どこ吹く風

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三代あとは無縁墓

2007年08月01日 09時37分27秒 | 能登
 これはオヤジさんの弟、つまり叔父さんの言葉です。
なかなか捌けたというか飄々とした方で、その昔陸軍大学か幼年学校かに合格したら、郷土の誉れだと在郷軍人会などのお祝いを受けた。しかし五校かどこかにも合格してそちらの方を選んだら、帝国陸軍をバカにするなと学校に圧力を掛けて合格を取り消させた。その年は浪人して翌年普通大学に入学したと話されていた。
このような軍のバカ話をもっと詳しく聞いておくべきだった。また叔父さんは子どもに恵まれなかったので養女を取ったが嫁に出すという変わり者でもあった。

 その叔父さんは運輸省を退官して地元の会社に就職を斡旋されたが、仕事もしないのに居心地が悪くて止めたと話していた。謙遜と自分のことに時間を使いたかったのでしょう、きっと。他所の土地へ行くと博物館、郷土資料館や図書館にまず足を運ぶという方であった。その叔父さんが「田舎へ行けば墓は三代も経てば無縁墓になっている。」と自分が歩いた地方のことを話された。
 自分が入る墓もそうなると思っていただろう、この話は義父の葬儀のあとで酒を飲みながら聞いた話です。

 今はその叔父もこの墓に眠っている。これから入るのは叔母さんだけなので我々の世代が居なくなれば無縁墓になる、子供たちが何らかの機会に鹿児島に来た場合はお参りするだろうけど意識的に墓参りするとは考えられない。

私たちが生きている間に永代供養に匹敵するほど”うがん”しておこうか。(笑)

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