The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

“THE HOLLOW CROWN”  『嘆きの王冠』劇場公開お知らせ

2017-02-10 | The Hollow Crown
『嘆きの王冠 ~ホロウ・クラウン』が劇場公開されるとの情報が出ています。


この作品に関しては以前何度か書きましたので 拙記事を参照頂ければ概要がお分かり頂けると思います。

http://blog.goo.ne.jp/ocicat0306/e/75b2fcbc34122a1da4969ee3cc256d84

劇場版は、
”Richard II” :  『リチャード二世』 約148分
”Henry IV” :  『ヘンリー四世』 part 1 : 約120分
”Henry IV” : 『ヘンリー四世』 part 2 : 約121分
”Henry V” : 『ヘンリー五世』 約139分
”Henry VI” : 『ヘンリー六世』 part 1 : 約117分
“Henry VI” :  『ヘンリー六世』 part 2 :約129分
“Richard III” : 『リチャード三世』 約135分

以上の7本が順次上映されるとの事です。

↓ リチャード二世(ベン・ウィショー)

↓ ヘンリー五世(トム・ヒドルストン)

↓ リチャード三世(ベネディクト・カンバーバッチ)




上映館は、
4月8日から 大阪 シネ・リーブル梅田
6月17日から 東京 ヒューマントラストシネマ渋谷
チケットは1作品につき1,800円、7枚綴りの特別鑑賞券が10,500円で近日発売される。

”Henry VI”までは前にHuluで配信になっていたのですが、”Richard III"の放送を待ちか
ねていたところ、昨年UKで放送直後 Huluで配信されましたので 早速鑑賞致しました。
 
スペクタクルシーン、迫力ある戦闘シーン、豪華なセット等々シェークスピア史劇が分かり
やすく、舞台劇を観る様に重厚でな画面と共に 面白く見る事が出来ました。
各パート共に出演者も豪華だし、シェークスピア原作には取っつきにくかった者としても分
かりやすく作られていてあっという間に全部見終わりました。

もう随分前の事なので 何れ又見直そうと思ってはいたのですが、なかなか時間が取れず
そのままになっていましたところの今回の発表で驚きました。
劇場で大きな画面で見れば迫力もあるでしょう。

兎に角Huluのみの配信でしたので ご覧になれなかった方々には朗報ではあると思うのです
が、とは言え、劇場も上映期間もかなり限定されているのでかなり難しい条件ですね。
7本続けて全部足を運ぶのも大変だろうし・・・
悩みますね。

後はCATVでの放送を待つかDVDという事になります。

ただ、DVDもAmazonで見る限りUK版のみの様ですね。







The Hollow Crown : S2 " The Wars of the Roses" 放映

2016-05-11 | The Hollow Crown
― The Hollow Crown : S2 ”The Wars of the Roses” 「薔薇戦争」 ―




ボーっと過ごしておりましたら(スッキリしない気候のせい・・・としておきます)
いつの間にか ”The Hollow Crown” 『嘆きの王冠』 のS2 ”The Wars of the Roses” 『薔薇戦争』の
Henry VI (ヘンリー6世)Part 1 が本国放映になったんですね。
撮影開始情報から2年近く待ちました。 長かったですね~。

という事で、『ギリシャ語通訳』の途中ではありますが、取りあえずこちらの情報を先に致します。

以前最初に書きましたが、S1は :
Richard II「リチャード2世」-3エピソード
Henry IV「ヘンリー4世」 - 5エピソード
Henry V 「ヘンリー5世」 - 3エピソード
以上は既に公開済で huluでも配信中です。
一気に観終わってしまいましたデス。

今回S2 The Wars of the Roses 「薔薇戦争」としては、
Henry VI 「ヘンリー6世」:part 1 & part 2
Richard III 「リチャード3世」
が三部作として制作放映されます。


ヘンリー6世パート1


ヘンリー6世パート2


リチャード3世



「薔薇戦争」Part 1の主な配役は、
ヘンリー6世 :トム・スターリッジ
マーガレット王妃 : ソフィ―・オコネド
グロースター公ハンフリー : ヒュー・ボネヴィル
ジャンヌ・ダルク : ローラ・モーガン 

(因みに、ヒュー・ボネヴィルは「ダウントン・アビー」ですっかり顔なじみになっています。)

Part 2 以降は、
セシリー : ディム・ジュディ・ディンチ
リチャード三世 :ベネディクト・カンバーバッチ
ソフィ―・オコネドは三部作を通してマーガレット女王を演じる様です。

又、
アンドリュー・スコットがルイ11世を演じています。



「薔薇戦争」パート1の放送後の評価としては、「ゲーム・オブ・スローンズ」をしのぐとか、
「ゲーム・オブ・スローンズ」よりもっと面白いとか興味ある論評が幾つか書かれています。
何ですって? 「ゲーム・オブ・スローンズ」より面白い!なんて・・・
(長いので以下GOTとします)
GOTも十分面白くて嵌りこみましたけど、それを上回るなんて、もう期待大ですね。
GOTのノリでシェークスピア史劇が楽しめるなんて、こんな素敵な事はありません。
因みにGOTも癖になり一気にS5迄観終わりまして、S6の配信待ちです。(スターチャンネルは今月
米国公開と同時に配信になる様です。huluさんもなるべく早くお願い致します)。
アッ又話が逸れました(汗)

その昔多分(忘却の彼方)本を読んだ様な気がするのですが 全く頭に入って居なかったのですが、
今回「ホロウ・クラウン」を観ると人物関係や名前がスッと頭に入って来ます。
やはり映像で視覚から入る方が分かりやすいんだとつくづく感じたのです。
それに加え S2がそんなに面白く作ってあるなら猶更期待大です。
以前からアチコチで ”セクシーなリチャード”と評されていたベネディクトがどんな悪王を演じて
いるのか 楽しみだけど観るのがチョット怖い気もするのですが。







一部情報に依れば、5月(日時不明)にhuluでS2の配信が決まったという噂(?)が出ています。ホント
でしょうか?
そんなに早く観られるなんて予想もしていなかったんですが、事実なら本当に嬉しいんですけど・・・
でも、そんな早い筈ないでしょうね(泣)
(あちこちチェックしてみましたが、今現在正確な情報が分っていません)。
DVD買おうかどうか迷っていたんですけど 日本語字幕付きは何より有難いので出来るだけ早く配信になる
事を期待しつつ・・・







The Hollow Crown : Richard III - (2) 

2016-03-05 | The Hollow Crown
― ”The Wasr of the Roses" 「薔薇戦争」 : Richard III (2) ―



「薔薇戦争」ってどんなんだっけ?(汗)と思い、やはり一応書き置かないと・・・・

1455年から1485年まで続いた王位継承を巡るランカスター家とヨーク家の内乱で、前者が紅バラ、
後者が白バラをそれぞれ家紋にしていたところから「薔薇戦争」と言われる。
テューダー家のヘンリーがリチャード3世を破り ヘンリー7世として王位につき 強大なテューダー
朝を実現した。
・・・ってな事でしたね。

ところで、
リチャード3世の遺骨が発見されたのが 2012年8月。 記録された埋葬場所と一致するレスター市の
駐車場の地下から発見されたと言う記事が出ました。

↓ この時の発掘作業の様子です。
https://youtu.be/wR1IjOVWI7Y


遺骨は頭蓋骨に複数の傷があり、又脊柱に強い脊柱側弯症が確認され、レスター大学によるDNA鑑定が
行われた結果2013年2月に遺骨がリチャード3世の物と断定されたとの事でした。
600年以上前の遺骨からDNA鑑定出来るって凄い事です!
その後DNAゲノム解析が行われた結果 リチャード3世は96%の確率で青い目を持ち、77%の確率で金髪
だったとの結果が出たと発表されました。
(source : wikipedia)

↓ リチャード3世の署名です(優雅な書体です)


このDNA判定の結果  スコットランドのダンディー大学が行った判明した結果を元にした複顔術に
より作られていた肖像も新たに修正されました。



そして、現存するリチャード3世の肖像画のうち正しい風貌を描写していたのは一枚のみだったとの事ですが、
この解析後 肖像画も修正されたようです。

 

その後調査が終了した遺骨は 2015年3月26日、レスター大聖堂に再埋葬されました。





再埋葬式に関しては、ベネディクトも出席していましたので、昨年3月28日下記拙ブログに載せてあります。
(他の画像も多いですけど・・・)

http://blog.goo.ne.jp/ocicat0306/d/20150328

又、リチャード3世に関しては、熱烈に名誉回復の為の活動をしているファン(或はオタク)が多く『Ricardian』
(リカーディアン)と言う団体があるそうです。
これは、リチャード3世擁護主義者の事で、幾つかの団体があるそうですが、最も有名なのが The Richard III
Society (リチャード3世協会)でイギリス国内各地、ヨーロッパ、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュー
ジーランドなどに支部があるらしいです。

一方、リチャード3世をテーマに描いた歴史ミステリーとも言える『時の娘』という作品もあります。


ジョセフィン・テイ著 (小泉喜美子訳) ハヤカワ・ミステリー文庫

この本は随分昔に一度読んだ記憶があったのですが、詳細を忘れていたので 久し振りに再読してみました。
タイトルにある『時の娘』(The Daughter of Time) は”Truth is the daughter of time” 或は
”Truth, the Daughter of Time” (真実は時の娘)と言うフレーズの一部であり、「真実は今日は隠されて
いるかもしれないが、時間の経過により明らかにされる」と言った意味だそうです。

内容は、怪我で入院中である スコットランドヤードのグラント警部がふと目にとめたリチャード3世の肖像画
から「この人物は殺人者には見えない」→彼は人間の容貌とその性格についての有効で信頼できる手掛かりと
して使われる ”人相学” を捜査にも有効な手段として取り入れていた為、この肖像画から受けた印象を元
に真実を解き明かそうと決心します。
周囲の友人、知人によって持ち寄られる現存する歴史書を詳細に検証しながら リチャード3世の実像を解き
進めて行きます。
所謂 ”chair detective” ならぬ ”bed detective” ですね。
グラント警部は、リチャード3世悪王説は 勝者であるチューダー朝によって記された虚構が”歴史”として
現在に流布している現実だと言う結論に達します。

ミステリー小説でありながら、歴史書としても詳細に描かれているフィクションですが、リチャード3世の実像
に触れた様な感じを持ちました。
歴史というのは、その時々の勝者、為政者に都合の良い様に解釈、改ざんされるのが当たり前なので、何が真実
か分かりません。
ただ、リチャード3世に関しては、ベネディクトが演じているからという偏った視点(直ぐに感情移入をしてしまい
ますダメ人間なので)もありますが、色々読んでみると魅力的な王だった様に思えます。

最後に、ベネディクトのリチャード様を、





(ほんの一瞬ですが、動くリチャード様です)

https://youtu.be/YP4WPv9A0q4


シャーロックのクルクルヘアーは大好きなんですけど、リチャード様のショートヘアーもキュートで好きですねぇ。
そう言えば、撮影に入った直後の記事に ”セクシーなリチャード3世” って書かれていましたっけ。
いゃ~、誠に、誠に(嬉)・・・・


シェークスピア戯曲のリチャード3世は極悪に描かれているので、観たいけど、観るのが怖い
という気も多少ありますが、でも、何としてでもこの作品は観たいのです。
はたして日本で放映されるかどうか・・・となると又DVDを待つ他ないかしら。









The Hollow Crown : Richard III - (1)

2016-02-29 | The Hollow Crown
― ”The Wars of the Roses”『薔薇戦争』 : Richard III (1) ―



BBC2での ドラマのUK放映は今年4月と言う情報が出ているので、そろそろ予習を始め
ようと思います。 (と言っても 日本では何時観られるのか・・・・)

先ず、Richard III (リチャード3世)についての簡単なおさらいですが、

リチャード3世(1452年10月2日 ~ 1485年8月22日)
ヨーク公リチャード・プランタジネットとセシリー・ネヴィルの8男で即位前はグロスター公
に叙されていた。 
1945年8月ヘンリー・テューダー(後のヘンリー7世)とのボズワースの戦いで味方の裏切り
に合い壮絶な戦死をしたと言われている。
シェークスビアの戯曲やサー・トーマス・モアの「リチャード3世伝」により 兄エドワード4世の
遺児であり、リチャードにとっては幼い甥2人をロンドン塔に幽閉、殺害後王位を奪った等稀代
の悪王として後世に言い伝えられている。

又シェークスビアは リチャード3世は背骨が大きく曲がってこぶがあり 足を引きずる特異
な容姿の人物として描いているが、これは遺骨が発見され調査された事により異なる事実が
証明されている(遺骨発見に関しては追ってご紹介するつもりです)。

一方王直属の機関としての紋章院を創設した事でも知られ、悪名を覆す説も多く2002年BBC
が発表した「100名の最も偉大な英国人」では82位に選出された。

というところが入門編ですが、追加の情報は追って続けようと思います。

先ず、BBCドラマの ”The Wars of the Roses” 『薔薇戦争』-これはシェークスピアの
戯曲を元にしているので、多分これまで通りの”悪王”として描かれているのでしょうね。
そして、映像を見る限り ベネディクト/リチャードも足を引きずって歩いている様です。
(ほんの一部しか観られないのではっきりとは分かりませんが・・・)

ドラマの撮影は一昨年夏頃から開始されたと記憶していますが、その時の画像を残して置
きましょう。

最初の公開野外撮影時は抽選で一般のファンも受け入れていたのですが、撮影開始直後に
ネットにアップされた画像がこれ、



時系列で云うと、これが若い頃のグロースター公リチャードでしょうか。



King Richard III 即位後の画像
 


話が前後しますが、リチャード3世の旗印は白い猪、銘は ”Loyaultre Me Lie” (ロワ
イイヨテ・ムリ)-意味は古いラテン語で(忠誠が我を縛る)だそうです。
ベネディクト/リチャードのネックレス(ペンダント?)も”猪”が使われています。






ボズワースの戦い。 ここで壮絶な戦死を遂げます(涙)

この時に有名なセリフ、”A horse, a horse, my kingdom for a horse !”
(馬だ、馬だ 馬と引き換えに大国をやるぞ!)
が出てきますね。


~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

ところで、Huluで ”The Hollow Crown”を観始めているのですが、Huluでの邦題 (嘆きの王冠)
は(空しい王冠)の方が良いんじゃないかしら?(全く個人的な感想ですが・・・)・

兎に角シェークスピア英語は難しく、大袈裟で難解な言い回し、古英語等で取っつきにくい
かもしれませんね。
”Thy ”(= You), ”Thou”(=your), “Thee” (you) は聞いて 大昔に講義で習った事を
思い出しました。 古英語で ”なんじ” とか ”そなた” って感じでしょうかね。
今回はシェークスピアプロジェクトの為の制作なので 舞台の演出をそのまま野外、セット
撮影で構成している様に感じます。

先にも書きましたが、兎に角配役が豪華です。
そんな中 事前には全く気付いていなかったのですが、トム・ヒューズがヨーク公の息子
でオーマール公の役で出演していました。



・・・・to be continued です



ドラマ 『The Hollow Crown』 (1) : はじめに 

2016-01-13 | The Hollow Crown
― The Hollow Crown 「嘆きの王冠」 : (1) はじめに ―



The Hollow Crown はBBC のShakespeare Unlokedと題されたシェイクスピアプロジェクトで 2012年のロンドン
オリンピックを記念し 文化的オリンピックの一環として企画された作品です。
”Hollow"とは中身が無い、空しい、空虚なといった意味がありますが、Hulu版は「嘆きの」と題しています。
そうなんです、Huluで12月14日から配信されているんですよ。
これまでDVD購入するかどうか思案していた所、何というナイスタイミング!
何れベネディクト出演の ”The War of The Roses”も本国放映になる予定なので、その前に一応予習をしておきましょう。

The Hollow Crown の構成は、

Richard II
Henry IV (part 1 & part 2)
Henry V

“The War of the Roses”
Henry VI (part 1)
Henry VI (part 2 & part 3)
Richard III
となっています。


主なキャストは、
Richard II :
Bolin gbroke・・・ Rory Kinnear
John of Gaunt・・・ Patrick Stewart
King Richard・・・ Ben Whishaw
Duke of York・・・ David Suchet
Duches of York・・・indsay Duncan
Thomas Mowbray・・・ James Purefoy


↑ ”Richard II”パートのキャストです。 ポアロのデヴィッド・スーシェの姿もありますね
(画質が荒くてスミマセン!)

Henry IV以降、
Henry IV・・・ Jeremy Irons
Falstaf・・・ Simon Russell Beale
Prince Hal(Henry V)・・・ Tom Hiddleston
Hotspur・・・ Joe Armstrong
Kate Percy・・・ Michelle Dockery

The War of The Roses「薔薇戦争」版では、
Cecily, Duchess of York・・・ Dame Judi Dench
Richard III・・・ Benedict Cumberbatch
Queen Elizabeth・・・ Keeley Hawes
Duke of Backingham・・・ Ben Daniels
Queen Margaret・・・ Sophie Okonedo
Ann・・・ Phoebe Fox
King Luis・・・ Andrew Scott
その他


↑ ”The War of The Roses”のキャスト発表の時の画像です。



↑ もう一年半程前になるでしょうか。 リチャード3世最初の公式画像でした。



(source : #HOLLOWCROWNFANS)


英国の歴史は”何とか何世”、”何とか何世”が複雑で入り組んでいて難しいですねぇ。
歴史で勉強した事なんぞ遥か忘却の彼方だし、このドラマを観るにあたり少しでも勉強し直すのも良い機会に
なるかと思います。

The Hollow Crownもこれからじっくり観るつもりですので 後日感想等書いてみたいと思っています。

又今後はリチャード3世に関してボツボツ始めなければ・・・。
(只今予習再開中)