知財判決 徒然日誌

論理構成がわかりやすく踏み込んだ判決が続く知財高裁の判決を中心に、感想などをつづった備忘録。

不正競争防止法2条1項3号の「他人の商品」に該当しないとした事例

2009-04-20 20:00:03 | 不正競争防止法
事件番号 平成20(ワ)5826
事件名 不正競争行為差止等請求事件
裁判年月日 平成21年03月27日
裁判所名 東京地方裁判所
裁判長裁判官 大鷹一郎

(3) 以上によれば,原告が原告商品に特有の形態的特徴であると主張する,タイの民族人形(ハッピーラッキーボンバー)の頭部のボンボンを股間部分に取り付けた点については,原告代表者が単独で発案したとまで認めることはできず,原告代表者及び被告の従業員Aが共同で発案した可能性を否定できない

 また,が原告商品に特有の形態的特徴であると主張する,頭部のボンボンを5㎜のものから1㎝のラメ入りのものとした点については,ライスフィールド社が,原告が原告商品を販売する前の平成19年4月24日ころには,頭部のボンボンをラメ入りのものとしたタイの民族人形を販売していたこと(前記1(2)),その当時輸入販売されていたタイの民族人形の頭部のボンボンには5㎜のものも,1㎝のものもあったこと(弁論の全趣旨)に照らすならば,原告代表者が発案した原告商品に特有の形態的特徴であるということはできない

 したがって,原告商品は,原告が独自に開発した商品であり,被告にとって不正競争防止法2条1項3号所定の「他人の商品」に該当するとの原告の主張は,理由がない

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