The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

SHERLOCK S4E1 ”The Six Thatchers” : ネタバレ感想と検証 (5)

2017-03-09 |  ∟S4E1 : The Six Thatchers
『シャーロック』シーズン4:「六つのサッチャー」

以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。

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・・・・・続きです。

シャーロックがロンドンへ戻ろうと言っていた所にエイジェイが銃を持って侵入してきます。
ここで又銃撃戦(又ボンド風?)

「どうやって見つけた?」と尋ねるシャーロックに 「シャーロック・ホームズの跡をつけた。 思った
より賢くないな」というエイジェイですが、確かにねぇ、メアリーを守っているとか保護下にあるとか
言っちゃった訳だからシャーロックを追えばその先にメアリーが居るって事は自明の事だと思うけど、
シャーロック メアリーの事となると理性では無く感情で動いている。 だからこんな当たり前の事も
疎かになってしまっているんだろうと・・・
 
エイジェイはトビリシの件の時捕えられ 以来6年間拷問を受け続けたし、アレックスも拷問で殺されて
しまった。 その間”Ammo”を聞かされ続け ”Ammo”に裏切られた、この”Ammo”がメアリーである
と思っていたと言います。
そんな時エイジェイは現地の警官に射殺されてしまいました。


シャーロックはマイクロフトと連絡し、”Ammo”は何かの頭文字でもなく、暗号でもなくラテン語の
”amo”つまり ”love”であろうと推測し、つまりコードネーム”Love”であるレディース・モール
ウッドであると結論付けます。


モロッコからの帰国便でジョンが”E”さんの事を思い返している場面(飛行機の窓に”E”さんの顔が
写る(こういう場面構成は何時も上手いと思うんだけど)
結局ジョンはバスの中から”E”さんに別れのテクストを送るのだが、バスを降りるとそこに”E”さんが。




(この時横にあるポスターにE2の”The Lying Detective”のヴィランであるカルバートン・スミスの顔
が・・・全部は見えないけど ”He's back....”, “It's murder...”等書いて有る。
さり気なく次回 ”The Lying Detective” 主要登場人物をご紹介。

で、ジョンの送ったテクストでチョット気になった表現、
”I am married”ではなく ”I'm not free”と書いているのが何となく微妙だなあ・・・(考え過ぎ)

(ところで、この”E”さんを演じているのがシャーン・ブルック。 ベネディクトの舞台「ハムレット」で
オフィーリアを演じた女優さんですが、「刑事フォイル」や「ルイス警部」の”The Lions of Nemea”にも
出ていたという事なのだけど、全く記憶にない。 あまり特徴のない女優さんだと感じていたんですが(暴言)、
逆にそう言う長所(?)を生かして S4ではヘアースタイルとメークを変える事でで全く別人のように見える。
初見では全く気付きませんでした。 これはE2とE3で明らかになるのですが)

レディー・スモールウッドはマイクロフトから尋問を受けます(シャーロックもマジックミラー越しに見て
います)

”Ammo”に関しては全く知らないし関知していないというレディー・スモールウッドの話を聞くマイクロフト
の困惑した表情は珍しい。


ヴォクソールブリッジで思い悩むシャーロックの脳裏に破壊されたサッチャー像が浮かび、同時に
ふと思い出したメアリーの言葉、「受付係ってどれだけ色んなことに気付いているか知ったらびっくり
するわよ。何でも知ってるんだから」と言っていた事、そして、MI-6での審問会に出席していた5人の中
のもう1人の女性に思い当たり走り出すシャーロック。

ジョンは”E”さんとの件を後ろめたく思いメアリーに打ち明けようと口を開きかけたところにシャーロック
からテクストが入ります。

ジョン宛には、”London Aquariam, come immediately”「ロンドン水族館にすぐ来い」
メアリー宛てには”The curtain rises. The last act. It's not over” 「幕は上がった。最終章だ。未だ
終わっていない」←このセリフは”The Abominable Bride”での”The stage is set, the curtain rises,
we are ready to begin”にリンクしていますね。
ロージーちゃんをミセス・ハドソンに預けようかとするも、コルフ島に行っていて留守。 モリーに預ける
ためにジョンが残りメアリーを先に行かせる。 この事が後に重要な意味を持っていたのですよ。


そして、冒頭から何度も映し出される水族館、サメのシーン再び。
閉館5分前の水族館にやって来たシャーロック。
MI-6に尋ねたらこの場所に入る筈だと教えられたヴィヴィアンがいました。

「最終章にはこれ以上考えられない良い場所だ」とシャーロック。
この時 ”But then I never could resist a touch of the dramatic”「でもどうしてもドラマティック
な演出をしたくなってしまうんだ」は 正典”The Naval Treaty”「海軍条約」の中のホームズの言葉 
”I never can resist a touch of the dramatic” の引用ですね。 又 ”His Last Vow”でも引用
されていました。

ここでヴィヴィアンが又 ”The Appointment in Samarra”を引き合いに出し、あの商人が好きだった
と話し出します。 (ここで又逃れられない死が引き合いに出されるのです)

そこにメアリーがやって来てヴィヴィアンが”Ammo”であった事を知らせます。
ヴィヴィアンが”Ammo”となった経緯と理由が語られます。

彼女が機密事項を売って得たお金でコーンウォールにコテージを買った・・・云々を聞いてフト思ったのは、
田舎にコテージを買うというのがある種のトレンドかステイタスシンボルなのだろうか?
そう言えばジャニーンがサセックスにコテージを買ったというのもありましたっけ。 或は、正典でホームズ
がサセックスにコテージを買って養蜂をしながら隠遁生活をしていた・・・という点にも関連するのか?(無理やり?)

マイクロフトが”Mrs. Norbury”と呼びかけ、彼女のフルネームが”ヴィヴィアン・ノーバリー”である事
が分かる。


そんなヴィヴィアンに対し、又もや推論の嵐をまくし立てるシャーロック。
曰く、あくせくと働きながら目立たない影の存在、少ない収入で倹しい生活、満たされない孤独な日々・・・
など暴き立てる。 メアリーでさえ途中で遮ろうとするほど。
結論として、結局「嫉妬や羨み」が全ての動機であった・・とヴィヴィアンを煽り立ててしまった結果、
シャーロックに銃を向けるヴィヴィアン。

その瞬間シャーロックの前に身を投げ出し撃たれるメアリー。


そんな時ジョンが到着。

このシーンを見た時、あ~あ、こう来ちゃったかぁ。 どっと疲れが出た私でございました。
既視感と言うか、お約束と言うか 何というベタな展開(暴言)でありながら、瀕死のメアリーのセリフ、
どんなにメアリー・ワトソンであって幸せだったか、私の人生の全てだったか・・・等、シャーロックに
対しても「貴方の事をとても好きだったって言った事があったっけ? あの時撃ってしまってごめんなさい」
とか・・・お約束のセリフを聞かされ、少しうんざりしながら、アレ?何となく涙ぐんでしまったダメな私
でもありました。 モファティスにはやられます。


茫然と立ちすくむシャーロック、マイクロフト、レストレードも言葉もなく立ちすくんでいる。
(ここで些細なことが気になるのですが、マイクロフトを呼んだのはシャーロックだと思うのでジョンが
タクシーの中から連絡したのはレストレードという事になるのでしょうか?
そもそも”Ammo” に係る問題は政府機密に属する事だと思うのでスコットランドヤードが介入する事項
ではない様な気もするのですが・・・余計なことが気になりました)




ジョンの嘆き方は半端なく、慟哭しながら「守ると言ったじゃないか、誓ったじゃないか」なんて
シャーロックに怒りをぶつけ責めます。 この先のシャーロックとジョンの関係が思いやられる 何とも
胸が痛くなる後味の悪いシーンです。






・・・・・ to be continued です。
(次回で終わらせます)




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2 コメント

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お疲れさまです~ (Misty)
2017-03-14 22:41:20
こんばんは。
E1完結お疲れさまです!メアリーの最期、1回目に見た時は、まだ裏があるかも…という期待が残っていたのでベタでもそんなに気にならなかったのですが、裏がなくてメリーは完全に“いい人”設定らしいと分かってから見ると、ドッと疲れが…私元々ベタなメロドラマ好きじゃないので余計かもしれませんが。“ハイ、ここ感動の場面ですよ”的なBGMにお願いヤメテ…と完全にさめた目で見ちゃってました。結構すぐに物語に感情移入して泣いちゃったりすることもあるんですけどね…ここは全然ダメでした。シャーロックびいきで既にメアリー設定にわだかまりてんこ盛りだからもあるんでしょうけど…

シアン・ブルックさん、ルイスに出てたんですか!全然気がついてませんでした~彼女の演技はすごいと思うんですよ。全く別のドラマだったら面白いと思えたかもと思うんですが。シャーロックとの関わりを削ってまで、ジョンにこのプチ浮気?エピソード必要なのかなぁ…とか、つい…ジョンをΓ現実的な男」にしたかったのかな?でも、あれだけジョンのために頑張ったシャーロックをいきなり責めたり…あのプールサイドで体を張ってシャーロックを守ろうとしたジョンはどこへ行っちゃったんだろうと…(涙)すみません…やっぱりつい愚痴が多くなっちゃいます。
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>お疲れさまです~ (Ocicat)
2017-03-15 16:03:29
Mistyさん、こんにちは。
いや~、お粗末な事でございました。
何かね、書いていてもワクワク感が無く どんどん疲れが出て来ちゃったんです(泣)
結局メアリーって何だったんだろう? どういう存在にしたかったんだろう?と疑問符ばかりが残ります。 
極論するとシャーロックとジョンを苦しめ、仲たがいさせ 周りの皆に辛い思いをさせただけの存在だった
んじゃないか・・・とさえ思えます。

何といっても私達はシャーロック視点ですからねぇ、余計にそんな風に感じてしまいましたよ。
ジョンのシャーロックに対する筋違いな八つ当たりは見ていて辛いですね。
あの頃の二人は何処に行っちゃったんだろう? 
モファティスは余程メアリーに思い入れがあったんでしょうね。 でも殆どのファンを納得させられていない
キャラクターにしかなっていなかったと感じます。

あの”プチ浮気?”もね、やはりジョンの心の隙間を狙われたんでしょうね。
メアリーを許したとはいえ きっと心の隅に蟠りもあり ロージーの子育ての疲れ等で気持ちが弱くなって
いたのを”E"さんにつかれたんでしょうね。 シャーロック攻略の外堀から攻め様とした”E”さんの策略に乗
りそうになってしまったんですね、きっと。
それにしても”E”さん、どうやってあんなに自由にあちこちに出歩けたんだろう?(ちょっとネタバレになっ
ちゃいますけど)未だE3をジックリ見直していないので今のところ不思議でなりません。

そうですよ~、口を開けば愚痴ばかり・・・です、ワタクシも。
で、まとめを書いて次回載せますが、ついつい辛口、文句ばかりになってしまっています。
まだ頭に血が昇っているので過激になっているかもしれませんので、もしお時間があればお立ち寄り頂き
ダメ出しして下さいマセ。

あ、それから、ロイヤル・ガラですけど 関西では売っていないんですか?
東京は最近割と出回っていますよ。
以前トルコの農園で食べたリンゴと似た素朴でシンプルにリンゴらしい味が結構気に入っているので時々
買い求めています。
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