The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

年末にあたり、今年を振り返って 

2017-12-31 | Benedict Cumberbatch関連
「シャーロック」S4の放送で衝撃の幕開けをした2017年もあっという間に大晦日となりました。
以前も最後の投稿は「シャーロック」関連、ベネディクト関連等のギャラリーで手抜きの回顧を
して居りましたので今年も再び・・・・ ”今年のベネディクトを振り返ってみる集” で。

”SHERLOCK” S4

未だに色々胸に燻る思いが在りますが もう何も言いません。
この画像位なら胸が痛まないかと思いまして。

”Doctor Strange”

この映画で少し気分転換が出来たかなぁ・・・・

”The Current War”

以前も書きましたが、”例の事件”の被害を被った為公開日は未定、或はお蔵入り? もう全く!

”The Child in Time”

このドラマも未だ観ていません。 今ひとつの評価だった様に思いますが、実際に自分の目で観て
からでは無いと感想が書けません。 日本での放送は多分可能性は無いのではないかと思われるの
で、何れDVDが観られたら又改めて。

”Patrick Melrose”

S1の放送日も2018年とだけなっているので 正確な日にちは未定の様ですね。
このドラマも日本で放送されるのかどうか? 又DVD頼みでしょうか?

今年は過去数年と比べ嘘みたいに情報が少ないです。 寂しいです。

後は、来年!

で、先ずは

”Avengers : Infinity War”

この映画を楽しみに待ちましょう。

日本公開は2018年4月27日(金)と、5月4日の全米公開に先駆けての公開予定だそうです。
珍しい事もあるもんですね。 マーベルさん太っ腹!(って、違うか)


そんなこんな(意味不明)の中、先日も海外のブロガーさんが懐かしい画像を載せていらっしゃい
ました。 思いは何処も同じ”懐古”って感じで、思わずワタクシもアーカイブの奥底に大切にし
まってあった画像を久々に引っ張り出しました。 大好物の画像です。
あの頃は良かったな~!と遠い目で昔(?)を偲びましょう・・・・。







~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~



今年も取り留めも無くお粗末な記事を書いて参りました。
本当の大勢の方にご訪問頂き、驚くと共に感謝の気持ちで一杯です。
読者登録して下さった方々に、毎日覗きに来て下さる方々に、又嬉しいいコメントを頂く度に
力を頂き、背中を押して頂きました。
皆様本当に有難うございます。
来年も引き続きよろしくお付き合い頂けます様に心からお願い申し上げます。

皆様素晴らしい新年をお迎えになります様に!!





アガサ・クリスティー原作:BBCドラマ『検察側の証人』

2017-12-28 | アガサ・クリスティ
BBC  ”The Witness for the Prosecution”

2016年12月英国初放送 
エピソード1&2

アガサ・クリスティーによる短編小説、それをもとに書かれた戯曲で、1925年発表された後、1933
年書籍として刊行され、後に1953年に戯曲が初演された作品です。

この作品もかなり大昔に読んだのですが、最後のどんでん返しでビックリさせられた記憶がある
ものの細部は何時もの通り霧の彼方なので 今回のドラマ放送を前に再読しました。

又、この作品は1952年ビリー・ワイルダー監督により映画化されており、日本語タイトルは『情婦』。
(この日本タイトルもどうだかなぁと思うのですが・・・)
出演は、タイロン・パワー、マリーネ・ディートリッヒ。 (さすがにこの映画は観ていません)
日本でもこの原作をもとにリメイクされた様ですが、これも観ておりません。

今回のBBC版ドラマのキャストは :
監督 : ジュリアン・ジャロルド
脚本・制作総指揮 : サラ・フェルプス他
原作 : アガサ・クリスティー

出演
レナード・ヴォール : ビリー・ハウル
エミリー・フレンチ : キム・キャトラル
ジョン・メイヒュー : トビー・ジョーンズ
チャールズ・カーター卿 : ダヴィッド・ヘイグ
ロメイン・ハイルガー : アンドレア・ライズブロー
ジャネット・マクリンタイア : モニカ・ドラン

「シャーロック」S4の「臥せる探偵」”The Lying Detective”でシャーロックの宿敵カルバートン・スミス
を演じたトビー・ジョーンズが弁護人のジョン・メイヒューを演じています。
脚本のサラ・フェルプスは、同じくBBCで2015年に放送された「そして誰もいなくなった」の脚本も手掛
けています。
(「そして誰もいなくなった」も後日機会があれば触れてみるつもりです)

原作は、金持ちの初老(中年?)の夫人を殺害した容疑で起訴された青年(ヴォール)とその妻(ロメイン)、
そしてヴォールの無罪を信じる弁護士を中心に展開する法廷サスペンス戯曲です。 かなり短い作品ですので
2エピソードのドラマにするにはかなりの肉付けと事件の背景が追加されていると思ってはいました。

が・・・・、
ドラマは弁護士のメイヒューにフォーカスが当てられていると感じます。


戦争から帰還し 仕事も失う状況にあるヴォールがフレンチ未亡人に見込まれ 屋敷に入り浸る様になる。
そのフレンチがある日殺害され、メイドの証言によりヴォールが起訴されるが、ヴォールの妻ロメインが彼
のアリバイを証明する。

無実を訴えるヴォールだが、フレンチ夫人は莫大な遺産をヴォール宛てに送る遺言を残しており、ヴォール
の殺意が疑われる中 弁護士のメイヒューは彼の無実を信じ それを裏付けるための調査を開始する。

妻のロメインが彼のアリバイを証明するも、妻の証言はアリバイとしては認定されにくく、又ロメインは
オーストリア人でショーガールをしているという立場で裁判での印象は良くないだろうと、メイヒューは
ロメインの周辺も調査し始めるうち、ロメインにも感情移入をしてしまう様に見受けられる。

メイヒューは若い息子を戦地に送り、戦死させてしまったことにより罪の意識にさいなまれ、又その事に
より妻との関係も拗れ 冷たい夫婦関係を送っている。
又、自分の健康状態の不安も抱える中、ヴォールに自分の息子を投影させて 何が何でも彼の無実を証明
しようと奔走する。


裁判が始まり ロメインも証人としてヴォールのアリバイを証言する場に立つが、突如これまでの証言を
覆しレナードのアリバイを否定する。
驚愕するレナード、メイヒュー・・・・・

そして・・・・・

なのですが、
この先ネタバレになりますので書かずに置きますが、、
原作でも 良く知られた2転、3転のどんでん返しがあって、最後の最後で衝撃の展開になるのですが、
このドラマでは終盤オリジナル部分でさらなるどんでん返しが用意されており、 予想もしなかった驚
愕の展開となります。
(そんなに どんでん返さなくても・・・と思ってしまう程)
これにはビックリさせられました。

原作では、余りにも夫を愛した女性が 愛ゆえに犯した罪と 受けた裏切りに翻弄される哀れさ等がテー
マだと感じて、裁判の情景、時にユーモラスに交える会話も楽しめる短いながらも流石クリスティーと
驚かされる作品だと思っていたのですが、今回のドラマは初めにも書いた様に メイニューに重点が置
かれていた為 翻弄されるのがメイヒューであったという事。 その為原作の様なロメインの心情、行
動がぼやけた感もあります。

原作を読まずに、或は読んでも原作には拘らないのであれば、このドラマ自体は良く色付けられた法廷
ミステリードラマとして最後まで引っ張られる内容になっているのかとはおもうのですが、
全く個人的な感想なので反論もあるかも知れませんが、ワタクシは原作の方が良かったと感じました。

尚、このドラマは AXNミステリーのオンデマンドで 12月26日から1月20日迄配信されていますので
機会があればご覧頂ければ と思います。



こちらが原作翻訳本です。
「検察側の証人」 ハヤカワ文庫―クリスティー文庫 2004年



1952年公開 ビリー・ワイルダー監督による映画版「情婦」DVDです


これを機会にビリー・ワイルダー版の「情婦」も観てみたいと思ってるところ。









『Dr. Who 』S5E14 "Christmas Carol” あらすじ:(3) 

2017-12-24 |  ∟Doctor Who
『ドクター・フー』S5E14 クリスマス・スペシャル ”クリスマス・キャロル” : (3)

(2010年12月25日 英国初放送)



・・・・その(3)最後です。



カズラン青年は父の仕事を助け 折しもクリスマスイブの日に機械が完成しようとしていた。
雲と霧、魚を操れば人間は意のままになると云う父の言葉に疑問を抱いたカズラン青年はドク
ターから渡されたスクリュードライバーの半分を手に取ると窓の外にドクターが現れる。
しかし、カズランはカーテンを引いて拒絶してしまいます。


相変わらず大統領からの救助依頼を断る老カズランの前にエイミーのホログラムが現れる。

エイミーは「クリスマスの幽霊よ」と云うのです。(これは、原作の”3人の幽霊”を踏襲して
いるんでしょうね)。
エイミーのホログラムがカズランを冷凍室に導きますと そこには大勢の人々が歌っているホ
ログラムが現れます(「きよしこの夜」を歌っています)。 それは、今まさに墜落しようと
している宇宙船の乗客たちの姿です。


「何故歌っている」と問うカズランに、「生きる為よ」とエイミー。
ドクターが善人に変えようとしたが 人間の本質は変わらないとはねつけるカズラン。
ドクターが勝手に自分の過去を変えなければエビゲイルと出会う事はなかった。 彼女を好き
な時に出してあげられるが、彼女は病気で死ぬ直前に冷凍され そのまま中に居れば生き永ら
えられたのを自分達とイブを過ごしたために寿命を使い切ってしまったのだと悲し気に言うカ
ズラン。

アビゲイルの命は後一日しか残っていないのです。 冷凍装置の数字はアビゲイルに残された
日にちを示していたのです。


そこで、エイミーは、今度はカズランのホログラムを宇宙船に送り込み現状を見せるのです。
ドクターのアイデアで乗客たちの歌を雲に共鳴させ船を安定させようとしたもののパワーが足り
ないのだと云います。
皆生きるために必死で歌っているのだと言われても、人は皆いつか死ぬものだと言い切るカズ
ランですが、冷凍室に戻るとドクターが現れます。


アビゲイルの寿命の事を知らなくて悪かったと謝るドクターに、過去を変えられる前の自分は
心無い人間であったのに変わってしまった自分を忌まわしく思うと云うカズランに、「傷つい
た心でも無いよりましだ」と云うドクター。

そして、ドクターは、これまで現在と過去は見せたが 今度は未来を見せようと云うと、人は皆
同じだから見た所で仕方ないと突っぱねます。他人が生きようが死のうが知った事ではないと。


と、そこに子供のカズランが現れます。
つまり、現在のカズランにとっての未来では無く、カズラン少年にとっての未来、現在のカズ
ランの姿を見せる事。これが”未来”だという事。 (これも ディッケンズの”クリスマス
キャロル”に描かれている”クリスマスの幽霊”、「現在」、「過去」、「未来」を見せる3人
の幽霊の引用ですね)。

ドクターは、幼いカズランに現在の老カズランの姿を見せ、こんな風になりたいか?と尋ねま
すと、子供カズランは父親の姿を見たと思い怯えます。 老カズランは思わず子供カズランを
叩きそうになり 瞬間自分が父親から殴られた事を思い出します。 泣きじゃくる子供カズラ
ンに謝り抱き合う2人(この辺チョット混乱)


宇宙船に残された時間はせいぜい5分。
悔い改めたカズランは機械を作動させる決心をします。 ところが、機械が作動しません。

不審に思うドクターがハッと気付きます。 カズランが余りにも変わりすぎてしまった為 彼の
脳波に同調する機械がカズランを認識できなくなってしまっていた。
(この間、子供のカズランもずっと一緒にいるのです)

ドクターが思い付きます。 
カズランの手元にあるスクリュードライバーの半分。 そして残りの半分はサメの体内に残って
いる事。そのドライバーと共鳴させて雲を安定させることが出来るだろう。 但し、これには雲
が反応するものがもう一つ必要である事。 そうすれば雲が反応して天気を安定させることが出
来るであろう・・・・その一つの物がアビゲイルの歌声なのです。


それはアビゲイルに残された一日を使わなければならないのです。 カズランは思い悩みます。


すると冷凍装置から出て来たアビゲイルはカズランを見て「すっかりオジイサン。きっと長く待
ち過ぎたのね」。そして、イブはもう十分に楽しんだ。私の最後の一日だからクリスマスを迎え
る時だわ。と。


スクリュードライバーを持ち歌うアビゲイルの声が宇宙船にも届きます。
すると、雲間が開き宇宙船も安定してくるのです。


雲間が開くことにより、今までのこの星に起こり得なかった奇跡がおきます。

雪が降り始めたのです。 それに気づいた住民たちが喜び集まりだしました。
あのサメが空を泳いているのに気付いたカズランは懐かしそうに空を見上げます。


歌い続けるアビゲイルと傍に寄りそうカズランを残し、ドクターと子供カズランはターディスに
乗り消えました。が、その跡にはあのそり(馬車?)が。

アビゲイルの歌声により救われた宇宙船の人々、そして街の住民は初めての雪でホワイトクリス
マスを楽しんでいた。


ドクターに合流したエイミーとローリーは、新婚旅行にお薦めの場所を訪ねます。 ドクターは
蜜で出来た月に行こうと。 まさに ”Honey Moon”(但し、正確には月では無く肉食の生物
だが絶景が見られるって)。
ターディスに入ったローリーが、「マリリンと言う女性から電話だ」と(まだマリリン・モン
ローから追っかけられていたドクター。(笑)


そして、カズランとアビゲイルはあのサメに曳かれた馬車(そり?)で 2人にとって最初で
最後のクリスマスを楽しんだのです。


その姿を仰ぎ見ていたドクターは、”We 're half way out of the dark” 「闇は半分抜けた」
と云うのですが、聖書に関連する言葉の様ですが、何故ここでこのセリフが出るのか 浅学な
者で今ひとつ分かりません(汗)

 
最初にも書きましたが、このエピソードはディケンズの「クリスマス・キャロル」を絶妙にアレ
ンジしているばかりでなく、ホロリとさせられるラブストーリーも織り込んだ絶妙な脚本だと
思わされました。
子供のカズラン、アビゲイル、ドクターの3人がクリスマスイブを楽しんではしゃぐ場面はホノ
ボノとさせられるし、ドクターによって改ざんされた結果の過去の写真を懐かしそうに眺める
老カズランの姿は涙をそそられるし、最後のシーンはハッピーなエンディングではあるが思わ
ず胸が締め付けられる様なハートウォーミングな形を取っています。 何度観てもウルウルして
しまいます。
マイケル・ガンボンの演技が良かった!
今回はエイミーとローリーは影が薄かったけど、ドクター・フーとしての世界観は十分に展開
されていた作品で素晴らしい出来上がりだったと思わされます。

思えば、この作品は「シャーロック」のS1を書いていた時期と被っていたのではないかと思うの
ですが、モファット氏絶好調の時期だった様な気がします。 良い仕事してます←エラそう!
だったのに・・・・・それにつけてもS4はねぇ・・・・(又繰り言)


最後に、キャサリン・ジェンキンズ扮するアビゲイルの心に響く歌声をお聞き下さい。
”When you are alone, silence is all you know” 「孤独な時 知るは静寂のみ」
https://youtu.be/Radrh60tAUk


← 『Dr. Who 』S5E14 "Christmas Carol” あらすじ:(2) 



~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~~



それとディッケンズ、クリスマス・キャロル関連として、以前ご紹介した映画 ”The Man who
Invented Christmas ” は他国では既に公開済ですが、日本での公開は未定。
この時期に観たかったんですけどねぇ。

↓ 追加のtrailer(behind the scene付き)はこちらから ↓ 
https://youtu.be/eGSIioEjcq0




☆彡 ☆彡 ☆彡 ☆彡 ☆彡




 May all the joys of Christmas fill your heart throughout the New Year !








『ガイコツと探偵する方法』レイ・ペリー著

2017-12-20 | ブックレヴュー&情報

『ガイコツと探偵する方法』
レイ・ペリー(著)、木下順子(翻訳)
創元推理文庫 2017年9月21日
1,080円
”A Skeleon in the Family”(A Family Skeleton Mystery) : Leigh Perry 2013 年初刊

内容(「BOOK」データベースより)
大学講師の職を得て、高校生の娘を連れ故郷へ戻ってきたジョージアは、親友のシド(世にも不思
議な、歩いて喋る骸骨だ!)と再会した。人間だったときの記憶のない彼が、見覚えのある人物と
遭遇したのをきっかけに、二人はシドの“前世”を調べはじめる。だが、その過程でできたての死
体を発見、殺人事件も背負いこむことに。たっぷり笑えてちょっぴり泣ける、ミステリ新シリーズ。


何気なく手に取った作品です。
タイトルだけ見ると 何やらオドロオドロしい怖ろしい物語りを想像していまう所ですが、ホラーミス
テリーではありません。この作品に登場するガイコツはユニークで愛すべきキャラ。

英語のフレーズに ”Skeleton in the closet” 『タンスの中のガイコツ』という言い方があり、これは
「外聞をはばかる家庭内の秘密とか内輪の恥』と言った意味で使われますが、これをもじったのだと思わ
れる ”A Skeleton in the Family” が原題になっています。
日本語タイトルは『ガイコツと探偵する方法』ですが、犯人捜しというより むしろシドの生前を調査
するというのがテーマになっていると思われます。

ガイコツのシドはしゃべることも、歩くことも出来るし、普通の人間の様に本を読んだりPC迄扱うとい
う不思議なガイコツ。 PCを使いこなせるという点が生前のシドを辿る一つのヒントにもなって来る。
シドという名前は子供の頃ジョージアが付けた名前で、シド自身は自分の本当の名前はおろか、生前の
記憶は全く無い。

この物語の主人公であるジョージア・サッカリーは36歳のシングルマザー。 
故郷であるニュー・イングランド州のペニークロスにあるマクウェイト大学の非常勤講師の職を得、娘の
マディソンと共に長期休暇で海外旅行中の両親の家に戻る事となった。
そこで30年振りにシドと再会を果たす。
シドの存在は両親、ジョージアの姉を含む4人だけの秘密で、彼は(?)30年以上両親の家の屋根裏で
生活している。 娘のマディソンにはその存在を明かしていない為、シドをマディソンの目に触れない
ようにするジョージアの苦労もコミカルに描かれている。
生前の記憶を全く持たないシド、そして何故この様なガイコツになったのかも不明。
そんな時、シドのたっての希望でハロウィーンのコスプレを着せて外出させたジョージアだったが、
その場でシドの記憶を刺激する人物と出会う。
 
それをきっかけに、シドの生前の状況、本名、何故ガイコツになったのか・・・をジョージアと共に
調べ始める。
だが、その過程で殺人事件に遭遇し、テンヤワンヤの騒動に巻き込まれていく。

ジョージアが非常勤講師で大学内での地位や待遇に悩んだり、シングルマザーとしての困難さも併せて
描かれていて、又娘のマディソンが日本のアニメオタクであったり今の社会現象等も織り込まれていて
惹きつける要素にも満ちている。

シドは自分の意志でバラバラの骨になってしまったり、又元のガイコツに戻れたリ特殊技能(?)も
持ちあわせている。
捜査に出掛ける際は、シドがバラバラになりジョージアのスーツケースに入り運ばれ、現場につくと
又ガイコツに戻る。 なにしろそのままでは人前には出られない訳で・・・・・。

会話がユーモラスで思わずニヤリとさせられるのだけど、その中でシドが悪態をついたり、ビックリ
したりする時に 発する いわゆる間投詞が ”ビテイコツ!” これには思わず笑わされる。
意味不明(笑)だけど、この点がチョット気になって原作をチラ見してみたら ”Coccyx!” となって
いるので、まさしく ”尾骶骨”、これを翻訳でカタカナの ”ビテイコツ!” としたのは上手いなあと
思わせられる。

それぞれの思いやり、心遣い、優しさに溢れた会話に癒され、時に胸が一杯になるストーリーです。

最後にシドの前世と生前の名前も判明し、最後にはチョッピリ泣けて心温まる気持ちにさせてくれます。
シドの謎は今作で解明されましたが、この後シリーズ化されている様です。


こちらが原作の表紙ですが、翻訳本とは大分趣が違います。 雰囲気があって原作本の方が良い様な
気がするんですけど・・・・
それと、表紙全てに犬が登場している様ですが、これは1作目で ある理由で登場するワンコだと思わ
れますが、これがシドの天敵です。 何せ犬に骨ですから・・・・
この2人(?)がどう折り合いを付けていくのか興味がありますね。

”The Skeleton Takes a Bow” (2014年)
“The Skeleton Haunts a House”(2015年)

魅力的なキャラクター達、この後シドとマディソンの絡み等が楽しみななりそうなので続編の翻訳本
を期待します。

たまには頭にも心にも優しい、余り考え込まないこの様なミステリーも楽しくて 気分転換には最適
だと思わされる作品でした。


 



『Dr. Who 』S5E14 "Christmas Carol” あらすじ:(2) 

2017-12-16 |  ∟Doctor Who
『ドクター・フー』S5E14 クリスマス・スペシャル ”クリスマス・キャロル” : (2)

(2010年12月25日 英国初放送)



・・・・その(2)



この星には霧の中を泳ぐ魚が生息していると言われ、カズラン少年も魚を撮影しようとしていた所
丁度その日病気で学校を休んでいた為その魚の大群を見る事が出来なかったと悲しんでいます。
ドクターはカズランの為に スクリュードライバーを餌にして魚を呼び寄せてあげようとするが、
小魚を餌にしたサメを呼び寄せてしまい スクリュードライバーをもサメに飲み込まれてしまう。

サメは次第に弱っているが、その喉にはスクリュードライバーの半分がある為、何とか取り戻そう
とするドクター。

一方サメも雲の外では長く生き延びられない事を知ったか二人は、カズランの思いつきで冷凍保存
して空に帰そうとするのだが、冷凍保存室に入るためには暗証番号が必要だった。
カズラン少年もドクターもその番号を知らない。
焦る2人の映像を見ていた老カズランは思わず”7258”だと叫んでいた。 一瞬現代に戻った
ドクターはその番号を聞き直ぐに過去に戻りセキュリティーを解除。 カズランと共に冷凍室に入
ります。


冷凍装置を使う為には その中の1つを空けなければならない。 つまり人質を1人起こさなければ
ならないという事。

カズランはアビゲイルの装置を解除する。 そんな時、覚醒したサメが後を追って来て2人を攻撃する。

(その映像を見ていた老カズランも思わず、隠れろ、逃げろ・・・等声を送っていた)
あちらこちら逃げながら隠れていた2人がふと気付くとサメの気配が静まっていて美しい歌声が聞こ
えて来る。

静かに横たわるサメの横に座り優しく歌い続けるアビゲイル。
サメはアビゲイルの歌声に反応するらしいと云うドクター。

そして、サメを冷凍装置に入れ ターディスで運び空に放してやると嬉しそうにサメが泳ぎ(飛び?)
去って行く。ターディスの内部を見てビックリ驚き興奮する2人。

この光景を眺めていたアビゲイルの横顔を持っていたカメラで写すカズラン。



その映像を見ていた老カズランは、フト思い出した様に部屋の隅に置いてある古びたブリキ缶を持ち
出してくると 中からその時の写真を見つけ出し懐かしそうに思い出に耽る。(これは実際の過去に
存在しなかった記憶や過去が増えている。既に過去が改ざんされているという事にカズランは気付い
ていないらしい)


冷凍装置にあるカウンターの数字に気が付いたドクターに アビゲイルは自分に関する数字だと云い
ます。その意味は流石のドクターも理解していなかった。この時数字は”8”を示しています。

サメを逃がした後再び冷凍装置に戻るアビゲイル。又来て欲しいというアビゲイルに、毎年イブに来
る事を約束するカズランとドクター。 だが、その扉にある装置の数字が1つ減っている事には気付
いていなかった。

翌年のクリスマスイブ、再びアビゲイルを目覚めさせ交流するドクターとカズラン少年は、空飛ぶ
ソリに乗って夜空を舞飛びイブを楽しむのです。 引手はトナカイならぬ例のサメでした(笑)

そして、その後も毎年クリスマスイブになると ドクターとカズラン少年がアビゲイルの元を訪れ、
冷凍装置から出した後 3人は世界各国を飛び回る。


各地で撮った記念写真を懐かし気に見る老カズランは それらが新しい記憶だと思いながらも表情
が柔らかく変化してきている。


何度も楽しい交流を深める中、ドクターもアビゲイルも全く齢を取らず変化がないが、成長し青年
となったカズランは次第にアビゲイルに対して異性としての想いを抱き始めていた。


この年のイブにアビゲイルのリクエストで姉の家族の家を訪れる事になる。
窓の外からひっそりと家族を眺め涙するアビゲイルの為に ドクターは家族の皆と過ごす機会を作り
カズランも含め皆で楽しいイブを過す事が出来た。

そして、冷凍装置の数字が又1つ減ります。

翌年のクリスマスイブ。 3人は1952年のハリウッドを訪れていた。

ドクターはフランク・シナトラとデュエットをしたり、マリリン・モンローと婚約する破目になった
りしている時、悲し気なアビゲイルはカズランに重要な告白をしていた。

(ドクターは白いタキシード姿、ほっぺにキスマーク付けてる(笑)

再びアビゲイルを冷凍装置の戻した後、カズラン青年はドクターに 今年でイブに出掛けるのを最後
にしようと云います。 子供の為の祭りだと・・・。


カズランが何か隠していると感じたドクターは、計画が上手くいかなかったと思いつつも、スクリュー
ドライバーの半分を渡し、必要になった時はすぐ呼ぶようにと。
冷凍装置のカウンターの数字は”1”になっていた。
涙を流すカズラン青年の映像を見ながら、老カズランの目にも涙が。




.....to be continued です。



← 『Dr. Who 』S5E14 "Christmas Carol” あらすじ:(1)
→ 『Dr. Who 』S5E14 "Christmas Carol” あらすじ:(3) 




『Dr. Who 』S5E14 "Christmas Carol” あらすじ:(1) 

2017-12-12 |  ∟Doctor Who
『ドクター・フー』S5E14 クリスマス・スペシャル ”クリスマス・キャロル”:(1)

(2010年12月25日 英国初放送)

監督 トビー・ヘインズ
脚本 スティーブン・モファット
キャスト
マット・スミス : ドクター
カレン・ギラン : エイミー・ポンド
アーサー・ダーヴィル : ローリー
マイケル・ガンボン : カズラン・サーディック、エリオット・サーディック
キャサリン・ジェンキンズ : アビゲイル 
ローレンス・ベルチャー : カズラン子供時代
ダニー・ホーン : カズラン青年時代

先日も書きました様に、毎年クリスマス時期に放送されているクリスマス・スペシャルですが、どの
エピソードもクリスマスに相応しい心温まる、ホッコリする内容であったり、胸が切なくなる様な
内容であったり いずれもこの時期に相応しいテーマ、内容で製作されています。

過去のクリスマスス・ペシャルのリストはこちらに書きました(2015年時点のリストです)

幾つか好きなエピソードはあるのですが、今回取り上げる”クリスマス・キャロル”は 個人的にその
中でも1.2を争う好きなエピソードです。
何年か前から取り上げようと思いながら、やはり”季節モノ”ですからふさわしい時期に・・・と思い
つつ毎年時期を逸していた為随分遅くなってしまいました。
今年はやっとタイミングが合いそうです。

この”クリスマス・キャロル”は『ニュー・ジェネレーション』 マット・スミス版ドクターとしての
初クリスマス・スペシャルとなっています。

今回のテーマは、タイトルからすぐに気づく様に、チャールズ・ディッケンズの「クリスマス・キャロル」
をモチーフにした内容です。 ひねくれモノの因業ジジイのスクルージを彷彿とさせるカズランを演じる
のはマイケル・ガンボン。『ハリー・ポッター』シリーズでダンブルドア校長(2代目)を演じた名優です。
あ、それから 先日書きました『キングスマン:ゴールデン・サークル』にも出演していますね。
それから、当初は全く知らなかったのですが、アビゲイルを演じているのが美人ソプラノ歌手として良く
知られる(スミマセン、私は知らなかったんですけど)キャサリン・ジェンキンズです。彼女の心に染み
入る美しい歌声がこのエピソードを一層盛り立てています。

このエピソードが放送された12月25日、英国での視聴者は100万人以上、同じく米国では72万人以上だった
との事。


さて、ストーリー概略は :


4千人を超える(実際は4,003人と言っています)乗客を乗せた巨大宇宙クルーズ船が不思議な雲に覆われて
制御不能となり墜落の危機が迫っています。そこには新婚旅行中のエイミーとローリーが乗っています。
エイミーがドクターに助けを求めると宇宙船のフロントガラスの前にターディスが。
そして、フロントガラスには ”COME ALONG POND” 「がんばれポンド」の文字が。


(新婚旅行中なのに 何故かエイミーは警官のコスプレのまま、ローリーは古代ローマ兵士の衣装のまま。
↑ これは前のエピソードの絡みのままなのですが 理由は書く余裕がないので・・・)


雲の下の惑星エンバーに不時着の許可を求めるが、惑星の雲を制御する有力者カズラン・サーディックはこの
求めをはねつける。

クリスマスなんか大嫌いだというサーディック




エンバーでも丁度クリスマスを迎えるこの日、カズランの元に住民家族が訪ねて来て クリスマスの時だけ
妹に会わせてくれと懇願している。
カズランは貧しい住民の借金の担保として家族を冷凍保存していたのだった。



(冷凍されているのがアビゲイルなんですが、この時点ではカズランにとって彼女は単なる人質、担保で何の感慨
も持っていないことに注意!)



そんな時、突然暖炉の煙突を伝って落下して来たドクター(サンタクロース?)は全身ススまみれ。



雲を操る機械で霧をコントロールして宇宙船を着陸させるように説得するドクターに ガンとして協力を拒否
するカズラン。 ドクターがスクリュードライバーをもってしても機械を作動させることは出来ない。カズラ
ンだけが機械を動かせるのです。


その時、意気消沈して帰ろうとしていた家族の子供が自分に危害を加えようとしたのに気付いたカズランは怒
り 子供を殴ろうとしてもどうしても手を下せなかった。
その姿をみたドクターは、カズランが子供の頃父親を恐れていた事(壁には父親の肖像画が掲げてあるが幾つ
もある椅子は全て背を向けておかれている)、そして父親にぶたれた事がトラウマになっているのだろうと推
理します。

そんな中、宇宙船からドクターに必死に助けを求めるエイミーとローリー

街に出たドクターはクリスマス・キャロルキャロルが流れるなか、残り一時間のうちに宇宙船を救わなければ
ならない事に気付き、カズランの元に戻り説得する為彼の過去の映像を映し出して見せるのです。


老カズランの目の前に映し出される過去の映像では、

幼いカズランは父親に冷たい仕打ちを受け クリスマスにも拘らず一人ぼっち。 父は家庭教師を手配すると
云うのみ。 
泣きじゃくる幼いカズランの元に窓から飛び込んできたドクター。

カズランの目の前に投影している過去の映像の中にドクターが現れると、実際には無かったことだ、ありえない
事だと驚く老カズランに映像の中から話しかけるドクター。
ドクターはカズランの過去に干渉して彼の心を変えようとしているのです。
(過去に干渉したり、変えたりすることはドクターにとっては禁じ手なのですが・・・)




・・・・・to be continued です。



→ 『Dr. Who 』S5E14 "Christmas Carol” あらすじ:(2)





『キングスマン:ゴールデン・サークル』が楽しみ!!

2017-12-08 | 映画
”Kingsman :The Golden Circle


前作の「キングスマン」以来楽しみに待っておりました。
2作目となる「キングスマン : ゴールデン・サークル」が2018年1月5日から公開となりますね。

公式ページはこちらです ↓
http://www.foxmovies-jp.com/kingsman/



キャスト :
監督 : マシュー・ヴォーン
脚本 : ジェーン・ゴールドマン、マシュー・ヴォーン

出演 :
ハリー・ハート : コリン・ファース
ゲイリー”エグジー”アンウィン : タロン・エガ―トン
ポピー : ジュリアン・ムーア
マーリン : マーク・ストロング
ジンジャー : ハル・ベリー
テキーラ : チャニング・テイタム
シャンパン : ジェフ・ブリッジス
ジャック・ダニエルズ(ウィスキー): ペドロ・パスカル
アーサー : マイケル・ガンボン
エルトン・ジョン : 本人役

前作”Kingsman”に関しては2年程前にこちらに書きました。


本当にワクワクさせられた作品でしたが、しかし、何と言ってもハリーがあれっきりなのかしら?
というのが一番心配な点でした。
”2”の製作発表時から、ハリーは?とその点だけが気になっていたのですよ。もしあれっきりなら
続編のに対する興味もあまり湧かなかったです。・・・・・だけど、出演してますねぇ。嬉しいです。



前作では何と言ってもコリン・ファース様(何故か何時も”様”付けになります)が良かったわ~。 
アクションシーンも素晴らしかったし。
なので、今回、ハリーがカムバック、そしてマーリンも登場しているし、これは逃せないでしょ。
コリン様と共に、マーク・ストロングもお気に入りですから。
ただ、マシュー・ボーン監督が明かしていた「彼はハリーだが、”ガラハット”(=ハリーのコード
ネーム)ではない」と云っていた様だけど、これはどういう意味なんだろう?

キャストを見ると、前回マイケル・ケインが扮していた”アーサー”が、マイケル・ガンボンに
変わっていますね。 う~ん、チョット残念。
でも、マイケル・ガンボンと言えば、映画「ハリー・ポッター」シリーズのダンブルドア校長、
「英国王のスピーチ」等々、TVドラマでも 「メグレ警視」、「ホロウ・クラウン」、「Dr. Who 
クリスマス・キャロル」で良く知られた名優ですから・・・・。 別の意味で興味が湧きます。

エグジーがどの様な成長をして一人前のエージェントになったのか、そしてハリーがどの様な復
活をするのか、今回の対決はどの様になるのか・・・色々興味深々です。
予告編を観ると、アクションシーンもより派手になっているようですし、今回のアメリカサイド
のスパイ組織「ステイツマン」のエージェントとの関わりは? 

あくまでもエレガントな英国側のエージェント「キングスマン」のコードネームが皆アーサー王
伝説の”円卓の騎士”に因んだ名前なのに対し、”アメリカン”な米国側のエージェント「ステイ
ツマン」、(しかも コードネームは皆お酒の名前じゃん(笑)なんかね、如何にもの感じで既に
笑えるんですけど)の対比と絡みが楽しくなりそう。
そして、アクセントフェチ(又かッ!)としても、英国側、米国側エージェントのアクセントの
違いも興味があるトコロ。

「キングスマン」はアメリカのスパイ組織「ステイツマン」と共に協力して謎の組織「ゴールデン・
サークル」に立ち向かう、という事らしいけど、その「ゴールデン・サークル」のボス、ボビーに
扮するのがジュリアン・ムーア(「アリスのままで」でアカデミー賞主演女優賞受賞)
又、エルトン・ジョンは本人役での出演だそうで、どんな風になるのでしょうか? 

前作でも楽しませてくれたスパイガジェットも再登場している様で、この点も楽しみ。
例の”傘”も出演(?)しているようですね。 お気に入りです。
前作同様ユーモアのあるセリフ、華麗なアクション、チョットひねりの利いた諷刺等演技力豊かな
名優が魅せてくれるであろうこの作品がとても楽しみッ!!

例年の事ですが、年末年始は観たい映画がめじろ押し。
優先順位を付けるのが難しい・・・・。





NORAD TRACKS SANTA 2017 : 今年も再び!

2017-12-05 | NORAD Tracks Santa

毎年恒例の”NORAD TRACKS SANTA”が今年もやって来ました。
ついうっかりしていたら 12月1日からOfficial サイト開設され 既にカウントダウン始まって
いました。
まだまだ先の事だと見過ごしておりました(汗)
ただ、サンタさん出発は12月24日ですので、特に支障はないと思いますが・・・(言い訳)

この情報を書くのも早4回目となり 月日が経つのが早い事を改めて実感しますわね。

↓ 2017年のTrailerはこちらから
https://youtu.be/lwo5pKT3PSk



↓ Norad Tracks Santa 2017のOfficial サイトはこちらです
https://noradsanta.org/

◎ 右上のタブで日本語に変換出来ます。
◎ 右下の数字はサンタさん出発までのカウントダウンです

内容は毎年同じなので、繰り返しになりますが :
※ サンタヴィレッジ


サンタヴィレッジには各種のイベントがあり、

※ NORAD HQ(ノラッド本部) : NORADの説明やこのイベントの歴史等


※ THE LIBRALY((図書館) : クリスマスに関する書籍等の案内


※ THE MUSIC STAGE(音楽のステージ): クリスマス関係の音楽案内


※ THE THEATER(劇場) : クリスマス関係映像案内


※ THE ARACADE(ゲームセンター): 毎日一種類づつ新しゲームがオープンになります。子供
にも出来る優しいゲームなのですが、これが何ともハマっちゃうんです


※ GIFT SHOP(ギフトショップ): クリスマス関連用品売り場


12月24日にカウントダウンが終了してから、実際にサンタさんが出発するまで結構時間
が掛かります。
サンタさんのお仕度が色々あるんです。 プレゼントの積み込みやトナカイのスタンバイ
等色々・・・・
一応出発時間は日本時間12月24日 16:00頃となっていますが、実際の出発は1~2時間後
位になるかと・・・ 過去の例から。(昨年はもっと時間が掛かりましたっけ)

それと、出発後のコースが分からないので、日本の上空を何時通るのかが全く分かりません。
(これも毎年のことなんですが)。
だからね、困っちゃうんですよ。 ず~っと見続ける訳にもいかず 結局日本上空は見逃し
てしまった事ばかりなんです。

まぁ、それは別として、サンタさんが飛んでいる場所が上空からの画像(Google map)で示さ
れると、これも毎年の事なのですが、いかに知らない場所、地名が多い事か!と改めて気付
かされます。
そんな意味では結構勉強にもなるんですよ。

↓ 過去の飛行状況シーン



そして、画面下にサンタさんが投下したプレゼントの数が刻々と変化しながら表示されます。
物凄い数です!


毎年恒例行事として、一応ご案内しておきます。
過去の記事も参考にして頂ければ幸いです(毎年同じこと書いてますけど←冷汗)
でも、クリスマスシーズンには欠かせませんからね・・・(言い訳)

60年以上続いている恒例イベントですが、このイベントに臨むアメリカの遊び心の本気度
には感動すら覚えます。

今年は多分サンタさん出発のご案内は出来ないと思いますので、興味がおありでしたら24日
クリスマスイブ サンタさんの状況をご覧になって頂きたいと思います。





シグマフォースシリーズ『イヴの迷宮』ジェームズ・ロリンズ著

2017-12-03 | ブックレヴュー&情報

シグマフォースシリーズ10『イヴの迷宮』上下(竹書房文庫) 2017年7月3日
ジェームズ・ロリンズ著、桑田 健翻訳
上下巻各810円

内容紹介
〈聖なる母の遺骨〉が示す、
人類の叡智の根源とその未来──
なぜ人類の知能は急速に発達したのか?
全世界で日本でベストセラー! シリーズ最新作!

知能とは進化における偶然の産物であって、
必ずしも優位とは限らない。
――アイザック・アシモフ

現生人類が最初に登場したのは約二十万年前
認知の発達におけるその時を迎えたのは約五万年前──
芸術や技術革新において説明のつかない大きな進歩
人類の意識におけるビッグバンは起こった
それはなぜ起きたのか……今もって解明されていない

★巻頭に『イヴの迷宮』前日譚にあたる短編を特別収録!
 
内容(「BOOK」データベースより)
遺伝学者レナ・クランドールとローランド・ノヴァク神父は、クロアチアの洞窟でネアンデルタール
人の遺骨らしきものと壮麗な壁画を発見するが、謎の一団の襲撃を受けて洞窟内に閉じ込めら
れる。シグマフォースのグレイ・ピアースとセイチャンによって救出されたものの、遺骨は奪われて
しまう。遺骨の謎を探るため、グレイたちはアタナシウス・キルヒャーという十七世紀の神父が残
した手がかりを追う。一方、アメリカにいるレナの双子の妹マリアは、調査に訪れたジョー・コワル
スキと飼育しているゴリラのバーコとともに、中国人の一団に拉致されてしまう。ネアンデルター
ル人の遺骨と北京で行なわれている謎の実験の関連は何なのか?物語の前日譚に当たる短編
『ミッドナイト・ウォッチ』も収録。

(あらすじ)
遺伝学者レナ・グランドールとロら―ンド・ノヴァク神父は、クロアチアの洞窟でネアンデルタール人
の遺骨らしきものと壮麗な壁画を発見するが、謎の一段の襲撃をうけて洞窟内に閉じ込められる。シグ
マフォースのグレイ・ピアースとセイチャンによって救出されたものの、遺骨は奪われてしまう。遺骨
の謎を探るため、グレイたちはアナシウス・キルヒャーという十七世紀の神父が残した手掛かりを追う。
一方、アメリカにいるレナの双子の妹マリアは、調査に訪れたジョー・コワルスキと飼育しているゴリ
ラのバーコとともに、中国人の一団に拉致されてしまう。ネアンデルタール人の遺骨と北京で行われて
いる謎の実験の関連は何なのか?
(Amazon案内より)



シグマフォースシリーズの新刊です(と言っても7月発売ですが)2ヵ月ほど前に手に取りました。
これまでの『シグマフォース』シリーズにもみられる様に、今作も一段とスケールが大きくなってい
ます。
舞台もアメリカ、クロアチア、中国、エクアドルと世界各地に飛びながら、一見無関係とも思われる
複数の要素を巧みに関連付けながら、そこに何時もの魅力的なキャラクターを配しながらアクション
とスピード感にも満ち、又歴史的事実に独特の解釈とオリジナルの解釈を取り混ぜながらサスペンス
感も十分に感じられる一気読みの要素に満ちた作品でした。

ゲノム操作をされ手話を使うニシローランドゴリラのバーゴ、そして手話が出来るという特技を買
われたコワルスキの大活躍。 過去のトラウマでサル恐怖症であったコワルスキとバーゴの触れ
合い、次第に心を通わせる過程が微笑ましい。
このバーゴ誕生のいきさつは、人類(ホモ・サピエンス)の知能が約五万年前に急激に進化,向上
した原因を突き止めようとした科学者姉妹の研究がきっかけで誕生したもので、その事が同時に
遺伝子編集技術に関しての倫理の問題や、この研究技術を狙う中国との攻防が1つのテーマ。

それと同時に、「イエズス会のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と評されたアナシウス・キルヒャー神父
の生涯を追いながらクロアチアの洞窟で発見されたネアンデルタール人らしきの遺骨や壮麗な壁画、
それに引き続きエクアドルの地下には所謂オーパーツと評される説明の出来ない過去の遺物。
そしてアトランティス伝説へと導かれていきます。
その上、月の成り立ち、地球との関係、皆既日照の不思議まで・・・
子供の頃からこの様なテーマが大好物なモンで、ついのめり込みます。 そう言えば、中米にも
オーパーツと云われる遺物が多いんですよね。
こう書くと、いかにも荒唐無稽な内容に感じられるかも知れませんが、過去の作品同様ロリンズは
きちんと歴史的事実と文献をベースにしているので、確かにそんな事もあるのかも知れない・・・
と思わせられる興味深い内容になっていたと思います。 
最後にロリンズが挙げていた参考文献も読んでみたくなりましたね。

シグマ・フォースのメンバーもそうれぞれ各国に別れて活躍します。
グレイとセイチャンは、クロアチラからエクアドルへ、モンクはキンバリーと共に中国へ潜入、
クロウ司令官は中央で指揮、何時もの魅力的なキャラクターが配されています。
ただ、今回は何と言ってもコワルスキでしょう。
武骨で不器用なコワルスキとバーゴが次第に心を通わせ 遂には”パパ”、”息子”と呼び合い
(手話で)、そしてバーゴがママと慕うマリアと”3人は家族”とまで云わせるほどの関係を築い
ていく過程はホノボノとしながら胸が熱くなります。 いや~、ダメなんですよ、動物ものは。
弱いんです。 これだけでもやられちゃうんですよ。

ただ、ほろ苦くも心が温かくなる様なエンディングの後のエピローグはビックリ!
10年後の話が書かれていて、え?、これって・・・?と妄想が膨らみます。

歴史と科学、アクションとサスペンス、謎解き、人間ドラマ・・・盛り沢山で読みごたえがあり
とても楽しめる作品でした。
やはりこのシリーズは好きです。

次回作は『モーセの災い』(仮題)で2018年夏頃に刊行予定だそうです。楽しみ!

参考までにシグマ・フォース シリーズを :

0:「ウバールの悪魔」”Sandstorm ”
1:「マギの聖骨」”Map of Bones ”
2:「ナチの亡霊」”Black Order”
3:「ユダの覚醒」”The Judas Strain ”
4:「ロマの血脈」”The Last Oracle ”
5:「ケルトの封印」”The Doomsday Key ”
6:「ジェファーソンの密約」”The Devil Colony ”
7:「ギルドの系譜」”Bloodline ”
8:「チンギスの陵墓」 ”The Eye of God ”
9:「ダーウィンの警告」”The Sixth Extinction ”
10:「イヴの迷宮」” The Bone Labyrinth”

11:"The Seventh Plague”「モーセの災い」(仮題)2018年夏発売予定