The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

Benedict at SDCC 2016 追加 『 Doctor Strange』

2016-07-30 | Doctor Strange
― MARVEL : Doctor Strange ―



珍しく頻繁な更新となっていますが、素材が多かった事と 画像ベタ貼りの手抜き記事ですから・・・・

少し時間が経ってしまいましたが MARVEL Doctor Strangeのブースでの画像が沢山出ていま
すので チョット追加しておきます。



キャスト勢ぞろい
監督 : スコット・デリックソン
ベネディクト・カンバーバッチ
キウェテル・イジョフォー
レイチェル・マクアダムス
マッツ・ミケルセン
ベネディクト・ウォン(ん?ベネディクトその2 ?)


↑ 何故か今や何かと話題騒然の(?)トム・ヒドルストン乱入
トムヒの頭の後ろの指サインはロキの角なんだとか?・・・・



久々に(おい!)キュートなお顔を拝し嬉しゅうございます ^^♪
心なしか シャーロックのパネルの時よりリラックスしていて楽しそうなんですけど・・・・

 
↑ Tシャツの後ろはドクター・ストレンジ柄


『ドクター・ストレンジ』日本公開が2017年1月27日に決定したとか・・・(又変更になりませ
ん様に!)

↓ 公式ポスターとパネル




前回Official Trailer (2)をご紹介しましたが、日本語字幕版もできています。

”君の瞳に乾杯!” ← 又ですかぁ、好きですね このセリフ

こちらです

https://youtu.be/5Mm3julSKIU


SHERLOCK S4がこれまでの様に来年お正月放送(hopefully !) とストレンジさんも1月と決まれば 
来年1月は楽しい事が続きます。
今迄通りであれば SHERLOCK のDVDも1月末位には手に入るだろうと(これも hopefully)ジッと
大人しく楽しみに待ちましょう。(まぁ、かなり不安もあるけど・・・・)











『Dr. Who 』 S5E1 : ”The Eleventh Hour” あらすじと雑記 (2)

2016-07-28 |  ∟Doctor Who
― 『ドクター・フー』:(ニュー・ジェネレーション)S5E1 ”The Eleventh Hour" 「11番目の時間」 ―




・・・続きです



公園にいたローリーを見つけ 彼が撮った写真からマルチフォームを確認するドクター
ですが、彼を見たローリーは 「ドクターだ! 作り話かと思った!」と驚きます。

 

看守の目(アトラキシ)が地球外の生物を探している事に気付き ソニックドラーバーで
周囲の物を破壊し 自分を囮にして見つけさせようとするドクターです。
その時ソニックドライバーは破壊され、アトラキシも一時撤退。
プリズナー・ゼロは下水道に逃げ込み病院で昏睡状態にある本体に戻りました。

12年間も部屋に潜んでいたプリズナー・ゼロですが、ドクターと同時に現れたのは
アトラキシがドクターを追って地球に来たから・・・と云う事です。



ドクターはエミリーの友達「イケメンのジェフ」のPCを借りハッキング。
携帯でウィルスを作り拡散させる作戦を取ります。
このウィルスを拡散させることにより世界中の時計もカレンダーもリセットされ全て
ゼロになる。

 

一方エイミーとローリーはドクターの指示で昏睡病棟から患者を退避させるべく病院
に急ぎますが、そこでプリズナー・ゼロに乗っ取られた親子3人に襲われます。
ドクターは消防車を乗っ取り病院に急ぎ向かっています。

 

寸での事ではしごを使い病室に入ったドクターと対峙するプリズナー・ゼロが「時空
に割れ目が出来 パンドリカが開き、大いなる静寂が訪れる」と云った時 時計が
ゼロになりました。
(この ”パンドリカ”は後のエピソードで明らかにされます)
ジェフが世界中に拡散した言葉は”ゼロ”でした。

この言葉に気付いたアトラキシがウィルスの出何処に直ぐ突き止めプリズナー・ゼロ
を見つける筈だ。
と云っている時にプリズナー・ゼロはエイミーに乗り移りリンクしコピーを作ってしまう。





それは、ドクターと幼いアメリアでした。
「何故・・・?」と訊ねるドクターに幼いアメリアは「エイミーは心の中では未だ子供なの。
ドクターが助けに来るのを待ち続けていたのに裏切られた」と語ります。
エイミーの正気を取り戻そうとするドクター。
やがてコピーの2人は消え、プリズナー・ゼロの正体が現れました。
同時に、アトラキシの「プリズナー・ゼロ発見!」の声と共に捕獲されます。

 

これで地球は安全だと喜ぶ2人に屋上で交渉すると言いながら途中スタッフの洋服を頂いて
しまいます。
「地球を救うなら着替えなくちゃ」と言いながら 裸になって着替えるドクターをボーっと
見つめるエイミー(おい!)
 

屋上でアトラキシと交渉するドクターは、地球に居る人間たちはアトラキシの法をおかしたか?
地球は守られているか?と問いかけこれまで歴代のドクター全員の映像が出てきます。
(地球はずっとドクターに守られていたんだよ ってね)

 

「やあ、僕がドクターだ!」というドクターはここでお決まりのスタイルが出来上がって居ます。
(サスペンダー、蝶ネクタイ)


今回は見逃そう、と去っていくアトラキシを見送るドクターの手には新しいターディスの鍵が。
急ぎエイミーの家にある新生なったターディスの元に戻ったドクターは追って来たエイミーと
ローリーを残し消えてしまいました。



又も置きざれにされたエイミーの茫然とした顔と幼いアメリア。

 

やがてある晩目覚めたエイミーが窓から見たものは戻って来たターディスでした。
新しくなったターディスで月まで試乗して来たというドクターは「さっきはゴメン!」と
あやまりますが、実は「さっき」は2年前の事だったのです。

 



ここで「ボータイ(蝶ネクタイ)、クールだろ?」←11代目ドクターの得意フレーズ出ました!
「君の好きな所に行こう。魚(フィシュフィンガー)とカスタードから14年待ってたんだよね」と
エイミーに謝るドクター。
ターディスの内部に入ったエイミーは目を見張ります。

 

ネグリジェのままだったエイミーは、「服がないワ」に「衣裳部屋に沢山ある。プールも・・・・」
と誘うドクター。
(やっぱり何でもあるんです ターディスの中には)。

「未来も過去も場所も選び次第だ」と云うドクターに躊躇するエイミー。
「何故私を誘うの?」に「1人で旅をしていたが独り言が嫌になったんだ」
「明日には帰れる ?」と云うエイミーに「勿論。何があるんだ?」 ← エイミーの部屋には
ウェディングドレスが・・・・
結婚式の前夜だったのですが、エイミーはドクターと旅をする事になりました。
(どうするローリー?)





以上11代目ドクター 最初のエピソード概略でした。



~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~


始めにも書きましたが、11代目マット・スミスドクターは事前に心配された若さを逆手に
取り、全面に打ち出した躍動感、スピード感溢れるドクターになりました。
無邪気で子供っぽさも残っている雰囲気にもやはり心の奥底に秘めた葛藤、抱え込んだ秘密
の大きさ、後悔等々複雑な表情も垣間見せます。

見慣れると(?)本当にキュートなのですが、今更ですが、改めてマット・スミスの声と
しゃべり方が可愛い!と気付きました。

持ちネタの
ジェロニモ~!
ボー・タイがクール!

も早速出てきました。

この後長い期間エイミー(ローリーも)との旅が続き 驚きの展開が繰り広げられます。

何度見ても楽しめますね(嬉)

11代目ドクターとしては S5~S7 全39エピソード + Specialが含まれます。 


ところで、

このエピソードのタイトル ”The Eleventh Hour” 「11番目の時間」について、

先ず、”The Eleventh Hour” の意味ですが、これは聖書「マタイ伝」の中で、ブドウ園の
主人がブドウ園で働く労働者を探していた所 散々探し回っても見つからず日が暮れる時間に
なってやっと見つかったという事から発しているそうです。 当時は日の出を0時、日の入り
を12時としていたとの事で、「11番目の時間」というのは日が暮れる直前 =At the Last
Moment = 「最後の最後に」、「土壇場で」と云った意味合いで使われる様です。

と言った訳で、地球破滅迄20分と追い込まれたドクターがぎりぎり最後で地球を守り切った。
そして、勿論 ”The Eleventh Doctor” 「11代目のドクター」の ”Eleventh” と両方に
掛けているんですね。
いゃ~、流石ですね。 何時もながらタイトル1つも考え抜かれている事に気付きます。
流石モファット御大!

で、モファット氏とダーレクのツーショットです。








お付き合い頂き有難うございました。




← 『Dr. Who 』 S5E1 : ”The Eleventh Hour" あらすじと雑記 (1)




Benedict at SDCC 2016 (”Sherlock S4” と ”Dr. Strange” を引っ提げて)

2016-07-25 | Benedict Cumberbatch関連
― San Diego Comic Con 2016情報 (7月24日) ―



随分久し振りのベネディクト情報です。
今年のコミコンには参加しないだろうと気を抜いていた所 突然の情報でビックリで
した。
しかも ”Sherlock S4” の First official trailerも同時に公開って 久々にワクワク
してしまいました。

”シャーロック” で本人も出席は初めての事だし、同時に ”Dr.  Strange” もですよ。凄いです。




マーティンが居ない・・・(寂)


先ず、「コミコンで会おうね!」の映像です。


https://youtu.be/qWvePiGbjzQ

後ろの壁紙は221Bですね。 まだシャーロックの撮影中だったから又無精ひげ?(涙)

「シャーロック」のパネルでの様子(取りあえず一枚だけ)



「シャーロック S4」でのキーワードと云われる ”The 3 Words ”

  Thatcher
  Smith
  Sherrinfor
d


まず、”スミス” はトビー・ジョーンズ扮するカルバートン・スミスの事だろうと思われます。
”シェリンフォード” はホームズ家のもう一人の兄弟と云われていて S3以降何度も議論されていた
「3人目」なのですが、S4で言及或は登場するのでしょうか?
そして、”サッチャー” はイマイチ不明。 S3に出ていたスモールウッド議員が又登場している様なので、
もしや彼女が女性首相になる???


そして、”Sherlock S4” のFirst official trailer です。


https://youtu.be/qlcWFoNqZHc

何だか、ダークでスバイアクション風? 想像すると恐ろしいんですけど・・・・
益々当初の冒険活劇からは遠のいている感があります。 もうやだ、どうなる???



そして、Doctor Strange Official Trailer (2) です。

↓  
https://youtu.be/HSzx-zryEgM


「ドクター・ストレンジ」は11月4日公開ですが、日本での公開は一時来年の一月に延期されたのですが、
その後どうなっているんでしょう?




取り急ぎの第一報です。
もし追加情報が山ほど出る様でしたら 又載せる事に致しましょう。











『Dr. Who 』 S5E1 : ”The Eleventh Hour" あらすじと雑記 (1)

2016-07-24 |  ∟Doctor Who
― 『ドクター・フー』:(ニュー・ジェネレーション)S5E1 ”The Eleventh Hour" 「11番目の時間」 ―


2010年放送 BBC制作
脚本 : Steven Moffat
出演 : Matt Smith = The Doctor
      Karen Gillan = Amy Pond
      Authur Darvill = Rory Williams
      Caitlin Blackwood = Amelia

「11番目の時間」を始める前に、今更ですが 再度 ”TARDIS”に触れてみます。



”TARDIS” はドクターが使うポリスボックス型時空間移動装置なのですが、大分経って
から名前の由来を知りました(遅い!)
”TARDIS” は ”Time And Relative Dimension In Space” の頭文字を使った略であり「宇
宙間の時間と相対的な次元を移動する装置」すなわち次元超越時空移動装置(タイムマシン)
って事なんですね。 単に意味なく 「ターディス」じゃなかったんだ・・・

外見はポリスボックスですが、内部は超ハイテクなタイムマシーン装置で 外観からは想像
出来ない程の広さを持っています。
当然奥には寝室、居住スーペース等もある訳で 際限なく広そうです。

そして、ドクターが再生されると ターディスの内部も同時に再生されるんですね。
 
↑ 左が10代目ドクターのターディス内部、右が11代目ドクターの時

又 「ソニック・ドライバー」と言われている ”Sonic Screwdriver” も一新されます。

↑ 左が10代目仕様、右が11代目仕様


さて、「ニュー・ジェネレーション」としての第一話 ”The Eleventh Hour” 「11番目の時間」
の内容概略ですが、



10代目ドクターから11代目スミス・ドクターが再生すると 同時にターディスも再生されそ
の際制御不能となってしまいました。 (この時ドクター907歳??)
ターディスが落下したのはイングランドのある家の庭でした。
その家にはスコットランドから越してきて 叔母と共に住んでいたアメリア・ポンドが1人で
お留守番をしています。 (七歳の子供を夜一人でお留守番させるって、どうなの?)
アメリアは壁のヒビから声が聞こえるので ヒビを塞ぐ人を送って下さいとサンタさんに
お祈りをしていました。 「お巡りさんでも・・・・」と。
そんな時に庭で大音響が聞こえので外を見ると ポリスボックスが!
早速願いが聞き入れられたとエイミーは 「有難う!」。

 
慌てて外に出たアメリアが見たものは びしょ濡れ、ボロボロの洋服を着た怪しい男がポ
リスボックスから出て来る姿でした。
「僕はドクターだ」と名乗りました。




再生したばかりのドクターは 歩くこともおぼつかず お腹もすいていて アメリアに次から次
に食べ物を要求するのです。 第一声は「りんごをくれ」。
再生した直後は味覚も定まらないと云い 何を出しても口に合わないと吐き出すドクターの為
に小さいアメリアがいそいそと食べ物を用意する姿は健気ですよ。



アメリアから壁の裂け目の事を聞いたドクターがソニック・ドライバーで調べてみると それ
は世界の裂け目だった。
ドクターは、「出会うはずの無い2つの時空が繋がっているのだ」と言います。
裂け目から聞こえる声は「プリズナー・ゼロが脱走した」と言っています。
(Prisonerは”囚人”ですね) 巨大な目が現れるが、プリズナー・ゼロを探している宇宙の看守
でした。

 

ドクターは裂け目を塞ぐ事にしたが、その時ターディスが燃えだしそうになり このままでは
壊れてしまうので一旦未来に行かなければダメだ。 5分で戻るから待って居てくれとアメリア
に告げタ―ディスで移動。

 

この時、11代目 初 ”Geronimoーーー!”(ジェロニモ← それ行けって感じです)
アメリアは直ぐに荷造りをして庭でドクターが戻るのを待ちます。




再びターディスが現れてドクターが戻ると アメリアはいません。
アメリアを探しまわるドクターは何者かに殴られ意識を失ってしまいました。
意識を取り戻したドクターですが、そこには警官の服装をしたエイミーが。

 
 
5分で戻るつもりだったのが実際は12年経過しており、アメリアはエイミーと名乗り(何故か
不明)警官のコスプレ(?)でキスを届ける仕事をしていたのです(どんな仕事かい)。
不法侵入だと手錠でドクターを拘束したエイミーにドクターが確かめたのは、この家の部屋の
数。
6部屋有った筈のアメリアの家には5部屋しか見つからず 知覚フィルターで見えなくなってい
た部屋にはプリズナー・ゼロが潜んでるのだと言います。
ドクターが止める声も聞かず今迄見えなかった部屋にエイミーが入って行くと 紛失したドク
ターのソニック・ドライバーがありますが、その背後にはプリズナー・ゼロが。(巨大な蛇の
様な不気味な姿)。



その部屋から犬を連れた男が現れるが、生きた原型から意識をリンクした偽物で 原型は病院
で昏睡状態にありました。

 

エイリアン看守の声は、プリズナー・ゼロに対しお前は包囲されているので現在地を退去しろ。
さもなくばそこを焼き払うと言います。
それを聞いた2人は大慌てで家から逃げ出しました。
ターディスに乗り込もうとするも、未だ改造中で中に入れない。
仕方なく町へ走り逃げ出しながらドクターはエイミーがあのアメリアだと確認します。
エイミーは12年も待たせて大遅刻だと怒っています。 小さいアメリアはドクターを待ち続け
漫画でドクターを書き、精神科にも通った様子。
(きっと誰にも信じて貰えずドクターを待ち続けたらしいエイミーはドクターに裏切られたと
感じていたんだろう)
何故名前を変えたんだ? アメリアは素晴らしい名前だったのに・・・と訊ねるドクターに、
エイミーはゴニョゴニョ。

その頃、看護師をしているエイミーのボーイフレンド ローリーが働く病院では昏睡状態の
患者全員が話し始めるという不思議な現象が起きていました。
皆 ”ドクター”、”ドクター”と呼んでいる。 ローリーはドクター(医者)を呼びに行くが 
医者はこんな状態の患者が口を聞けるはずはない、君は疲れているんだから休暇を取なさいと
聞き入れないのです。

街中にはあらゆる場所でエイリアン(看守)の声が溢れています。
世界中で色々な場所で色々な言語であの部屋から逃げ出したプリズナー・ゼロを探す言葉が
流れています。

宇宙船が襲来してこの星を焼き払おうとしている。世界の終わりまで20分しかない とドク
ターが云います。
頭上はフォースフィールドで覆われ 大気を密閉し爆破の準備が行われていました。

 

未だ再生が完了していないドクターは 十分な力を出せない為、20分だけ手伝ってくれと
エイミーに頼みます。
子供のアメリアが大切にしていたリンゴを見せ 自分を信じてくれ・・・と。







・・・・・to be continued です



→ 『Dr. Who 』 S5E1 : ”The Eleventh Hour” あらすじと雑記 (2)




『Dr. Who』 : S5   ”ニュー・ジェネレーション” 始めに

2016-07-19 |  ∟Doctor Who



これまでも何度か書いていた「ドクター・フー」ですが、ふと気づいたら「New Generation」
のエピソードにつては書き漏らしていた様です。
(因みに、”ニュー・ジェネレーション”という表記は日本だけの様で、オリジナルは ”newly
regenerated Eleventh Doctor” 「新たに再生した11代目ドクター」という表現になっています)


順不同で12代目カパルディ―ドクターの最初のエピソードについては以前粗筋を書いたのですが、
何で11代目ドクターを抜かしていたのか分かりませんです(大汗)
で、大分間が開いていた「ニュー・ジェネレーション」としてのS2がやっとAXNミステリーで放送開始
と言われて(それにしてもS1の後随分時間が経ってましたねぇ)、それを機会に改めて11代目マット・
スミスドクターの最初のエピソードについて大雑把に書いておきましょう。
私メは待ちきれずにhuluでコンプリートしたのですが、既に大分時間が経ってしまったのでおさらい
しながら・・・・

その前に11代目ドクターとは・・・についてざっと書き出しました。
以前何度も書きました様に、デヴィッド・テナントが最高のドクターと言われ2005年S2から2009年迄
S4迄4年余り10代目ドクターを演じていたのですが、S4で降板、11代目ドクターとしてマット・スミス
が選ばれた訳ですが この時も次は誰になるのか随分騒がれていました。

候補者(というか、ファンの希望する候補)の中にはベネディクトやローレンスも入っていたんですね。
で、結局マット・スミスに決まった時は 若過ぎるとかテナント・ドクターの人気と比べて・・・とか
大分危惧されたようですが、確かに最初観た時はギョッとしましたね、正直。
それまでマット・スミスの事を知らなかったし、それこそ”エイリアン顔”で、なんだかなぁ?と一縷の
不安もありました。
マット・スミスを起用したモファット氏の眼力って凄いと思います。


↑ これがドクターに決まった時の画像。なんかイメージ違ってる。


↑ で、こちらがドクターになった姿。 違うじゃん。

「つぐない」のベネディクトを見てシャーロックに決めたって、信じられなかったですものねぇ。
あの時のベネディクトから どうひっくり返ったってシャーロックのイメージは重ならないし、想像も
出来ないですもの。 やはり観る目が違うというか 特別な嗅覚を持っているんですね。あの方達は。

全く話が逸れますが、久々に思い出したので・・・
 
↑ 左が「つぐない」のベネディクト。 誰がこの姿からシャーロックをイメージ出来ます?
モファットさん有難う!(支離滅裂)


で・・・・
見始めると面白いんですね。

心配された”若さ”も、スピード感や子供っぽさ、キュートさが十分補い、より新鮮な感じを受けます。
「あご男」←私が言ったのではないですよ作中のセリフにあるんです(言い訳)、エイリアン顔も見慣れ
て来ると妙に可愛いし(暴言)、テナント・ドクターのクールでセクシーな雰囲気とは全く異なり、ハチャ
メチャでありながらお茶目で兎に角キュート(ひつこい)癖になりますです。
以前書いたかもしれませんが、テナント・ドクターの世界は太陽、スミス・ドクターの世界は月と言われて
対比される事があるようです。
ドクターが持つ光と影を際立たせたのが11代目スミス・ドクターだと言われています。

新しいコンパニオンのエイミーも可愛いし、エイミーのボーイフレンドのローリーと共にエイミーの生涯
に渡り付き合い続けますね。
前のドクターの時も 時々コンパニオンのボーイフレンドが同行する事があったのですがスミス・ドクター
の場合はローリーが殆どの場合一緒に行動します。
ドクターが若い為に力不足を補う意味もあるのかもしれないけど、前ドクターの時の様にコンパニオンとの
そこはかとない微妙な関係、ロマンスを感じさせる雰囲気も良かったんだけど・・・・



そして これまでのシリーズにも時々現れていたリヴァー・ソングも再度登場となりますが、このリヴァー・
ソングとは何者なのか、ドクターの敵なのか味方なのか、その正体とは・・・
次第に明らかにされ かなり驚きの展開となります。


これも以前書きましたが、ドクターが死に瀕すると「再生」して外見が変わるのですが記憶だけは残る
ものの、以前のアイデンティティーは無くなってしまう訳で、死ぬ訳ではないと分かって居ながらも再生
シーンは見ているのが辛いです。
特に、テナント・ドクターの再生シーンでのセリフ ”I don't want to go” 「行きたくないよ」と云うシーン
は思わず涙・・・でした。

 
 
 
 
そんな経緯で11代目スミス・ドクターの誕生となるのです。


次の回に最初のエピソード ”The Eleventh Hour” 「11番目の時間」の内容について
書いてみようと思います。









”But, Darlings, The Show Must Go On” 

2016-07-14 |  ∟グラナダ版SH
― ジェレミー・ブレットとシャーロック・ホームズ ―




以前から折に触れて何度か書いていたのですが、グラナダ版に触れる機会も増えて
来るにつれ ジェレミーの事が蘇る事が増えてきます。

長年多くの場所に膨大な記事が出ていますが、この際大雑把ではありますが再度
ジェレミーに触れてみようと思います。


数多くの舞台、映画出演をしましたが 1984年からグラナダTVにより制作された
「シャーロック・ホームズ」シリーズによりホームズ役としての不動の位置を保ち
続けました。
没後15年以上経った今も世界中でグラナダ版は繰り返し放映され 未だに熱烈な
ジェレミーファンが非常に多いんです。
BBC版「SHERLOCK」が熱狂的に支持されて以来、又新たな視点で観直され、新たに
のめり込んだファンも多いと聞きます。
個人的にも随分前からTV放映を観続けていたのですが、最近も何度目になるか
分かりませんが回顧で再び観直し楽しんでいる状態です。

ジェレミーに関して詳細はウィキぺディアで確認できますので、以下概略だけ書き
だしました。

本名は: Peter Jeremy William Huggins
1933年11月3日生まれ
1995年9月12日死去(享年61歳)心不全により


映画に関しては、「戦争と平和」で映画デビュー、「マイ・フェア・レディー」が
忘れられません。 前にも書きましたね。 でも美しかったんですよ~!
(そう言えば 両作品ともにオードリー・ヘップバーンと共演だったんだ・・・
オードリーも大好きでした)。
尤も、グラナダ版を見始めて大分たってから、あ、あの時の,あの人だったんだ~と
気付いたのではありますが(汗)
で、又画像再登場しました。 だってホントに美しいんですもん。(ひつこい!)



その後、"007” のボンド役のオーディションを受けたが、ジョージ・レイゼンビー
に決まって、ボンド役は逸しました・・・ 私見ですが、ジェレミーはボンドとは
チョット違うと思うんです。 繊細過ぎると云うか、品が有り過ぎると云うか(いや、
他の人が粗野だとか言っているんじゃありませんですよ、グダグダ言い訳)
やらなくて良かったとは思うものの、チョット見てみたかったかなぁ~。

グラナダ版「シャーロック・ホームズ」は1984年記念すべき第一作”A Scandal of Bohemia”
 「ボヘミアの醜聞」を皮切りに1994年 “Cardboard Box” 「ボール箱」迄41エピソード
制作されました。

エピソードリストは下記拙ブログに書き置きましたので宜しければご参照くださいませ。

http://blog.goo.ne.jp/ocicat0306/m/201510

ジェレミー・ブレットが演じるホームズは正典のホームズ像に最も近いイメージである
はまり役で史上最高、ホームズそのものという評価を得ています。
1982年にグラナダTVからホームズ役の打診を受けた際 これまでにない最高のホームズを
演じる事を決意し、ホームズのみならず作者であるアーサー・コナン・ドイルについての
研究にも心血を注ぎ、ホームズの仕草や習慣について研究したそうです。
サー・アーサー・コナン・ドイルの二女であるデイム・ジーン・コナン・ドイルとも親交
があった様で、ジェレミーの大切にしていたという彼女からの手紙には 「貴方は私の
子供時代に想像したシャーロック・ホームズそのものだわ」と書かれているとの事です。

↓ デイム・ジーン・コナン・ドイルとのツーショットです。



だが、「ホームズを長期にわたって演じると その役柄に魂を奪われてしまい自我を喪失
してしまう」と恐れる役者も居る」といわれる様に ジェレミーのホームズに掛ける情熱
は執念とも感じられる様になっていきます。
そして、愛妻を(2番目の)を亡くし、自らも病(双極性障害と心臓障害)の薬の副作用、
その上の躁鬱病と闘病しながらの限界状態の中で最後のシリーズの撮影は続けられたのですが、
体調を気遣う周囲に対しては ”But, Darlings, The show must go on !”
”The Show Must Go On” はブロードウェイ等のショービジネスで使われる事があります。
(直訳では「ショーは続けなければならない」ですが、この場合「でもね、諸君、ここで止める訳
にはいかないんだよ」
って事でしょうね。 )と言って 最後まで魂を込めた気迫ある演技を続
けたジェレミーのこの言葉には胸を打たれ(涙)、敬意を表さずにはいられません。(合掌)

 
↑ 左が第一作「ボヘミアの醜聞」、右が最終エピソード「ボール箱」のショットですが、流石に
病の色が垣間見えて胸が痛みます。 このエピソードの一年後に亡くなります。

舞台俳優でもあったジェレミーは 舞台での演技同様に「手の演技」が大切であると述べて
いた様ですが、確かにホームズの手の表情は豊かです。
その中で、有名な「尖塔のポーズ」”Pose of the steel” はジェレミーが映像的に確たる
ものにした姿の1つで、その後のベネディクト、ロバート・ダウニー・Jr.にも踏襲されています。




↑ このコラージュ画像は大分前にも載せましたが、好きなもんで・・・・

又、ホームズの表情も独特で、時に「猛禽類の様に」と評されていますが、ベネディクトが
ジェレミー/ホームズの表情の顔真似をしている面白い画像がありました。



ジェレミー/ホームズの表情が鷹からフクロウに代わり、又鷹に戻る・・・・と云う顔真似です。

元記事とGifはこちらです。

http://enigmaticpenguinofdeath.tumblr.com/post/73209208647/benedict-in-the-recent-bbc-timeshift-documentary

ベネディクトも子供の頃からジェレミーのホームズを見ていたというし、多分シャーロックを
演じる際も参考にしたのでは無いかと推察されるし、身体の中に染み込んでいるんですね。
それにしても、顔真似得意な人です(笑)

ジェレミーの体調、ホームズに対する意気込み、最後までホームズで有り続けた役者人生の集大成
として 改めて「グラナダ版」を観直すと違った想いを抱くことになるかも知れません。




~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~


所で、先日「SHERLOCK 」 S4E1にアンドリュー・ボーンがジェイク・サンフォード役で参加する
という記事がありました。 (アンドリュー・ボーンさん、知らないんですけど・・・)



「ジェイク・サンフォード」と云えば、”The Six Napoleons” 「6つのナポレオン」の登場人物
ですが、「6つのナポレオン」のモチーフが使われるのか、はたまた名前だけの引用なのか・・・・
兎に角、又もや妄想が膨らみました。











BBCドラマ「夜の来訪者」視聴感想少し

2016-07-09 | 海外ドラマ
― BBCドラマ “An Inspector Calls” 『夜の来訪者』 が期待以上でした! ―



先日書いた「今後放映予定の英国ドラマ」の中でも書きましたが、是非観たいと思っていた
『夜の来訪者』を視聴しました。
ミステリー専門チャンネルAXNミステリーにて放映されたBBCによる2015年制作のドラマです。

「夜の来訪者」は以前書きました様に イギリスのジャーナリストであり、劇作家であった
J.B.プリーストリーの傑作をBBCが映像化したTVドラマです。
過去にも何度か舞台上演、映像化された事もある様ですが、浅学な為今回初めて内容を
知りました。

原題は ”An Inspector Calls”
監督 : エイスリング・ウォルシュ
出演 : デヴィッド・シュ―リス、 ソフィ―・ランドル、 ミランダ・リチャードソン、
ケン・スコット、フィン・コール他


ストーリー詳細はネタバレになりますのでなるべく触れない様にします。

先ず感じた事は、重厚なミステリー、サスペンスであると同時に 人間の奥底に潜む心情を
細かに表した人間ドラマでもあったと感じます。

見始めた途端引き込まれ 息を飲むようにして見入りました。

物語は、1912年の英国上流階級の屋敷が舞台になります。
情景は ”Downnton Abbey”の雰囲気とそっくりです。 丁度時代設定が同時期なんですね。

ある上流階級の屋敷で 娘の婚約披露夕食会を祝う4人の家族と婚約者の元に 突然グールと
名乗る’警部’が訪れます。
ある若い女性が漂白剤を飲み自殺したと告げ その関係者への取り調べに来たと云うのですが、
家族たちは何故その事件が自分たちに関係あるのか心当たりが無いと彼の云う事を信じようと
しません。
’警部’は亡くなった女性が事細かに記した日記があり 書かれている内容によればそこにいる
家族全員が彼女と何かしらの関わりが有ったというのです。



殆どの部分を談話室で繰り広げられる事情聴取で占められるのですが、かなりの緊張感を
もたらし重厚な舞台劇を観ている様な印象です。

家族1人1人に’警部’が聴取を進めるなか、それぞれが彼女と係った過去の映像を絡み合わ
せながら話が薦められるのですが、次第に事実が明らかになって来ます。
物静かではありながら 有無をも言わせず追い詰めて行く’警部’は一体何の為にここに来た
のか、誰もその名前も聞いた事が無いと云う’警部’の正体は・・・・観るうちに次第に疑問
も大きくなってきます。
上流階級の人間の傲慢、放漫、貧しい労働者階級の事など毛ほども気にしていない故に家族
一人一人の何気ない行為や行動が1人の女性を追い込んで行ってしまった事を理解し始め
全員が動揺する。
人間の驕り、虚栄、疑心暗鬼、エゴ等が追い詰める ’警部’との駆け引きで露わになって来ます。

何のよすがも無い若く貧しい女性が 家族それぞれから受けた痛手にもめげず懸命に生きて
行こうとするも お金も、食べる物も、住む場所も無くなり次第に心を失い 落ちて行き、
生きる張り合いも亡くし 最後は死を選んでしまう経緯は哀れです。
階級制度に対する痛烈な批判、一種の社会批判も覗えます。

そして、全員の告発を終えた’警部’は静かに館を去るのですが、その後のどんでん返し。
そして又それに続く二重のどんでん返し。

最後の大どんでん返しに関する解釈は 色々あると思うし、各人に委ねられているような気も
するのですが、一点、じぇれまいあさんから ’警部’の名前 ”Goole” (グール)には同じ発音の
 ”Ghoul” と云う言葉があるという事を教えて頂きました。
この”Ghoul”は「食屍鬼、悪霊、又残忍な事をして喜ぶ人」等の意味があります。
作者が意図した事かどうか分かりませんが、これも結末の判断材料の1つになるのかも知れません。

人間の本性を浮き彫りにした珠玉のドラマで 最後まで観たあとフッと息をつきました。
重厚でありながら スリリングでもあり、久々にジックリと面白いドラマを見せて貰いました。

何より、謎めいたグールを演じるデヴィッド・シュ―リスの存在感が素晴らしく、又脇を固め
る役者さん達も英国の演劇界を象徴する様な演技がこの作品に重みを持たせています。

因みに、デヴィッド・シュ―リスは「ハリー・ポッター」のルービンでお馴染み、又 ”The Fifth
Estate”「世界から狙われた男」でニック・デイビス役でも出演していました(って、これは全く
記憶にありません←汗)


尚、原作の戯曲 「夜の来訪者」は

出版社 :岩波書店(岩波文庫)
安藤貞雄訳
で出版されています。 Reviewも多く 良い評価を得ています。
遅ればせながら これから読んでみようと考えています。


以前ご案内しましたが、AXNミステリーで7月30日午後4時15分から放送予定になっていますので
興味ある方は是非ご覧頂きたいと思います。



グラナダ版 「瀕死の探偵」 : (3)

2016-07-05 |  ∟グラナダ版SH
― グラナダ版 『瀕死の探偵』 “ The Dying Detective” : (3) ―


(1994年)

・・・・最後です。


ソファに横たわるームズは痩せ衰え、目は落ちくぼみ、熱も高そうな様子であることを見て
驚いたワトソンが近づこうとすると激しく制止させられました。
接触感染するというスマトラ病に冒されたのだと言います。

ホームズは「スミスはいけ好かないヤツだか殺人は犯していなかった。 殺人では無く病死だ。
見誤っていた。伝染病だ。 ロンドン中に蔓延するぞ」と熱に浮かされた様に言います。
そして、うわ言のように ”If there are bi-valves, presumably there are monovalves”
「二枚貝があるなら一枚貝もあるはずだ・・・」← (これは正典には無かったセリフだと思います)。
「私が助ける」と云うワトソンに、「君は親友だが一介の開業医にすぎない。東洋には君の知らない
奇妙な病気が多い」とワトソンを傷つける様な事言ってしまいます。
「頼れるのは我々が疑った男一人だけだ。彼しかいない」と言い募るホームズです。

そして、
”Oysters, They do bread don't they ? I cannot think but whole bed of the ocean is one
solid mass of oysters” 「牡蛎だ、繁殖を続けている。何故海底は牡蛎だらけにならないんだろう」
←かなり有名なセリフですね。 (何故か貝に拘るうわ言ばかり・・・?)


 
そんなホームズのうわ言を聞いてカルバートン・スミスを連れて来るというワトソンに「説得したら
必ず一人で先に戻れ。彼に謝罪してくれ。 頼むから私を死なせないでくれ」哀れな様子でこんな
言葉を吐くホームズは信じられない思いです。 有り得ない!って思ってしまうのですよ。
ワトソンはそりゃあ慌てますわ。

スミス宅を訪れたワトソンに対し、自分を愚弄したホームズを助ける謂れはないと拒絶するのですが、
ワトソンは必死に貴方しか彼を救える人はいないから是非手を貸してくれるように懇願します。
スミスはホームズの様子を聞きます、熱はあるのか?、うわ言を言っているか? 何時からそんな
状態になったのか? 
ワトソンから詳細を聞いたスミスはしぶしぶ出掛ける事に同意します。

221Bに戻ったワトソンに ホームズは直ぐに帰れと言いますが 帰る訳がないワトソンです。 
それなら隠れている様に言っている所にスミスが訪ねてきました。
ハドソンさんが泣きながら案内してきます。

弱々しい声でよく来てくれたと礼を云うホームズに スミスは仇に恩で報いるのだと瀕死の状態に
いる様子をみて この病に侵されたら助からないと嘲笑します。
そしてビクターに関する真相は、ロザーハイムのアヘン窟で菌を持つ蚊を首にとまらせて感染させた
のだと言います。



サヴェッジに対する疑惑は忘れるから助けてほしいと懇願するホームズに この病に掛かった原因は
自分が送った煙草入れの小箱に仕込んだ鋲だと言いました。
証拠の煙草入れが何処にあるか詰問するスミスに衰弱したホームズはガス灯を付けて欲しいと頼みます。 
他にして欲しい事はないか?と訊ねるスミスに、「マッチとタバコを取ってくれ」。スミスが振り返って
見たものは、しっかり立ち上がりタバコに火をつけるホームズでした!! ジャジャ~ん!ってとこですね。



結構ハラハラさせられたけど やはりホームズです。
そして外で待機していた警部を呼びました。(ガス灯を付けるのが合図でありました)
「お前はサヴェッジ殺しを自供した」というホームズに 「証拠が無い」と喚くスミス。 
隠れていたワトソンを呼び、証拠の煙草入れ箱を慎重に扱う様に指示します。
かくしてスミスは逮捕となりました。


↑ ホームズの目元にあたるブルーライト(カーテンから差し込む光?)が冷たい怒りを表している様で印象的です。

事件は解決し、ハドソンさんの用意した食事を食べ、美味しそうにタバコを吸うホームズ。




「名優は役になりきるものだ」
額に油を塗り、目元はベラドンナ、蜜ろうは唇をかさつかせる為だったと言います。
「感染しないのに何故僕を遠ざけたんだ」と詰問するワトソンに、「君は優秀な医者だ。
離れていれば騙されるが 傍に寄られれば直ぐに見破られてしまう。 君とハドソンさんに危篤だと
思わさなければスミスに気付かれてしまう」とぬけぬけと説明するホームズに対してハドソンさんは
”Rats !Beewax !”「もう呆れたッ! 貴方はロンドン中で最悪の間借人だわッ」とお怒りで行って
しまいます。
(因みに、”Rats” は、汚い言葉で言えば「くそッ!」、「バカな!」って感じですが、ハドソンさん
ですからねぇ・・・ そして”Beewax” は「蜜ロウ」ですが、ホームズが変装に使った蜜ロウの事
なのか、それとも他の意味があるのか良くわかりません)。



事件が無事解決し、屋敷に戻れたサヴェッジの遺族達です。



娘がワトソンに、「有難うワトソン先生。又家に戻れました」とハグ。



ワトソンが「お礼ならホームズに」と云うと モジモジ、緊張した様子でホームズ(帽子で顔を覆って
お寛ぎ中です)に近づくお嬢ちゃんです。
ホームズに手を差し出し、”We are very grateful to you, sir” 「 心から感謝します」とお行儀よく
云うと、手袋を外してホームズも握手 ”My previlege, Miss Savage” 「お役に立てて光栄だ」





で、めでたしめでたし・・・・

(ところで、又脱線しますが、”目の周りのクマ” とか、”手袋を外して握手” とか見ると
”His Last Vow” のシャーロックを思い出しますですねぇ← 遠い目)


ハドソンさんが食事を用意したり、最後のサヴェッジ邸の様子はグラナダ版のオリジナルです。

それにしても、又もやワトソンはホームズに欺かれてしまったんですね。
何度もやられてしまうけど 当初は怒っていても直ぐに許してしまう良い人ワトソン。
人が良すぎるから直ぐに顔にでてしまう、陰謀に加担させられない、だからいつもワトソンは
蚊帳の外に置かれ最後に打ち明けられるって構図なんですよね。
まぁ、敵を欺くには身内から・・・って事なんでしょうけど。

そして、ホームズの”うわ言”は支離滅裂で(何故貝に拘るかは不明ですが、”牡蛎の繁殖云々”
はかなり有名なセリフですね)、これも後に分かる事ですが 問題の伝染病の特徴である事を
あらかじめ調査したからこその大事なポイントであったことが分かります。
正典には他にも半クラウン銀貨についても訳の分からない事を言っています(笑)

最初にも書きましたが、この作品も前半約30分余りはグラナダ版のオリジナルですが、正典
部分を補足して事件の背景を丁寧に描いているのでスミスの悪辣ぶりが際立っているし、それ
に対するホームズの怒りも理解できるように描かれていると感じます。

そしてこれも最初に書いた点ですが、瀕死のホームズはジェレミーの容態のせいも加わり誠に
リアルに描かれていて メークも過剰な位で恐ろし気ですね。


最後に、再度書き残しますが「瀕死の探偵」がS4のモチーフになっているかどうかは定かでは
ないのですが、正典のパジェット版にあるカルバートン・スミスの風貌はE2に起用されたトビー・
ジョーンズと雰囲気が似ている様に感じます。



もし、このエピソード引用されているなら、シャーロックが「牡蛎の繁殖が・・・」なんて口走る
のを聞いてみたいなぁ。想像すると楽しくなってしまいますね。


これで終わります。
拙い纏めでしたがお付き合い頂き有難うございました。


← グラナダ版 「瀕死の探偵」 : (2)

『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index