ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

甲斐さん始動4

2017-04-23 10:04:00 | メディア
「ビルボード・ライブ」の甲斐さんインタビューの続き…の、その前に

今回のツアーに向けて甲斐さんが語られる言葉の中に
「心にピッタリと寄り添い、暖かな火を灯す」や
「キャンプファイヤーのように」というフレーズが登場するんだけど

これって、甲斐報に掲載されていた井上貴子さんの
「ビルボード・ツアー2016」のレビューと同じですよね?(笑)

「今、時代はシンガー・ソングライターを求めている」に始まり
ディランのノーベル賞受賞に触れ
グラミー賞受賞のアデル、それにエド・シーランの名前も挙がっていて

そうした「20代のシンガー・ソングライターが国境を越えて活躍する」
…という現状を受けて「甲斐よしひろは
またも時代のニーズをいち早く察知していた訳だ

バンドが叩き出すダイナミックな情熱やエネルギーは
この閉塞した時代に解放感を与え
一方、アコースティックな4人編成で奏でる彼の歌は
私達の心にピッタリと寄り添い
溜息まじりの日常に暖かな火を灯してくれる」と続き

「【ブラッディマリー】から華やかな四重奏となる
密室性の高い失恋歌が、キャンプファイヤーのような陽気な温かみを増す」

「日々のしんどさを、美しく陽気なメロディで歌うことで
明日へと乗り越えていく」と記されていて
これはもう、井上さんが甲斐さんの口になさったことを
取り入れられたとしか思えません(笑)

…で、このインタビューでも
「『時代のビート』っていう言い方は安易に使えるんですけど
実はトラッドもファンクもロックもグルーヴが大事で

そのグルーヴ感はすごく普遍的だったりもするんですけど
その中でも時代の要求は変わっていて
(ビルボードでの公演は)今の時代に合っていると思ったんですよね」と甲斐さん

「去年、ボブ・ディランがノーベル賞を受賞して注目されたり
エド・シーランもそうですけど
今、本当にシンガー・ソングライターが要求されている感じがします

大きな編成よりも、心に寄り添った
今の閉塞的な時代に火を灯すような音楽とメロディの方が
やっぱり合ってるんだと思うんです
アデルもそうですよね」と話され

更に「エド・シーランには最初から注目してましたね
ギターはフォークギターを使ってるけど、アプローチはフォークじゃない
背景にはポリスも聞こえるし、U2も聞こえる
そういう時代の変遷を追って来た少年が成長して、ああいう音楽をやってる

はっきり言うと、僕は全然目新しいとは思ってないんですよ
80年代には、もうああいうアプローチをやるロックバンドはいた訳ですし…

エド・シーランがすごいのは
今の時代の息吹きに合った作品を生み出しているということですよね
既に在る技術やアプローチを上手く使いながら
歌唱力も含めて、それを上回る作品を書いていることが面白いんだと思います」とおっしゃってるのを読んで

その80年代に甲斐さんがサンストで
「俺、ネオフォーク聴いてて思うんだけど
これは過去の受け継がれなきゃいけないものを、ちゃんと受け継いでいながら
今の自分達のエイジのスピリットをビッと出してる感じがして
胸、打たれるんだ」と話されていたことを思い出していたら

「僕がビルボードでやろうとしていることも
実はそんなに目新しいことではないんだけど
よくよく聴くと、なかなかみんながやってない
尖ったグルーヴ感を放ってるっていうアプローチで

その根幹には、40年代、50年代のトラッドに立ち返るっていう発想があって
結局、ロックンロールやジャズも一番根幹は
トラッドフォーク、カントリー、ブルースだから
そのための一番根源的な編成なんです

特にアメリカは、ずっと絶え間なく切磋琢磨されてるんですよね
古い伝統も大事にするけど
ビートやファッションも含めて流行もきっちりと取り入れて行く
考え方の中に常に変化を目指すっていうのがありますね

何年か前から、コーエン兄弟の映画があったり
(ルーツ音楽的なものを現代のグルーヴでという)
そういう機運が高まっているのを感じていたんです

アデルやエド・シーランだって
ああいうミュージシャンは急に出て来るものじゃなくて
そういう音楽を聴く人や買う人も増えている
そういうエネルギーを感じてたんです」とおっしゃっていて

当時は「こういうやり方、音楽でやろうとしても
なかなか状況が出来なかったりしてさ
この新陳代謝!どんどんやらないと面白くないよ」と訴えておられたのが

今年は「ルーツっぽいものを今の時代のグルーヴでやるっていうことを
さらに突き詰めてみたいですね」…に、なられたんだなあと…

余談ですが…
「今、本当にシンガー・ソングライターが要求されている感じがします」
…という言葉に対比させる形で
「今、ギターヒーローって要求されてないですよね?」と甲斐さん

「バリバリの速弾きとか、もうイイ!って感じで…
ギターヒーロー側じゃなくて
どれだけ心にピッタリ寄り添った歌を歌うかが重要な時代ですよね」
…と、おっしゃってるんだけど

イチローさんが、正式に甲斐バンドのメンバーになられた時にも
「結局、大森信和と田中一郎、僕もね
3人とも考え方が同じなのはさ
ギターヒーローっていうのが好きじゃないのね

そういうのは必要じゃないと思ってるから
1曲の中に、たとえばギターの間奏が4分あるとか
それだったら歌じゃないもの
俺たちがやりたいのは歌だから

田中一郎は、ある種パンクナイズされたバンドにいた訳だけど
いつの間にか、そんな形式に首を絞めつけられてる状況に
たぶん気がついてたんだね

パッと横を見れば、ガキの頃から知ってる
ギターヒーローなんて関係ないって顔して
歌として成立してる歌をやりたいっていう甲斐バンドがいる

変な言い方だけど、歌ってものが確立された中でのギタープレイを
たぶん、したかったと思うのね、一郎は
だから、出会うべくして出会ったって感じはありますよ」と話されていて

その当のイチローさんが、昨日のブログに
「新たな作品を創っていく上で
こうでなければならないというようなルールはない
でも、ルーツを知って
そこから自分のスタイルを構築していくのが大事だと思うんですよね」

…と書かれていたことに、何か深い縁というか
やっぱり長いおつきあいをなさっているだけの理由というか
そういうものを感じて、妙に得心がいったんですよね(笑)
コメント
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