知財判決 徒然日誌

論理構成がわかりやすく踏み込んだ判決が続く知財高裁の判決を中心に、感想などをつづった備忘録。

商品等表示性が否定された事例

2012-07-29 11:14:41 | 不正競争防止法
事件番号 平成22(ワ)41231
事件名 不正競争行為差止請求事件
裁判年月日 平成24年07月04日
裁判所名 東京地方裁判所  
権利種別 不正競争
訴訟類型 民事訴訟
裁判長裁判官 大須賀滋
不正競争防止法2条1項1号

 そして,原告が原告商品の共通形態であると主張する原告商品の上記①及び②の形態は,同種製品である老眼鏡の形態(・・・)と比較して,これらと識別し得る独特の特徴といえるものではないと解される。

 したがって,原告商品の形態が独特の特徴的形態と認識されるためには,市場において,それが老眼鏡と同種商品ではなく,異なる種類の商品であることが明確に区別して販売され,需要者においてもそのように認識されていることが必要であり,そうでなければ,原告商品の形態は老眼鏡と同種の商品として,格別の形態的特徴を有しないものとして認識されることにならざるを得ない。そこで検討するに,上記のような市場における原告商品の取扱い及び

 老眼鏡と原告商品との機能上の共通点に照らせば,原告商品が,需要者において老眼鏡と明確に区別され,独特の形態的特徴を有するものと認識されるまでには至ってはおらず,原告の主張する原告商品の共通形態に商品等表示性を認めることはできない

最新の画像もっと見る