ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

再び、ハードボイルドだど!その3

2014-05-18 12:14:12 | 日記
評論家の斎藤美奈子さんは、ハードボイルド小説のことを
『男のハーレクイン・ロマンス』と呼ばれたそうだ(爆)

確かに『酒と煙草と女と暴力』という4種の神器(笑)を手に
プライドを重んじ、男同士の固い友情を結んで
ストイックなまでに美意識にこだわるタフガイたち

…なんて、白馬に乗った王子様より
現実味に欠けると思われるかも知れませんね(苦笑)

甲斐さんも【ブルー・シティ】の中で
『お前の好きなハーレクインロマンス
美しい悲劇なんてあるわけがない』と歌っておられますし…(爆)

ライターの島崎今日子さんは
『ロング・グッドバイ』と『MOZU』についての記事で…

ハードボイルドの主人公は
生き方もファッションも佇まいも
強固な男の美意識に貫かれている

いかなる誘惑にも屈しない誇り高き一匹狼…
そんな男いるはずはないというヒーローなのである

下手な脚本や演出では、パロディになりかねない…と書かれてます(笑)

ただ、男のハシクレとしては
彼らみたいにカッコいいセリフは吐けなくても
どっかに一欠片くらいは
彼らと同じ美学を持っていたいと思う訳です(笑)

あっ!でも、ドラマ自体に関しては…
どちらも映画のように陰影に富んだ映像で
主演を始めとする出演者が強者揃い

物語の面白さはもちろんだが
道具立てにもしっかりと凝ってあり
上質で大人なエンターテイメントに仕上がっている…と書かれてます♪

『MOZU』は、スピーディな展開で緊張感が溢れていて
西島秀俊さんが、まるで韓流ドラマのように
意味もなく脱ぐサービスシーン(爆)など不要だと思う

…と、女性ならでは?というか
ボクには『目ウロコ』な解説をなさっているんだけど(笑)

小説『MOZU』についての書評を見ると…

船戸与一さんいわく…
とにかく登場人物が多彩なのだ
その誰もが心に深い傷を負っている

北方謙三さんいわく…
登場人物の意志の通し方に
私はハードボイルドとしか言い様のないものを見続けたのである

…と、共にハードボイルド作家のお二人が絶賛されてます

奥さんによると…
甲斐バンドのハードボイルド色が強まった
アルバム『虜』あたりから

『ついて行けない』という女性ファンの方が離れて行かれ(汗)
逆にこのアルバムを聴いてライブデビューなさった男性が増えたそうだ

これは、ニューヨークに飛んでまで
サウンドにこだわったこともさることながら
やはり歌詞が劇的に変化したことが大きいんじゃないかと…

例えば、田口陽子さんいわく…

【ブルーレター】が最初それほど好きじゃなかった
この曲に入っている男の身勝手さがきっとイヤだったのだ

残間里江子さんは【ブルー・レター】を初めて聴かれた時…

無意識な風に見せてはいるが、ロックすることの中に
きちんと『私生活』を組み込んでいると感じられる

ファンはいつだって俺の『歌』を聴いていると
アーティストは思っていても
私的状況と繋げて聴かれてしまうことも少なくない

そんな中で、甲斐よしひろの描き出す世界は
ドロドロ的情念の匂いとはほど遠く、もっと硬くて乾いている

結婚して、離婚して、再び結婚して、父親になった彼が
『制度や世間』を無視することなく超えるためには
今、この歌しかなかったのかも知れないと話されてます

『ROCKSⅡ』の視聴会で…

亀和田武さんが『本当に男のわがままなセンチメンタリズムの歌』と言われ(笑)

甲斐さんは『でも、男たちって、こういう感じじゃないですか』とおっしゃり(笑)

押尾コータローさんは…
女性は聴き方が違うかも知れないけど
歳をとればとるほど、男の情けないところが身にしみてきて
このどうしようもない主人公に共感できると話されてました(笑)

前出の田口さんも後になって…

自分の身勝手さを海で流し涙を流す男を許せるように
さらに、そんな身勝手な男がステキだと、愛しいと思うようになられたそうだ(笑)

ただ、オモシロイ男はセクシーでワガママで危険で
普通の結婚には向かないし(笑)

幸せにしてくれそうな男は、つまんなかったりする(苦笑)
30歳を過ぎて、両方のイイトコを持ってる男は
ほとんど残っていないんだとか…(爆)

甲斐さんの歌に出て来るような
ワガママで身勝手で強引で(笑)
荒々しさの中に脆さや純情さを持った男は
絶滅危惧種なんでしょうか?(笑)
コメント (2)
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