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こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

高知県長岡郡本山町のブランド化を始める

2009年01月22日 08時30分52秒 | Weblog
 20~21日にかけて、高知県長岡郡本山町へ出かけていた。

本山町の様な、隠里のように奥まったところにある中山間地域は、農地の荒廃、後継者不足で、既に限界と言う状況にまで落ち込んでしまっている。
このことから山本町では、後継者達が将来展望を持てる稲作農業を創り上げようと本山町特産品ブランド化推進協議会を発足して、活動を始めたのだ。
しかし、会を発足したとしても、ブランド化の方法が判らないため、今後の活動のヒントにしたいと、自分をよんだからなのだ。

貰った資料では、「本山町は、人口約4300人、四国の中央に位置し、東流して徳島県に注ぐ吉野川が町の中心を流れています。その両岸には、幾多の支流が峡谷となって存在し、水田は、一部の僅少な平地部分を除き、90%以上が峡谷に添うように棚田状を形成し、標高250mから750mに広がっています。
この地での稲作は、弥生時代に始まり、古より培われたその農業文化は良質な土壌を生み出し、町南部には、米づくりに良いとされる蛇紋岩層が走ります。
また、谷々を流れる清澄な水と剣山地・石鎚山地のもたらす激しい寒暖の差によって、生み出されるお米は、豊かな自然力を確かな旨みとして食べる人に伝え、県内では、好評を得ています。」と書いてあった。

さらに、「本山町特産品ブランド化推進協議会(農家・県・町・商工会・農業公社で構成)は、お米のブランド化に向け、地域にある特色を見出し、付加価値の模索をして来ました。
その中で「お米づくりに有効な蛇紋岩層がある」「棚田が90%以上である」「蛍・オニヤンマが飛び交う水田環境がある」「きれいな水」「おいしいお米の産地」などが取り上げられ、これらをどの様に生かすかを協議しています。
昨年、環境と食味を柱に取組みを進めようと、本山町産米の安全性と環境の良さを伝えるために県内各地から親子を招待しての「田んぼの生き物調査隊」の実施や、本山町産業文化祭で品種当てクイズを実施し、魚沼産コシヒカリや長野県産ミルキークイーンと本山町産米との食べ比べや調査を行いました。
また、米食味鑑定士協会が行う米食味分析鑑定コンクールへの出品(今回は入賞ならず)や四国初の水田環境特A地区の承認、さらに講演会、先進地視察や市場視察などに取り組みました。
今後の取組みとしては、更なる付加価値を追求しながら、物語の描けるお米へと成長させたいと思います。また、農工商連携で知名度向上を目指しお米を利用した商品開発が出来ないかと考えています。
栽培面では、農薬、化学肥料を削減した特別栽培米で、土佐赤牛の堆肥の使用や生ごみを堆肥化したEM肥料の使用、また、高知県室戸海洋深層水を栽培過程で葉面散布し、米の旨みを向上させる海洋深層水濃縮ミネラル水稲栽培などを実践しています。
今後の取組みとして、ヒノヒカリのみに執着せず、消費者が求めるいろいろな品種の栽培や県と協同し新たな品種開発ができればと思います。さらに環境保全型農業進め、環境を守って行くためエコファーマーの取得を協議会員はもちろん地域全体に広めて行こうと考えています。」ともかいてあり、本当に頭をひねって、真剣にブランド化をしようと考えていることも判った。

だから自分としては、安易なことを言うのではなく、何処まで本当にブランド化出来るのかを、正確に見極めなければならなかった。
そして、現地をみて思ったのが、「産地としては、本当に限界点へ来てしまっているため、1日も無駄にすることが出来ない状況になっていること。
また、町の歴史そのものを物語っている棚田は、本当に一部のみが荒廃してしまっているだけで、まだそのほとんどは生き残っていること。
そして、生産者が、本気でブランド化をしたいと考えている。」等のことがハッキリと確認できたので、正式にブランド化をすることを決めたのだ。

しかし東京では、四国や高知県のお米を、1年間かけて販売している店等は無い。さらに、新米ですら取り扱っていない店も多いのが現実である。
さらに、全く知られていなかった「長岡郡本山町」のヒノヒカリを販売すると言うのだから、いくら自分が直接手がけると言っても、そうそう簡単なものではないことは明らかだ。
でも、だからこそ、このブランド化については、自分がやる必要があると思う。

失敗するつもりは全く無いが、成功したら、日本の産地の中でも、本当に貴重で希少なブランド米となるだろう。
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