The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

Laurence Fox : 新作情報その他色々

2017-03-31 | Laurence Fox
最近あまり表立った話題がなかったので久々のローレンス関連です。


TVドラマ ”Frankensteinn Chronicles” 「フランケンシュタイン クロニクルズ」のS2に出演する
事が発表され 3月から撮影開始されています。

「フランケンシュタイン」と言えば、ベネディクトの舞台を思い出すのですが、このドラマはメアリー・
シェリー原作の「フランケンシュタイン」を題材に 1827年のロンドンを舞台に新たな解釈で描く犯罪
ドラマ(刑事ドラマとホラーの要素が融合した内容)の様です。

 

勿論日本では未放送だし、ドラマ自体を知らなかったのですが、主演のジョン・マーロット刑事にはショーン・
ビーンが扮していて S1は2015年制作(6エピソード)となっていたとの事で、今回S2にローレンスが出演
するという事になった様です。
どんな役柄か現在は良く分かっていませんが、衣装を着けた画像だけ自身のツイッターに載せてありました。 
何となく怖いんですけど・・・・


お久し振りのトム・ウォードも出演していますデス。


ショーン・ビーンは”Game of Thrones”であっさり退場してしまいとても残念でしたので、何とかこのドラマ
も日本で放送してくれないかしら・・・・と期待しているんですけど。
又追加情報が出たらアップすることに致します。

S1のtrailerです

https://youtu.be/6qiV2p825HY?t=20


3月3日 BBC1 “TV Show Room 101” というトークショーに出演した時の画像です。


全部をジックリ見ていないんですが、面白かったのはローレンスが子供の頃に怖い思いをしたので猫が嫌いだって
言ってるんです(笑) 犬が好きって言ってますが、良~く知ってますよ。しょっちゅう愛犬の画像載せてますもんね。

愛犬Sparkyにメロメロ


こちらが”TV Show Room 101” の動画です
↓ 
https://youtu.be/vnBPhhqr7x4?t=686


そう言えば、コリン・デクスター氏が3月21日逝去されました。
享年86歳だったそうです。 残念です(合掌)

ローレンスもツイッターで素晴らしいキャラクターを作り出してくれて感謝するという謝辞と追悼を載せて
いました。


コリン・デクスター氏は「部長刑事モース」、スピンオフの「ルイス警部」、「新米刑事モース」の原作者で
あり それぞれの作品の監修にもあたり、又ご自身も何度かカメオ出演していたので顔なじみにもなってい
ました。
大好きだった素晴らしい原作、ドラマを作って下さり 随分長い間楽しませて頂きました。
本当に感謝、感謝です。

モースの愛車、真っ赤なジャガーと共に


現在AXNミステリーチャンネルで再び「ルイス警部」再放送中ですが、番組冒頭に追悼メッセージが書かれていました。
ご冥福をお祈りいたします。




「エージェント・オブ・シールド」S1&S2 一気見

2017-03-28 | 海外ドラマ
”Agents of S.H.E.L.D.”ちょっとだけご紹介
 

このところ”シャーロック S4”に掛かりきりになって 何となく心がもやもやして疲れが出ていた
所身内から面白いドラマだと勧められ 気分転換に、と何となく見始めた途端嵌りました。
マーベルは・・・と云いつつ、最近マーベルづいている事に気付いてしまった。

「エージェント・オブ・シールド」 ”Agents of S.H.I.E.L.D.” はマーベルの「アベンジャーズ」の
スピンオフドラマとして2013年にS1が放送されて以来 現在S4まで放送されています(in USA)。
ワタクシはHuluで視聴。 Huluでは現在S2迄配信中です。

S1(全22話)& S2(全22話)(トータル44話)を思わず一気見してしまいました(汗)
この様に連日一気見をしたのは ”Dr. Who” や ”Game of Thrones” 以来でしょうね。
1話が1時間前後と見やすい事もあり、1日に2話位ずつ見続けてしまいました。
暫らく用無しで埃をかぶっていたFire TV Stickが久々の出番となりました。

取りあえず 細かい内容には触れないでネタバレしない様にしつつ概要を書いてみます。

“S.H.I.E.L.D.” とは、The mission of the Strategic Homeland Investigation, Enforcement and Logistics
Division”「戦略国土調停補強配備局」 という長ったらしい名前の頭文字を取った秘密特殊組織で 世界
平和を維持する”shield”=「盾」の両方の意味も持っているようです。



時代設定は 映画「アベンジャーズ」の後 という事になっていますが、「アベンジャーズ」でロキに殺された
はずのフィル・コールソンがシールドのボス。
何故殺されたはずのコールソンが生きているのか? どの様に復活したのか?の謎も作品の主要なテーマであり
次第にこの謎も明らかにされていきます。
コールソンを蘇生させた「タヒチ作戦」の秘密(アベンジャーズを救う為の特殊な薬の実験台になったらしい)
を追うと共に、謎の組織による”ムカデ計画”なるものや、ナチスの流れを汲む組織「ヒドラ」等との戦いを絡ませ
ながら チームメンバーの秘密、絆等を描いていて 一昔前の映画の様な趣きや、「Xファイル」的要素、マーベル
らしいアクション、CGやSFXを駆使した画面構成等兎に角どんどん嵌って行きます。
ちなみに、”ヒドラ”では「ハイル ヒドラ」(ハイル ヒットラーのモジリ?同じポーズで笑わされた。
いや、皮肉を込めているんでしょう)

アベンジャーズの様なスーパーヒーローが出演していないし、美男美女うが出ているとも思えない(暴言)にも
関わらず、ここまで惹きつけるとは想定外でしたし、
又各所でソー、キャプテン・アメリカ等が話題に出たり、本編にリンクしたりしていてマーベル好きにとっては
堪らない作品なんじゃないかしら?
勿論、ワタクシも含め それ程本編に詳しくなくても十分に理解できるし、楽しめる作品で流石マーベル、TV
ドラマとはいえ手を抜いていません。 

 
シールドの移動基地ともいえる大型輸送機、通称”バス” が又凄くて 小さいながら個室をはじめ全て備えた
何ともカッコイイ飛行機。 垂直離着陸可能であり、後にステルス機能も追加される。
サンダーバードを思い出しましたよ(古!)

又コールソンの愛車”ローラ”(1962年式のシボレー・コルベットCI だそうです)は一見普通のクラシックカー
の様であるのに突然空を飛んだり・・・・

毎回チームメンバーが次々”裏切り者か?” ”スパイか?”と云う状況になり、ここでもややお約束的テーマで
ありながら、裏をかかれたリ、どんでん返し、その又後のどんでん返しで結構ハラハラさせられるし 飽きさせない
ストーリー展開になっています。

主要登場人物は :

フィル・コールソン(クラーク・グレッグ)

何といってもコールソンの存在感が絶大で、一見普通のオッサンとしか思えない(暴言)にもかかわらず信頼感溢
れる頼もしいボス。 「タヒチ計画」で蘇生させられた後遺症に関しての不安を持ちながらシールドを支える。
凄くカッコ良く見えて来るんですわ。
何といっても戦いの最中でさえ時折出るウィットに満ちた言葉、とユーモアに満ちたセリフには思わずニヤニヤ
させられてしまう。
シールドに対しては揺ぎ無き忠誠心を持ち、敵からでさえも一目置かれる存在になっています。
でもメンバーに語らない秘密もまだありそうで・・・
演じているクラーク・グレッグの雰囲気が何とも言えない魅力でしょうね。 

メリンダ・メイ(ミン・ナ・ウェン)

過去にトラウマになる様な酷い経験を経た後、コールソンにスカウトされシールドのパイロット件戦闘要員となる。
殆ど表情を変えないクールな女性であるが コールソンの信頼を得ている。 又彼女自身もコールソンに対しても
変わらぬ信頼感を持ち、「タヒチ計画」後の後遺症等健康状態を監視,注視している。
戦闘能力も高くアクションシーンも多く頼りになる姐さん的存在。
一時チームメンバーのウォードと親密なお付き合いをしていた。

スカイ(クロエ・ベネット)

「ライジング・タイド」と呼ばれるハッカーチームの一員であったのをコールソンに能力を買われ抜擢されシールド
に加わる。 両親を知らない孤児で辛い思いをして過ごしてきたためなかなか他人に心を許さないが コールソン
とは信頼関係を築いていく。 
どうやらスカイの出生には大きな秘密があるらしく 徐々に明らかにされていく。

グラント・ウォード(ブレット・ダルトン)

有能な工作員、体力自慢。子供の頃のトラウマがあるらしいが 他人との関わりを苦手としている様で多くを語
ろうとしない。 メイとは大人の割り切った大人の関係を持っていたが 指導教官として鍛えるスカイに惹かれて
行く。
元コールソンの相棒であったギャレットに鍛えられ心酔している。が、そのギャレットが実は…という事で次第に
混迷の様相を呈していくのですよ。
裏があり、又どんでん返しの繰り返し。 真実は今のところ分からない状態。

レオ・フィッツ(イアン・デ・カーステッカー)

天才科学者。 やはり人との付き合いは上手くないが同僚のシモンズとは友人以上、恋人未満といった関係。
チョットオタク系かな?
 
ジェマ・シモンズ(エリザベス・ヘンストレッジ)

生命科学、医療担当の優秀な科学者だけど何となく世間知らずで不思議ちゃんの雰囲気だったが、次第に心身共に
強くなって来る。

その他書きませんでしたが個性あふれるメンバーが次々登場しています。

又、本編からのゲスト出演(ニック・フューリー、アスドガルドのシフ等)や、他人気ドラマからのゲスト : 
ホワイトカラーのティム・ディケイ=ビーター・バーク←ウォードの兄、パーソン・オブ・インタレストの
エイミー・アッカ―=ルート← コールソンの元恋人、等賑やかなキャストでもあります。


そして、「ツインピークス」のカイル・マクラクランも出演しています。 懐かしかった!

流石に途中少々中だるみもあるものの、一挙に44話見終わりました。
S2の最後ではコールソンさん大変な危機に陥ります。 が、しっかり復帰します。

それにしても、マーベルは恐るべしです。
視聴者を楽しませるという点では徹底しているし、エンターテインメントとしてもかなり見ごたえがある事に
再認識させられます。
流石に長い歴史と人気を誇る作品作りをしていると感じますね。
グダグダ御託を並べず 子供だけでは無く大人も肩が凝らず楽しめる作品です。

既に米国ではS4も放送されていますが、HuluではS3の配信待ち。
早く続きが見たいです~~!


取りあえず入門編でした。





SHERLOCK S4E1 ”The Six Thatchers” : ネタバレ感想と検証 (最後に)

2017-03-24 |  ∟S4E1 : The Six Thatchers
『シャーロック』シーズン4:「六つのサッチャー」

以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓
暫らく間が空いてしまったのですが、今回は追加と最後の纏めをひつこく書いてみます。

エンディングクレジットの後、最後にもう一度メアリーのメッセージがあります。

”Go to hell, Sherlock”
そのままの意味だと「地獄へ落ちろ」なのですが、”hell”は場所との見方もありました。
ただ、後のエピソードと合わせて考えると「地獄を見ていらっしゃい」か「地獄を見る様な
辛い思いをしていらっしゃい」とかの感じでしょうか。
いずれにしても 又もや嫌な展開を予感させる言葉ですね~。



~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~





思えば、シャーロックはS1の出だしが余りにも素晴らしかったし、”シャーロック病”の重傷
患者となあって以来、その後のシーズンを毎回ワクワクしながら待ち焦がれていたものでした。
S3終了後S4が放送される迄の3年間は飢餓状態で首を長くして待っておりました。
(途中の「忌まわしき花嫁」はあくまでもスペシャルですので)
が、S3の最後が余りにもアレだったので一抹の不安があるなか 昨年徐々に情報が出て来るに
つれ 公式画像、trailer等が余りにもダークな雰囲気なのでより不安感が募りました。

S3のE3”His Last Vow”辺りからアレ?・・・になって来て、S4は是非是非元の路線に戻って
欲しいと繰り返しひつこく騒いでいたんですけどねえ。
S4は如何にメアリーを退場させるか?が主題になるとは予想していたのですが、そうであれば
当然愁嘆場は避ける事は出来ないだろうし 直ぐには元の”シャーロックとジョン”の関係に
は戻れないだろうとは予期していました。
ただ、S3でメアリーを元プロの殺し屋であるというとんでもないキャラクター設定にしてしまった
以上 平凡な退場では納得させられないだろうとのモファティスの考え方もある程度予想出来たの
ではありますがこんな形になろうとは・・・。

そもそも、正典「4人の署名」で依頼人として登場したメアリー・モースタンは不幸を背負いながら
気丈で凛とした女性として描かれていたし、一目惚れをしたワトソンと結婚してからも数少ない登
場ながらホームズの冒険を手伝うワトソンの背中を押す好ましい、控えめな存在でしか描かれて
おらず、又ライヘンバッハでのホームズの死期以降の空白期間中曖昧な「悲しい別れ」という描
かれ方で静かに退場していたからこそ ホームズ生還の「空き家の怪事件」で自然な流れで元の
ホームズとワトソンの関係に戻るという誠に上手い決着の仕方をさせていた様に感じます。
それに引換え、HLVで元殺し屋というとんでもないキャラクター設定にしてしまったのは 放映直
後からどうしても納得できない無理な設定だと何度も繰り返し叫んでいたのですが・・・

モファティスは何度か女性のキャラクターを重視したい意向があった様に感じますが、度を超した
方向転換は正典の趣きを全く無視した異なった方向に向かってしまったように感じました。

その点グラナダ版は「4人の署名」でワトソンとメアリーは結婚させない設定であったので この様
な矛盾は全くなく最後までホームズとワトソンの物語として無理なく長期に渡り安定し、熱狂的に
支持され続けた所以でもある様に感じたのです。

で、ここからは反対のご意見、反論もあるだろうけど敢えて書かせて頂きますが、はっきり言って
今回は”シャーロック・ホームズ”では無かった。
221B に帰還し、探偵としてのシャーロックは幾つかの事件を解決するものの、テロップ多用や細
かい事項の寄せ集めと言った趣でジックリ事件を解き明かす様子は見られません。
破壊されたサッチャー胸像、ボルジア家の黒真珠等は次第に脇に置かれ、その後はメアリーに
フォーカスが置き換わる。 それ以降シャーロックは特徴のある観察力や推理力を全く使わなく
なってひたすらメアリーを守るボディーガードの様な立場になっている感じを受けてしまう。 
”感情は理性を鈍らすものだ”と云う自説が影を潜めています。
メアリーの過去が冗長に描かれ、暗い過去から逃れようと平凡で幸せな生活を望んだが結局過去
から逃れられず悲劇的な最後を迎える・・・と云うお約束に満ちたメロドラマ的な描き方をされて
はいても 結局メアリーに感情移入出来ず何か胸につかえたまま最後を迎える。
プロの殺し屋であったという暗い過去、嘘で固めた新たな生活をシャーロックの身代わりで犠牲
的な死を迎える事で帳消しにしてメアリーを悲劇のヒロインとしようとする設定、ジョンがシャーロック
を逆恨みするという展開は納得出来ない澱の様な物が残ってしまう。
これまでの様な謎解きの面白さ、テンポの良さ、セリフに込められたウィットやユーモアも感じられ
なかったのです。

何故シャーロックがメアリーに対して特別な感情を持つのか。
親友である大切なジョンの妻であるからだけでは無い メアリーの中に自分と同じ”Psycopath”或は
”High-functioning sociopath”という同じ匂いを感じたある種のシンパシーの様な感情なのか。
初対面の時から「嘘つき」である事を見抜いていたし、自分の保身のためシャーロックを撃ち瀕死の
重傷を負わされたにも拘らず「命の恩人」であると言い出した時点からおかしな方向に向かっていた
様に思う。
モファティスは何度も、シャーロックを”more human”に・・・と繰り返していたけれど、確かに
人間として成長する必要もあり その過程も見たかったのは確かだけど、極論を言ってしまえば
シャーロックは(シャーロック・ホームズ)は普通の人間である必要は無いと思うのです。
天才、変人、傲慢で自分勝手、推理する機械であって、でもその心の奥底に深い優しさとか思い
やりがあり又弱さもありながら 時にその様な気持ちが垣間見えるからこそ そんな時により人間
味を感じるのであって、表立って人間味を押し出したキャラクターでは天才である推理人間として
のシャーロック(ホームズ)とは違ってしまう様な気もするのです。

確かに初期の作品が余りにも素晴らしかったからこそ熱狂的な支持を得 世界中の多くのファン
を楽しませた以上 常に前作を越えなければならないという製作者が持つ重圧もあろうと思う。
根底には正典を重視する一方目新しさを咥えなければならないというジレンマもあるだろうし 
視聴者は次回作への期待度のハードルが高くなって来る訳で 制作する側も色々目先を変えて表
現しなければならないだろう苦労も十分に理解出来るものの 常に思っていた 基本的なカラー、
路線が変えて欲しくなかった・・・というのがE1での感想、結論になってしまうかもしれない。
又自分自身の側も期待度が高すぎるが故の厳しい見方になってしまっているのか、自分の感性が
鈍ってきたのか・・・と云うジレンマも感じるのです。

超人気ドラマの光と影を垣間見た気がした時、突然頭をよぎった「平家物語」の一文
『祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の断りをあらわす
おごれるもの久しからず ただ春の夢のごとし・・・・・』
(高校時代平家物語をはじめ、源氏物語、竹取物語、更級日記等古典の冒頭部分を暗記させられ
一体何の為と文句タラタラであったけど、未だに覚えているって凄い!と自分でも驚く。
若い時の脳って凄く機能していたんですね。それに引換え今は・・・涙、涙です。
閑話休題)



色々思いが噴出し 厳しすぎるへそ曲りな見方ばかりになってしまった様な気きもしますが、何か
釈然としないまま”The Six Thatchers”を見終わりました。

色々ネガティブな事ばかりになってしまいましたが、最初に書きました様に今回は正典、グラナダ版、
ビリーワイルダー版からの引用(名前、語録等)リンクが割と多く、これを探しながら色々思い出す
という点では楽しませてもらいました。

繰り返しになりますが、モファティスは特にビリー・ワイルダー版 「シャーロック・ホームズ」を
敬愛し、影響を多く受けている様で 何度となく色々な点で引用、踏襲していてオマージュを感じます。

ビリー・ワイルダー版は昨年拙記事に書きましたので宜しければご覧になって下さい。

http://blog.goo.ne.jp/ocicat0306/d/20160524


E2の”The Lying Detective”はS4の中では個人的には割と好きなエピソードでしたし、比較的(こういう
表現も辛いのですが)高評価でシャーロックらしい部分も戻って来ている様に感じます。
このエピソードは書けるかどうか分からないのですが、少し心を落ち着けて気持ちの切り替えができ気合が
入ったら書いて行こうと思います。

グラナダ版「6つのナポレオン」はこちらに書きました。

http://blog.goo.ne.jp/ocicat0306/d/20161124



長々お付き合い頂きましてありがとうございました。





← SHERLOCK S4E1 ”The Six Thatchers” : ネタバレ感想と検証 (6)





Crosswalk the Musical : Beauty and the Beast

2017-03-19 | 映画
ディズニー実写版「美女と野獣」2017

(The Late Late Show公式SNSから)

先日、ディズニー実写版「美女と野獣」に関してご案内書きましたが、その作品に関連して、アメリカ
CBSの人気番組”The Late Late Show”のホスト ジェームズ・コーデンを中心にブロードウェイ・
ブールバードの横断歩道で”Crosswalk the Musical : Beauty and the Beast”が展開された様ですよ。


↑ 後ろにしっかり番組案内が

ここには、実写版「美女と野獣」の出演者である ダン・スティーブンス、ルーク・エヴァンズ、ジョッシュ・
ギャレットも参加して結構気合が入ったパーフォーマンスです。


↑ 手前のオバサン?もジェームズ・コーデンです

エマ・ワトソンは参加していなかったので、ジェームズ・コーデンがベルを演じていて ポッチャリして髭ずら
のベルってのも怖ろしいいけど・・・

↓ こちらがご本家版


そして、何といっても野獣の被り物をつけたダン・スティーブンスが・・・・

こういうパフォーマンスっていかにもアメリカらしいわ。
とは言え、ジョッシュ・ギャッド以外のメインが英国出身だけど(笑)

これは、青信号の時だけ横断歩道に出てパフォーマンスを繰り広げるので 丁度その時停車していた車のドライバー
はビックリしたでしょうね。

「何じゃこれ? 訳分からん・・・」のドライバーの表情が面白い。
パーフォーマンス途中でも赤信号になると慌てて戻る光景も笑っちゃいます。

それにしても 丁度このタイミングで通りかかったドライバーって何て運が良いんでしょう。
こんなの見たくてもめったに見られるもんじゃないですよねぇ。
羨ましい~~!


映像はこちらから

https://youtu.be/nu4Pzsolyhg


映画の公開もあと一ヶ月余りとなりました。
楽しみです♪






Benedict misc. (35) 新作予定追加

2017-03-16 | Benedict Cumberbatch関連


少し前に新作情報を載せましたが、又追加で新しい情報が出てきました。


その1 :
”Melrose”
こちらは既に先月末に発表されたので、書くのが少し遅れましたが、

エドワード・セント・オービンの半自伝的小説「パトリック・メルローズ」シリーズが原作になる5話完結の
リミテッドシリーズに製作総指揮を兼ねベネディクトが主演で制作される事が決定した様です。

エドワード・セント・オービン原作5部作は、
”Never Mind”
”Bad News”
”Some Hope”
”Mother′s Milk”
”At Last” の5部からなっています。

この原作も翻訳本は出ていませんね。 残念!
こんな大作原作本で読む気力もないから、なんとか翻訳本期待してま~す。

 
アメリカ有料チャンネルShowtimeとSky Atlantic が共同で製作を手掛けるプロジェクトでデビッド・ニコルズ
が脚本を担当する事は決まっているが監督は未定との事。
原作小説の5部作と同様に5つのエピソードで描かれる予定で、ベネディクト演じる主人公のメルローズは貴族
階級出身の破天荒なプレイボーイ。 父母から虐待を受けた少年時代から、酒とドラッグに溺れる青年期、
そして再生の道を歩み始める波乱万丈な人生を描いている。
「ありえない位面白くて高貴なプレイボーイ」だそうです。”高貴”? ”プレイボーイ”?ムフフ・・・(嬉)
1960年代の南フランスに始まり、1980年代のニューヨーク、2000年代初頭の英国と多岐に渡る壮大なストーリー
になっている様です。

撮影も物語の舞台となるニューヨークから始まり、南フランス、ロンドンで予定され、今年8月から開始の予定。

ベネディクトも自身の制作会社のパートナーであるアダム・アックランドも2人ともこの作品の大ファンだった
とのことで、この作品を手掛ける喜びを語っていました。

その 2 :
”How to Stop Time”

未だ原作が出版されていない(今年7月出版予定)の作品映画化権を取得し、ベネディクトがエグゼクティブ・
プロデューサー兼で主人公のトム・ハザードを演じる事が発表されました。
原作者のマット・ヘイグは子供向きの本の著書としても広く知られているようですが、この作品は4年ぶりの大人
向けの小説となるとの事。
 
主人公のトム・ハザードは一見普通の41歳だか実は何世紀も生きていた・・・という内容で大人向きのファンタジー
ラブストーリーらしい。
いや~良いですね、現在予定されている作品は「マーベル」物以外は割とシリアスでダークな(云ってみれば地味系)
な作品だったのですけど、こんな作品も見て見たかったわ~、と感じる内容です。
楽しみ、楽しみ!!
見られるのは早くても来年? 当分先の事になるのでしょうけどね。

原作本の出版予定は7月なのですが、既に予約受付は開始している模様ですね。
日本で手に入るのはもっと先になるのでしょうけど・・・・残念。 読んでみたい。

いや~それにしても、この頃の仕事振りは凄いです。
最近は自身がプロデュースも兼ねる作品が増えて来て 益々意欲的に色々ジャンルの違う作品に挑戦している様で
楽しみが増えてきました。
が、大丈夫なんだろうか?3,4年前も次々仕事が重なっていて健康を心配した事があったけど、この所再び怒涛の
新作続きです。

嬉しい半面チョット心配でもあるんですけど・・・










SHERLOCK S4E1 ”The Six Thatchers” : ネタバレ感想と検証 (6)

2017-03-13 |  ∟S4E1 : The Six Thatchers
『シャーロック』シーズン4:「六つのサッチャー」

以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓
・・・・・続きです。

ジョンが通っていたセラピスト、エラの診療室。
そこに居たのはジョンでは無くシャーロックでした。
心を開いて話して欲しいと色々話しかけるエラに対して、シャーロックはただジョンに対してどうし
たら良いのかを知りたいとだけ言います。


ジョンは絶望して誰からの電話にもでない(多分シャーロックからも)

帰宅したマイクロフトの自宅(多分自宅なんでしょう)。 殺風景な無機質なキッチンは如何にも
マイクロフトらしい。

冷蔵庫を開けると空っぽ。
冷蔵庫の扉に貼ってあるケータリングのチラシには”Reigate Square”と書かれている。
この”Reigate Square”は正典”Reigate Squire”「ライゲートの地主」のモジリでしょうね。
で、このチラシの下に”13th”と書かれたメモをみて電話を掛ける。「Sherrinfordにつないでくれ」
”13th”の意味は不明ですが、「13日」なのか?
ここで遂に”シェリンフォード”が出ました。S3の後ずっと話題になっていたし、S4のキーワードの
1つと言われていた”シェリンフォード”
ただ、この時「繋いでくれ」と言っているのは シェリンフォードが誰であれ、或は場所であれ、
直接電話が出来ないのだという事に気づかされます。

221B では、ハドソンさんとシャーロックが打ちひしがれた様子で向かい合っています。

シャーロックが ”Work is the best antidote to sorrow・・・” 「仕事こそが悲しみには一番の
特効薬ですよ」は正典 ”The Empty House”(空き家の冒険)でホームズがワトソンに語り掛ける言葉。
ライヘンバッハで死亡したと思われていたホームズの空白期間に”悲しい別れ”でメアリーを亡くした
と言われていたワトソンに対して語り掛けたホームズの言葉の引用ですね。

そして続けて、
”If you ever think I'm becoming a bit fulll of myself, cocky or overconfident・・・・ Will
you just say the word of "Norbury" to me? Would you? Just that. I’d be very grateful.”
「もし僕がちょっと思い上がり過ぎてるとか、生意気すぎるとか、自信過剰だとか思ったら、ただ
『ノーバリー』とだけ言ってくれますか? そうしてくれるととてもありがたいです」という言葉は
冒頭にも書きました様に 正典 ”The Adventure of the Yellow Face”(黄色い顔)でノーバリーと
いう街ですっかり推理を間違ってしまったホームズが自分への戒めとしてワトソンに頼む言葉の踏襲です。

シャーロックがデスクの上の封筒を開けると ”MISS ME ?” と書かれたディスクが。

モリアーティーからか?と驚く2人ですが、シャーロックは「モリアーティーが計画していた事は分かって
いたんだ」と言いながら再生した画面はメアリーからのメッセージビデオでした。
(何でこんな時にメアリーが ”MISS ME ?”を使うのか?)

「もし貴方がこのビデオを見ているって事は私は死んでいるって事ね」で始まるメッセージ。

(ここで再び強烈な既視感。 あれ?この設定って他のドラマで何度か見たな~)

「貴方に事件をあげるわ。これまでで最も難しい事件かもしれないけど」 そして、「もし私がいなく
なったら私の為にして欲しい事があるの。ジョン・ワトソンを守って(或は救って?)、シャーロック」と・・・

シャーロックはジョンの家を訪ねるとロージーを抱いたモリーが出てきます。




「僕に何か出来る事があれば・・・」と言うシャーロックに ジョンからの手紙を渡しジョンの言葉を
伝えます。「誰からの手助けも喜んで受けるが シャーロックの助けだけは借りない」と。

伝えるモリーも辛そうな表情だけど、この言葉を聞いたシャーロックは辛いわ。
茫然とした表情で中に戻るモリーを見送る。
(だからね、こんな事になりそうだったから嫌だったんですよ、もう)

最後にシャーロックが再び「サマーラでの約束、或はバグダッドの死神」の関連モノローグで終わります。


”When does the path we walk on lock around our feet ?”
”When does the road become a river with only one destination ?”
”Death waits for us all in Samarra”
”But can Samarra be avoided ?”
「何時歩く道が足元を固めるのか?
何時路が唯一つの目的地を伴う川になるのか?
死神がサマーラで待ち受けている
だが、サマーラを避けることが出来るのか?」
(なんかいい加減でオソマツな訳です)



以上で終わります。
シャーロックとジョンの関係が修復出来るのか? ジョンはメアリーの死から回復できるのか?等を引き
ずりながらE2 “The Lying Detective” へ続きます。



~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~



所で余談ですが、あちこちで指摘されていた今回のエピソードのタイトルに関してですが、
”The Six Thatchers”というタイトルが大分前にジョンのブログで使用されていたという点。
私も随分前の事とて忘却の彼方になっていたのですが、今回確認してみた所確かにありました。

S2E1の”A Scandal in Belgravia”「ベルグレーヴィアの醜聞」中、ジョンのラップトップに
出ていたブログの画面が確かに同じタイトルになっていましたね。

良く見えないのでジョンのブログも再確認してみましたが、勿論内容は今回のエピソードとは
違います。


”A Scandal in Belgravia”は製作が2011年(UK放送は2012年1月1日)だったので、もう6年も
前の事ですが、この矛盾はどういうことなのでしょうか?
まさか制作陣がこれを忘れていた筈はないと思うのですが、何か納得できる釈明があったのかしら?
私が知らないだけなのかしら?
まぁ、色々ウルサイ事ですけどね(笑)


次回(え?まだ続く?)は最後の纏め感想をウダウダ書きます(ひつこい)。






・・・・・to be continued です。




← SHERLOCK S4E1 ”The Six Thatchers” : ネタバレ感想と検証 (5)
→ SHERLOCK S4E1 ”The Six Thatchers” : ネタバレ感想と検証 (最後に)




SHERLOCK S4E1 ”The Six Thatchers” : ネタバレ感想と検証 (5)

2017-03-09 |  ∟S4E1 : The Six Thatchers
『シャーロック』シーズン4:「六つのサッチャー」

以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。

     ↓   

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓
・・・・・続きです。

シャーロックがロンドンへ戻ろうと言っていた所にエイジェイが銃を持って侵入してきます。
ここで又銃撃戦(又ボンド風?)

「どうやって見つけた?」と尋ねるシャーロックに 「シャーロック・ホームズの跡をつけた。 思った
より賢くないな」というエイジェイですが、確かにねぇ、メアリーを守っているとか保護下にあるとか
言っちゃった訳だからシャーロックを追えばその先にメアリーが居るって事は自明の事だと思うけど、
シャーロック メアリーの事となると理性では無く感情で動いている。 だからこんな当たり前の事も
疎かになってしまっているんだろうと・・・
 
エイジェイはトビリシの件の時捕えられ 以来6年間拷問を受け続けたし、アレックスも拷問で殺されて
しまった。 その間”Ammo”を聞かされ続け ”Ammo”に裏切られた、この”Ammo”がメアリーである
と思っていたと言います。
そんな時エイジェイは現地の警官に射殺されてしまいました。


シャーロックはマイクロフトと連絡し、”Ammo”は何かの頭文字でもなく、暗号でもなくラテン語の
”amo”つまり ”love”であろうと推測し、つまりコードネーム”Love”であるレディース・モール
ウッドであると結論付けます。


モロッコからの帰国便でジョンが”E”さんの事を思い返している場面(飛行機の窓に”E”さんの顔が
写る(こういう場面構成は何時も上手いと思うんだけど)
結局ジョンはバスの中から”E”さんに別れのテクストを送るのだが、バスを降りるとそこに”E”さんが。




(この時横にあるポスターにE2の”The Lying Detective”のヴィランであるカルバートン・スミスの顔
が・・・全部は見えないけど ”He's back....”, “It's murder...”等書いて有る。
さり気なく次回 ”The Lying Detective” 主要登場人物をご紹介。

で、ジョンの送ったテクストでチョット気になった表現、
”I am married”ではなく ”I'm not free”と書いているのが何となく微妙だなあ・・・(考え過ぎ)

(ところで、この”E”さんを演じているのがシャーン・ブルック。 ベネディクトの舞台「ハムレット」で
オフィーリアを演じた女優さんですが、「刑事フォイル」や「ルイス警部」の”The Lions of Nemea”にも
出ていたという事なのだけど、全く記憶にない。 あまり特徴のない女優さんだと感じていたんですが(暴言)、
逆にそう言う長所(?)を生かして S4ではヘアースタイルとメークを変える事でで全く別人のように見える。
初見では全く気付きませんでした。 これはE2とE3で明らかになるのですが)

レディー・スモールウッドはマイクロフトから尋問を受けます(シャーロックもマジックミラー越しに見て
います)

”Ammo”に関しては全く知らないし関知していないというレディー・スモールウッドの話を聞くマイクロフト
の困惑した表情は珍しい。


ヴォクソールブリッジで思い悩むシャーロックの脳裏に破壊されたサッチャー像が浮かび、同時に
ふと思い出したメアリーの言葉、「受付係ってどれだけ色んなことに気付いているか知ったらびっくり
するわよ。何でも知ってるんだから」と言っていた事、そして、MI-6での審問会に出席していた5人の中
のもう1人の女性に思い当たり走り出すシャーロック。

ジョンは”E”さんとの件を後ろめたく思いメアリーに打ち明けようと口を開きかけたところにシャーロック
からテクストが入ります。

ジョン宛には、”London Aquariam, come immediately”「ロンドン水族館にすぐ来い」
メアリー宛てには”The curtain rises. The last act. It's not over” 「幕は上がった。最終章だ。未だ
終わっていない」←このセリフは”The Abominable Bride”での”The stage is set, the curtain rises,
we are ready to begin”にリンクしていますね。
ロージーちゃんをミセス・ハドソンに預けようかとするも、コルフ島に行っていて留守。 モリーに預ける
ためにジョンが残りメアリーを先に行かせる。 この事が後に重要な意味を持っていたのですよ。


そして、冒頭から何度も映し出される水族館、サメのシーン再び。
閉館5分前の水族館にやって来たシャーロック。
MI-6に尋ねたらこの場所に入る筈だと教えられたヴィヴィアンがいました。

「最終章にはこれ以上考えられない良い場所だ」とシャーロック。
この時 ”But then I never could resist a touch of the dramatic”「でもどうしてもドラマティック
な演出をしたくなってしまうんだ」は 正典”The Naval Treaty”「海軍条約」の中のホームズの言葉 
”I never can resist a touch of the dramatic” の引用ですね。 又 ”His Last Vow”でも引用
されていました。

ここでヴィヴィアンが又 ”The Appointment in Samarra”を引き合いに出し、あの商人が好きだった
と話し出します。 (ここで又逃れられない死が引き合いに出されるのです)

そこにメアリーがやって来てヴィヴィアンが”Ammo”であった事を知らせます。
ヴィヴィアンが”Ammo”となった経緯と理由が語られます。

彼女が機密事項を売って得たお金でコーンウォールにコテージを買った・・・云々を聞いてフト思ったのは、
田舎にコテージを買うというのがある種のトレンドかステイタスシンボルなのだろうか?
そう言えばジャニーンがサセックスにコテージを買ったというのもありましたっけ。 或は、正典でホームズ
がサセックスにコテージを買って養蜂をしながら隠遁生活をしていた・・・という点にも関連するのか?(無理やり?)

マイクロフトが”Mrs. Norbury”と呼びかけ、彼女のフルネームが”ヴィヴィアン・ノーバリー”である事
が分かる。


そんなヴィヴィアンに対し、又もや推論の嵐をまくし立てるシャーロック。
曰く、あくせくと働きながら目立たない影の存在、少ない収入で倹しい生活、満たされない孤独な日々・・・
など暴き立てる。 メアリーでさえ途中で遮ろうとするほど。
結論として、結局「嫉妬や羨み」が全ての動機であった・・とヴィヴィアンを煽り立ててしまった結果、
シャーロックに銃を向けるヴィヴィアン。

その瞬間シャーロックの前に身を投げ出し撃たれるメアリー。


そんな時ジョンが到着。

このシーンを見た時、あ~あ、こう来ちゃったかぁ。 どっと疲れが出た私でございました。
既視感と言うか、お約束と言うか 何というベタな展開(暴言)でありながら、瀕死のメアリーのセリフ、
どんなにメアリー・ワトソンであって幸せだったか、私の人生の全てだったか・・・等、シャーロックに
対しても「貴方の事をとても好きだったって言った事があったっけ? あの時撃ってしまってごめんなさい」
とか・・・お約束のセリフを聞かされ、少しうんざりしながら、アレ?何となく涙ぐんでしまったダメな私
でもありました。 モファティスにはやられます。


茫然と立ちすくむシャーロック、マイクロフト、レストレードも言葉もなく立ちすくんでいる。
(ここで些細なことが気になるのですが、マイクロフトを呼んだのはシャーロックだと思うのでジョンが
タクシーの中から連絡したのはレストレードという事になるのでしょうか?
そもそも”Ammo” に係る問題は政府機密に属する事だと思うのでスコットランドヤードが介入する事項
ではない様な気もするのですが・・・余計なことが気になりました)




ジョンの嘆き方は半端なく、慟哭しながら「守ると言ったじゃないか、誓ったじゃないか」なんて
シャーロックに怒りをぶつけ責めます。 この先のシャーロックとジョンの関係が思いやられる 何とも
胸が痛くなる後味の悪いシーンです。






・・・・・ to be continued です。
(次回で終わらせます)




← SHERLOCK S4E1 ”The Six Thatchers” : ネタバレ感想と検証 (4)  
→ SHERLOCK S4E1 ”The Six Thatchers” : ネタバレ感想と検証 (6)






ドラマ『レギオン』はラビリンス・・・

2017-03-05 | 海外ドラマ
マーベルTVドラマ ”Legion”
 

以前ご案内しました新ドラマ「レギオン」”Legion” の1話から4話迄を視聴しました。
繰り返しになりますが、概略は、

この作品は マーベル、20世紀フォックス、FXプロダクションが共同で制作する初のTV
ドラマです。
主人公のデヴィッド・ハラーは『X-MEN』シリーズでおなじみのプロフェッサーXこと
チャールズ・エグゼビアの息子でマーベル・コミックでも最強クラスのキャラクターだ
そうですよ。 息子が居たんですって!
で、今回は1話”Chapter 1”『覚醒』について少しだけ触れてみようと思います。
(極力ネタバレをしない様に努力します)

製作陣は、『X-MEN』、『X-MEN : アポカリプス』等第一作目から同シリーズの監督
を務めたブライアン・シンガーをはじめ 同映画を作り上げて来たスタッフ終結してTV
シリーズとして新たな門出を切る本編をバックアップしています。
又、ドラマ『Fargo/ファーゴ』の脚本・製作総指揮を務めたノア・ホリーも制作総指揮
として参加するという贅沢でクオリティーの高い作品に作られています。

『X-MEN』作品は見てはいましたけど、詳細は良く覚えていない(涙) だがしかし、初
心者として見ても全く問題なく入り込んで行けそうです。
シリーズは全8話という事だし、1話も1時間前後でコンパクトに纏められているので内容
のクオリティーは凄く高いと感じます。
後半のエピソードで本編『X-MEN』にリンクする様なエピソードがあるのか・・・

映像もCGやSFXを遣い凝った作りになっているし かなりクオリティーの高い映像美で謎が
多い世界が表現されていますね。
TVドラマとは言え 流石”マーベル”! お金掛けてますねぇ。
兎に角最初から引き込まれます。

出演者は、
デヴィッド・ハラー : ダン・スティーブンス
シドニー・バレット : レイチェル・ケラー
レニー・バスカー : オーブリー・プラザ
エイミー・ハラー : ケイティ・アセルトン


ストーリー概略は、
デヴィッドは統合失調症との診断で数年間精神病院への入退院をくり返している。
彼が経験している現象が頭の中での妄想なのか幻想なのか自分でも混乱しているが
見ている側も一緒に混乱させられる。


人生に希望が持てず捨て鉢になり希望を見出すことが出来ない男性が主人公であるという
斬新な設定です。
悩んでいた様々な症状が実は病気ではなく彼の特殊能力であったという事が次第に判明
してきます。
サイコキネシス、テレパシー、多重人格等の能力が秘められている様子が想像できます。

精神病院で出会ったシドニー(シド)に一目惚れしたデヴィッドは生きる喜びを見出し
楽し気な表情を見せるようになるのですが、シドは他人に触れることが出来ないという
ので紐(ネクタイ?)で手を繋いだりして辛いところ。



で、このシドも何やら謎を秘めていて 別の能力を持っているらしい。他人に触れな
いって事は、そう言う事なのね)

デヴィッドが現実と妄想の狭間で苦しみ、何が現実の事か分からなくなるし、時系列が
入り乱れるし、結構混乱しながら釘付けになります。

デヴィッドの頭にあるシーンで 子供の頃父親から本を読み聞かせて貰うのですが その
本の内容が怖ろしくとても子供に聞かせる話では無い。 その時の父親の姿は見えても
顔だけはどうしても思い出せない。
そもそもデヴィッドは父親を知らない筈だし、父親のエグゼビアもデヴィッドの存在を
知らない筈なので、これはデヴィッドが持っている父親のイメージなのだろうと・・・
そして時折デヴィッドが見て恐れる不気味な姿の「黄色い目をした悪魔」、この存在が
父親に対して持っているイメージなのか、或はデヴィッドの秘められた内なる邪悪な
部分の象徴なのかしら・・・と思ったりするのですが・・・

何が真実で何が虚像なのか、何が妄想で何が現実なのか、デヴィッドと共に翻弄される
のですが、製作総指揮のノア・ホリーも 「デヴィッドを”信頼できない語り手”として
描くことを意図した。」と語っています。 主人公のゆがんだ目を通して描く・・・
という意味からも観る側が混乱、翻弄されるのは当然なのでしょうね。

デヴィッドが自分の能力”レギオン”としてのミュータントに覚醒していくまでを描きながら
1960年代の状況を交え描いている と同時に謎の組織による巨大な陰謀、デヴィッドの能力
を利用しようとする者、抹殺しようとする者等が入り乱れ 今後の展開が予測できませんね。 

デヴィッド自身この能力に目覚めた後、ヒーローとなるのかアンチヒーローとして存在する
様になるのか、この先どうなっていくのか気になるところです。

そして兎に角デヴィッドを演じるダン・スティーブンスが凄い!
これまでのイメージからは考えられなかった変身というか脱皮というか・・・
テンションも高く、動作、セリフ回しもメリハリが大きく 又外見も”ダウントン・アビー”
のころより頬、顎のあたりがスッキリしてむしろ若返ってさえ見えます。(設定年齢も大分
若いようですし)。
時々見せる鋭い目つきにも驚かされます。
何よりアメリカンアクセントばっちりですからこの点からも別人の様にさえ思えてしまいます。

中には「ボリウッドダンス」まで描かれていて(笑) ダン・スティーブンスがキレの良い動き
でキュートですわ。




”ドクター・ストレンジ”での時のベネディクトのアメリカンアクセントも感心しましたけど
英国俳優が米国系の作品に出演する時は先ず”アクセント”矯正が大変だなぁ~とつくづく感じ
ます。尤もその逆も同様なんですけど。

繰り返しになりますが 内容が非常に入り組んでいて一度見ただけでは完全に理解できていない
かも知れません。 多分観れば観る程映像、事柄の繋がりが分かって来てなお楽しめるのでは
ないかと思います。 なので、時間をみて又見直してみようと思います。

余談ですが、既に視聴していた身内の感想は「分けわからん!」でした・・・
”Chapter 4”迄見ても益々混迷度は深まり 正に製作者の意図に乗せられていると思いつつ 今後
どの様になって行くのか興味も深まります。

以前も書きました様に、この作品は米国で放映された11時間後に日本放送になるという驚異的な速さ
です。
FOX系で放送され 直後Huluで配信になります。
現在4話迄配信中。 追って毎週土曜日に次回作配信予定だそうです。
毎週楽しみが増えました。

後のエピソードも折があれば再度触れてみたいと思っています。

こちらはコミック版のレギオン(怖すぎる!)

まさかデヴィッドこんな風にならないでしょうね~。



”Legion” trailer #3はこちらです

https://youtu.be/toc9LGWgqJg









SHERLOCK S4E1 ”The Six Thatchers” : ネタバレ感想と検証 (4)

2017-03-01 |  ∟S4E1 : The Six Thatchers
『シャーロック』シーズン4:「六つのサッチャー」

以下ネタバレになりますのでご注意下さい。
あれこれ内容に触れながら 正典との繋がり、感想を書いていきたいと思います。

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

     ↓    
 

・・・・・続きです。


6年前 トビリシのジョージアにある大使館クーデター事件があり、監禁されていた大使を救出に行った
のが ”A.G.R.A”の4人、つまり、
A=Alex (アレックス)
G=Gabriel (ゲイブリエル)
R=Rosamund(ロザムンド)→Mary
A=Ajay(エイジェイ)
大使は”Ammo”が助けてくれると・・・ 前のシーンでメアリーが”Ammo”にうなされていたけどここ
でも又”Ammo”が出てきます。
(この突入シーンも正にボンドっぽい)
救出作戦は不測の事態で失敗。 ”A.G.R.A”も自決することになったがメアリーは辛くも生き延びた。
実はエイジェイも脱出していたが、敵に捕らえられる直前にメモリースティックを製作途中のサッチャー像
に隠していたんです。(このシーン「グラナダ版」によく似ていました)ここでクレイグがハッキングして
探り出した「ゲルダー商会」に繋がります。
その後エイジェイは敵に捕らえられ拷問を繰り返されることになる。


シャーロックがメアリーを隠れ家に呼び出しますが、この洞窟の様な隠れ家が ”Dr. Who”のS6E13で使われた
場所と同じだと言われていますが、う~ん、覚えていない(汗)

ここで、シャーロックはメアリーから事の経緯を聞き出し、エイジェイも生き残りメアリーを探していると告げ
ますが、メアリーは自分だけが生き残ったと思い込んでいた為 この事を聞くと喜ぶのですが、シャーロックは
彼がメアリーを裏切り者とし殺しに来ると知らせます。


この時メアリーは、「信じられない。私たちは家族だったのに」と言うと、シャーロックが”Families fall out”
「家族は仲たがいするものだ」なんて言葉を聞くとね、又何だかな~。

シャーロックがS3E2”The Sign of Three”で誓った様に、ジョン、メアリー、赤ちゃんを守るから自分から離れない
様にしろと言うと、メアリーが”Sherlock, the dragon slayer”と言いますが、この”Dragon slayer”は”His Last Vow”
でも使われていた表現です。
そんなシャーロックをメアリーは麻酔薬で眠らせ メモリースティックを持って姿を消します。





眠らされたシャーロックの記憶(マインドパレス内?) : 海賊帽をかぶった男の子と少し大きい男の子、そして
犬(レッドビアードか?と思われる)そして女の子の歌声・・・ シャーロックとマイクロフトの子供時代か?
しかし誰の視点なのだろう・・・

マイクロフトの元を訪れ”A.G.R.A”に関して確認するシャーロックに、話をはぐらかしAgra(地名)に関しての蘊蓄を
傾けるマイクロフト。

シャーロックの「歩くウィキペディアか?」にまんざらでもなさそうなマイクロフト(笑)
マイクロフトは勿論”A.G.R.A.”の存在も 大使館事件も把握していたんですね。
”A.G.R.A”は信頼できるフリーランサーであったが、この事件の失敗以来フリーランサーを遣うのを止めた。と
言います。


ただ、シャーロックから”AMMO”について聞かれると、これは知らないと・・・
確かエイジェイが捕えられて拷問されていた時も 繰り返し”AMMO”について問いただされていたし、英国人の女性
である事は分かっていたんだけど。
マイクロフトから「メアリーを一生守るつもりか?”Is that sentiment talking”「感傷的な話なのか?」と聞かれ
”I made a promise. A vow”「約束したんだ。誓いだ」と云うシャーロック。
(それにしても、S3の時、マイクロフトがメアリーの素性に気付いていない筈はないとは思っていたけど、案の定知って
いたどころではなく雇っていたんじゃないですか。それに目を瞑ってジョンと結婚するのを放任していたって事?)

メアリーはジョンとロージーからエイジェイの目をそらす為 ジョンに置手紙をして海外に逃避行。

サイコロを振りランダムに行先を決める。

飛行機の中でアメリカ人に変装してワザと騒ぎを起こすメアリーのアメリカンアクセントが凄まじい(笑)
そしてCAに変装して入国する・・ってイマイチ意味不明。 目をそらす為なんだろうけど。


ノルウェイに居る時に停泊していた船の名前が英語に翻訳すると(ノルウェイ語で分からないけど)”The Specked
Band”(正典『まだらの紐』)、と”The Lion's Mane"(正典『獅子のたてがみ』)となっているらしい。
こんな細かい所まで凝ってます。というか、ここに気付く人の方が凄いわ!

外見を変えながらランダムにサイコロを振って決めた行先に偽のパスポートが隠してあったってのは・・・?
世界中にあるって事なんですか?

パス―ポートにある名前、
Gabrielleとはビリー・ワイルダー版”The Private Life of Sherlock Holmes”に出ているスパイ、イルゼの偽名
であり、Ashdownはそのガブリエルとホームズが夫婦を偽装した時の名前。
以前も何度か書きましたが、モファティスは本当にワイルダー版を敬愛していて 何気なくあちらこちらに名前等を
引用していますね。

各地を転々とした後たどり着いたモロッコのマラケシュ。

↑ マラケシュのジャマ・エル・フナ広場(人気の観光スポットです。個人的に懐かしかったので・・・)


たどり着いたホテルに入ろうとするメアリーは中で話し合う男の声を聞き銃を構えて中に入るとそこには現地の
子供とカードをするシャーロックが。


どうしてここが分かったのか尋ねるメアリーに、「何故なら僕はシャーロック・ホームズだから」と又しても超早口
で推理方をまくし立てるシャーロックですが、結局はメモリースティックに追跡装置を仕込んでおいた事を白状
(ジョンのアイデアであったと)
追跡装置で居所は分かるだろうけど、先回りして待つって事可能なんだろうか?まぁ、細かい事は良いか。
で、当然ジョンもその場にいました。

ジョンに自分が”A.G.R.A”の「R」であり ”Rosamund Mary”(ファーストネームとミドルネーム)である事を
告白するメアリー。

”I always liked Mary”「ずっとメアリーが好きだったから”メアリー”を名乗った」 というと、”Yeah, me too”
「僕もだよ」というジョンの言葉には二つの意味があるのでしょうね。 (メアリーという名前が好きだ)という事と
(メアリーという”君が”好きだ)と。
又、”Mary, I may not a be a very good man, but I think I'm a bit better than you give me credit「メアリー、
僕はとても良い男ではないかも知れないけど、君が思っているより少しはましなんだよ」のセリフは 正典”The
Adventure of Yellow Face” (黄色い顔)からの引用でしょう。

ここでジョンのセリフ ”You could have talked to me. That's what couples are supposed to do・・・work
things through” 「僕に話してくれるべきだった。 カップルってそうするもんだろ。 問題は話し合って解決
するんじゃないか」 このセリフもねぇ。 又私生活がオーバーラップさせられてしまって何とも言えない気持ちに
させられる。

2人の後ろで話を聞いていたシャーロックがロンドンに帰ろう。そうすれば全て上手くいく。と言った丁度その時銃
のレーザーポインターが・・・・・






・・・・・to be continued です




← SHERLOCK S4E1 ”The Six Thatchers” : ネタバレ感想と検証 (3)
→ SHERLOCK S4E1 ”The Six Thatchers” : ネタバレ感想と検証 (5)