ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

バンドやろうぜ!その10

2015-01-13 08:33:17 | 日記
甲斐さんいわく…

僕は、バンドのメンバーに固執して音楽を作っていくことは
バンドをやっていく上で
一番素晴らしいポイントだと考えてやってきた

バンドって、ネイティブなものだと思うんだよね

限られたメンバーの中で、皆が持ってるテクニックとか
考え方とかを活かしていこうと思ったら

どうしたってシンプルに
そのサウンドをまとめていくしか手はないでしょ

昔からボーカル・グループがすごく好きで
キンクスやストーンズ、デイブ・クラーク・ファイブの影響があるんだけど

一流のミュージシャンを介入させて
まとまりのいい音楽を仕上げたとしても
バンドとして考えた場合、それは最高の音楽ではないと思うのね

だから、これまではバンドのメンバーやスタッフと
一つの社会を確立してて
それ以外の外界を全くシャットアウトする…
『他人には迷惑かけてないぞ!』みたいな…(笑)

でも、迷惑も含めて
外に向かっていかないと表現の幅は広がらない

ずっと甲斐バンドでやってきたから
知ってるところと知らないところが、すごく偏ってたと思うし

同じ連中とつき合ってると、いつの間にか
一人で色んな状況に入っていくことってなくなるんだよ

ジャパンエイドに参加されたことで
ご自分の中の妙な柵が取り払われたと甲斐さん

おまけに、アレンジの打合せのため
【イエロー・キャブ】のテープを聴いたピーター・ガブリエルが
自分たちの出る幕はないとたじろいで(笑)

ニューヨークの一流セッションプレイヤーの集合体から
メンバーを呼び寄せることを提案したという

トレバー・ゲイルとアルヴィン・ムーディは
その後、プロジェクトKとして
甲斐さんのソロツアーにも参加したそうだ

甲斐さんが『さんまのまんま』に出演された際に
冒頭に登場してましたよね(笑)

ただ、自由に交流やセッションが出来るのは楽しいし
色んな刺激を自分に生かしていこうと決意してたけど…と甲斐さん

甲斐バンドだと、いつでもどんな時間でも
電話をかけさえすれば、すぐに集まることが出来たのね

でもソロだとそうはいかないでしょ
頭では判ってても、そういう気分に慣れるまで
ずいぶん時間がかかりましたよね

今でも、曲を作ってすぐにスタジオに入れるって
錯覚することがあるんだけど

ソロだと、ミュージシャンを集めるだけで最低1週間はかかる(苦笑)

そうすると、その曲を作った時の感覚とか
アイデアを持続するのが結構大変なんだよね

僕は譜面を書いたりせずに
生々しくリアルなものを持って、スタジオに入るから
曲を作ってから音にするまでの時間は早い方がいいんですよ

バンドの時は、曲のカケラだけでスタジオに入ってた
夜中の1時に曲が出来て
3時にみんなしてスタジオに…なんてこともあるんだけど(笑)

今回、初めてアルバムのためのデモテープを作ってみて
ソロになると、デモテープは必要だなぁと思ったよね(笑)

結果、本番でデモテープ通りのことをやったとしても
実は一度は解体してる
ものを作るとか、分析するってことは壊すことでもあるからね

ソロになられたご自身のことも…

『甲斐バンドの甲斐』は、よく判ってたけど
『ソロシンガーとしての甲斐』は、どっかで理解できてない訳よ

その正体を知っていくために
12年間バンドでやってたこと、自分の音楽を
まずは、バラバラに解体して

それからもう一度、組み立て直すという作業をやろうと思った
…と、おっしゃってます

映画を作るみたいに
作品ごとに新しいスタッフの方を集められ
作り終えると解散するという
かつてないスタイルで取り組まれた甲斐さん

プライベートで、土屋公平さんや藤原竜也さんなど
違う世代の方々と『遊んでもらおう(笑)』となさったのも
『ソロ』になられたゆえの変化なんでしょうね

でも、甲斐さんご自身は
『13年目の新人(爆)』と思っておられたのに(笑)

あるラジオスタジオに入って行かれたら
何組かの若いバンドの方々が
『パーッと道をあけてくれた』んだとか…(笑)

別に肩で風切って、いなせに歩いてた訳じゃないよ(笑)
その時、俺はそういう年齢なんだなと思ったんだよね

やっぱり、そういう年齢から放つ音楽じゃないとダメだと思うしね

メロディそれ自体だけで
十分に時代を越えて存在感を主張できるような曲を作った上で
時代のテイストをどう取り入れるかだよね

ベテランが時代に媚びを売って
無理矢理、最新サウンドを取り入れたあげく
曲とサウンドがちぐはぐになってるなんてイヤだもんね(笑)

今やるべきこと、今やれること、全て音にぶちこんだ
いちいち説明しなくても聴けばわかる
アルバム自体が全てを語ってる

バンドで活動を始めてから13年経って
初めて心底そう思える作品を残せたと甲斐さん

でも、当時の奥さんにはハードルが高かったらしく(苦笑)

『ストレート・ライフ』ってタイトルにはそぐわない
『ひねった人ばっか出て来るんだよ(笑)』と騒いでた記憶が…(爆)
コメント
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