・ケネ
ス・ブラナーが監督、製作、主演(エルキュール・ポアロ)を手掛ける作品ですが、ようやく撮影風景
が少しと追加情報が出てきました。

以前ご紹介しました様に、”A Haunting in Venice”(原題)は、1969年に出版されたアガサ・クリスティ
の「ハロウィン・パーティー」に元ずくもので、今作では、時代背景を第二次世界大戦後に、そして舞
台をイギリスの村ウッドリーコモンからベニスに移してという設定に変えられています。
静かなイギリスの村から華やかなベニスに舞台が移されている事は魅力的で、華やかになるのでは、と
想像しますが。











一線を退き、世界で最も魅力的な街で引退生活を送るポアロは 意に反して交霊界に出席するが、その
ゲストの1人が殺害された事で行動を起こす事になる・・・・。
といった感じの概要になる様です。
ブラナー監督によれば、本作は前の2作以上に原作をアレンジした内容で、これまで以上にポアロの人
物像を描くと発言している。 とのこと。
う~ん、どうなんだろう・・・・、とは思うものの、気になる作品ではあります。

キャストは、
監督:ケネス・ブラナー
脚本:マイケル・グリーン
製作:ケネス・ブラナー、ジュディ・ホフランド、ケヴィン・J・ウォルシュ
出演:
ケネス・ブラナー(エルキュール・ポアロ)
カイル・アレン
カミーユ・コタン
ジェイミー・ドーナン
ティナ・フェイ(アリアドネ・オリヴァ夫人)
ジュード・ヒル
ケリー・ライリー
ミシェル・ヨー




それぞれの詳しい役柄は未発表ですが、
以前ご紹介した サー・ケネスの自伝的映画と言われた『ベルファスト』に出演したジェイミー・
ドーナンとジュード・ヒル、又『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(←タイ
トル長すぎ)でアジア人女優として初のアカデミー賞主演女優賞を受賞したミシェル・ヨー、等魅
力的な顔ぶれが揃っています。

既に全米公開日が
2023年9月15日と発表されています(日本公開日は未定)

この後、より詳細情報、trailer 等出次第追記していきます。

 第一報、原作等に関しては下記過去記事をご参照下さい

”A Haunting in Venice”(原題) /ケネス・ブラナー版ポアロ 3作目製作開始



(source : Deadlne、Screen Online, IGN Japan $ etc.)




BBC版アガサ・クリスティ『殺人は容易だ』の製作発表

2023-03-15 | アガサ・クリスティ
”Murder is Easy”


BBCによるアガサ・クリスティ作品のドラマ化として 『殺人は容易だ』の製作が発表されました。

過去サラ・フェルプスが脚本を手掛けた5作品は何度かご紹介した事がありますが、サラ・フェルプ
スに替わる後任として 今作は、脚本をシアン・エジウンミ・ル・ベールが担当、又ミーヌ・ガウル
が監督を務めるとのことです。
そして、クリスティ財団のマシュー・プリチャード氏(アガサ・クリスティの孫)も製作総指揮を務
める。

因みに、
過去のサラ・フェルプス版クリスティ作品は、毎回ひつこく書きました様に、どの作品も椅子から転
げ落ちる様な脚本になっていて、拙記事では何度も愚痴っていました。まぁ、好き好きもありましょ
うが、どうもなんとも・・・・な事でした。
下記5作品が製作されています。

『そして誰もいなくなった』(2015年)
『検察側の証人』(2016年)
『無実はさいなむ』(2018年)
『ABC殺人事件』(2018年)
『蒼ざめた馬』(2018年)

今回製作発表された『殺人は容易だ』はアガサ・クリスティにより 1939年刊行された作品で、過去の
BBC版(『ABC殺人事件』を除く)4作品同様ポアロもミス・マープルも登場しない いわゆる”ノン シ
リーズ”の作品です。

原作概略は、
植民地帰りの元警官ルークは、列車内で同席した老婦人から奇妙な話を聞いた。彼女の住む村で、密か
に殺人が行なわれている、彼女はその犯人を突き止めたので警視庁に訴えに行くというのだ。別れ際に
彼女は 「殺人はとても容易だ」と言っていたのを くだらぬ妄想だと聞きながしたルークであったが、
翌日なんとその老婦人が車に轢き殺されたというのだ……
そのルークが一連の殺人事件を調査する事になり・・・・。
そして、終盤にバトル警視が登場します。

しかし、他作品もあったのですが、
ITVジュリア・マッケンジー版ミス・マープルでは、この「殺人は容易だ」にもミス・マープルが登場
する形で製作されていました。



普段は余り観ないマッケンジー版ですが、この作品だけは何度か観ましたよ。
ベネディクト・カンバーバッチがルーク役でしたから・・・・。 但し、何故か吹き替え版しかなかった
ので毎回不満タラタラで(でも何度も観ましたけど)
ミス・マープル版は何となく後味の悪い感想を持ちましたし、個人的には全く好きになれませんでした
(あくまで個人の感想です)

まぁ、そんなこんなで(どんな?)
新しい脚本、監督製作される今回の作品に期待をするところですが、吉と出るか凶と出るか、少なくと
もサラ・フェルプス版とは異なるテイストでお願いしたいところです。

現時点では出演者は発表されていませんが、2023年夏には撮影開始と発表されています。
出演者気になりますね。 特に誰がルークを演じるのか???

続報出次第追記するつもりです。

原作を読んだのはもう遥か昔の事ですので、そのうち再読してみようと思っています。

『殺人は容易だ』(ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)




(source : BBC, Agathchristie.com, MovieWeb, Varity, BrtishPeriodDramas & etc.)