仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

オペラ「恵信尼さん」

2017年05月26日 | 都市開教
明27日(29.5.27)、オペラ「恵信尼さん」が松戸市にある市民劇場(松戸西口、徒歩3分)で上演されます。キャパは350人。入場料は3.000円(当日券3.500)です。開演1時30分(開場1時)、第一部は「泥中の蓮の花」と題して私の講演、第2部でオペラ「恵信尼さん」です。作曲家の仙道作三氏の作曲によります。過日、松戸で記者会見をされて、ちらほらと新聞の千葉県版に掲載さています。

入場料が3.000円です。何人くらい来て下さるか。阿弥陀さまの話(私の講演)を、初めて聞かれる方もあると思います。商業ベースに乗ったところで、なにが提供できるかが、これからの伝道のあり様だと考えたいます。商業ベースに乗るということは、需要があるということです。その需要をどう作っていくか。その需要に応えられるものを提供できるか。そのことが現代社会から問われているのだと思います。
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宗教消滅②

2017年05月25日 | 都市開教
早朝(29.5.25)から雨が降ってきて、オーキングは途中で帰ってきました。昨日の続きです。

『宗教消滅 資本主義は宗教と心中する』 (SB新書・ 2016/2/6島田 裕巳著)に、宗教信者の減少は、外国でも同様であると、次のような数字を紹介しています。

ヨーロッパでは完全に過去のことになりつつある。各種の統計資料からも、明らかである。

 今から60年近く前の1958年には、フランス人のなかで、日曜日にミサに与っていたのは35パーセントに及んでいた。3分の1以上が、日曜日のたびに教会に出かけていたわけだ。

 ところが、2004年には、それがわずか5パーセントにまで低下した。ある調査では、2011年に毎週一度は教会に通っているフランス人は、0.9パーセントしかいないという結果も出ている。

 ただし、教会にいかなくなったものの、フランス人の63パーセントが、自分はキリスト教の教会に属していると答えている。

 その一方で、1950年には、90パーセント以上のフランス人が子どもに洗礼を授けていたのが、2004年には60パーセント以下に減少している。

 こうした数字からすれば、「フランスの空っぽの教会」は、フランス全土に及んでいることになる。仮に1000席の教会であるなら、0.9パーセントしか出席しなければ9席しか席は埋まらない。それは、想像を絶するほど寂しい光景である。

2015年7月、ドイツではカトリック教会について衝撃的な数字が発表された。

 2014年にカトリック教会を正式に離脱した者の数が、20万人以上にのぼったというのだ。2013年に比べると、離脱者の数は21パーセントも増えた。

 2014年にカトリック教会を離脱した人間の正確な数は21万7116人である。2013年には、17万8805人だった。21パーセントの増加というのは、かなり大きな数字である。(以上)

世界的に、“深く人生をを悩む”という営みが喪失しつつあり、短絡的な生き方が蔓延しつつあるということでしょうか。あるいはネットという環境に、振り回されているのでしょうか。
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宗教消滅

2017年05月24日 | 都市開教
『宗教消滅 資本主義は宗教と心中する』 (SB新書・ 2016/2/6島田 裕巳著)等、島田氏の本を数冊借りてきましたが、切り口が違いますが同じような内容です。

新宗教と既成宗教団体との信者数減少の違いを、次のように記しています。

日本の宗教、とりわけ新宗教の信者数の増減は、「高度経済成長」と不可分の関係にあるというのが著者の主張である。そして、既成宗教の信者数の増減はある程度それに連動する。もっとも、これは特に目新しい結論というわけではなく、新宗教の拡大を考える際には必ずと言っていいほど指摘されることだ。
 まず、「いかに信者が増えるのか」という話であるが、戦後の新宗教の入信者をみると、いくつかの特徴があることがわかる。一つは「長男ではないため跡継ぎはなく、働き口もないから都市に出てきた」である。これにより、必然的に生まれ育った共同体から離れてしまうことになる。
 次に、「学歴が低い(当時の進学率を勘案しても)」である。これは当時では「大企業に入れない」を意味するから、入った社内での共同体的連帯や労働組合も弱いということになる。したがって、どちらにせよ都市に出てきた人は孤独になりやすいということだ。
 つまり、都市に出てきた孤独な労働者が、共同体的結びつきを求めて新宗教に入るのである。著者によれば、創価学会も立正佼成会も霊友会も、そうした人々を取り込んで大きくなった歴史がある(ちなみに、芸能人に新宗教信者が多いのも同じからくりである)。
 また、経済成長すればするほど格差も広がり、第一次産業を主とする農村部ではやっていけなくなる一方、第二次・第三次産業が中心の都市ではさらなる労働力が必要になるから、地方から都市への流入は一方的に加速される。したがって、「経済成長は新宗教を成長させる」と言えるのである。これが一つの法則のようなものだ。
 また、その裏返しとして、生まれ故郷で寺院と結びつきを持つ人も一方的に少なくなるから、次第に寺院経営も苦しくなって行く。まことにすべてはつながっているのである。かくして、既成宗教の衰退と新宗教の拡大が同時に起こる。

 ここまでで「経済成長とともに新宗教の信者が増えた」ことが分かった。しかし、冒頭で見たように、現在では、新宗教の信者は全体的に減少傾向にあるのであった。それならと経済を見てみれば、実際に経済成長も勢いをなくしているから、やっぱり「経済」と「宗教」に密接な結びつきがあることはわかるだろう。
 もちろん、それなら今後は都市の人が地方に戻るのかというと、そうはいかないというのが重要なところである。都市に入った人は、少なくない割合で都市生活を続ける。したがって、上述した「経済成長─人口流入─新宗教成長」のメカニズムのもとでは、地方での寺院は必然的に、「一方的に衰退するのみ」なのである。
 では、新宗教の衰退はどう説明できるのか。まず、衰退には二種類ある。信者が「増えない」ことと、「減っていく」ことである。ここまででわかる通り、「増えない」理由は簡単で、経済成長が止まったら都市に新たに出てくる人の流れも止まるからである。
 一方、減っていくのには新宗教特有の理由がある。それは、「世代交代」という概念がないことである。つまり、自分の子どもを含めて、下の世代に継承されない。なぜなら、新宗教では多くの場合、もともと入信の動機が個人的なものだからである。

 新宗教の場合、信仰を獲得した第一世代から、その子どもである第二世代に継承が進まないからでもある。第一世代には、その宗教に入信するに至る強い動機がある。ところが、第二世代にはそれがない。それでは、親の信仰を子どもが受け継ぐということが難しいのである。
 それが、既成宗教と新宗教とを分ける壁でもある。

… 既成宗教の場合には、信仰は代々受け継がれていくものである。現在信仰している人間は、個人的な動機からその宗教を選択したわけではない。親が信仰しているからそれを受け継いだだけである。信仰に対して強い情熱をもっていないために、かえってそれを自分たちの子どもにも伝えやすい。信者になっても、熱心に信仰活動を実践する必要がないからである。(以上)

既成仏教は、教えが生きる活力となっておらず形式化している。それが形式化した宗教であっても次の世代に伝わっている理由だというのです。一理ありますが、都市社会は仏にして、農村部では、まだまだ浄土真宗は生活の一部として生きています。
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サラ川30年の歩み

2017年05月23日 | 日記
『産経新聞』(29.5.23)に“”「サラ川」が 世相を詠んだ30年―累計110万句突破”という記事が出ていました。


サラリーマンの悲哀を風刺した、第一生命保険の「サラリーマン川柳コンクール」が今一年で30周年を迎えたという記事で、川柳に時代が詠みこまれているというものです。

2017年は次のようにあります。第一生命ホームページより転載

2017年5月22日(月)、第30回「サラリーマン川柳」のベスト10が発表されました。

1位/ゆとりでしょ? そう言うあなたは バブルでしょ?(なおまる御前)/5,822票
2位/久しぶり! 聞くに聞けない 君の名は(健忘賞)/4,570票
3位/ありのまま すっぴんみせたら 君の名は?(もうすぐ花嫁)/3,472票
4位/同窓会 みんなニコニコ 名前出ず(まぁちゃん)/2,715票
5位/「パパお風呂」入れじゃなくて 掃除しろ(家内関白)/2,664票
6位/君の名は ゆとり世代の 名が読めず(くまねこもも)/2,473票
7位/病院で サミットしている 爺7(アキちゃん)/2,381票
8位/ばあちゃんが オシャレにキメる 通院日(ベラ)/2,298票
9位/オレのボス ヤフーでググれと 無理を言う(田舎出身自衛官)/2,242票
10位/職場でも 家でもおれは ペコ太郎(北の勝)/2,157票

 今年、1位となった句について第一生命経済研究所の藤代宏一主任エコノミストは、「新社会人になった時期の社会環境が価値観に影響を与え、それが川柳に脉まれたことは興味深い」と指摘する。
第一生命経済研究所は節目の今年、昭和62年に始まったサラ川の30年を5つの時代に分けて、応募作品の傾向を分析した。

1980年代後半~90年代前半
 ブランドは見るもの聞くもの貰うもの(平成2年)
 日経平均株価が4万円に迫るなど「バルブ景気」に沸いた時期。「『オヤジギャル』など、元気な女性を取り上げた句もあった」(藤代氏)

90年代前半
御取り引きバブルはじけてお引き取り(平成5年)
日本は「バブル崩壊」に突入。「投資の失敗や不景気を嘆く句が多く、後悔、諦め、自虐がにじむ傾向をがあった」(藤代氏)

90年代後半~90年代初頭
  接待費 削られ上司健康に(平成14年)
外食や流通業界で「価格破壊」が起きた「デフレ経済」の時代。消費税率5%への引き上げなどで日本経済は苦境に立だされた。携帯電話とパソコンが仕事に欠かせないようになり、業務効率化に向け
「IT革命への期待も高まった」(藤代氏)。

2000何代半ば~12年
「デフレなの」小遣い減らし 妻ニヤリ(平成21年)
 リーマン・ショックの余波で日本は再び景気後退に入る。「サラリーマンの開き直りを感じる句が多かった」(藤代氏)

2013年以降
 小遣いの異次元緩和 末だなし(平成26年)
第2次安倍晋三政権による「アベノミクス」の時代。企業業績は過去最高水準に達し、失業率は低下するなど、日本経済の復活か意識されるようになった。「給与や小遣いが追いつかず、不安や嘆きが多く詠まれた」(藤代氏)


この30年でサラリーマンの悩みはどう変わった?

バブル景気
一戸建 手が出る土地は 熊も出る
ビジネスマン 24時間 寝てみたい
ブランドは 見るもの聞くもの 貰うもの

バブル崩壊
夢さめて 株式欄を 避けて読む
御取引き バブルはじけて お引き取り
十二支が 「ねーリスト」に 聞こえたり

デフレ経済
ビックバン 俺の財布の 割れる音?
接待費 削られ上司 健康に
ナー残業 お持ち帰りで フル残業

金融危機前後
一〇〇年に 一度の不況が 五年毎
「デフレなの」 小遣い減らし 妻ニヤリ
オレの指 スマホも部下も 動かせず

アベノミクス
オレの部下 半沢みたいな 奴ばかり
小遣いの 異次元緩和 今だなし
退職金 もらった瞬間 妻ドローン
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お坊さんのモニュメント

2017年05月22日 | 都市開教
昨日(29.5.21)は、宗祖親鸞聖人の降誕会、高田の正統伝という聖人の伝記に「御誕生は、人皇八十代高倉院御宇 承安三年癸巳四月朔日也」とあります。朔日は「サクジツ」とよみ、陰暦で月のついたちのことです。ひと月が終わって、暦の最初にもどった日なので、月と逆という字がついているようです。

お寺では、団参で築地本願寺へ、私は、上越市にある国府別院の降誕会に招かれていきました。前日の夜到着して、北陸の魚を頂戴し、当日は、午前午後40分だけの話だったので、ゆっくりできました。

直江津の駅前に、写真のような女性が海辺に座っているモニュメントがありました。写真におさめたのは、寺院関係の場所に、笠を膝に置いたお坊さんが座っていて、その隣に座れるスペースがある。お坊さんは、やはり親鸞聖人。そんなモニュメントをつくったらおもしろそうだと思ったからです。親鸞聖人の像というと、笠をかぶったお立ち相の像ばかりです。一緒に座って会話ができる。そのようなモニュメントです。造れるかどうか不明ですが、言葉にしておくことが、今は大事です。
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