心と神経の哲学/あるいは/脳と精神の哲学

心の哲学と美学、その他なんでもあり

早稲田大学における学部の階層

2018-01-28 08:49:50 | 受験・学歴

前に紹介した『徹底比較 ヒミツの東京六大学』において早稲田大学の学部間のヒエラルキーは次のようになっている。

 

1. 政経学部

2. 先進理工学部

3. 法学部

4. 創造理工学部

5. 基幹理工学部

6. 商学部

7. 文学部

8. 国際教養学部

9. 教育学部

10. 文化構想学部

11. 社会科学部

12. 人間科学部

13. スポーツ科学部

 

まず、政経学部が1位なのはうなずける。

理工とどっちが上か迷うところだが、やはり政経とくに政治学科は早稲田の大看板である。

とにかく、早稲田政経は長く私立文系最難関として君臨してきた。

マスコミ、政界、官界に強く、大企業の幹部も多数輩出してきた名門である。

次に、2位と4位と5位を占める三つの理工学部。

このうち、先進理工は物理学科、化学・生命化学科、生命医科学科などが属する理工学部の最難関であり、これが2位となるのは当然だと思われる。

創造理工は建築学科、総合機械工学科などが属すが、先進理工ほどオーラがないのか、文系2位の法学部の後塵を仰いでいる。

しかし、昔から早大理工の建築学科は名門かつ看板であり、物理学科とともに最難関であった。

ところが、物理に生命医科学が加わった先進理工にはやはり及ばないのである。

まぁ、4位が妥当であろう。

基幹理工は数学科、情報工学科、電子光システム学科、社会環境工学科などが属すが、ぱっとしないのか理工の最下位となっている。

それでも全体のうちの5位はさすがである。

そもそも、なぜ早稲田は看板の理工学部を三つの学部に分けたのであろうか。

これを大失敗とみる意見もかなりあるようだし、また建築・土木、物理・数学、機械・電気といった理工学部定番のセットを無視した学科配分も不分明である。

もともと早稲田では、政経と理工がツートップで、その下に法学部が二歩下がって追従する感じだったのだ。

それが、理工を三つに分けたせいで、法に割り込まれてしまった。

建築や社会環境工学(つまり土木)や電気・電子や数学が法より下になるなんて。

やはり失敗だ。

それはともあれ、3位に躍進した法学部には拍手をおくりたい。

もともと、政経の陰に隠れた文系2位の法学部だが、実は政経よりも単位認定が厳しく勉強家が多いらしい。

法学部だけは「遊べる早稲田文系」のイメージから程遠いらしいのだ。

まさに質実剛健であり、中央大法学部と似ている。

また、慶應でもそうだが、最近法学部が全般的に躍進してきており、早稲田でもその傾向が表れたということなのだろう。

次に、6位の商学部だが、まぁ、この位置が妥当だろう。

もともと政経や法にはとうてい及ばないんだし、かつては文にも負けていたのだから、これで大健闘である。

ちなみに、慶應商と早大商だと、後者の方が学内の地位がまだましらしい。

次に、7位の文学部である。

多くの優れた作家を生み出し、露文科などの名門もある文学部だが、いかんせん虚学で就職最悪なので、この順位で我慢するしかない。

残りのうち9位の教育学科は、数十年前からある学部のなかで低い位置にあったので、ここが定位置であろう。

また、前は午後3時から始まる夜間部であった社会科学部は昼間部の仲間入りしてから偏差値を急上昇させたが、しょせん成り上がりなので、この順位が妥当である。

その他は、説明無用で早稲田下流学部である。

ところで、永遠の謎は、政経と理工のどっちが「実質的に」早稲田の1位かということである。

政経は実績とオーラはあるが、「実質」では理工に負け、「内実」でも法に負けているんじゃないのか。

たしかに早稲田のイメージ・リーダーではあるが。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする