日本農業新聞e農ネットの[鳥獣害と闘う]は「世界農業遺産 鹿の食害 深刻 クヌギ林 じわり荒廃 干しシイ産地・大分県国東半島宇佐地域 (2014/3/18)」である。
内容は以下の通り
昨年、クヌギ林とため池がつなぐ農林水産循環が、世界農業遺産に認定された大分県国東半島宇佐地域で、クヌギの新芽が鹿に食べられる被害が相次いでいる。
株が枯死して再生しない林もあり、シイタケ生産に欠かせない原木供給への影響が懸念されている。
東京電力福島第1原子力発電所事故以降、相場低迷が続く干しシイタケ。産地では「鹿害が追い討ち。農家の生産意欲まで奪いかねない」と危機感を募らせる。
・原木供給に危機感 里山循環 崩壊も
「ここは全滅だ」。
国東市で干しシイタケを生産する清原米蔵さん(66)は、むき出しになったままのクヌギの切り株に顔をしかめた。
シイタケのほだ木を取るために伐採してから1年半近くになる。
本来なら切り株から新芽が出て人の背丈ほどに育っているはずなのだが、一向に芽は伸びてこない。
クヌギは切り株から芽が出て更新し、15年ほどで再びシイタケの原木に適した太さに育つ。
しかし、地域は県内でも鹿の生息密度が高く、近年、クヌギの新芽やシイタケそのものを食べられる被害が増えている。
県農林水産研究指導センター林業研究部によると、クヌギの切り株は2年続けて食害に遭うと、およそ半数が枯死するという。
同地域のクヌギ林は約8600ヘクタールで山林面積の12%に及ぶ。
ただ、伐期を過ぎたクヌギ林は使えず、林道が整備されていないところもあり、実際に原木を切り出せる場所は限られるという。
県東部振興局は「ただちに原木が不足することはないが、食害が続けば将来、原木供給に支障が出て(国連が認めた)里山の循環が崩れかねない」と危機感を抱く。
クヌギ林が荒廃すれば山の保水力が低下し、土砂が流出する危険もある。
被害拡大を防ごうと、県は、簡易なネットを使った鹿の侵入防止対策を呼び掛けている。
ただ、クヌギ林の所有者には、シイタケ作りをしていない人も多い。
山の斜面での作業は重労働で、生産を続ける農家も高齢化が進み、ほだ場を守るのに手いっぱいで「山の対策にまで手が回らない」(県東部振興局)のが現状だ。
先祖からクヌギ林を受け継ぎシイタケ作りを守ってきた清原さんは、昨年、世界農業遺産に認定された時には長年の営みが報われたと喜んだ。
だが今、同時にかつてない不安を感じている。
原発事故から3年。
「風評被害」は被災地から遠く離れた大分でもいまだに色濃く残る。
県椎茸(しいたけ)農協によると、干しシイタケ価格は1キロ2000円台と事故前に比べ1000円以上低い超安値が続く。
県内では生産規模を縮小する農家も出てきた。
鹿に荒らされたクヌギ林を清原さんはネットで囲む。
「息子がやる頃に何とか上向いてくれればいい」。
15年後を見据え再生に望みをかける。
というもの。
この記事を読んだ時に、自分が感じたのは「絶望だ」という思い。
これでは全く作戦が立たない。
原木の問題、環境の問題、世界農業遺産という重荷、椎茸の現状など、すぐにでも対処しなければならない問題ばかり。
この記事からは、現状だけの対応に追われていて、その先への対処しているという部分は、一切見えてこない。
原発事故とは違う意味での、最悪な現状だ。
内容は以下の通り
昨年、クヌギ林とため池がつなぐ農林水産循環が、世界農業遺産に認定された大分県国東半島宇佐地域で、クヌギの新芽が鹿に食べられる被害が相次いでいる。
株が枯死して再生しない林もあり、シイタケ生産に欠かせない原木供給への影響が懸念されている。
東京電力福島第1原子力発電所事故以降、相場低迷が続く干しシイタケ。産地では「鹿害が追い討ち。農家の生産意欲まで奪いかねない」と危機感を募らせる。
・原木供給に危機感 里山循環 崩壊も
「ここは全滅だ」。
国東市で干しシイタケを生産する清原米蔵さん(66)は、むき出しになったままのクヌギの切り株に顔をしかめた。
シイタケのほだ木を取るために伐採してから1年半近くになる。
本来なら切り株から新芽が出て人の背丈ほどに育っているはずなのだが、一向に芽は伸びてこない。
クヌギは切り株から芽が出て更新し、15年ほどで再びシイタケの原木に適した太さに育つ。
しかし、地域は県内でも鹿の生息密度が高く、近年、クヌギの新芽やシイタケそのものを食べられる被害が増えている。
県農林水産研究指導センター林業研究部によると、クヌギの切り株は2年続けて食害に遭うと、およそ半数が枯死するという。
同地域のクヌギ林は約8600ヘクタールで山林面積の12%に及ぶ。
ただ、伐期を過ぎたクヌギ林は使えず、林道が整備されていないところもあり、実際に原木を切り出せる場所は限られるという。
県東部振興局は「ただちに原木が不足することはないが、食害が続けば将来、原木供給に支障が出て(国連が認めた)里山の循環が崩れかねない」と危機感を抱く。
クヌギ林が荒廃すれば山の保水力が低下し、土砂が流出する危険もある。
被害拡大を防ごうと、県は、簡易なネットを使った鹿の侵入防止対策を呼び掛けている。
ただ、クヌギ林の所有者には、シイタケ作りをしていない人も多い。
山の斜面での作業は重労働で、生産を続ける農家も高齢化が進み、ほだ場を守るのに手いっぱいで「山の対策にまで手が回らない」(県東部振興局)のが現状だ。
先祖からクヌギ林を受け継ぎシイタケ作りを守ってきた清原さんは、昨年、世界農業遺産に認定された時には長年の営みが報われたと喜んだ。
だが今、同時にかつてない不安を感じている。
原発事故から3年。
「風評被害」は被災地から遠く離れた大分でもいまだに色濃く残る。
県椎茸(しいたけ)農協によると、干しシイタケ価格は1キロ2000円台と事故前に比べ1000円以上低い超安値が続く。
県内では生産規模を縮小する農家も出てきた。
鹿に荒らされたクヌギ林を清原さんはネットで囲む。
「息子がやる頃に何とか上向いてくれればいい」。
15年後を見据え再生に望みをかける。
というもの。
この記事を読んだ時に、自分が感じたのは「絶望だ」という思い。
これでは全く作戦が立たない。
原木の問題、環境の問題、世界農業遺産という重荷、椎茸の現状など、すぐにでも対処しなければならない問題ばかり。
この記事からは、現状だけの対応に追われていて、その先への対処しているという部分は、一切見えてこない。
原発事故とは違う意味での、最悪な現状だ。
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