おちょこちょいのテレビ・マン=キャスターが欲しい、
「いま ヤスクニに来ていまーす」
ジッキョーチューケー(実況中継)だから、そのまんま放映され、日本中に流れてしまう、拝殿前では、
「この暑さの中で ながーい列ができています」
「おや セビロ・ネクタイの外国人がいました」
よせばいいのに、
「どこから いらっしゃいました」
「パレスチナです」
「どーしてヤスクニに ならぶんですか」
「ニッポンがアメリカと戦ったからです ニッポン人を尊敬しているんです」
YouTubeで敵艦に突っこむニッポンの若者のシーンがある、このキャスター、知ってか知らずか、
「パレスチナの敵は イスラエルではありませんか」
「イスラエルは アメリカなのです」
「1982年のレバノン戦争では イスラエルはクラスター爆弾を使ったんです だから死者の数が多かった アメリカの軍需産業のバック・アップとしか考えられません」
「孤児が9000人 この子たち どんな大人になったと思いますか」
ニッポンのキャスター、
「こちらは どちらからですか」
「ウィグルです うっうっうっ」
「どうしましたか」
「わたしのフィアンセが 強制集団結婚をさせられたんです」
「今どき そんなことがあるんですか」
「山東省の中国のオトコたちです」
「そりゃあー 人身売買みたいじゃあーないですか」
「わたしのフィアンセ ウィグルの『朝のバラ』と言われたくらいの美人なんです」
「そーですか」
「それが山東省の 山サルにやられちまった 散らされてしまったんですよ わたしは何もしなかった できなかったんです」
「わかりますか この気持ち わかってくれますか」
「わかります わかります 局のマドンナ イケメンの局アナに首ったけ わたしをヘンな目で見るんです このあいだなんか わたしに向かって シッシッって言ったんです」
すっかり意気投合してしまった。
「まだ 手だって握ってなかったんですよ ああー にぎりたいなあー」
やおら、
「ムンズ」
「それは それは わたしのタマ〇ンです」
「つい コーフンしてしまって これがウワサのウタマロですか」
「・・・」
「それにしても大きいですね さすがニッポンです」
「・・・」
「あの国は9センチっていうじゃあないですか いやあー りっぱりっぱ」
「はなしなさい」
「あっ しっつれーいたしました」
なにしろ「おっちょこちょい」なのだ。
ウイグルの若者、
「もー テロリストになるしかありませーん」
「あっあっあっ」
とんでもないコメントを引き出してしまった、なにしろ「おっちょこちょい」なのだ。
今は厳しく管理・統制されているからこういうことはないだろう、第一、こういう元気のある者は、任命されることがなさそうだ、だから、こういうことが起こることはないか。