のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.1283

2017-10-03 00:00:49 | 新しい子猫たち 

このジイサンはグループ最長老のジイサンで先代の親父さんにも可愛がれて、大奥さんにも可愛がれたジイサンだった


 


親父さんの親父さんとその奥さん、みんなが大奥さんと云う人は大変自分に厳しく、他人にも厳しい人だったが、頑張る人たちは応援した


 


今のグループ企業の中枢たちはこの二人に仕込まれたと言ってもよかった。この最長老はその生き残りと云えた


 


しかもこのジイサンの企業は。伝統工芸が中心の会社であったが、今は時代の波を見て、孤立して伝統工芸に徹しているワケではなかった。安いよグループと手を組んで、伝統工芸品をそれぞれのハンドメイド、自分の意向で作り出す、その人だけの作品をリーズナブルな価格で作る事もしていた。これは静かなブームとなっていた。シックステンのコンビニでも独自の製品の受付までしていた。


 


対象も広がって、中国の陶芸メーカーまで手を伸ばしていた。地味な伝統工芸の会社がグループ内の成長企業に変貌していた。若手を発掘して育てている事はグループ随一とも言えた


 


グループ内ではこのジイサンに逆らうような奴はいない。


 


この時もジイサンに電話されると震えるような奴らには、見かねた社長が私も電話しますと言って、受け持った


 


ジイサンは相談ではなく、命令していた。


奥様の調子がよくないらしい、それでもみんなに挨拶しておきたいと仰ってくださる。早く来い


 


このジイサンは少し耳が遠くて、声がデカイ。電話を受けた奴はグループの幹部とは云え、逆らえる筈がない。しかもこのジイサンは直ぐに行ってみんなを迎える事すらやりかねない


 


それではビビりそうな奴らを社長が受け持った。グダグダというな、直ぐに来い。ジイサンの怒鳴り声が電話にも聞こえていた。あっさりと電話越しの声すらビビる人たちが大半と云えた。社長が受け持った人たちは直ぐに行きますと返答していた。