The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

グラナダ版シャーロック・ホームズ : エピソードリスト

2015-10-31 |  ∟エピソードリスト
― グラナダ版シャーロック・ホームズ : エピソードリスト ―



もっと早くやれば良かったのですが、自分の頭の整理の為にもグラナダ版の
制作年度、エピソードのリストアップ頑張ってみました。

今更言わずもがなですが、一般的に『グラナダ版』と言われているのは 1984年
から1994年まで英国のGranada TVで制作されたシャーロック・ホームズ シリーズ
作品です。
Sherlock HolmesはJeremy Brettが演じ、最高のホームズと評されています。
John WatsonはS1 & S2がDavid Burke、S3以降はEdward Wardwickeが演じました。


↑デヴィッド・バーク       ↑エドワード・ワードウィック

正典全60作品中映像化されたのは41エピソード、数編は正典には含まれていなかった
部分を追加されたり、脚色された作品もありますが、これまでのホームズ作品の中でも
最も正典に忠実に描かれていると言われています。
残念ながらJeremyの死去により残りの19作品は映像化されませんでした。 

注 :
※ 順序は英国での放映順です。
※ 日本語タイトルは別のタイトルで表現されている物もあります。
※ SP. と書いた作品は 2時間スペシャルとして放映されたエピソードです。
※ グラナダ版のタイトル自体が正典タイトルとは若干異なる作品もあります。

The Adventure of Sherlock Holmes(1984年~1985年)『シャーロック・ホームズの冒険』


1984年  :
1. S01E01 : A Scancal in Bohemia 「ボヘミアの醜聞」(Apr.)※ 
2. S01E02 : The Dancing Men 「踊る人形」(May)
3. S01E03 : The Naval Treaty 「海軍条約事件」(May)※ 
4. S01E04 : The Solitary Cyclist 「美しき自転車乗り」(May)
5. S01E05 :  The Crooked Man 「曲がった男」(May)
6.  S01E06 : The Speckled Band 「まだらの紐」(May)
7.  S01E07 : The Blue Carbuncle 「青い紅玉」(Jun.) 

1985年 :
8. S02E01 : The Copper Beeches 「ぶなの木屋敷の怪」(Aug.)
9. S02E02 : The Greek Interpreter 「ギリシャ語通訳」(Sep.)
10. S02E03 : The Norwood Builder 「ノーウッドの建築業者」(Sep.)
11. S02E04 : The Resident Patient 「入院患者」(Sep.)
12. S02E05 : The Red-Headed League 「赤髪同盟」(Sep.)
13. S02E06 : The Final Problem 「最後の事件」(Sep.)

The Return of Sherlock Holmes (1986 年~1988年)『シャーロック・ホームズの帰還』  


1986 年 :
14. S03E01 : The Empty House 「空き家の怪事件」(Jul.)
15. 03E02 : The Abby Grange 「アビイ屋敷」 (Jul.)
16. S03E03 : The Musgrave Ritual 「マスグレーブ家の儀式書」(Jul.)
17. S03E04 : The Second Stain 「第二の血痕」 (Jul.)
18. S03E05 : The Man with the Twisted Lip 「唇のねじれた男」 (Aug.)
19. S03E06 : The Priory School 「プライオリ・スクール」 (Aug.)
20. S03E07 : The Six Napoleons「六つのナポレオン」 (Aug.)

1987年
21.(Sp.)The Sign of Four 「四つの署名) (Nov.)※

1988年:
22. S04E01 : The Devil's Foot 「悪魔の足」 (Apr.)
23. S04E02 : Silver Blaze「銀星号事件」  (Apr.)
24. S04E03 : Wisteria Lodge 「ウィステリア荘」 (Apr.)
25. S04E04 : The Bruce Partington Plans 「ブルース・パーティントン設計書」(Apr.)
26. (Sp.) : The Hound of the Baskervilles「バスカヴィル家の犬」 (Aug.)

The Casebook of Sherlock Holmes『シャーロック・ホームズの事件簿』


1991年 ;
27. S05E01 : The Disappearance of Lady Frances Carfax「 レディ・フランシスの失踪」(Feb.)
28. S05E02 : The Problem of Thor Bridge「ソア橋の謎」Feb.)
29. S05E03 : Shoscombe Old Place「ショスコム荘」(Feb.)
30. S05E04 : The Boscombe Valley Mystery 「ボスコム谷の惨劇」(Mar.)
31. S05E05 : The Illustrious Client「高名の依頼人」(Mar.) 
32. S05E06 : The Creeping Man 「這う人」(Mar.)


1992年:
33. (SP.) : The Master Blackmailer「 犯人は二人」 (Jan.)

1993年 
34.(SP.) : The Last Vampyre「サッセックスの吸血鬼」(Jan.)
35.  (Sp.) :  The Eligible Bachelor 「未婚の貴族」 (Feb.)

The Memories of Sherlock Holmes『シャーロック・ホームズの思い出』


1994年
36. S06E01 : The Three Gables 「三破風館」 (Mar.)
37. S06E02 : The Dying Detective「瀕死の探偵」 (Mar.)
38. S06E03 : The Golden-Pince Nez 「金縁の鼻眼鏡」(Mar.)
39. S06E04 : The Red Circle 「赤い輪」(Mar.)
40. S06E05 : The Mazarin Stone「マザランの宝石」 (Apr.)
41. S06E06 : The Cardbord Box 「ボール箱」(Apr.)

※はBBC版関連を中心に拙ブログで取り上げたエピソードです。

それぞれの作品に関しては、『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index をご参照下さい。


正典中映像化されなかった作品は下記の19エピソード

A Study in Scarlet 「緋色の研究」
A Case of Identify 「花婿の正体」 
The Five Orange Pips 「オレンジの種五つ」
The Adventure of the Engineer's Thumb 「技師 の親指」
The Adventure of the Beryl Coronet 「緑柱石の宝冠」
The Adventure of The Yellow Face 「黄色い顔」
The Adventure of the Stockbroker's Clerk 「株式仲買店員」
The Adventure of the “Gloria Scott” 「グロリア・スコット号事件」
The Adventure of the Reigate Squire 「ライゲートの大地主」
The Adventure of the Black Peter 「ブラック・ピーター」
The Adventure of the Missing Three-Quarter 「スリー・クォーターの失踪」
The Valley of Fear 「恐怖の谷」
His Last Bow 「最後の挨拶」
The Adventure of the Three Garridebs 「三人のガリデブ」
The Adventure of the Blanched Soldier 「白面の兵士」
The Adventure of the Lion's Mane 「ライオンのたてがみ」
The Adventure of the Retired Colourman 「隠居絵具師」
The Adventure of the Vailed Lodger 「覆面の下宿人」
The Adventure of the Three Students「三人の学生」

全作品観てみたかったと思うのですが 本当に残念です。
特に 「緋色の研究」は一番残念でなりません。

見逃した作品もあるし、記憶がおぼろになって居る作品もあります。
この順序を思い出しながらJeremyの作品ごとの変化等も楽しめるかと・・・。
今後又再放映もあるでしょうからあと、何らかの参考になれば、と思います。



追加情報です。



全作品がブルーレイ版boxで発売されています。
(全41話+特典映像)
ブルーレイ版になって今まで見えなかった部分が見えたり、兎に角画面が綺麗だそうです。
欲しいけど、お値段が4万円近いとなると簡単に手が出せませんね(涙)














Sherlock Special : "The Abominable Bride" 見えてきた事

2015-10-27 | The Abominable Bride
― Sherlock Special : "The Abominable Bride" 見えてきた事 ―



ポスターヴァージョンです。 美しい!
(source : nixxies fic )



↑ 懐かしい画像と比較しました。 シャーロックの手の形が・・・・


オーストラリアで放映された最新トレーラーを見て色々な点に気が付きました。
あまり根掘り葉掘り詮索するのも如何なものかとも思いつつ、つい気になって幾つ
か書き出してみました。

↓ こちらがBBCオーストラリアのtrailerです。
http://www.bbcaustralia.com/video/?v=690654


先ず、タイトルの『Adomirable Bride』の出典元について dicoさんからお知らせ
頂き、『マスグレーブ家の儀式』に出て来る”Ricoletti of the club-foot, and
his abominable wife” だとの事でしたが、正典詳細覚えていないし、このタイトル
がどの程度内容に及んでいるのかは未だ分かりません。
これから正典読み直します。

最新ロングバージョンのトレーラーを観て 個人的に一番感動したのは・・・
シャーロックが ”Come, Watson, Come!、The game is afoot !” と言っていましたよ~!
やっぱりね。 このセリフを外しちゃダメですもん。

正典では、
”Come, Watson, Come !
The Game is afoot.
Not a word ! Into your clothes and come !” となって居ます。

現代版では ”The game is on !” なのですが、 ヴィクトリア朝です!
このフレーズは拘りがあって(拙ブログのタイトルにもしている様に)、以前の記事
にも何度か載せています。

以下はグラナダ版『空き家の冒険』の際に書き残したものです。

『私のブログタイトルにもした ”The Game is afoot”について触れてみますが、元々の
出典は 正典(アビー荘園??)でホームズがワトソンに向かって叫んだ台詞 ”The game
is afoot. Not a word ! into your clothes and come” ( 獲物が飛び出したぞ。
問答無用だ! 着替えをして着いて来たまえ)と訳されている通り、この場合は ”game”
が狩猟の対象となる動物や事象等の意味に使われていたようです。
そして、この ”The game is afoot" 元々はシェークスピアの「ヘンリー5世」の中
にあるセリフで ”The game's afoot・・・・・The onwards for England, Harry
and St. George !” でフランス軍の突撃する際に部下を鼓舞した台詞。だそうです。
ahootはon footの古語ですのでBBC版でシャーロックは ”The game is on !” と
なって居る訳で、この場合gameは「ゲーム」と解釈されるんですね。

余談ですが(又!)、ガイリッチー版ではホームズが先のヘンリー5世の台詞を
引用して ”The game is afoot” バージョンを言っていました。』



↓ グラナダ版の画像です。




それから、これも色々触れられていましたが、汽車の中のシーンが正典パジェット版挿絵と
よく似ていると言う点。

 
 
ただ、この点に関しては、グラナダ版がそっくり同じなんですよ。

 
                    ↑ それに関連して、手の形繋がりで(古い物引っ張り出してきてスミマセン!)


実際に放映される迄 今後も色々妄想、想像が続くんでしょうね。
まぁ、これは以前も(特に S3の時)同じだったんですけど、こういう風に想像する事も
又楽しみではあるんですけど。
  


ところで、S4ですが 1月から撮影開始と言われていたのですが 案の定春からと
なってますね。 
Moffatiss両御大只今執筆中との事。
dicoさんからも教えて頂きましたが、London Comic Conでスーさんもそのように述べて
いたとの事です。
やっぱり遅れた! もうこれ以上遅れないで下さ~い!













Sherlock Special : 遂に!

2015-10-25 | The Abominable Bride
― Sherlock Special : 遂に!―



遂に放映日が発表されました。
1月1日英国、米国同時放映との事ですね。
やはりクリスマスは外したけれど、まぁクリスマスシーズンと言う事で・・・

と言う事はS3と同じ日になった訳ですね。
2年前のお正月を思い出しました。
お正月だと言うのにPCにかじりついて S3を観ていましたね~。
脈拍は上がり、瞳孔は開いて(アイリーンかッ!)もう興奮状態でしたけど、又です。
日本は又遅いんでしょうねえ。 S3だって5か月遅れでしたもん。 しかも吹き替え!
おーい、何とかしてくれ~~~!!と叫びたい。
こんな風だから私も含めて多くの方がUK版DVD購入に走るんですよね。
S3の時も英国放映後2週間位で届きましたもの。 有難いです。



↓ 久々に(暴言!)美しい画像ですねえ


↓ こちらはedit版

何時もながら上手いです。
(source : nixxies fic)


で、タイトルが 『The Abominable Bride』だそうで”忌まわしい花嫁”??って感じ?
BBC版は今までも正典のタイトルをモチーフにしていたので、今回は何がモチーフ
なのか全タイトル見直してみたんですけど それらしい作品は見当たりませんね。
又色々妄想が膨らみました。


皆様既に情報アップしていらっしゃいますが、記念なので取りあえず残して置きます。














「ルイス警部」 : S9情報少しだけ

2015-10-24 |  ∟ルイス警部
― 「ルイス警部」 : S9情報少しだけ ―




何度も言いながら未だに書けていない「ルイス警部」なのですが、 現在本国で
S9放映中なので いきなりですがS9の情報を少しだけ書いて置きます。





S9は各エピソード2部構成で、
E1 : One For Sorrow (Part 1)
E2 : One For Sorrow (Part 2)
E3 : Magnum Opus (Part 1)
E4 : Magnum Opus (Part 2)
E5 : What Lies Tangled (Part 1)
E6 : What Lies Tangled (Part 2)
となっています。

↓ 短いpromo映像が出ています。
https://youtu.be/IYWiz6DGpMg



情報によれば、「ルイス警部」は多分S9が最後となりそうで、残念で寂しいのですが
余り長くなると色々難しい点も出るかと思うので潮時なのかなぁ と思っています。
何れにしても ローレンスはハサウェイ卒業と言っている様で この後しばらくは
音楽活動に専念したいとか・・・
他の作品で観たかったんですけど、うーん残念!

とは言え、心の隅で 「ルイス警部」のスピンオフで「ハサウェイ警部」何て制作して
くれないかな?何て気持ちもありますけど。
Amazon UKは既にS9のDVD Boxの予約の受付開始していて 11月23日からの発売となるそうです。
何時もながら早いです!

個人的には既に あんな作品やこんな作品の予約を入れてしまっているので、もうしばらく
したら購入しようかと思っています。
S9の日本放映が何時になるか分かりませんしね。



取りあえず情報少しだけでした。



『新しい十五匹のネズミのフライ』感想

2015-10-20 | ブックレヴュー&情報
― 『新しい十五匹のネズミのフライ 』: 感想 ―
「ジョン・H. ワトソンの冒険」
”New 15 Fried Rats “ - The Adventure of John H. Watson


島田荘司著 新潮社版
(表紙にパジェット版挿絵が使われているのが既に嬉しいです!)

筋金入りのシャーロキアンである島田荘司氏による シャーロック・ホームズ
パスティーシュ版が出版されたと聞き 直ぐに読みました。
本格推理小説の巨匠と言われる 著名な島田氏の作品は昔から愛読していたので
殆ど全部(多分)全作読みました。
以前少し触れたことがあるのですが、代表作の1つである『御手洗 潔』シリーズの
御手洗 潔と小説家石岡クンとの関係は正しくホームズとワトソンであると感じています。

今回の作品は不思議なタイトルと”ホームズ・パスティーシュの傑作”とのコピーが
あるかなり分厚い大作です。
パスティーシュとは云えども島田作品となれば半端では無い内容と期待しましたのです。

色々な場面で正典由来のシーン、セリフが散りばめられていて ホームズフリーク
としては気付く度にニヤッとしたり、思い出したり、さすがシャーロキアンの作品だと
思わされます。
サブタイトルにある様に、全体的にはワトソンの視点、ワトソンの語りによる ワトソン
大活躍のストーリーになっていますが 正典の調子そのままの語り口で そのまま”正典新作”
とも思える内容だと感じました。

その中でホームズは と言えば、ワトソンの度重なる注意、心配にも拘らず 重度のコカイン
中毒により 訳分からなくなっている(涙)
挙句の果てに、薬物の後遺症により大暴走、221Bの居間で悪魔の様な大暴れをして部屋を
メチャメチャにし、火事を起こしかけ、ワトソンは大怪我を負ってしまい、結果ホームズは
人里離れた精神病院に入院・・・・・
ワトソンも長期入院、ハドソンさんまで入院となり悲惨な状況。
・・・心の中では、ホームズは敵を欺くための所業で入院も捜査の為なのではないかと思い
たかったけど・・・

そんな中、大暴走場面に於いてハドソンさんがホームズの頭をフライパンで殴る、間違えて
ワトソンの頭を殴る、等深刻な場面なのに想像して思わずクスっとしてしまうのです。

『赤毛組合』の捜査を無事解決したかに思われたが、実はより狡猾な敵が考えだした作戦に
利用されていて あの事件は未だ終わって居なかった。

ワトソンは怪我が癒えてもホームズは入院中。
そんな折、昔から思慕を抱いていた兄嫁(義姉)ヴァイオレットへの思いは兄の死後益々募るなか
義姉が見初められた男性に不信を抱いているとの知らせを受けヴァイオレットが住むダートムアに
1人乗り込むワトソン。
これからがヴァイオレットを救い出す為にワトソン死を覚悟しての獅子奮迅の大活躍です。
熱いです、ワトソン!
(このあたりは『ヴァスカヴィル家の犬』へのオマージュ満載です)

ホームズはどうした? どうなる? とずっと気になりながら読みます。

脱出不可能と言われた監獄から脱走した赤毛組合の犯人が口にした
「新しい16匹のネズミのフライ」と言う暗号がどの様な意味を持っているのか・・・・
その脱出方法は・・・
色々思い悩むワトソンですが 最後にはやはりホームズ登場でこの謎を見事に解き明かします。
ふー、やっとホームズが本領発揮してくれました。
この暗号は 日本語では意味不明ですが 英語の ”New 15 Fried Rats"で解明されます。

編集者に次作を迫られ ワトソンが止む無く書いた作品が「まだらの紐」。 これが麻薬中毒で
幻影を見たホームズの体験をそのまま小説に創作したと言う結末、思わず納得してしまうけど、
何やら悲しい・・・
平穏な生活に耐えられず 麻薬にのめり込むホームズの天才としての狂気と孤独は切なく 胸が
痛くなるのですが、その友人を思いやりながら支えるワトソンとの友情を深く感じさせられます。
その中でも2人のやり取りは思わずニヤっとする嬉しいも場面もありです。

正典の作品『緋色の研究』、『4つの署名』、『ヴァスカヴィル家の犬』、『瀕死の探偵』もかな?、
等々思い出されるエピソード、登場人物が沢山盛り込まれ それらに気付く楽しさもあり、それらの
事柄が極自然にストーリー内に盛り込まれているので不自然を感じないどころか、もしかしてこれが
正解なのかとも思わされます。

詳細な後書きも感心するほど面白く、綿密な各事件の日付から割り出したワトソンの結婚歴推測、
義姉ヴァイオレットに対する報われなかった愛があったからこそ何度も結婚を繰り返したワトソン
等思わず納得。

兎に角最後までハラハラさせられた素晴らしい、さすが島田作品でした。

因みに、島田作品のパスティーシュとしては 1984年の「漱石と倫敦ミイラ殺人事件」があります。
かなり昔に読んだ記憶があるのですが、忘却の彼方になっていました。
又読み直してみようと思いました。

正典を読んで居なくても十分楽しめると思いますが、読んで居れば尚楽しみが増えると感じました。
特に、上にも書いた『緋色の研究』、『4つの署名』、『赤毛組合』、『バスカヴィル家の犬」』は
是非読んでから・・・をおすすめします。

以前書いた、アンソニー・ホロヴィッツの『絹の家』よりホームズ物らしいと思えるし、楽しさもあり、
個人的には好きですし、ずっと面白かったと思います。

『絹の家』は下記に書きました。 宜しければ参考になさって下さいませ。
http://blog.goo.ne.jp/ocicat0306/e/7fe07f17b0e68ca0c3c93c225a2d8a0a















Sherlock Review (10) : Gallery (7)

2015-10-18 | BBC SHERLOCK
― Sherlock Review (10) : Gallery (7)  ―



前回も書いたのですが、かなり以前の記事をご覧頂く回数が多い事に気付いて
驚いていたところ、この数日何故かSherlock Gallery関連ページの多くの閲覧数
が急に増えて不思議に思っているのですが、Sherlockの再放映があったり
Specialの時期が近づいて情報が出回る様になったからなのでしょうか・・・・

以前から画像ベタ貼り多発だったので 最近少々自粛していたのですが この状況
を見て、それでは と直ぐにその気になり 又もや性懲りも無くtumblr状態を再開
致します。


色々取り混ぜてです。






↓ 今回の個人的なハイライトです!



上の2枚は最近又tumblrに載っていた画像で 多分以前載せたことが無かったと思います。
直球ど真ん中!
neーーーck!! ← 久々のフェチ全開です!
美しかったですねぇ(過去形?) あの頃の透明感がある繊細さのある美しさが好きでした(遠い目)。





(source : nixxie-fic & etc.)


暫らく前からですが 最近も又あちこちのtumblrさんで回顧画像展示が増えて
います。 
2年間のブランクはテンション維持が大変ですものね、だから・・・(言い訳その1)。
そして同じようなお気持ちでいらっしゃる方々に目の保養をして頂きたい、気持ちを
シェアーしたいと言う一心で(言い訳その2)


いい加減にしろ!と言うご意見も覚悟の上でございます(汗)。





映画 ”Kingsman” 感想

2015-10-14 | 映画
”Kingsman : the Secret Service"  


Kingsman 観て来ました! (と言っても20日程前の事ですが・・・・)
キャスティングを見て これは是非とも観なくては!と思い trailerで下見して
面白そう! で、早速出掛けてまいりました。

と、感想を書く前に・・・・
思いもよらずお薦め頂き背中を押されるままに 考えてもみなかったブログなる物
始めてしまいましたが 丁度一年経ちました。
右も左も分からないまま、体裁も内容も伴わないまま何とか続けて参りましたが
何度も もう止めようか・・・と思う事も度々でした。
そんな時、これも予想もしなかった事ですが 辺境の地の拙ブログに随分多くの方
がおいで下さり 又ご丁寧なコメントを頂戴したりで 力を頂き又もう少し続けてみよ
うかと思う今日この頃です。
実は最近になっても 昨年の分を含め大分前の記事を検索して下さる方がかなり多い事を
知りました。 なれない時期でとても不細工なので冷汗モノで修正しようかと思いつつ
余裕がありません。 目をつぶって 大目に見て下さいませ。
皆様にはパワーを頂き本当に感謝の気持ちで一杯です。 有難うございます。
Many many thanks to you all ! は~と!


閑話休題


ここからが本題です。



兎に角面白かったです。
往年のスパイ映画にオマージュを捧げた感のあるアクションコメディーでした。
少し時間が経ってしまいまして 又もや遅ればせながらなのですが 感想少し
書き残して置こうと思います。

先ずキャスティングに関してですが、
監督はマシュー・ボーン(Mathew Born)  =キック・アスの監督です。

出演:
コリン・ファース(Colin Firth) =ハリー・ハート(コードネーム・ガラハッド)
マーク・ストロング(Mark Strong) = コードネーム・マーリン
ジャック・ダヴェンポート(Jack Davenport) =コードネーム・ランスロット
マイケル・ケイン(Michael Caine) =コードネーム・アーサー
タロン・エガートン(Taron Egerton) = ゲーリー”エグジー”アンウィン
サミュエル・L. ジャクソン(Samuel L. Jackson)=ヴァレンタイン
マーク・ハミル(Mark Hamill) = アーノルド教授
その他


上記の様に そうそうたる贅沢な出演者です。
何よりコリン・ファースが秘密情報員で、アクロバティックな凄いアクションシーンを
こなしているのには驚きましたし、カッコ良いんです! 素敵です! キャー、コリン様。
コリンはこのアクションをこなす為にトレーニングを強化したとの事。
これまでも硬軟取り混ぜて色々な役をこなす芸域の広い、ホントに素敵な役者さんです。
マーク・ストロングは今回又良い味出してますね。 コードネーム・マーリンってピッタリ
な感じで相変わらず上手い役者さんだと思いました。



余談ですが、この頃このお2人にお目に掛かる機会が多い様な気がしてます。
今年に入ってから観た作品だけでも、コリン・ファースは”Magic in the Moonlight”
があったし、マーク・ストロングは”The Immitation Game” があったし、以前の作
品(”Tinker Tailer Solger Spy” は2人共に出演しているし)その他にも色々な作
品をTVの再放送や、時々DVDを観なおしたりしているので、それぞれ割と頻繁に会って
いる様な気がします。

コリン・ファースは以前からのお気に入りなのですが、マーク・ストロングはの株も
最近上昇中ですね(個人的に)。

それとですねぇ、マーク・ハミルなんですがぁ・・・・
昨年スターウォーズの制作発表で少なからずショックを受けたのですが、今回は
もっと別の意味で無言になってしまいました。 ルークは何処へ~~!(涙)
年末にスターウォーズを見る前に心の準備が出来ました。
それに比べて マイケル・ケインは久し振り(個人的には)の割には余り変わってい
ない様な気がしましたね。


~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~


この作品の楽しい所は、

※ 先ず、メエージェントのコードネームが アーサー王と円卓の騎士&魔術師マーリン
に因んで付けられている。 諜報部員は現代の”騎士”なんですね。 まさに英国です。
(子供の頃からアーサー王伝説好きなので、これも嬉しい!)
  
※ そして、現代の騎士の鎧(戦闘服)は高級スーツ。 と言う事で素晴らしく高級な
スーツに身を包み顔色も変えず優雅に戦う姿は正に現代の騎士。 本当に優雅で
素敵なんです。
ボーン監督のスーツへの拘りも一方ならぬ思い入れがあったそうです。
ホントに素晴らしい仕立てのスーツ! これも又正に英国!

※ 何処の国、組織にも属さない世界最強の国際諜報部のアジトの入り口がサビル・ローに
ある老舗の高級紳士服店である ”Kingsman”。


↑ Kingsmanのショーウィンドウ  ↑ 撮影に使われた実際のお店
 
※ 色々な場面で過去のスパイアクション映画のオマージュが散りばめられている点。
セリフの中にもチョコチョコ何気なく含まれていたり。

※ 特にスパイ用小道具も楽しさ満載なのです。開くと防弾シールドになる傘(英国紳士には
欠かせないアイテム)、ライター型手榴弾、感電リング等。 個人的に一番ツボだったのは「爪先
からナイフが出る靴」←これって確か007「ロシアより愛を込めて」で使われていたと思います。(古!)
等々
 
 
↑ こんな傘や            ↑こんな装備一式


労働者階級に育ったエグジーに対してハリーが「人は生まれた家柄や学歴、アクセントでは無い。
紳士・淑女になれるのは どれだけ学んだかだ」と言って諭す際に、例として”プリティー・ウーマン”、
”大脱走”、”ニキータ” を知ってるか?と聞くハリーに、「いや知らん」とエグジー(そうかぁ、
年代がが違うもんねぇ)。
でも、「”マイ・フェア・レディー” みたいな事?」(ってそれ知ってるのかい!) 思わずニヤっと
します。
って言うか、それらの映画全部観たし、知ってるんですけど 私(涙)

大富豪で世界を乗っ取ろうとする悪の総本家であるヴァレンタインと正装したハリーのディナーでの会話、
供されたディナーは大爆笑。(メニューを見て、ハリーその時少しも騒がず、慌てず←紳士です!)

次のランスロットを目指し 他の両家の子女と共に鬼の指導官マーリンにシゴカレ次第に心身ともに成長
するエグジーが最後に外見、所作がハリーとそっくり同じ!
見込んだ通りに成長したエグジーを見たら ハリーは誇りに思ったでしょうねぇ。(グスン)

ニヤっとしたり、クスっとしたり、爆笑したりするなか 教会の中での殺戮シーン、終盤のシーン等 
ある意味グロテスクとも言えますけど、映像的には素晴らしく美しい!

OMGな頭爆発花火(?)シーンでバックに流れる『威風堂々』 ”Pomp and Circumstances” 
(エドワード・エルガー作曲)が耳に残ってしまいましたデス。
実はずっと前から携帯の電話着メロをこの『威風堂々』にしていたワタシは 以後
電話がある度あのシーンを思い出してしまうのです。


兎に角久し振りに色々な意味で文句なしに楽しい映画でした。



Sherlock Christmas Special : 最新Trailer 遅ればせながら

2015-10-10 | The Abominable Bride
― Sherlock Christmas Special : 最新 Trailer ― 遅ればせながら

日本時間10月8日午後 Sherlock Christmas Specialの最新Trailerが発表
され、即座に大勢の方々がブログアップなさっていました。
その後全く時間が取れないまま どうしようか迷っていたのですが、自分
なりに気になった点や感想もありますので 遅ればせながら少しだけでも
書いて置こうと思います。



前回のTrailerは時間も短く本当に断片的な物で嬉しいながらも より欲求不満が
が募っていたのですが 今回はもう少し踏み込んだ内容になっていました。
が、ますます内容が分からなくなって来た様な気もして 少々混乱状態です。

Trailerの詳細な翻訳は他の多くの方が書いていらっしゃるので ここでは個人的に
気になるセリフのみを書き出してみました。


”The Stage is set, the curtain rises. We are ready to begin”
「舞台は整った、幕は上がった。 我々の出番だ。」

これは、正典のThe Mazarine Stone (マザリンの宝石)にある、(だそうです)、
”Come, friend Watson, the curtain rings up for the last act. You will be
releaved to hear that there will be no war”
「来たまえ、ワトソン、最終章に向けてカーテンが上がった。 もう戦いは無いと
聞きほっとするだろうね」
と言うセリフと、

同じく正典にある、(以前何度も書いた私の好きなセリフ)
”Come, Watson, Come ! The game is ahoot. Not a word ! Into your
clothes and come !”

の両方をイメージしている様な感じがします。


”The name is Sherlock Holmes and the address is Two hundred and Twenty One B Baker Street”

この時 ”The” name is・・・・と ”The"を付けています。 この言い方は
The Study in Pinkで最初にジョンに自己紹介をする時にも同じ表現をしていましたが、
”The name”と言う表現は ”The name is Christ” の様に 「唯一の」等限定する
表現で 「僕は特別」感が出てますね。

それから住所を言う時に、 現代版では221Bを”two two one B”と言っていたの
ですが、今回はヴィクトリア朝風なのか ”two hundred and twenty one B”と堅苦
しい表現をしています。 尤もマイクロフトはA Study in Pink で”Two hundred and
twenty one B” と表現していました。 マイクロフトらしいなぁと思っていたのでした。


”We all have a past, Watson. Ghosts. They are the shadows that define our
every sunny day.”

「誰にでも暗い 過去は有るんだ、ワトソン。 亡霊だ。 日の当たる晴れやかな日との
境界を作る影なんだ。」

ここでS3以後のキーワードとされていた ”Goasts”が出ていますが、このセリフだけって
訳じゃないでしょうね?
Goastの実態は何か? 又悩みがぶり返します。

そして、ここでのこの言葉はS3からの引き続きで考えるとメアリーの事を指している様にも感じますが、
"goasts"が具体的に他の何かを示しているのか・・・・






S3の後、メアリーの存在をどうするのか?(子供も含め)が一番懸念されて
いた点の1つなのですが、今回(Setlockを初めて見た時から)気になって
いるのが”メアリーの”喪服”に関してで、極親しい人を亡くした際に着る黒一色の
喪服をメアリーが着ていると言う事は・・・・
メアリーには係累(両親、兄弟姉妹)は無い設定なので、やはり子供を失ったと言
うのが一番有り得るのかな?と思っていますが・・・


”You're Sherlock Holmes. Wear the damn hat!”
「君はシャーロック・ホームズだろ。 クソ帽子をかぶるんだ。」


JW : ”What made you like this? 
「何が君をこんな風にしてしまったんだ?」
SH : ”Oh, Watson. Nothing made me. I made me.
「あー、ワトソン。何のせいでもないよ。 僕が自分を変えたんだよ。」

このセリフはすご~く気になる部分です。

S3でジョンがメアリーに言っていた言葉にも通じるし、His Last Vowでマグヌッセンを
射殺したあとのジョンの心情にも通じるし。
又シャーロックは心が壊れたんでしょうか?
そして、このエピソードでシャーロックが戦いを挑む相手は誰なのか?


↑ The Great Game思い出します。 パープルのドレッシングガウンはあちこちで触れられて
  います。

↓ この場面のステンドグラスに 正典「バスカヴィル家の犬」の絵が入って居るとの事・・・・


↓ これですね。 それにしても良く観てるな~と感心!




このエピソードはヴィクトリア朝と言う事で画面のトーンが大分ダークになって
雰囲気を出しているようです。

少しずつ小出しにされると益々妄想膨らみ、頭がゴチャゴチャになってしまうのですが、
海外のブロガーさんの中には 「このtrailerはmisleadingしている」と書かれてる方も
ありました。
もうもう世界中妄想状態なんじゃないかと・・・・
何れにしても あと2か月チョットの辛抱です。
楽しみと不安とごちゃ混ぜになって居る今日この頃です。

そう言えば2年前の今頃もS3の溢れ出る情報で 色々想像、妄想膨らませて毎日ドキドキ
しながら過ごしていた事を思い出しましたねぇ。

最後に、他の方の記事と被っている部分が多いかと危惧しますが、皆思いは同じ
と言う事でご理解頂ければ幸いです。


↓ Trailerはこちらからどうぞ 
https://youtu.be/iK7oLSM7g8w



















グラナダ版「青い紅玉」 : 最終回と感想等

2015-10-07 |  ∟グラナダ版SH
― グラナダ版「青い紅玉」: The Blue Carbuncle 最終回と感想等 ―




1984年制作


最終回纏めと感想少しです。




ほっとした様に部屋を去るライダーを見送りながら、「この結末はいささか心外
だな」と言うワトソンに対し、「僕は警察に雇われて仕事をしているんじゃない!」
と声を荒らげるホームズ。
そして「これで魂を1つ救えるかもしれない。 監獄に送れば一生立ち直れない」、
「愛と寛容の季節だよ」と続けます。

そうです、 It's Christmas! なんですよね。
BBC版のHis Last Vowでもシャーロックが言っていました。 尤も彼の場合は意味
が違っていたのですけど・・・・。




そしてホームズは宝石を引き出しに仕舞いました。
(で、このシーンなんですけど、引き出しの中にアイリーン・アドラーの写真がある
んですよ!
かなり感動です。 以前「空き家の冒険」の中で 授与された勲章を引き出しに仕舞う
シーンがあり、この時にアイリーンの写真が入れてあったと書かれていた記事を読み、
何度観なおしても無い! 結局このシーンだったんですね。



↑ これが「ボヘミアの醜聞」の時報酬の代わりにと国王に懇願、拝受したアイリーン
の写真。
(この時の写真と違う!とあちこちで突っ込みがありましたっけ。
それにしてもマニアは細かい事に拘ります。)

ホームズはこの後宝石をどうしたのか? 何も書かれていないので気になって夜も眠れ
ません←大袈裟!)





そして、真夜中だけど 「メリークリスマス!」とワトソンに対し「君にも、よき友
よ!」とホームズが言い2人で乾杯をして食事を始めようとします。
その時、ワトソンが「待った! ホーナーが留置所じゃ食う気にもならん」。
ホームズも「同感だ!行こう!」と食事もそこそこに大急ぎで留置所に出掛けました。


↑ 大急ぎで立ち上がった為画像ボケてます。



翌朝、警察の前で妻と子供たちが待つ中、ホーナーが晴れて釈放され感動の家族再会
となります。
(このシーンは正典には描かれていません)。

エンディングのテーマ音楽ももクリスマスヴァージョンになって居ます。



これで終わります。



~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~


このエピソードは他の作品の様に殺人事件等陰惨な事件を扱っていない為全体的に
クリスマスエピソードらしくほのぼのと心温まる内容で ホームズも何時もの様に
ピリピリした表情では無く柔らかな表情をしている事が多く、何よりジェレミーが
いや増しに美しいし それだけでも”眼福”ものだと感じます。

ただ、ここでもホームズは法の基準に元ずくのではなく、自身の判断基準に元ずき
行動している様子が出ています。(警察に雇われて仕事をしているんじゃない!と
言う言葉でホームズの姿勢が表されています)。 今回はまぁ許容範囲で人の生き
死にに関する判断ではないのですが、以前何度か書いた事がありますが 他にも危
うい方向に振れている様に感じる事が何度かありました。

それと、やはり 「あのひと」 ”The Woman” であるアイリーン・アドラーの写
真を大事に仕舞っている様子を見ると感動モノで 「ボヘミアの醜聞」を思い出
します。
このエピソードのごく大雑把な概要は以前書きましたので、宜しかったらご覧
下さい。

グラナダ版『ボヘミアの醜聞』再掲 :(1) 


これも以前から何度も書いたのですが、サー・イアン出演の「Mr. Holmes」で
はホームズ生涯の人がアイリーンでは無いのが複雑な気持ちです。
(Mr. Holmesに関しては、昨年夏に原作本を読み始め、幸い翻訳本も出版され
てこれも読み終わっていて 概略、感想を書こうと言いつつ未だ取り掛かれて
いません。 そうこうしているうちに映画公開になっちゃいそうですね。
もし来年日本でも公開されるとして・・・・ですが。)
何とか頑張って纏めてみようかとは思っていながら 難しくて頓挫しています。



← グラナダ版「青い紅玉」: (3)

『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index



歴代ハムレット

2015-10-03 | ハムレット関連
― 歴代ハムレット ―





Barbican Theatreでのハムレット公演も終盤に入り、ベネディクトもさぞやお疲れ
なのではないかと心配しておりますが、「青の紅玉」を書いていたら(スミマセン途中
ですが・・・)、ジェレミーのハムレット画像を見つけてしまいまして、つい食指が動
いてしまい、丁度良い機会なので ハムレットを演じた数多くの歴代俳優の画像で比
較してみました。


先ず、ジェレミーですが、1961年 Oxford Playhouseに続き Strand Theatreで
公演された時の画像です。



当時28歳位(?)かと思いますが、美しさにかけては歴代一番ではないかと(独断私見)。
原作の年齢にも近く、繊細で悩めるハムレットの姿は原作のイメージも残し さぞや美しい
舞台だっただろうと、観たかったですねぇ。



1948年の映画版、不朽の名作と言われるサー・ローレンス・オリヴィエ版
当時40歳を過ぎていた為、年をとり過ぎていると言われたそうですが、若い役者じゃ
こなせる役では無く、やはり40歳前後の演技を積んだ役者さん(ベネディクトも含め)
でないと難しいんでしょうね。
何時ぞやTVで放送していたのに気付き慌てて観たのですが 既に後半になって
いた為全部は観られませんでした。 ホントに残念! DVD探します。



1963年 National Theatre公演のピーター・オトゥール版
28歳の時に演じたそうです。 ジェレミーと同じ位の年齢ですね。
そして、この時の舞台監督がローレンス・オリヴィエだそうで 豪華版です。



1964年 BBC TV クリストファー・プラマー版
「サウンド・オブ・ミュージック」のトラップ大佐を思い出すのですが、シャーロック・
ホームズも演じています。
プラマー版ハムレットを推す方もいらっしゃる様です。



1964年 Broadway Lunt-Fountain Theatreでの公演でのリチャード・バートン版
イメージ的にはハムレット役には少し”重い”様に思いますが、実際の公演を観て
いないので 軽々には感想を述べられません。



1970年 TV Movieでのサー・イアン・マッケラン版
サー・イアンがハムレットを演じていたのは初めて知りました。



1995年 Broadway公演のレイフ・ファインズ版
(この時トニー賞受賞。 ハムレットで初のトニー賞だそうです)



2009年 Donmar West End Theatre & Broadway 公演のジュード・ロー版



2010年 BBC Filmのデヴィッド・テナント版

近年の作品は現代版が多い様に感じますが、個人的には原作の時代設定で観てみたい
と思っているんですけど・・・

他にもハリウッドスターが演じたハムレットも幾つかありますが やはり英国俳優に
限定しております(好みが偏ってる)。


ベネディクト・ハムレットの評価は公演が終わった後に観たいと思っていますが、
今回のBarbican Theatre観劇はせっかく頂いた機会を涙を呑んで断念したヘタレ
ですので、ただただ海の彼方から無事終わる事のみを願っておりますデス。

追加しました


ケネス・ブラナー版ハムレット(1996年制作)
(2016年9月5日付記事)



次は「青い紅玉」最後の纏めに戻ります。