The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

『刑事カレン・ピリー再捜査ファイル』S1

2023-03-30 | 海外ドラマ
”Karen Pirie”

ITV 2022年製作
S1:3エピソード

スコットランドのベストセラー作家ヴァル・マクダーミドの原作に基ずく新作ドラマですが、以前マク
ダーミドの原作をご紹介した際”ついでに”の感じでチョロッとご紹介した新放送ドラマです。

原作は遅れを取って未だ読めていないのですが、気になっていたドラマですし、兎に角観てみようと。
ところが、
予想以上に面白く、引き込まれ あっという間に全エピソード観終わりました。

なので、一応ドラマもご紹介しておかなければ・・・と思いまして。
ネタバレはしないつもりですので、概略だけの曖昧な書き方になるかもしれませんが、ご了承下さい。

以前も書きました様に、原作はゴールド・ダガ―賞等の数々の文学賞を受賞したスコットランドのベス
トセラー作家ヴァル・マクダーミドの小説”The Distant Echo”『過去からの殺意』に元づいた作品です。



キャスト:
監督:ガレス・ブリン
脚本:エマ―・ケリー(『ブラウン神父』のバンティーですって!)
出演:
カレン・ピリー:ローレン・ライリー
クリス・ジェンクス:ジェイソン・マーレイ

(脚本のエマ―・ケニーは『ブラウン神父』のバンティーでしか知らなかったのですが、他作品でも
脚本を手掛けたり、本作にもカレン・ピリーの親友リバー・ワイルド役で自ら出演しているという
多才な方だったんですね。 知らずに失礼しました)

ドラマ概要は、
周囲から“鼻につく女”と疎まれている、若き女性刑事カレン・ピリーが、男性中心の警察組織の中で
息苦しさにもがきながらも、25年前の事件に果敢に立ち向かう!
2022年9~10月英国ITVで放送された最新英国ミステリー! 

スコットランドを舞台に、男性中心の警察組織の中で息苦しさにもがきながらも、25年前の事件に
果敢に立ち向かう刑事カレン・ピリーの活躍を描く。





「アウトランダー」でマーサリ役を演じたローレン・ライリーが、若く小さい身体ながら果敢に男
社会に食い込んでいく、大胆不敵な刑事カレン・ピリーを演じる!

ある日、刑事カレン・ピリーは25年前に起きた未解決事件の再捜査を任される。1996年、ロージー・
ダフという19歳のバーテンダーが殺害され、彼女の死体を発見した3人の男性に疑いがかけられたが、
彼らが起訴されることは無かった。しかし、その3人のうちの一人がひき殺されるという事件が起こ
り、再捜査チームが始動することになったのだ。
カレンが捜査を進めていくと、1996年に行われた最初の捜査に不備があったことが明らかになり、
25年前のあの日に何が起きたか?を突き止めようとカレンは決意する。
(AXNミステリー公式ページ)

物語の舞台はスコットランドのセント・アンドルーズ警察署です。
ピリーは若いながら一目置かれる存在ではあるが、周囲から鼻につく女と疎まれています。

何故そんなピリーに25年前の未解決事件の再捜査を任されたのか。 
そもそも何故この事件が未解決事件になり、今再捜査となったのか・・・・。

古い体質の男性社会である警察内部で、若く小柄な女性が果敢に立ち向かって行く姿は小気味よく
見事です。
相棒に任じられたクリスも単なる健康筋肉オタクかと思いきや、次第にピリーの熱意に感化され思
いがけない熱心な捜査をする姿は予想外と言うか、微笑ましさも感じられます。

”コールドケース”に近い描き方になるのか、途中25年前の事件が所々に散りばめられて挿入されます。

男性社会の中で逞しく、粘り強く事件に取り組んでいくピリーは、小気味よい思いで目が離せなく
なります。
遂に25年前の事件の真相、犯人を突き止めたピリーは辛い決断をします。

ここでチョット余談ですが・・・・。
ピリーが犯人を逮捕するときに、”I'm arresting you.” と言いましたね。
これ迄(あくまでも個人的な記憶ですが)、他ドラマでは逮捕時に ”You are under arrest." という
事が多かったと思うのですが、この作品でのピリー、それからたまたま先日観た他ドラマ(英国ドラ
マですが)でも ”I'm arresting you.” でした。 
どういうニュアンスの違いがあるのかな???と。

それは兎も角、
久々に面白いドラマを観ましたね。

Trailerはコチラ

https://youtu.be/XZMNCJa-ck4

昨年の初放送時 660万人の視聴者を獲得し、昨年のITVで最も視聴された新しいドラマの1つとなり、
ITVのトップ10ドラマにもランクインしたそうです。

タイムズ紙評では「モダンでフレッシュ」、又ガーディアン紙では「ボリュームがあり、テンポが良く、
足元がしっかりしている」、デイリー・メール紙では「今年最高の新しい警察ドラマ」等々メディア
でも高評価を得た作品です。

その為、ITVは早くもシーズン2への更新を発表しています。

シーズン2は、
原作”Darker Domein” 『迷宮の淵から』を元に製作されるとのこと。

現時点ではリリース日時等の詳細は入って来ていません。
注目作品ですので(個人的に?)、これから注目していくつもりです。

尚、
以前書きました原作は、まだ読めていないのです(次々読むべき作品が多過ぎて・・・・←言い訳)

一応再度ご紹介しておきます。

ドラマS1の原作: 『過去からの殺意』集英社文庫(The Distant Echo)


ドラマS2の原作(と言われている):『迷宮の淵から)集英社文庫(Darker Domein)



(source : AXNミステリ―、ITV,I HEAR BRITISH TV & etc.)



これから読む予定のミステリ:2023-Mar./2

2023-03-27 | ブックレヴュー&情報
※ 『盗作小説』ジーン・ハンフ・コレリッツ

”The Plot”
ハヤカワ・ポケット・ミステリ― 2023年3月7日発売

【内容概略】
≪小説講師として才能のない生徒の面倒を見る作家ジェイコブ。中でも反抗的な生徒エヴァンの
存在は、いまの彼の立場をより惨めなものにさせていた。ある日、エヴァンが死んでしまう。彼が
遺したプロットは普段の彼からは考えられないほど完璧だった。そして…… ≫

初読みの作家作品です。
今ひとつどうなんだろう・・・・という感もありますが、文章力とプロットは評価が高い様ですし、
気になる作品です。

※ 『ヒエログリフを解け』エドワード・ドルニック著

東京創元社 2023年1月30日

ロゼッタストーンに挑んだ英仏ふたりの天才と究極の解読レース

この作品は”ミステリ”ではなく、珍しく”ノンフィクション”のジャンル作品です。

【内容概略】
≪千年以上、誰も読むことができなかった古代エジプトの謎の文字"ヒエログリフ"。解読のきっか
けは、ナポレオンのエジプト遠征でヒエログリフが刻まれた黒い石板“ロゼッタストーン”が発見さ
れたこと。そして、イギリスとフランスの二人の天才学者が解読レースに名乗りをあげたことだっ
た。国の威信がかかったともいうべき究極の解読レースに、性格も思考方法も正反対のライバルは、
どのように挑んだのか? 未知の言語を解読するプロセスをスリリングかつリーダビリティあふれ
る筆致で描く、傑作ノンフィクション! ≫

個人的には、最初にエジプトに行った大昔(30年以上前)から、と言うより、子供の頃から興味が
あったヒエログリフ。 シャンポリオンという名前は記憶にありましたが、この作品では新たな視
点で二人の天才学者の解読レースを描いているそうで、これは外せない!と思いつつ、つい後回し
になっていました。
因みに、大昔に買ったヒエログリフの辞書(?)と言うか解読書(?)初心者向けですが、持って
いるのです。

※ 『死と奇術師』 トム・ミード著

(現時点では日本版書影が発表されていないので、原書書影です)
ハヤカワ・ミステリ 2023年4月11日発売予定

【内容概略】
≪1936年、ロンドン。高名な心理学者リーズ博士が、自宅の書斎で何者かに殺されているのが発
見された。現場は密室状態。凶器も見つからず、死の直前に博士を訪れた謎の男の正体もわから
なかった。この不可能犯罪に、元奇術師の探偵ジョセフ・スペクターが挑む。≫

この作品は、読者への挑戦状の後にある解決篇を何と”袋とじ”で刊行されるとのこと。
楽しみです。


今回は、期せずして何時もとはちょっと違うジャンルやら、珍しい形式で刊行される作品やら、
初読みの作家さん等ヴァライティに富んだ作品が並びました





(source :東京創元社、ハヤカワ)





5月初放送『ガマシュ警部シリーズ』ドラマ&原作に関して

2023-03-24 | 海外ドラマ
『ガマシュ警部スリー・パインズ村の事件簿』

”THREE PINES”
2022年初放送
全8エピソード(4エピソードがパート1&2に別れている様で)

AXNミステリ―にて5月に放送予定作品のうち気になったドラマの1つです。

このドラマは カナダの作家ルイーズ・ペニーにによる小説シリーズ “Chief Inspector
Gamache” を元にドラマ化された作品。

≪フランス語を操る刑事が、カナダのケベック州にある小さな村スリー・パインズで起こる
犯罪を捜査し、長きにわたり埋もれていた秘密を暴き、自分自身の"ゴースト"を発見する展
開になるという。
ガマシュ警部は英ケンブリッジで教育を受けたため、ドラマ版ではイギリス訛りの英語で話
すことになるようだ。≫
とされています。

メインキャストは、
主任警部アルマン・ガマシュ : アルフレッド・モリーナ
ジャン=ガイ・ボーヴォワール :ロッシフ・サザーランド
その他(より詳細は追って)







尚、ガマシュ警部役のアルフレッド・モリーナは、スパイダーマンのドクター・オクトパスで
すって。
直ぐに気付きませんでした。
そして、ジャン=ガイ・ボーヴォワールのロッシフ・サザーランドは彼のドナルド・サザーラ
ンドの息子であり、キーファー・サザランドの異母兄弟(だそうです)

原作は、フランス系カナダ人が済む架空の村”スリー・パインズ”を舞台に、ガマシュ警部の活躍
が描かれているとのことで、2005年刊行の”Still Life”をはじめとしてこれ迄シリーズ14作が出版
されている様です。

”海外ドラマNAVI” の記事によれば、
最新作の”A Better Man” はNew York Times のベストセラーリストでナンバーワンに輝やいており、
又同小説シリーズは露骨な性描写や流血、激しい暴力が描かれないことから、アガサ・クリスティ
の作品と比較されることが多い。 又登場人物のキャラクターやその背景がしっかり描かれており
クオリティの高さも評判で、アガサ賞他数々のミステリ―賞に幾度も輝いている。
とのことです。

日本での出版は、
『スリー・パインズ村の不思議な事件』”Still Life”(2008年)
『スリー・パインズ村と運命の女神』”A Fatal Grace” (2009年)
『スリー・パインズ村の無慈悲な春』 ”The Cruelest Month” (2011年)
『スリー・パインズ村と警部の苦い夏』 “The Murder Stone ” (2012年)




 
このシリーズは読んだ事が無かったのですが、情報をみると、
この”ガマシュ警部”を主人公としたシリーズで、2007年から2010年にかけて アガサ賞長編賞を4年
連続で受賞したほか、複数のミステリ賞を受賞又はノミネートされている。
との事でした。

一作目の『スリー・パイン村の不思議な事件』”Still Life” に関しては、
≪正統的本格ミステリ久々の大型新人、出現!
アガサ・クリスティーの衣鉢を継ぐ新シリーズ第1弾!

英国推理作家協会最優秀処女長篇賞
アンソニー賞最優秀新人賞
バリー賞最優秀新人賞
ディリス賞
アーサー・エリス賞最優秀新人賞

「まさに絶品!」――ピープル・マガジン誌 ≫

とされています。
又、
「ボアロとモース警部へのケベックからの回答!」
と絶賛される本格ミステリの新シリーズ第1弾。 ≫

こんなフレーズを書かれたら逃すわけには参りませんですね。

なかなか興味深い作品ですね。
何故これ迄気付かず読み逃していたのか不思議なのですが、遅ればせながらこれから読まなければ・・・と
思っています。

放送日等ドラマのより詳しいい情報等分かり次第追記します。

取りあえずofficial trailer は

https://youtu.be/HKwmvW4Nt54



(source ; 海外ドラマNAVI、Variety, AXNミステリ― & etc )




刊行予定翻訳待ちの海外ミステリ:その(2)

2023-03-21 | ブックレヴュー&情報
前回に続き、現時点では発売日、日本語タイトル、カバーは未発表ですので原作タイトルのままで
のご紹介です。

※ ”The Unkept Woman” アリスン・モントクレア

創元推理文庫
「ロンドン謎解き相談所 4」

【内容概略】
≪1946年、戦後ロンドン。〈ライト・ソート結婚相談所〉の経営者のひとりアイリスは、出勤前に
バーガンディ色のコートの女に尾行されていると気づく。アイリスは戦時中に情報部に所属し、スパ
イとして働いていた。その際の活動に関係しているのか? アイリスは共同経営者で貴族のグウェン
の家に数日泊めてもらうことにするが……。対照的な女性コンビが仕事と殺人事件の調査に奔走す
る大人気シリーズ第4弾!≫

以前ご紹介した『ロンドン謎解き相談所』シリーズも4作目を迎えました。
過去3作品は、
1.『ロンドン謎解き結婚相談所』
2.『女王に捧ぐ身辺調査』
3.『疑惑の入会者』


元スパイのアイリスと上流階級出身のグウェンがそれぞれのスキルを生かして謎解き、調査にと大活躍。
それぞれのキャラクターも興味深いし、謎解きも楽しめます。

※ ”Eight Perfect Murders”  ピーター・スワンソン

話題のミステリで次々楽しませてくれるピーター・スワンソンの作品です。

【内容概略】
≪雪嵐のある日、ミステリ専門書店の店主マルコムは、FBI 捜査官マルヴィの突然の訪問を受ける。
マルコムは10年前に店の公式ブログに、犯罪小説史上もっとも利口で、もっとも巧妙で、もっとも
成功確実な殺人を選んだ「8つの完全殺人」リストを掲載していた。ミルン『赤い館の秘密』』』、
クリスティ『ABC殺人事件』、ハイスミス『見知らぬ乗客』、アイルズ『殺意』……。
マルヴィによると、このリストの作品の手口に似た殺人事件が続いているという。犯人はこのリス
トに従って殺しているのでは? マルコムはマルヴィから未解決事件の情報を渡され、リストの作
品に結びつくものがないかチェックして欲しいと依頼されるが……。
著者のミステリへの愛がふんだんに込められた、謎と企みに満ちためくるめく傑作長編!≫
と紹介されています。

『そしてミランダを殺す』等の他作品とは少し雰囲気が違う内容の様に感じます。
別の意味で凄く楽しみな作品です。

※ 『探求』 シャルロッテ・リンク

(原題は、”Die Suche”)

以前、前作の『裏切り』はご紹介したと思います。


その続編になるようですね。

【内容概略】
≪昨年『裏切り』で、父親を惨殺され、孤独でみじめなロンドン警視庁刑事ケイト・リンヴィルに心
を摑まれた読者は少なくないはず。父親の家を売るために故郷に帰っていた彼女が挑んだのは、故郷
ヨークシャーで起きた少女の連続失踪事件だ。地元警察のケイレブ警部の邪魔にならない範囲で調査
を始めた彼女がもいだしたのは……? 著者らしい深い人間ドラマと二転三転するストーリー展開。
相変わらずの筆力には脱帽です。≫← 紹介にはこの様に書かれています。

シャルロッテ・リンクはドイツの作家さんです。
前作はロンドン警視庁の刑事ケイト・リンヴィルが主人公となった、なかなか重厚で複雑なストーリー
でありましたし、ケイト自身の複雑で孤独なキャラクターもある意味興味を持たせてくれました。
流石ドイツの国民的作家と言われるだけのじっくり読ませてくれる内容でした。
訳者の浅井晶子さんによれば、例えて言えば宮部みゆきさんの様な存在と書いていらっしゃいます。
その続編となれば、期待感が膨らみます。




(source : 東京創元 & etc.)




刊行予定翻訳待ちの海外ミステリ:その(1)

2023-03-18 | ブックレヴュー&情報
以前のタイトル『これから刊行予定海外ミステリ』をチョコッと変えました。

前回に続き、現時点では発売日、日本語タイトル、カバーは未発表ですので原作タイトルのままで
のご紹介です。

※ ”As Good As Dead” ホリー・ジャクソン


以前ご紹介した 『優等生は探偵に向かない』、『自由研究には向かない殺人』に続く三部作完結
編と言われています。



【内容概略】
≪ケンブリッジ大学入学を目前に控えた高校生ピップは、友人の兄の失踪事件を解決したことで
受けた精神的ダメージを抱えていた。そのうえ不審なメールが何通も届き、首を切られた鳩の死
体が家の敷地に捨てられたり、私道にチョークで首のない棒人間の落書きをされたり。調べたと
ころ、5年前の連続殺人事件との類似点に気づく。犯人はすでに逮捕され服役中だが、無実を訴
えていた。ピップのストーカーの行為が、この連続殺人の手口と似ているのはなぜなのか。真犯
人がいるのか? 事件をさらに調べるピップに、恐ろしい魔の手が忍び寄る――。誰もが度肝を
抜かれること必至、ミステリ史上最高に衝撃的な三部作完結編!≫

主人公ピップの生き生きとした行動、軽快な文体等爽やかでいながらワクワクもさせられる作品
で気に入っています。

※ ”Soldiers of Fortune” ジャナ・デリオン


『ワニの町へ来たスパイ』のシリーズ第6弾になります。

【内容概略】
≪シンフルの町のバイユー(濁った川)沿いにあるボート小屋が不審火で焼失する。誰もが密造
酒の製造所だと思いこみ、見て見ぬふりをしていたその小屋の跡地から、現場検証で覚醒剤の痕
跡が見つかる。酒ならともかくクスリは大問題。町が違法薬物取引の拠点となるのを防ぐべく、
町の婦人会会長アイダ・ベルと親友のガーティは、頼れる年下の友人フォーチュンを巻きこんで
活動を開始するのだが……。わけあって人口数百人の町で身分を偽り暮らすCIAスパイ・フォー
チュンとその友人兼トラブルメーカーのおばあちゃんコンビが無双の活躍を繰り広げる痛快ミス
テリ〈ワニ町〉シリーズ第6弾!≫

過去5作品は(以前もご紹介しましたが・・・)

1. ワニの町へ来たスパイ
2.ミスコン女王が殺された
3.生きるか死ぬかの町長選挙
4.ハートに火をつけないで
5.どこまでも食いついて




と、大人気ワニ町シリーズもあっという間に第6弾です。
このシリーズは肩の力が抜けて、まったり楽しめるのでこれも気に入っているシリーズです。
オバアちゃん2人に力を分けて貰えます。

※ ”Whistable Pearl Mystery” ジュリー・ヴァスマー


【内容概略】
≪パールは海辺の観光地ウィスタブルで魚介料理のレストランを経営するシングルマザー。
街は観光客で賑わい、店も評判がよく繁盛しているが、かつて警察官を志していた彼女にはそれ
だけでは物足りず、探偵事務所を始めてしまった。そこにもちこまれたのが、金を貸している漁
師のことを調べて欲しいという依頼だったが……。風光明媚な港町を舞台にしたシリーズ第1弾。≫

この作品はドラマ化されており、既に日本でも『港町のシェフ探偵パール』という邦題で以前放送
されましたので一応観ました。



ハラハラ、ドキドキのタイプではないのですが、ややマッタリ系(?)かも。
先にドラマを観ているので、逆に原作はどうだったのか、読んでみなければ・・・・。

と、書いていた所、丁度再放送の予定がある様です。

S1: 6エピソード
AXNミステリ―にて、
2023年3月23日(木)20:00~ となっています。


ナイスタイミングでした。


(source : 東京創元社、AXNミステリ― & others)




BBC版アガサ・クリスティ『殺人は容易だ』の製作発表

2023-03-15 | アガサ・クリスティ
”Murder is Easy”


BBCによるアガサ・クリスティ作品のドラマ化として 『殺人は容易だ』の製作が発表されました。

過去サラ・フェルプスが脚本を手掛けた5作品は何度かご紹介した事がありますが、サラ・フェルプ
スに替わる後任として 今作は、脚本をシアン・エジウンミ・ル・ベールが担当、又ミーヌ・ガウル
が監督を務めるとのことです。
そして、クリスティ財団のマシュー・プリチャード氏(アガサ・クリスティの孫)も製作総指揮を務
める。

因みに、
過去のサラ・フェルプス版クリスティ作品は、毎回ひつこく書きました様に、どの作品も椅子から転
げ落ちる様な脚本になっていて、拙記事では何度も愚痴っていました。まぁ、好き好きもありましょ
うが、どうもなんとも・・・・な事でした。
下記5作品が製作されています。

『そして誰もいなくなった』(2015年)
『検察側の証人』(2016年)
『無実はさいなむ』(2018年)
『ABC殺人事件』(2018年)
『蒼ざめた馬』(2018年)

今回製作発表された『殺人は容易だ』はアガサ・クリスティにより 1939年刊行された作品で、過去の
BBC版(『ABC殺人事件』を除く)4作品同様ポアロもミス・マープルも登場しない いわゆる”ノン シ
リーズ”の作品です。

原作概略は、
植民地帰りの元警官ルークは、列車内で同席した老婦人から奇妙な話を聞いた。彼女の住む村で、密か
に殺人が行なわれている、彼女はその犯人を突き止めたので警視庁に訴えに行くというのだ。別れ際に
彼女は 「殺人はとても容易だ」と言っていたのを くだらぬ妄想だと聞きながしたルークであったが、
翌日なんとその老婦人が車に轢き殺されたというのだ……
そのルークが一連の殺人事件を調査する事になり・・・・。
そして、終盤にバトル警視が登場します。

しかし、他作品もあったのですが、
ITVジュリア・マッケンジー版ミス・マープルでは、この「殺人は容易だ」にもミス・マープルが登場
する形で製作されていました。



普段は余り観ないマッケンジー版ですが、この作品だけは何度か観ましたよ。
ベネディクト・カンバーバッチがルーク役でしたから・・・・。 但し、何故か吹き替え版しかなかった
ので毎回不満タラタラで(でも何度も観ましたけど)
ミス・マープル版は何となく後味の悪い感想を持ちましたし、個人的には全く好きになれませんでした
(あくまで個人の感想です)

まぁ、そんなこんなで(どんな?)
新しい脚本、監督製作される今回の作品に期待をするところですが、吉と出るか凶と出るか、少なくと
もサラ・フェルプス版とは異なるテイストでお願いしたいところです。

現時点では出演者は発表されていませんが、2023年夏には撮影開始と発表されています。
出演者気になりますね。 特に誰がルークを演じるのか???

続報出次第追記するつもりです。

原作を読んだのはもう遥か昔の事ですので、そのうち再読してみようと思っています。

『殺人は容易だ』(ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)




(source : BBC, Agathchristie.com, MovieWeb, Varity, BrtishPeriodDramas & etc.)






『探偵ミス・スカーレット』シーズン2日本初放送

2023-03-12 | 海外ドラマ
”Miss Scarlet and the Duke”:S2

6 エピソード

このシリーズはとても好きで 今か今かと待って居りました。
S2待ちの情報は以前コチラでご紹介してあったのですが 日本放送が割と遅かったですね。

ようやくS2の日本初放送のスケジュールが発表されました。

AXNミステリーにて、
2023年4月22日(土)13:00~


(尚、S1も再放送中です)

S2も6エピソード構成で、日本放送ではタイトルが付いていない様ですが、一応元のタイトルを
ご紹介しておきます。
#1 Pandra's Box
#2 The Black Witch Moth
#3 A Pauper's Grave
#4 Angel of Inferno
#5 Quarter to Midnight
#6 The Proposal

S2のTrailerはこちら

https://youtu.be/_oms9nGyGlE



19世紀ヴィクトリア朝のロンドン。
元刑事でその後探偵業を営んでいた父親の急死により、家計を支える為、依頼人には父が他界
した事を秘密にして 父の元に来た調査依頼を引き継ぐ事になったイライザ・スカーレット。
幼い頃から父から受けた知識と洞察力を元に、そして持ち前の行動力と機転で事件に立ち向か
い、解決していく。







幼馴染でロンドン警視庁の刑事ウィリアム・”ザ・デューク”・ウェリントンは、そんなイライザ
に手を焼きながらも、彼女の機転により事件解決の糸口をつかみ、互いに協力し合い次第にパー
トナーとして受け入れる様になる(かなり渋々ながら)。

女性の立場が認められていなかったヴィクトリア朝で、女性が仕事をする、まして探偵を仕事と
する事等は考えられなかった中、持ち前の閃き、機転、勇気をもって果敢に事件に立ち向かうイ
ライザの行動力に時にハラハラ、時にワクワクさせられます。
又、同時にイライザは父の死の謎にも迫っていく事になり、そんなイライザとデュークの関係
も気になるところ。

ところで、
今更ですが、ウィリアムが何故 ”デューク” と呼ばれているのか?ですが・・・・。
”デューク”とは ”公爵” の意味ですが、ウィリアムは公爵ではないですね。
多分、ウィリアムのファミリーネイムである ”ウェリントン” が ”Duke of Wellington”(ウェリン
トン公爵”に因んでいるのではないかと・・・・。

※ Duke of Wellingtonに関してはWikipediaをご参照下さい。

個人的にはとても楽しみにしているドラマですが、PBSでは既にシーズン3も放送済ですので引き
続き早い日本放送も待たれます。

そして、既にシーズン4の製作も決定されています。
楽しみが続きます。

続報は出次第追記していきます。



(source : PBS, AXNミステリ―、& etc.)



これから読む予定のミステリ:2023-Mar./1

2023-03-09 | ブックレヴュー&情報
3月も多くの読みたい本が続きます。

※『地下図書館の海』エリン・モーゲンスターン著

東京創元社 2023年3月13日発売予定

【内容概略】
≪大学院生ザカリーが図書館で出会った、著者名の記されていない本。そこには誰も知るはず
のない自らの少年時代の不思議な体験が記されていた。本の秘密を追う彼は謎の男に導かれて
魔法の扉をくぐり、何処とも知れない地下に広がる〈星のない海〉の岸辺にある、物語で満ち
た空間にたどりつく。めくるめく書物の魅力を巡る本格ファンタジイ。≫

一応”ファンタジィ”にカテゴライズされていますが、本に纏わる物語りで、このジャンルは結
構好みです。

※『ヴァイオレットだけが死っている』メリーナ・マーケッタ著

創元推理文庫 2023年3月20日発売予定

【内容概略】
≪ロンドンの警察官ビッシュの娘が乗ったバスが爆破され、フランスへのバス・ツアーに参加し
た子供たちが大勢巻きこまれた。娘は無事だったが重傷者多数、数人が死亡。さらに、ツアー
参加者の一人が、かつて23人を殺害した爆弾犯の孫だと判明する。その17歳の少女ヴァイオレッ
トは事情聴取のあと姿を消してしまう。謎に満ちた追跡サスペンス。≫

初読みの作家さんの作品ですが、著者は主にヤング・アダルト小説の分野で活躍のあと、2016
年刊行された初の一般向けミステリと言われる『ヴァイオレットだけが知っている』は20か国
以上で出版されているとの事。

※『孤島の十人』グレッチェン・マクニール著

扶桑海外文庫 2023年3月2日発売

【内容概略】
≪そして誰もがいなくなる……

嵐に閉じこめられた孤島の屋敷ではじまる恐怖の殺人劇

休暇をすごしに孤島の別荘に集まった十人の若者たち。家族に内緒で参加したメグは、予想外
の事態に直面する。
親友のために恋愛を断念した憧れの相手が来ているのだ。嵐が島を襲うなか、何者かの恨みを
示す謎の動画が発見され、ついに犠牲者が! 
通信が遮断され、完全に孤立した状況下で、人間関係はもつれ、十人は次々命を落としていく。
いったいなぜ?そして犯人は? ≫

初読みの作家さんですが、このタイトル、そして概略を読むだけで アガサ・クリスティの誰
もが知っている ”あの” 『そして誰もいなくなった』を連想します。

何度も映画化、ドラマ化、又オマージュ作品も製作された原作に挑んだと言われる今作がどの
様に描かれているのか・・・・。
興味がありますね。




(source : 東京創元社、扶桑社)




『ナイト・マネジャー』シーズン2製作発表!

2023-03-06 | 海外ドラマ
”The Night Manager”

S2

『ナイト・マネジャー』のシーズン2製作が実現しそうです!

ジョン・ル・カレの大ヒット同名小説を元に、2016年 BBC により6エピソード構成でドラマ
製作されたたのですが、同シーズン終了直後から第二シーズンの噂がチラホラ出ていました。

ただ、シーズン1で原作はカバーされていたので、どうなるか・・・と共に、原作者のル・カレ
も残念ながら2020年に逝去されてしまったので 多分噂倒れになるだろうと思っていたのです
が、先日シーズン2の製作企画が進行中であると発表されました。
チョット驚きでしたが、嬉しいし、楽しみです。

シーズン1は、ジョナサン・パイン役のトム・ヒドルストンを始め、ヒュー・ローリー、オリビ
ア・コールマン、トム・ホランダー、エリザベス・デビッキ 等豪華な出演者が名を連ねた作
品になっていました。



そして、エミー賞で監督賞・作曲賞、ゴールデン・グローブ賞では主演男優賞(トム・ヒドルス
トン)、助演男優賞(ヒュー・ローリー)、助演女優賞(オリヴィア・コールマン)に輝き、又
BAFTAでも受賞と多くの高評価を得た作品でした。

原作の内容はシーズン1で殆んどカバーされていましたので、シーズン2となれば原作には無い
新たな展開が必要になる訳で、又原作者のル・カレ氏も残念ながら2020年に死去なさっている
事もあり、シーズン1の脚本を担当したデヴィッド・ファーが引き続き担当。独自のストーリー
展開での執筆が必要とされることになる訳で、従って、キャストも現時点ではトム・ヒドルス
トン以外は不明です。

シーズン1での強敵であったリチャード・ローバー(ヒュー・ローリー)に替わる新たな強敵
とジョナサン・パイン(トム)の対決が観られるのでしょう。

Deadlineによれば、BBCと米Amazonにより製作が進められていると報じられているシーズン2
は『Stealworks』という仮題がつけられていると言われ、今年の後半にロンドンと南アメリカ
での撮影が開始されるととの事で、又シーズン3も既に予定されているという噂も。

そう言えば、シーズン1でも世界各地でのロケがとても楽しみでしたっけ。
エジプト(カイロ)、イスタンブール、マヨルカ島、ツェルマット、モロッコ(マラッケシュ)等、
原作を読む以上に視覚からの情報がとても素晴らしかったですね。



何と言っても、ジョナサン・パインのトムヒが原作のイメージにとても良く合っていたので、良
くある事ですが、原作を先に読んで映像化された時に感じる違和感は全く感じなかった作品で
した。

ロキも好きですが、トムヒはやはりこういうキャラクターが良いですね(個人の感想です)

これから色々と情報が出始める事でしょう。
又1つ楽しみが出来ましたので、何か出次第追記していきます。

尚、『ナイト・マネジャー』シーズン1に関する拙過去記事は下記をご参照下さい。

※ 『ナイト・マネジャー』放送開始情報
※ これから放送の英国ドラマ:2月&3月






(source : BBC, TV Line, The RIVER, 海外ドラマNAVI & etc.)





『警視の慟哭』:デボラ・クロンビーの”ダンカン・キンケイド”シリーズ最新作

2023-03-03 | ブックレヴュー&情報
『警視の慟哭』講談社文庫:2023年3月15日発売予定

デボラ・クロンビー(著)、西田佳子(翻訳)
”Garden of Lamentation” (2017)

デボラ・クロンビーによる ロンドン警視庁ダンカン・キンケイド警視のシリーズが久々に翻訳出版
されることになりました。

大分間が開いた様に感じていたのですが、前作『警視の謀略』から約3年経っての待望のシリーズ17作
目になります。

【内容概略】
≪警視庁から所轄署へ異動させられたキンケイド警視は、警察内部の闇の存在から目をつけられている
ことを知る。
一方、妻のジェマはロンドンで、高級住宅に囲まれて外部からの侵入が困難な庭園で若い女性の死体が
発見された事件に駆り出される。過去からの因縁と悪意を解きほぐした末に待つ、驚愕の真相とは!≫

日本で発売されたシリーズ過去16作品は、

01『警視の休暇』 “A Share in Death” 1994
02.『警視の隣人』 “All Shall be Well” 1995
03.『警視の秘密』“Leave The Grave Green” 1996
04.『警視の愛人』 “Moum Not Your Dead” 1997
05.『警視の死角』 “Dreaming of the Bones” 1999
06.『警視の接吻』 “Kissed a Sad Goodbye” 2001
07.『警視の予感』 “A Finer End” 2003
08.『警視の不信』 “And Justice There is None” 2005
09.『警視の週末』 “Now May You Weep” 2007
10.『警視の孤独』 “In a Dark House” 2010
11.『警視の覚悟』 “Water Like Stone” 2010
12.『警視の偽装』 “Where Memories Lie” 2012
13.『警視の因縁』 “Neccessary as Blood” 2015
14.『警視の挑戦』 “No Mark Upon Her” 2017
15.『警視の哀歌』 “The Sound of Broken Glass” 2018
16.『警視の謀略』 “To Dwell in Darkness” 2020

キンケイド警視とのお付き合いも随分長い事になりました(30年近く?!!←改めてビックリ
です)
言わずもがなですが、記憶の彼方の霧の中の作品も多いので 時間があれば改めて最初から読
み直そうかしらと思ったりもったりするのですが、読む予定の作品がめじろ押しなので何時に
なるやら・・・ですが。

ジェマとの関係の変化や、プライベート、親子関係等も描かれるようになり少しカラーが変って
きたように感じます。
新作はどんな感じでしょうか、楽しみです。

16作品も出ているのに、記事に取り上げたのは『警視の哀歌』のみという・・・(手が回らず)
新作は感想を書けるかどうか。

尚、原作の”A Bitter Fiest”, “A Killing of Innocents” の2作品も既に刊行されているので、これも
翻訳待ちです。
何時になりますか。

まだ楽しみは続きそうです。





(source : 講談社 & etc.)