The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

SHERLOCK S4E2 ”The Lying Detective” : ネタバレ感想と検証 (最後です)

2017-05-29 |  ∟ S4E2 : The Lying Detective
『シャーロック』シーズン4:「臥せる探偵」

以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。


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・・・・・・続きです

再び221B

見つけたメモは あの謎のフェイスが持ってきた物であった事に気が付いたシャーロックは
彼女が幻覚では無く実在の女性であった事を確信します。

そしてメモを明かりに透かし、ブラックライトを当てると”MISS ME?”文字が浮かび上がります。

(謎の女性がモリアーティーに繋がるのか? 又してもモリアーティーの影が?と思わされます)

再びジョンとセラピスト

彼女は、マイクロフトの事を聞いているのではなく”もう1人”の兄弟の事だと言います。

不審な表情でもう1人とは誰の事かと聞くジョンに、「秘密の兄弟よ」というセラピストに戸惑い
ながらそんな話はしたことがない筈だというと、「じゃあシャーロックが話してくれたのかも」。
シャーロックとは前に一度この場所で会った筈だがそんな話は無かったと言うジョンに、「その前
にも会ったの。2人で一緒に夜の街を歩いたし チップスも食べたし」。
 
そして「貴方は私が思ってたのと違うわ。もっと良い人だわ」とシャーロックを訪れた謎のフェイス
の声音でしゃべります(北部アクセントで)
それを聞いてもジョンはピンと来ませんよね。 その事を知らなかった訳だから。
そして、メガネをとり、フェイスのメモはカルバートンから貰った。 共通の友達が仲介してくれたの
だと良いながら窓の鍵をしめます。
カラーコンタクトを外しながら髪の毛をかき上げると耳にデイジーの花が。

あの女性と最初に会った時 ジョンがロージーをあやす為に耳に付け バスに乗るまで取り忘れ
ていたあのデイジーです。
 

 
驚いて立ち上がろうとするジョンに銃を向けるセラピストは、「何処にも行かないで。ここに居た本
当のセラピストはカーペットに血を付けられるのを嫌がるでしょうから。 あ、でも彼女は衣類乾燥
棚の袋の中だからいいか」(怖ろしい事を言っています。 つまり、この場に居るはずの本当のセ
ラピストを殺して隠しているって事ですよね。
カーペットと言えば、最初のセッションの時のカーペットとこの時のカーペットが違っていると指摘
されていたので見比べて見ましたら確かに違っています。前のカーペットが血で汚れたので変え
たって事でしょうか?)

↑ これが最初のシーンにあるカーペット

「誰なんだ?」と聞くジョンに、「 私はユーロス。ギリシャ語で東の風”East Wind”と云う意味。
私の両親はバカバカしい名前をつけるのが好きで・・・ユーロスとかマイクロフトとかシャーロックと
か・・・」
(※ ウィキペディアによれば、ユーロスor エウロスはギリシャ神話の風の神たち「アネモイ」の中
で不吉な東風を表す神とされる唯一の上位のアネモイである。 との事)

ユーロスは、「シャーロックに秘密の”兄弟”がいると知った時 秘密の”妹”である事には思いつ
かなかったの?」 驚愕の表情をするジョンに 「あら、面白い顔をしているわ。 そこに穴を開け
ようかしら」と言いながら銃を発砲します。




撃たれたジョンは? そしてユーロスはこれからどの様な行動にでるのか?
等々引きずってE3 ”The Final Problem”へ続きます。


~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~



S3E3 HLVでマイクロフトが酷い処遇をしたと語っていた ”the other one”(もう1人=3人目)は
てっきり”兄弟”かと、そしてそれは”シェリンフォード”なのではないかと想像していたのがまさか
の”sister”(兄妹)であったという事、これは予想外の展開でした。
そして、ジョンがバスで知り合い メールを交わしていた”E”と名乗る女性、シャーロックが幻覚か
と思い込んだ謎のフェイス、ジョンの新しいセラピスト、これらが全てユーロスの変装であったという
驚愕の事実。

尤も、シェリンフォード自体正典中で兄弟として登場した訳では無く、コナン・ドイルが”シャーロック・
ホームズ”と正式に名づける前に、Sherringford(シェリングフォード)或はSherrinford(シェリンフォード
)と仮称を設定していたという事であるし、又同時に 正典”The Adventure of the Copper Beaches”
「ぶな屋敷」でホームズの「僕の妹ならこんな状況は許さない」との発言もあり、ホームズに妹がいた
説もある事はある様です。いずれにしても3人目の”兄弟”或は”兄妹” 共に正典には実際に登場しない
オリジナルキャラクターには違いないので、妹もアリなのかも知れません。

Euros = East Wind と言えば、S4E3 “His Last Vow” 「最後の誓い」で 瀕死のシャーロックの
マインドパレス内でマイクロフトが ”The east wind is coming,、Sherlock, it's coming to get you”
「東風が来るぞシャーロック、東風が捕まえに来るぞ」と言っていた言葉、又一方「空港での別れの場面で(涙)
シャーロックがジョンに語っていた言葉 (シャーロックが子供の頃マイクロフトが読んでくれた本に書かれて
いた東風は全ての物をダメにしてしまう。つまりそれは自分の事なんだ・・・と)、そしてモリアーティーの
”MISS ME?”で戻って来たシャーロックを見て ジョンは”Here's an east wind is coming”「東風が戻って
来たぞ」そして、モリアーティーが生きているなら「厚着をした方が良いな」と言っていたのを思い出します
(この時点ではシャーロックもジョンも”East wind”はシャーロックの事であると思っていたという事)

因みに、以前も書きましたが、” East wind”自体は正典”His Last Bow”「最後の挨拶」からの引用で、
ホームズは、”There's an east wind is coming, Watson” (この時東風は全ての物をなぎ倒してしま
う不吉なものだが その後には輝く春がやって来る・・・)という感じで語られていた様に思います。

但し、ユーロスの存在と言うアイデア自体はS3E3 HLV 「最後の誓い」を撮っている時に思い付いたと
モファティスは語っていますので、HLVでのマイクロフトの言う「東風」はそのままの意味(或は比喩)
であったものを、後付けでS4のEuros 登場で又違う意味合いに取らざるを得なくなります。
↓ インタビューで語られています。
http://europe.newsweek.com/exclusive-sherlock-creators-tease-relentless-season-4-finale-542474?utm_campaign=socialflowT&utm_source=socialflowtwitter&utm_medium=articles


このエピソードにもずっと出ているメアリーの幻は、ジョンの中で「メアリーがここに居たら こう言
うだろう」と言う想像の産物であると共に、ジョンの頭の中の創造物であり、結局はジョンの自分自身
の感情を表しているのだと思いますが、シャーロックの推理方法、考え方を理解していながら、そして
事件捜査への願望も垣間見えながら素直になれないジョンが何とも歯痒い。
メアリーの死が妨げになったとは言え、もっと素直に2人で話し合えばこんな込み入った、そして
シャーロックも自分を実際にヤク中に陥らせる様な状況にはならなかったのではないか。 メアリー
の遺言の助けを借りなくても良かったのに・・・・
ここで一応2人は和解した様思えるものの、ジョンのメアリーに対する告白は自分がメアリーを裏切って
いた事に対する謝罪であり、「君がメアリーを殺したのではない」と口に出して認めたものの、シャーロック
に対して行った暴力、暴言に対しては触れていないし 謝罪もしていない。 
2年間死んだふりをして自分を騙していた事を根に持っている言葉、メアリーを守ると約束しただろうと
責め立てる言葉、シャーロックの助けだけは要らないと拒絶した態度、マグヌッセンを射殺した事を
他人事の様に話す態度、どれをとってもジョンはシャーロックに対して理解を示していないし頑なな
態度で接しているのを見ると愕然とさせられます。
メアリーの死で絶望し、混乱して誰かを責めなければ気持ちが収まらないのだとは思いつつ そして筋違
いだと理解していながらその怒りを全てシャーロックに向けているし、それを受け止めるシャーロックの
気持ちは全く考えていない様子は自分本位で悲しくさえなります。
ジョンとメアリーの幸せだけを願い 自分の身を犠牲にし罪をかぶって迄マグヌッセンを殺害したのに
ジョンは全く認識できていなかったのかと・・・・
シャーロックのジョンに対する思いは十分見えるのに、ジョンのシャーロックに対する思いは見えてこない。

元々 プロの殺し屋という過去を持つ以上 常に身の危険を感じていた筈のメアリーは誰かの復讐で
殺されるか、またはエイ・ジェイに殺されるかで死から逃れられない運命だった筈のなかシャーロック
を庇って死ぬという事でその死に価値を与え美化された様に思わされるが、そのことがシャーロックの
心に重荷と罪の意識を残し、ジョンの筋違いな憎しみも煽ってしまう。 という展開はとても納得でき
ないし、そんな過去を持つメアリーを妻とした以上 ジョンも何れ訪れるかもしれない不幸を予感して
いた筈だと思うのだけど。
一体メアリーの存在とは何だったのだろう?と又再び悩まされる事になった事は確かです。

本来のメインプロットである筈のカルバートン・スミスの罪を暴く為のシャーロックの行為も全てメアリー
の遺言というテーマに覆い隠されてしまっている様にも感じる。
一応シャーロックらしい推理が垣間見えるものの、実際の過剰な薬物摂取が必要だったのだろうか。
正典の様に偽装(振りをする)で納められなかったのだろうか?
前回の”The Abominable Bride”「忌まわしき花嫁」に引き続き 薬物摂取の設定が大きすぎる様に
感じるのですが、何か製作者の意図があるのでしょうか? マイナス要因になりこそすれ現在の時代
背景から考えると不必要な過剰な設定だった様に思えるのです。
正典でのホームズも確かに薬物使用する事がある事は確かですが、あくまでも事件が無い退屈さを
癒す為と言う大義名分もあり、決して幻想をみたり自分を失ったりするような事は無かった筈。



これまでの様にユーモアのあるセリフややコミカルなシーンも殆んど見られないダークな雰囲気
の中、唯一の慰め(?)はハドソンさんの無双振りな大活躍がスカッとさせてくれます。
カッコ良かったですね。
結局シャーロックの事を一番理解し、心配しているのはジョンでもマイクロフトでもなく、ハドソン
さんなのだと納得させられますね。

今回一応和解したと思われるシャーロックとジョンが以前の様に二人で事件に立ち向かうシーンが
みられるのか?というのもE3の注目点なのですが、どうなりますか?


余談ですが、
今回の様に ”兄弟” にするか ”兄妹” にするか書くのが難しい場合は ”Sibling”が良く
使われていますね。 これは誕生の順、男女の性別関係なく ”きょうだい” と云う意味なので
非常に便利ですし、最近はこの言葉の方が頻繁に使われるようです。


長々お付き合い頂きまして有難うございました。




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SHERLOCK S4E2 ”The Lying Detective” : ネタバレ感想と検証 (7)

2017-05-25 |  ∟ S4E2 : The Lying Detective
『シャーロック』シーズン4:「臥せる探偵」

以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。


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・・・・・・続きです

レストレードに取り調べを受けるスミスはその事を楽しんでいるかの様な様子で 「自白する事が
こんなに楽しい事だとは思わなかった」と。 疲れ切ったレストレードが「続きは明日」と言って
も自分は有名だが この事でアメリカでも有名になれるとやる気満々。


221Bに戻ったシャーロックとジョンは久し振りに向かい合っています。 メアリーの幻もいます。
シャーロックは薬のせいでフェイスの幻覚を見たのではないかと思いつつ、彼女が他の誰からも
得られない情報をくれたのだと言います。
話の途中で時計を見たジョンは、「モリーがあと20分でやって来る。 もし君が良ければ、ほら、
ロージーの事が・・」と言いながら立ち去ろうとすると、シャーロックも「悪かった、ロージー
の事を忘れていた」と言いますが、メアリーの幻は「もぅ、ジョン。ここに残って話して。一緒に
事件を解決して 彼に帽子をかぶらせるのよ。 私への敬意のしるしとしてあの帽子をかぶらなけ
ればいけないの」とジョンを引き留めようとします。

それでも、じゃあ、と言って立ち去ろうとするジョンに、「あの録音は罠だったから証拠能力が無い
かも知れないが スミスは自白したがって止められないだろう」とシャーロックは引き留めたい様子
で話しかけます。

そうか、良かったと言って立ち去るとするジョンに、「大丈夫か?」と語り掛けるシャーロックです
が、「大丈夫な訳はない。だけどこれが現実だ」と。 メアリーに「もっと上手に」と言われたジョン
は「君はメアリーを殺していない。 彼女は君を救う為に死んだんだ。 彼女の選択した事だ。それ
は誰にも止められなかった。大事なのは君が彼女を殺したんじゃないという事だ」(メアリーは微笑
んで聞いています)

シャーロックは、「彼女は僕の命を救ってその事に価値を与えた。 僕はそれをどう使って良いのか
分からない」と言いますが、ジョンが「じゃ、又明日」と言って出て行こうとすると、シャーロック
のスマホにメールの着信音が・・・ (アイリーンの”あの”着信音です)

ビックリしたジョンは、「何だ?」、にとぼけたシャーロックは「何が?」
メアリーの幻も驚いて「彼女は死んでないんだわ。 彼が救ったのよ!”Oh my god!Oh, the posh boy
loves the dominatrix” 「お坊ちゃまは”女王様”の事が好きなのね」と嬉しそう。(ジョンもアイ
リーンは死んだと思っていた訳だから ビックリなんですね。 いや、ここはジョンならずとも驚きで
すよね、まさかの”あの女”が再び!ですもん)
ジョンは「僕が推理するからもし合っていたら正直に言うんだぞ いいか?」と言うと、言い訳しなが
らも「分った」と応えるシャーロックに ”Happy Birthday!”というジョン。
一瞬間が空いて、有難うと答えるシャーロック。(ホントに誕生日だったんだ)
(実際にはシャーロックの誕生日を知らなかったジョンが アイリーンがメールを送って来るという事
は重要な日、つまり誕生日なのだと推理したようで・・・。 シャーロックは以前出生証明書を見たか
らジョンの誕生日を知っていたけど、ジョンは今まで知らなかった訳で)
(※ 正典のホームズの誕生日は1月6日と言われています。このエピソードの設定は冬の様には思えな
かったのですが、ただ、暖炉が炊かれているのでやはり冬なのかしら?)

とぼけて話をはぐらかそうとするシャーロックに ジョンはここぞとばかりに突っ込んできます。
(ところで、このシャーロックを見て思うのは、アイリーンからの連絡はこの時だけでは無かった
のだろうという事。 ”例の件”以来断続的には連絡あったのだろうと推測されます。シャーロック
全く驚いていないし)
「君とあの人だよ。 ハーベスターに行ったりハイ・ウィカムで素敵な夜を過ごしたりしたのか」と
嬉しそうにからかいます。 (つまり深い関係にあったんだろう?と探りを入れている)
それに対してシャーロックは(メールに)「返信はしない」と。


それを聞いたジョンは笑いながら「何故だ。バカだなぁ!」
アイリーンはメチャクチャで危険な犯罪者だけど シャーロックの事を好きであり、生きてそこにいる
なら幸運だと思わないか? 兎に角返信しろ・・・と。(ジョンはやけにハイ・ウィカムに拘るけど何
か理由があるのだろうか? 不明)
ロマンティックな感情があってもそれ以上は望まないシャーロックにメアリーを失った自分を重ね合わ
せたジョンは、相手に意志を伝えられるチャンスは永遠には続かないのだから、兎に角返信するか電話
で話せと夢中でシャーロックを説得します。 そして、「メアリーは僕の事を誤解していた。君が危険
な状態に自分を置けば僕が君を救うとメアリーは思っていた。だけど、メアリーが残したメッセージを
聞くまで僕は君を救おうとは思わなかった。・・・・(そして唐突に)僕は彼女を騙していた」

そしてメアリーの幻に向かって直接話しかけます(シャーロックはチョット戸惑った様な表情)
「君を騙していた。バスの女性と何度かメールのやり取りをしていた。 何時も君がロージーをあやす
為に部屋を離れていた時なんだ。 ただのメールのやり取りだけだったけど それ以上の関係も望んで
いたんだ。僕は君が考えている様な男じゃないけど、君が思う様な男でありたいんだ」と。笑顔で涙ぐ
みながらこの告白を聞いていたメアリーの幻は、「じゃあ、ジョン・ワトソン、そうなりなさい」と言
うのを聞いたジョンはすすり泣きます。

心に貯めていた思いを全て吐き出したジョンの前からメアリーの幻が消えています。

それを聞いていたシャーロックは立ち上がり、「大丈夫だ」とジョンを抱き寄せます。



「大丈夫じゃない」と泣き続けるジョンに、「それが現実さ」とシャーロック。
(放送前にこの画像が出回っていた時にはストーリーも分からずどんな設定なのかも分からず 色々妄想
しながら何となくドキドキしていました・・・・)

シャーロックの誕生日にはケーキが無くてはという事で、モリーとケーキを食べる事になったシャーロックとジョン。

その時、コートを着ながらシャーロックはジョンを慰めるように、誰でもメールくらいするもんだ。良い
事だとは思わないけど 僕も時々”あの女”にメールする。それが人間ってもんじゃないか・・・と忸怩
たる気持ちもある様だけど 何となく弁解がましい。
(思わず聞き逃すところだったけど、さり気なくアイリーンにメールしていた事を話しているシャーロックの
言葉に耳を疑ったわ。まさかそんな事が!! ”返信はしない”けど、メールは送っていたって事?
S2E1のASoBの時は 60回以上のアイリーンからのメールに シャーロックが送ったのは一回だけ
”Happy New Year!”だけだったんだけど・・・・
何だかね、ここでこんな事聞かされるとは思ってもいませんでしたし、何なんだろう?この状況は(泣)



「ケーキだ」と言い出掛けようとする時 シャーロックは部屋に戻り引き出しを探し ディアストーカーを
被ります。

「マジか?」と笑うジョンに、「僕はシャーロック・ホームズだから帽子をかぶるんだ。それで良いんだよね、
メアリー?」と言いながら部屋を出る時 ジョンが振り返った部屋の中にはメアリーの幻が見えなくなっていました。

(ここで、シャーロックがメアリーに話しかけるのはどういう事なんだろう?と・・・・シャーロックにもメアリー
の幻が見えたのか? 幻に向かって話しかけるジョンの姿をみて、メアリーの幻がいるのだろうと思ったからなのか?
もしかしたら シャーロックの心の中にも別な形のメアリーの幻が存在していたのかも知れない)

その後日常が戻り、



ジョンはセラピストとのカウンセリングで 大分調子が良くなってきていると話し、ロージーの親ばか自慢話をしたり
していますが、カウンセラーは「シャーロック・ホームズは?」と聞きます。「以前の様に戻ったよ」とジョン。
彼女は続けて「彼の兄弟は?」、ジョンが「マイクロフトの事なら元気だよ」と答えています。


221B では元に戻った様なシャーロックが依頼人夫妻を追い返し部屋に戻ると床に落ちていたメモを見つけます。
依頼人夫婦がサタンだデヴィルだと騒いでいるのを見て、そう言えばE1でジョンとメアリーもデーモン、デヴィル、
オーメン、エクソシストなどで揉めていたけど、何かの比喩なのだろうか、何かの象徴なのだろうかとフト考え
ましたが・・・まぁたいした事ではないのでしょう。
(ここでやっと、あのむさ苦しい無精ひげが無くなりホッと一息!)



仕事を終え身支度をしているマイクロフトにレディー・スモールウッドは帰り際に自分のプライベートな電話番号
が書かれている名刺を渡す。 不思議そうなマイクロフトに「飲みたくなったら電話して」と言われて その名刺
をどうしようか迷っている←お兄ちゃん(笑) 結局デスクに戻り手帳の上に置くのですが、その手帳には 
CALL SHERRINFORD 2pmの文字が。

マイクロフトともあろうものが、レディー・スモールウッドの押しにタジタジだけど、まんざらでもなさそう。 
ここで、気になったのが : レディー・スモールウッドの名刺でファーストネームがAliciaになっている。以前E3では
確かElizabethと言っていた筈だけど、ミドルネームなのか?
マイクロフトの手帳に書かれている文字は以前出て来たシャーロックの隠れ家リストだとか?(良く見えないのですが)。
そして、再び”シェリンフォード”が。






・・・・・to be continued です。
(長くなってしまいましたが、次で終わらせようと思います。多分?)





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SHERLOCK S4E2 ”The Lying Detective” : ネタバレ感想と検証 (6)

2017-05-17 |  ∟ S4E2 : The Lying Detective
『シャーロック』シーズン4:「臥せる探偵」

以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。


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ジョンが221Bに着くとマイクロフトが秘密諜報員”Spooks”を引き連れて部屋の中を捜索しています。
「自分の弟が心配で秘密諜報員を使っているのか」と詰問するジョンに、「シャーロックは機密情
報に属するもので兄弟である事には関係ない」と言い切ります。
「何故シャーロックがスミスに固執するのか。 あの執着は父が扮したサンタを罠に掛けた時より
もっと重症だ」と言うマイクロフトに、メアリの幻が「ちゃんと聞きただして」とせっつきます。
「居もしない女性と話しながら一晩中過ごしたり…」と言うマイクロフトに、「あの時電話で 兄弟だ
からといって特別扱いはしない。(慌てて言い繕うマイクロフトに) 貴方は”It didn't the last time,
and it wouldn't with Sherlock”(例の言葉をしっかり覚えていたジョン)、そして”So, who was it
the last time?” 「貴方は誰の事を言っていたんですか?」と問いただします。
メアリーの幻が笑いながら ”Atta boy”(上出来!みたいな感じ? っていう事はジョンが自画自
賛って事で)。
ジョンは執拗にマイクロフトを詰問しています。 「貴方は嘘をついている。シャーロックがただ1人の
弟ではない。もう1人居るんでしょ?」(メアリーの幻に煽り立てられながらマイクロフトを追及するジョン
ですが、つまりジョン自身がここははっきりさせようと頑張ってるって事)
マイクロフトは夢中で否定しますが、「秘密の兄弟。 秘密の塔の中にでも監禁しているんじゃないん
ですか?」と詰め寄るジョン。(さり気なく言ったジョンの言葉が鋭く核心をついているので マイクロ
フトはギョッとして苦虫を噛み潰した様な表情)。
そこへハドソンさんがやってきます。
弟が自暴自棄になっている理由を見つけようとしていることを知ったハドソンさんは大笑いして、ジョンの
事を引き合いに出しながら ジョンはバカだけどそれはそれで構わない。素敵なお医者様なんだからと言っ
ちゃいます。隣で聞いているジョンの微妙な顔(笑)

だけど、マイクロフトの事を愚か者だと言ってしまうハドソンさん。
誰よりも弟の思考プロセスを理解しているというマイクロフトにハドソンさんはシャーロックが感情
的な人間なのだと説明します。
シャーロックが事件を解明出来なかった時はどうしていた?とハドソンさんに聞かれたジョンは
「ナイフで刺していた」と。 そしてフト暖炉を見てナイフで刺された封筒を見つけます。 
封筒の中にはあのメアリーのビデオメッセージが入っているディスク(”MISS ME?”と書かれた)が
あり、そこに居る全員で見る事になります。




メッセージを見始めたジョンは衝撃を受け 悲痛な表情で「止めてくれ」と言うのを聞くと ハドソンさんは
「皆直ぐに出て行って。」と言って部屋から出る様に指示します。

後に残ったマイクロフトに対しても ”Get out of my house. You reptile”「私の家から出て行って。見下げ
はてた人ね」と追い出します(シャーロックの事を理解していないって事なのか、人間の機微を解さないって事
なのか? それに対して無言で渋々出ていくマイクロフト。 ここでもハドソンさん英国政府ものともせず指示
するツワモノ振りでを形無しのマイクロフトも逆らえない)


気遣うハドソンさんですが ジョンは初めてメアリーのメッセージを見始めます。

シャーロックに語り掛けるメアリーは、「ジョンを守って。貴方しかジョンを救えない」と。ただ、メアリーは 
ジョンが救いの手を拒絶するだろう事、シャーロックが人間を良く分かっていないから自分が少しだけ手を貸す。
私達2人ともが愛する人の為にやるべき事がある。 救いを受け入れないジョンを救うただ一つの方法は、つまり、
”ジョンにシャーロックを救わせる”という事。 そして あの ”Go to hell, Sherlock ”悪人に喧嘩を吹っ掛け
自らを死の淵 ”hell”に追い込み 貴方がジョンを必要としているのだと彼が感じたら 彼はそこに居るでしょう」
と(E1の最後で衝撃的だった”Go to hell”の意味がようやく分かりますが、しかしシャーロックにそこまでやらせ
るとは←鬼か!)
(※ 実際はメアリーのメッセージが飛び飛びに配置されているのですが、ここでは纏めて書いて置きます)


それを聞いて シャーロックが危険な状況に置かれている事に気付いたジョンは慌てて221Bから飛び出して行き
ますが、それを見たハドソンさんは愛車アストン・マーティンの鍵を貸します。 (あんなに貸し渋っていた
愛車を貸す程の緊急事態だと理解しているハドソンさん。)
スミスの病院に向かって車をぶっ飛ばしながらレストレードに電話をしてシャーロックが危険な状態だと伝える
ジョンに レストレードは警官を配置しているから心配ないと言いますが、何が起きているか分からないがメアリー
がメッセージを残したんだと伝えるジョン。
(運転しながら電話はダメじゃないですか?でも、緊急時だから・・・)


一方、ジョンが去った後の1人横たわるシャーロックの病室では、壁の隠し扉からカルバートン・・スミスが忍び
込んできます。 ラテックスの手術用手袋を付けています。
部屋の外には警官が居るのにどうやってこの部屋に入ったのか尋ねるシャーロックに 自分はH・H・ホームズが
殺人用の自分の城(ホテル)を作ったのと同じように自分専用に自由に出入り出来る特別室を作ったのだと言います。
(つまり殺人用の特別病棟)
スミスはそんな彼の居城に危険を承知で入り込んだ理由を尋ねます。
”I want you to kill me” 「僕は貴方に殺して欲しい」というシャーロックに点滴の投薬量を増やすスミスは、
「後で元に戻せば事故として処理される。君は今どう感じている?」と尋ねます。
「怖い。 死ぬのが怖い」と弱々しく言うシャーロックに、「自分で望んだ事だ」とスミス。
自分なりの理由があるのだと言うシャーロックに、本当は死にたくないのだろうと 何度も死ぬのが怖い。死にたく
ないと言わせるスミス。
(正典のホームズもうわ言を言ったり、やって来たスミスに弱々しく助けを乞う姿が辛いのですが、ここでも涙を浮
かべ弱々しく死にたくないと呟くシャーロックを見るのは胸が痛くなります。)


その間シャツの腕をまくり上げ点滴の数値を上げます。
殺されることが分かっているのに何故ここに来たのか尋ねるスミスに、「貴方の自白を聞く為だ。自分が正しかった
ことを知るためだ」というシャーロック。 何故人を殺すのだと問うシャーロックに 憎悪でも復讐でもなく 他人を
殺す事は信じられない様な幸せを感じさせてくれるからだと(クスクス笑いながら)死人は物だ。自分は人間を物に
変える事が好きなのであり、物であれば所有する事が出来るのだと言いながらスミスはシャーロックの鼻と口を塞ぎます。 
シャーロックに目をそらせない様に囁きながら息を止めようとするスミス。


丁度その時ジョンが病室に飛び込んできます(ドアが開かなくなっていた為 消火器で扉を壊して強行突入)
スミスを羽交い絞めにしながら「彼に何をしていたんだ?」と言うジョンに、苦しんでいたシャーロックを助けよう
としていたのだと言い訳するスミス。


大丈夫か? と心配するジョンに、シャーロックは スミスが薬の過剰摂取と窒息で殺そうとしていたのだが 
シャーロックの大ファンであった看護師により点滴が生理食塩水にすり替えられていたのだと説明します。
(しっかり事前にファンの協力を得ていたシャーロック。 「僕のブログのファンだ」と・・←ジョンのブログだけど)

シャーロックの容態を心配するジョンに、「勿論大丈夫じゃない。栄養失調、腎不全、それにヤク中だったんだ。どういう
主治医なんだ」と酷い言い方をするシャーロック。 しかし自白を取れたと言うシャーロックに、自白等していないと否定
するスミスは、シャーロックのコートから3つの録音用装置を見つけ回収してあるから証拠を残せる筈はない言い張ります。
シャーロックは、人は3番目の物を見ると何故か安心するんだ。 3番目の後は諦めるんだと言います(これがチョット良く
分からない。自分はその先を読んで 常に万全を期すんだって事を言いたいのかしら?) 何の事かと聞くジョンに 意味
ありげにニヤリと笑うシャーロックをみて、その意味に気付いたジョンは「この野郎!(みたいな感じ)」と言いながら傍
にある杖を取り上げ 持ち手の部分を捻ると中に盗聴器が仕掛けられています。(あのジョンが置いて行った杖です)
「2週間前に?」と聞くジョンに、「3週間前」とシャーロック。
(3週間前という事は、謎のフェイスがシャーロックを訪れ そのフェイスが持っていた杖を見て 同じ様に杖をついていた
ジョンを思い浮かべたシャーロックは、その直後にスミスの病室に入り込むことを計画した上、病室に入れば私物は確認、
没収されることを先読みし、病室にあっても不自然でない杖を持ち込む事迄考えて その杖に仕込みをしていたって事になり
ますね。 ただ、歩けない訳では無いシャーロックに杖を・・ってのは少々無理がある様にも思ったのですが・・・・兎に角
天才シャーロックは先の先まで読んで計画を立てていた言う事になるのでしょう。)。




スミスは警官に連行されました。






・・・・・to be continued です。




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→ SHERLOCK S4E2 ”The Lying Detective” : ネタバレ感想と検証 (7)



SHERLOCK S4E2 ”The Lying Detective” : ネタバレ感想と検証 (5)

2017-05-04 |  ∟ S4E2 : The Lying Detective
『シャーロック』シーズン4:「臥せる探偵」

以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。


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スミスは2人を死体安置室に連れて行きながら、お気に入りのシリアルキラーとして”H.H.ホームズ”
の名を揚げシャーロックの係累か尋ねる。
(※ このH.H.ホームズ ”Dr. Howard Holmes”と言う名は今まで知らなかったのですが、19世紀にシカゴ
に実在したアメリカ犯罪史上名高いシリアルキラーで、本名はハーマン・ウェブスター・マジェット。
「殺人ホテル”The World’s Fair Hotel”を建て200人以上を殺害したと言われる悪人です。
それにしてもシャーロックとシリアルキラーと同じ名前 ”Holmes”は皮肉です)。


そこに居たスタッフを脅し出て行かせるスミスに、ジョンが何故ここに入る事を許されるのか尋ねると、
「行きたい所には何処にでも行ける」と鍵を見せるスミス。

そこに置かれた遺体を弄びながら、多数の仕掛けがあるホテルを作り大量虐殺したH.H.ホームズや、
スウィニー・トッド(※ 19世紀中頃の小説に登場する連続殺人犯。 ロンドンのフリート街に理髪店
を構えて大量殺人をした理髪師。 ミュージカルや映画にも取り上げられている)の話をしながら、
それらは愚かで小石を隠すなら砂浜と言う様に、大量殺人をするなら病院がうってつけだと自分が
シリアルキラーである事をほのめかす。

それを聞いたジョンが、「それは告白しているのか?」と尋ねると、スミスは 自分は朝食用のシリアル
を宣伝する為に”シリアルキラー”であると言ったのであって、クスリで頭がおかしくなっている
シャーロックの話を本気にするおはオカシイ。
逆にジョンが本当の医者であると言えるのかと問いかける。 ドラッグで何が本当か分からなくなって
いる友達を見ていながら自分が医者だと言えるのか・・・と。

その時シャーロックが突然、「交通状況を考慮に入れるのを忘れていたので時間を計算し間違えた。19分
だった」と言っている所にドアが開く音と杖をつく足音と共にフェイスがやって来る。




シャーロックはスミスの携帯からフェイス宛てにテクストを送っていた。 「フェイス、私はもう耐えら
れない。罪を告白する。許してくれ」と・・・。
スミスは、君は彼女を知らない筈だと言うが、シャーロックは「彼女と一晩中一緒にいてチップスを
食べた。 彼女は僕に好意を持っていたんだ。 父親を恐れてベーカー街に会いに来たんだ」と言って
もスミスは 「それはドラッグで見た幻影か? あり得ない」と否定する。


そこに「お父さんあのメールは何なの? 又冗談なの?」と言いながら入って来たのは シャーロック
を訪ねて221Bを訪れたフェイスとは違う女性だった。
シャーロックは唖然として ベーカー街に来たフェイスを思い出し、目の前のフェイスと比べている。
フェイスはシャーロックには初めて会うし、ベーカー街にも行った事はないと言います(シャーロック
のブログは大好きだと)


↑ シャーロックを訪ねて来たフェイス

↑ 本物のフェイス

221Bに来たのは誰なのか? ウィギンズが「誰と話しているのか?」と聞いた事、ハドソンさんが友達
と出掛けると言うシャーロックに「友達って?」と不思議そうな顔をした事等を思い出したシャーロック
は自分が会ったフェイスは誰だったのか、或は本当にフェイスは存在したのか ヤク中である妄想状態
から見た幻想だったのか・・混乱状態に陥る。

(ここまで入念に計画を進めてきたと自信を持っていたシャーロックが予想もしなかった事態に茫然自失
となり唖然とした表情を見せる。 こんな表情をしたシャーロックは見た事が無いし、見たくもなかった。
一方、余裕しゃくしゃくのスミスは シャーロックが会ったと言うフェイスの事を知っているらしき事、
この件に関与していたのではないかと予想される表情)

そんなシャーロックを大笑いをしながら見ているスミス。(これはシャーロックの頭の中に響き渡る
笑い声)



スミスがメスを手に取ったと喚きながら、傍のテーブルの上にある手術用のメスを見つけたシャーロック
は 「大丈夫か?」と心配して止めようとするジョンにも構わずスミスに向かってメスを振り回す。




錯乱して自制心を失ったシャーロックを、「何をやっているんだ。目を覚ませ。やめるんだ」と言い
ながらジョンは 慌てて入って来たスタッフに止められるまで執拗に殴る蹴るでボコボコにしてしまい
暴行を続ける。
見かねたスミスが 「もういいから」と言う言葉に、シャーロックは「彼のやりたい様にやらせてくれ。
僕は彼の妻を殺したんだから」と・・・それに対して、ジョンは「ああそうだ」と冷たく言い捨てます。



(何だかね、こんなシーンは見たくなかった。 ジョンは心に貯めていたシャーロックに対する怒り、
筋違いの恨みをこんな形で噴出させるし、シャーロックは甘んじてそれを受ける。ボコボコで傷だらけ、
鼻血をだしたシャーロックなんて見たくない(泣)


一方スコットランドヤードでの聴取でレストレードと向かい合うジョン。
レストレードは「こんな事にならなければ良いと思っていたんだが・・」と言うと、「前にもマグヌッセン
の頭を撃ったばかりだし 何時もこんな風なんだ」とジョン。(マグヌッセン射殺時はレストレード居な
かったし、この件は国家機密だったんじゃ?)

そんな時婦警がPCを持ってスミスのインタビューを知らせに入って来る。

スミスは「シャーロックを訴えたりしない。私はシャーロック・ホームズの大ファンだし ここに居るの
はワトソン先生の為だ。 私の関係した病院で起こったことであり、彼を私のお気に入りの部屋に移す
かも知れない」と。
それを見ていたレストレードは、「そうだな、君は多分彼の命を救ったんだろう」。 それに対してジョン
は「僕は本当に彼を殴ったんだ。酷く殴ったんだ」と自分の手を見つめます。




病院のベッドに横たわるシャーロックを傍で見守るジョンの所に、シャーロックファンの例の女性看護師
が訪ねて来る。
「彼は酷く混乱したけどとても強い人だから 見守ってあげましょう」と言う看護師に、お見舞いと言って
且つて自分が使っていた杖を置いて帰ろうとするジョンの所にマイクロフトから電話がかかり迎えの車を下
に寄こしてあると。 (電話は当然マイクロフトからだと分かっているジョンのうんざりした表情。そして、
奇しくも ”フェイス”の杖を見てシャーロックが思い出していた あの杖が登場しました)。


車の中で又メアリーの幻が語っています。
メアリーは「彼は帽子を被るべきだったわ」と言うと、「まだシャーロックの事を考えているのか?」と
苦々し気に返すジョン。 (それにしてもやけに”あの帽子”に拘るメアリー=ジョンですが、皮肉を
込めているのか 本当に気に入っているのか・・・)
メアリーは「いいえ、貴方がよ。 私は貴方の頭の中に居るんだから 私は貴方。それは自己嫌悪なのよ」
と言います。
(やはり心の片隅ではシャーロックの事が気に掛かっている、シャーロックに対してしてしまった事を反省
しているんでしょうね、ジョンは。
自分では認めたくないけどメアリーの口を借りて気持ちが現れてしまうのでしょう。)

ジョンを乗せた車は221Bへ向かいます。





・・・・to be continued です。




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SHERLOCK S4E2 ”The Lying Detective” : ネタバレ感想と検証 (4)

2017-04-25 |  ∟ S4E2 : The Lying Detective
『シャーロック』シーズン4:「臥せる探偵」

以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。


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・・・・少し間が空いてしまいましたが続きです。


スミスが寄こした車の中でジョンは何故シャーロックが2週間前にここを知り得たのかをメアリーの幻と
語り合っている。
メアリーの幻は、メアリーの死後ジョンが全てを変えたいと考えるだろう事、ロージーの事、ジョンの仕事
との絡み、等から推理するのは簡単だったと語ります。 「彼は貴方の事が分かっているのよ」、「私は
貴方の頭の中に居るの。 貴方は自分自身に反対しているだけ」(メアリーの口を借りたジョン自身の考
えが露わになっています。)
続けて、メアリーの幻は、”He is the cleverest man in the world but he is not a monster”「彼は最も
優れた知能の持ち主だけど 怪物ではないわ」、”But he's our monster”「でも私たちの怪物ね」
(又メアリーの口をかりてジョンはシャーロックに対する認識を新たに自分を納得させようとしてい
る様に思えます)

シャーロックはフェイスに会った1週間後には全ての手筈を整えていたって事なんですね。
ヤク中になりながら・・・・


シャーロックを乗せた救急車とジョンを乗せたリムジンがスミスの会社に到着、途中車中で検査を終えた
モリーにジョンが様子を尋ねると、「死体安置所の死人の方がもっと健康よ」と嘆く。
何時ものコートを着て出て来たシャーロック(このコートは事前にモリーに持ってくるように頼んでいた
らしい。)

シャーロックは、スミスが英国の犯罪史上最悪な連続殺人犯だ。彼を倒すのを手伝って欲しいとジョンに
頼みます。
ジョンは「計画は?」と尋ねるのですが、シャーロックは「君には言えない」と。
「何故なんだ?」と言うジョンに、「君は気に入らないと思うから」と答えます。

そんな話をしていると スミスがマスコミを引き連れて迎えに出てきます。

「握手はしない」と言いハグをしてシャーロックを歓迎します。


スミスは自社の新製品シリアル(朝食用)のCM撮りをしていて、シャーロックが自分をシリアルキラー(連続
殺人犯)である事を告発した事を逆手に取り宣伝に利用しようとしている。

”I'm a killer. I'm a cereal killer”と云い シャーロックを煽っている様に見える。
(因みに、食べ物のシリアルは ”cereal”、連続殺人犯ののシリアルは”serial” です)
スミスがシリアルを食べるシーンを不快そうに見ているシャーロック。


この後 スミスの寄付で建設された病院で子供たちに会って欲しいとの事で その病院に移動する車の中で
スマホでテクストを送るシャーロック。

そのスマホはハグをした時にスミスからスリ取っていたのです。
「メールを送り削除しておいた。 返事があるかな」と言いながらスマホを返します。

「パスワードがかかっていた」と言うスミスに、「オイオイ」とシャーロック。


病院の女性看護師はシャーロックのブログのファンであると興味津々ですが、ブログは自分が書いているの
だと説明してもなかなか納得しない看護師に面白くなさそうなジョン。
(シャーロックのファンらしき看護師さんは ジョンをただの付き添い人位にしか思っていない様子。そりゃ
ムッとしますわ、ジョン)

他の看護師たちにも「貴方のブログが好き」と言われ”You’re welcome !”「 大歓迎!」とテンション高い
シャーロック。 (ゲッツのポーズで←古!)



スミスは子供たちにシャーロックとジョンを紹介する。(シャーロックの時は大拍手、ジョンの時はまばらな
拍手で微妙な表情のジョン)
スミスは子供たちにシャーロックが扱った事件について話して欲しいと依頼するも 最初は乗り気でなかった
シャーロックもジョンに後押しされて話し出す。
(ここでシャーロックが話したエピソード ”Blessington The Poisoner”「ブレッシントンの毒殺魔」は正典
”The Adventure of the Resident Patient”『入院患者』ブレッシントンと5人の容疑者からの引用)

話しているシャーロックにチャチャを入れるジョンとの掛け合いはチョット以前の二人に戻った様な雰囲気で・・。
メアリーの幻も微笑みながら椅子に座って眺めている)


次第に話が脱線していくとメアリーの幻は「あの帽子をかぶらなきゃ。子供たちはあの帽子が好きよ」と言います。
戸惑った表情を浮かべる子供たちに、「何か質問は?」に ”No” と声をそろえる子供たち。

その後スミスはシャーロックに 連続殺人犯をどう捕まえるのかと尋ねます。

周囲の看護師達、子供達も落ち着かなげな表情をする中、子供には相応しくない話題ではないかと制止しようと
した看護師を高圧的な態度ではねつけるスミスにシャーロックとジョンは表情を固くします。
シャーロックが他の殺人者の場合と同じだと答えますが、スミスは「一般の殺人犯は身近な人を殺すが、連続殺人
犯は無作為に標的を選ぶので捕まえるのが難しいのではないか」。
(話しながら子供が持っていた人形の首を捻り取っているスミス。残忍性が垣間見える)

シャーロックは「連続殺人は力や自惚れの誇示だ」、「シリアルキラーは簡単にプロファイル出来る」と言います。
しかしスミスは、「例えばもし女王が誰かを殺したいと思ったら・・・ 女王の様に金と名声と名誉ある人間がシリ
アルキラーであっても捕えられないだろう」にジョンが「いやそんなことは無い」と。これを聞いてニヤリとする
シャーロックです(よく言ったって感じ?)
スミスは自分が女王と知り合いだからこんなジョークを言えるんだけど・・・・等明らかにシャーロックを牽制
している。

(ところで、女王の事をこの様に連続殺人等に引き合いに出して不敬罪にあたらないんかしら?とチョット不思議。
以前も王室のスキャンダルをネタにしていたけど日本ではとても考えられない事ではないかしら?) 

全員から拍手で送られたシャーロックとジョンはスミスからお気に入りの場所に案内されます。

案内された会議室には”TD12”の点滴液がセットされている。
「告白してそれを忘れる事は幸福なのだ」と語るスミスに、シャーロックは「後20分だ。 貴方の携帯からメールを
送った。覚えてるだろう?」 恐らくメールは直ぐに読まれ、その相手が動揺してこの場所に来るまでの時間の事を
言っている様です。

「貴方の人生はあと20分、正確には17分だけど 貴方のお気に入りの場所を見せてくれ。さようならを言うチャンス
をあげるから」と促し部屋を出ます。不審な表情をするスミス。
続いて部屋を出ようとするジョンの耳に ”The game is on” とメアリーの幻が言うのが聞こえます。そして「未だ
私がいなくて寂しい?」と聞くメアリーの声にジョンが振り返ると メアリーの幻は消えています。





・・・・・to be continuedです。




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SHERLOCK S4E2 ”The Lying Detective” : ネタバレ感想と検証 (3)

2017-04-16 |  ∟ S4E2 : The Lying Detective
『シャーロック』シーズン4:「臥せる探偵」

以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。


続きを書く前に、
ファンの間でずっと心待ちにしていた S4の日本放送日がや~っと発表になりました。
過去の例で考えると 5月頃の筈がいつまでたっても情報が出てこない為、S4の内容のせいで
放送が無いのではないか?等色々議論が交わされていて、私達も丁度意見交換をさせて頂いた
ところでしたが、MistyさんからようやくNHK BSプレミアムでの放送予定が発表されたとお知
らせ頂きました。
自分では今迄殆どチェックしていなかったのですが、これで取りあえず一安心という事になり
ましたね。
現時点では日本語タイトルは未定の様です。 どんなタイトルになるのかも気になるところです。
過去の例より大分遅れての放送ですが、

7月8日、15日、22日各土曜日の午後10時からという事です。 (やはり吹き替え版になるの
でしょうね、残念ですが・・)

↓ 詳細は下記で再確認下さい。
http://www.nhk.or.jp/kaigai-blog/100/267837.html

後、AXNミステリーでの放送は未だ決定されていませんが、NHKの後になるのでしょう。
いずれにしても、これまでご覧になれなかったファンにとっては朗報ですね。

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・・・・続きです

3週間後(最初のシーンに戻ります)

ベートーベンの”第九”が響き渡る中 真っ赤なアストンマーチンが猛スピードで疾走しています。
パトカーが追跡、上空にはヘリが・・・(ここもまるでボンドでしょ。 ご丁寧にアストンマーチン
だし)

車はジョンのセラピストの家の前に急停車。
車から降りたのは 何とハドソンさん!! (いゃ~カッコいいんです)
警告しようと追いついたパトカーの警官に「貴方によ」と渡した携帯にはマイクロフトが「マイクロフト・
ホームズ、内閣府の者だ。」って権威を振りかざしちゃうんですね。

驚いて出て来たジョンがどうしたのか尋ねると、「シャーロックよ」とハドソンさん。
シャーロックの事でどうして良いか分からなくてやって来たと言います。

ハドソンさんの話によれば、
シャーロックは部屋中にスミスの資料、写真を張りまくり、喚き散らし、拳銃を乱射しながら部屋中を
歩き回っていた。




その時シャーロックが喚いていたのは、
”One more unto the breath dear friend, once more. Or close the wal up with our English dead.
Set the teeth and stretch the nostril wide. Hold hard the brerath and build up every spirit to his
full height. Oh, On, you noblest English whose blood is fet from fathers, fro war-proof!・・・・・”
“The game is afoot”
は、シェークスピアの”ヘンリー5世”の演説です。 そして最後の”The Game is Afoot”「狩りは
始まった」は後にコナン・ドイルが正典”The Abby Grange 「アビイ屋敷」 で、
“Come, Watson, come!' he cried. 'The game is afoot. Not a word! Into your clothes and come!”
「来いワトソン、来い。 獲物が飛び出したぞ。何も言わ無くていい。服を着て来い」
という形で書かれホームズ語録の1つとしてよく知られるようになり、 後にBBC版では ”The
game is on!”
 として踏襲されています。
(”The game is afoot”の訳は『狩りは始まった』というのと『獲物が飛び出した』とどちらの訳もある
様です)
”The game is afoot”は「忌まわしき花嫁」でBBC版としては初めて引用されて感動したのですが、今回は
現代版内では初めて引用されています。 この言葉は拙ブログのタイトルにも使わせて頂き個人的に大切な
言葉なのでひつこく書きました。


心配して見に来たハドソンさんにお茶を頼んだシャーロックですが、カップを落とす振りをして隙を作り
シャーロックがカップを受け取ろうと銃を置いた途端素早く銃を取り上げたハドソンさん。


シャーロックを銃で脅し、手錠を出すように言います。(ビリーは尻尾を巻いて逃げ出していました)
(もうハドソンさん独壇場でです。 手錠も引き出しある事を知っているし、一度借りた事があるなんて言って
ます。 麻薬カルテルのボスの未亡人ですもん、ヤク中の取り扱いは良く分かってるって。(笑)

この様な経緯をジョンに聞かせたハドソンさんは シャーロックに会って助けて欲しいとジョンに懇願しますが、
ジョンは一言の元すげなく”Nope” 誰かほかの人に頼むように と断りますが、ハドソンさんは「メアリーの
事で傷ついているのは良くわかるけど もしシャーロックが死んだらどうするの?」と怒って出て行ってしまい
ます。 傍でメアリーの幻が「さぁ、ハドソンさんを追って」と言っているかの様な姿がみえます。


セラピストがパソコンをチェックすると、シャーロックがツイッターでスミスがシリアルキラーである事を告発
していた。



車で泣いていたハドソンさんに、マイクロフトやモリーや他の人には? と尋ねるジョンに、
「彼に会って、でなければ医者として一目診てちょうだい」と懇願するハドソンさん。
「機会があったら」とか「近くに行ったら」とか渋々了承するジョンに、すかさず「約束して!」と嬉しそうな
ハドソンさんが車のトランクを開けると中に手錠をかけられ押し込まれているシャーロックが!!



(ハドソンさんの暴走はマイクロフト公認って事なんだけど、弟が車のトランクに押し込められていた事まで
知っていたのかしら?)
ハドソンさん泣きまねをしてジョンを説得する熱演でした(もうハドソンさん 天下無双、只者では無い
役者、男前です!)

(正典でもホームズの瀕死の状態を心配したハドソンさんがワトソンを呼びに行くのですが、グラナダ版での
ハドソンさんは泣きそうな様子で走ってワトソンを呼びに行く姿が凄く印象的でした)

やっとトランクから出して貰えたシャーロックは、「あの人は手におえない。 お茶を頼んだだけなのに・・・」と
ブツクサ。 手錠をかけたシャーロックをカフェにいた男の子に運ばせてトランクに入れたらしいが、シャーロックは
「僕を2度落とした」と文句(え? そのシーン見たかったわ(鬼)

停車していたアストンマーチンをみたジョンが「誰の車?」と尋ねると、「私は麻薬ディーラーの未亡人でロンドン
中心地に資産を持ってるの。貴方の家政婦じゃないのよ」と。(悪い旦那をシャーロックが死刑に持ち込んだお蔭の遺産?)


そんな時ジョンの携帯にスミスから電話がかかって来てジョン、シャーロックと3人で会いたいと。
迎えの車を外に待たせてある。 ここの住所は2週間前にシャーロックから知らされていたと言います。
ジョンは 月曜日にセラピストを変えようと思い、火曜日に今のセラピストに決めた。水曜日に予約を入れ、今日が
金曜日だ。 ここに来る1週間以上前の2週間前に分ったとはどういう訳なのかとシャーロックに問いただすんです。

シャーロックは「想像すれば簡単な事だ」と、そしてカルバートン・スミスが今まで出会った中でも最も危険で卑劣
な男であり この怪物を倒さなければならない。 自分がこんな状態であるので(ヤク中)それにはジョンの協力が
必要だと頼みます
 
そして、”If the only thing I ever do in this world is drive him out of it, then my life will not have
been wasted” 「僕がこの世界でやっている事が彼を抹殺出来るなら 僕の命は無駄にならないだろう」と。 
(このセリフは 正典”The Final Problem”(最後の事件)でモリアーティーに対していったホームズの言葉の
引用の様に感じます)



そしてジョンとシャーロックは握手をするのですが ジョンも渋々といった感じながら何となくホッとします。

その時ジョンはシャーロックの腕の注射の跡を見て 薬漬けになっていたのが嘘ではない事に気付きますが、
シャーロックが何時も嘘をついていた、2年間も死んだふりをしていた(未だ根に持っていたジョン)と言うの
ですが、シャーロックは自分も色々やったが仮病の振りをした事は無かったと。 そして医者として自分を診て
くれと頼むのです。
ジョンはセカンドオピニオンが必要だから一番シャーロックの事を知るモリーに診てもらうべきだと言っている
丁度その時にチャイムが・・・・

オイ マジかよ みたいにうんざりしたような顔で出迎えると救急車と共にモリーが。

「2週間前に言われたの?」と聞くジョンに、「そうね、大体2週間前」と答えるモリー。
自ら救急車に乗り込むシャーロックを見て ハドソンさんは「彼女は死人を扱う人でしょ?」とチョット心配げ
なのですが、ジョンは「もう何が何だか分からない」。

すかさずハドソンさんは、”The game is on” 「ゲームが始まったわ」 。
「貴方の欲しい物は何でも言ってちょうだい、何時でも何でも良いから」というハドソンさんに、「あのー、時々
車を借りられる?」と尋ねるジョンに、速攻で”No”と言われ、ジョンは”Okay”と(笑)

そしてスミスが迎えに寄こした車に乗り込みます。 (メアリの幻も一緒に)





・・・・・to be continuedです。





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→ SHERLOCK S4E2 ”The Lying Detective” : ネタバレ感想と検証 (4)



SHERLOCK S4E2 ”The Lying Detective” : ネタバレ感想と検証 (2)

2017-04-09 |  ∟ S4E2 : The Lying Detective
『シャーロック』シーズン4:「臥せる探偵」

以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。

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一緒にチップスを食べた後 シャーロックはフェイスの持っていたメモの折り目や日に焼けた具合等からメモ
の置いてあった場所、その時の状況、そして現在の住まい、生活に困っている状況等を推理するのです。



(この辺り、クスリ漬けになっているとは言え何時もシャーロックらしい推理の展開になっている様に思えます)

推理するシャーロックに、”Amazing”とフェイス。”I know” とチョット得意気なシャーロックに対し、「チップスよ」
と言われてしまう(笑) 思わず笑みを浮かべるシャーロック(何だかシャーロックの笑顔久し振り)

頭上にドローン(字幕はヘリコプターとなっているんですが 多分ドローンだと思います)が飛んでいるのに
気付いたフェイスは ”Your big brother is watching you” (何故フェイスはマイクロフトが監視している
事を知っているんだろう? そしてその事に疑問を感じないシャーロックって・・・)←(??)

そしてシャーロックはフェイスと共に町中を歩き回ります。


ドローンから送られて来る映像を監視していたマイクロフトとレディー・スモールウッド。(それにしても凄い
監視体制です)




「一体何をやっているんだ」と苦虫を噛み潰したようなマイクロフトに対し、 「メアリーが亡くなったばかり
だから」というレディー・スモールウッドに「人間は死ぬものだ…」とマイクロフトらしい冷徹な答え。
(以前モリアーティーも同じような言い方をしていましたっけ) そんなマイクロフトに、以前疑いを掛けられた
ことに対する埋め合わせををして貰っていないと言うレディー・スモールウッドですが、「何をしたらいい・・」
と言うマイクロフトに対して、フェイスの”Sex” という言葉が被ります。
(こんな風な 場面の切り替えでのセリフのお遊びはS3でも何度も見せてくれた手法で面白いんですけど 、何だか
ね 今シーズンでのマイクロフトは殺風景自宅キッチンや空っぽの冷蔵庫といい、この場面の様に艶めいた(?)
展開といい ミステリアスな雰囲気が無くなってきて、う~ん、あんまり好きじゃないと思うのは私だけ?)

シャーロックの移動経路を地図に描き出した画面を見ていた監視員から苦笑が起こりますが その画面には
uck off” (Fの文字が見えない様になってますが・・・)の文字になっているんです。

溜息をつくマイクロフトですが「誰か一緒なのか?」と聞くと、携帯電話の電波を追跡しているので分からないと。


してやったりのシャーロック。

(それにしても、S4ではFワード、禁止語句や過激なシーンが多い様に思えるのですが、そう言えばDVDは
”R15”なんですね。 これまでS1~S3は ”R12”だったんですけど・・・)

マイクロフトからの何度もの電話に出ようとしななかったジョンも根負けして電話に出る。

「身内の事に国家権力を利用している」と皮肉るジョンに、「シャーロックは国家のセキュリティー案件で 
兄弟という事は関係ない」とマイクロフト。 そして、”It didn't the last time, and I assure you, it won't
with・・・with Sherlock”
(この言葉が良く分からない。 マイクロフトが口を滑らした言葉ですし、「あれが
最後じゃないんだ。 あれは関係ないんだ・・・シャーロックには」みたいな感じなんですが(多分違ってる)
後に繋がって来る重要な一言だと思いますので それから逆算して意訳してみると 「今始まった事では無い
んだ。 一つ言えるのは・・・相手は・・・シャーロックでは無いんだ・・・」ってな感じでしょうか?)
ジョンが「何だって?」と聞き返すと 取り繕う様に「シャーロックから連絡があれば知らせて欲しい」と。

レディー・スモールウッドから「今でもシェリンフォードと話しているの?」と聞かれたマイクロフトは
「定期的に近況をチェックしている。シェリンフォードは安全だ」と答えます。
(ここで又”シェリンフォード”に触れています。 果たして誰なのか? 或は何なのか・・・・。そして、
レディー・スモールウッドもこの件を知っているって事)


一晩中街を歩き回わり、公園のベンチで夜明けを迎えるシャーロックとフェイス。
シャーロックはこの依頼を引き受けた理由を フェイスの言った「父が殺そうとしていた人の名前”One word”
(1語)で人生が変わってしまった」という言葉のせいだと言います。

名前が1語ではありえない、少なくとも2語、例えば、シャーロック・ホームズ、フェイス・スミス、サンタ・
クロース、ウィンストン・チャーチル、ナポレオン・ボナパルトの様に・・・「尤もナポレオンはそのままでも
良いか」というとすかさずフェイスが「エルヴィスも」と言う。(この辺り妙に息が合っているみたいに思える
んですが)
そして、依頼を引き受ける報酬としてフェイスが持っている銃を受け取るとそのままテムズ川に投げ捨てます。
(このシーンは正典 "The Problem of Thor Bridge" 「ソア橋」からの引用だと言われているのですが、全く
記憶にありません(汗)


シャーロックの目の前には メアリーが殺されたロンドン水族館(銃の音と共に)

”Your own death is something that happens to everyone. 「貴女自身の死は誰にでも起こりうる事なんだ」
(これはフェイスに言い聞かせていると共にメアリーの死、ジョンの事にも関連させている様なシャーロックの
言葉に思えます。)
そして再び”Your life is not your own. Keep your hands off it” 

突然発作に襲われた様に朦朧としたシャーロックの足元の地面が無くなり怯えるシャーロックに冷静なフェイス
の言葉。
「貴方は私が思っていたのと違うわ」、に「何だって?僕がどうだって?」と尋ねるシャーロック。フェイスは
”Nicer” 「いい人だわ」、シャーロックは「誰より?」と聞くとフェイスの答えは”Anyone”「誰よりも」なの
ですが、後の色々考えると「誰でも良い」となるのでしょうか?


そして再び女の子の歌声と共に海賊帽子をかぶった子供の頃の自分(らしき姿)と犬のフラッシュバックが・・・
気付くとフェイスの姿が消えている。


(それにしても、フェイスが自殺を考えている様な脆い、危うい状態の女性には見えないし、むしろ冷静に
シャーロックを見つめて観察しながら状況を楽しんでいる様にさえ思えるのは 最後を見てからの後付けなのか
もしれないけど・・・・)



スミスの幻覚を見ながら茫然と街の中をふらつくシャーロックは 、彼が殺したいと言っていた言葉(1語)が
誰かの名前では無く”ANYONE”(誰でも良い)、つまりシリアルキラー(連続殺人犯)である事に気付きます。
(ANYONEという声が被ります)




幻覚の中でウィギンズが”シェザ―”と呼びかけ(まだシェザ―と呼んでいたんだ)、いつの間にか221Bに戻って
いる事に気付いたたシャーロック。 (通りに居た人が連れ帰ってくれたらしい)


未だ薬の作用が残っているらしく、妄想の中での壁歩き


そしてソファーに倒れ込みます。








・・・・・・to be continued です。




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→ SHERLOCK S4E2 ”The Lying Detective” : ネタバレ感想と検証 (3)





SHERLOCK S4E2 ”The Lying Detective” : ネタバレ感想と検証 (1)

2017-04-05 |  ∟ S4E2 : The Lying Detective
『シャーロック』シーズン4:「臥せる探偵」

以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。

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E2に関しては書こうか書くまいか随分迷っていたのですが、、E1でネガティブな事ばかり書き連ねて
しまったし、せっかくS4の中では割に好きなエピソードだったし、このままでは片手落ち やはり名
誉回復の意味を込めて一応残して置こうと思います。
ウダウダ悩んでしたので随分時間が経ってしまい 遅ればせながら・・・・

今回のタイトル ”The Lying Detective” の ”lying”は 「嘘をつく」と「横たわる」とどちら
にもとれるタイトルですが、内容は両方の意味を持っている様に思えます。
日本語タイトルはどの様になるんでしょう?
そして、言わずもがなですが、正典”The Dying Detective”(瀕死の探偵)の引用になっています。

このエピソードは場面の時系列が行ったり来たりしている上、何が現実で何がシャーロックの妄想な
のか、フラッシュバック等が入り乱れているので一度見ただけではとても理解出来ず(あ、私だけ?)
又ミスリードさせられたり・・・と。 従って書こうとすると非常に分かりにくく難しいのです。
なので、実際の画面進行とは順序が異なる場合もありますのでお含みおき下さいませ。

メアリーの死から立ち直れないジョンはセラピストの元に通っていました。

以前のエラではないんですね。 そう言えばエラの所にはシャーロックが通う様になったので変えたの
でしょうか?
メアリーと話しているジョンを見て、あ、やっぱりメアリーは死んでいなかったんじゃないの?と勘違
いしてしまったのですが、ジョンは心の中に居るメアリーの幻を見、話しかけているんです。切ないで
すね。

メアリーが「私は死んでいるの。ここには居ない。分っているでしょ?」と語るのはジョンが心の中で
自分自身に言い聞かせているって事だし、セラピストの背後に見えているメアリーが涙を流しているって
のもジョンの心の投影であるのでこの辺りは切ないです。

ジョンはシャーロックとも他の誰とも連絡をしていないし、シャーロックも部屋に籠り切りなのだとと語って
いるその時 家の外で車の衝突音とパトカーのサイレン。 2人が外に出ると真っ赤なスポーツカーが止
まっており、頭上にはヘリが。

3年前
実業家、慈善家として著名なカルバートン・スミスが友人である各界の重要人物を会議室に集めている。

そのメンバーは警察の高官、裁判官、メディアの重要人物等そして娘のフェイス。


スミスは”Tell me about your darkest secret.”「君たちの最も忌まわしい秘密を話してくれ」 そして
そこで語られた事はTD12という記憶を消す薬を点滴する事で全てを忘れると言い、「忘れる事は幸せである」
そして自分も「誰かを(Some One)殺さなければならない」と言っています。
(この”Tell me about your darkest secret.”はtrailerで使われていた部分なのですが、てっきりシャーロック
に向かって言っているんだと思っていました。)

フェイスはこの時の事を忘れない様にメモしようとしたが 意識が朦朧として為断片的にしか思い出せず一部だけ
がメモに書き残されている。


(カルバートン・スミスは正典「瀕死の探偵」の中でも稀代の悪人として描かれていて ホームズは珍しく
憎しみを露わにする対象ですが、今回のスミスを演じるトビー・ジョーンズも薄気味悪い雰囲気を醸し出した
嫌らしい悪人振りを演じています。)

3年後
フェイスが221B のシャーロックの元を訪れる。
父親が話した”One word”(一つの言葉→殺したい相手の名前)を聞いて以来人生が大きく変わってしまった。
その原因はその名前が思い出せない事で悩み続けていたせいなのでした。
そのシャーロックは又もや薬漬けになっているらしく ボロボロになって無精ひげ、手も震え見ているのも辛く
なる様な様子なんです(涙)


(正典ではホームズが仮病だったんですが、シャーロックは実際に薬(ヘロイン?)漬けなんです。
でもビリーがキッチンに居るって事は薬を調節しているのかとも思うけど、ビリーにもも手におえない状況に
なっている様に見える。 それにしても、撮影中から何とも辛かったんですが、シャーロックの無精ひげはど
うもねえ ⤵)

シャーロックはスマホ画面でスミスとフェイスの顔を確認して「君は変わったね」なんて言っているのに・・・
(何故気付かない?)→この事は追って。

フェイスの外見から何時も通りに色々推測するシャーロックですが、一度は興味がないとフェイスを追い返そうと
するのです。
 
(ウィギンズが「誰としゃべってる?」って聞いたりするので又もや混乱!)→”??”

この時シャーロックはフェイスが持ってきたメモの匂いを嗅ぐのですが、E1でメアリーに睡眠薬をかがされたにも
拘らず又思わず匂いを嗅いでいるのを見てチョット笑えたワタクシです。懲りてない!


その後、フェイスの状態やバッグの重さから中に銃を持っている事等から、最後の頼みとしたシャーロックに断ら
れたら自殺する可能性があると気付いたシャーロックはフェイスにチップスを食べに行こうと誘いますが その時
の様子はは凄く辛そう。


この時シャーロックがフェイスに言うセリフ、”Your life is not your own. Keep your hands off it.”
「貴女の命は自分だけのものじゃない。それに手を出してはいけない」←ハンドバックに入れている銃の事でしょう。
(この”Your life is not your own・・・”は正典”The Adventure of the Veiled Lodger”「覆面の下宿人」
からの引用ですが、正典訳では”Keep your hands off it”が『早まってはいけない』とされています)


フェイスの持つ杖を見て 以前のジョンの姿(”A Study in Pink”で出会った頃の)を一瞬思い浮かべるものの
振り切る様にして 共に雨の中外出するのですが、この時ハドソンさんの心配そうなこと・・・
(シャーロックが友達と一緒だと言うと ハドソンさんが「友達って?」と不思議そうな顔をしますが、ここが又
”??”)


その頃 首相と話中だったと言うタキシード姿のマイクロフト(正装キマッテます)の所へシャーロックが
部屋を出たと知らせが来ます。








..... to be continued です




→ SHERLOCK S4E2 ”The Lying Detective” : ネタバレ感想と検証 (2)