遅まきながら、奥田英朗の『空中ブランコ』を読みました。
短編が5作品。
これらの主人公、精神科医の伊良部一郎…。絶対、現実にはお会いしたくないと思う人物だけど、なぜ本の中だと、こんなにも興味深い人物になるんだろう?
「普通の人の、普通なものに、お金は払いたくないでしょ?」
とある友人が言っておりました。確かに…。
現実の社会を逸脱しているからこそ、人の心を捉えることができるんだろうねー。こわいもの見たさ…みたいな…。凡人の私は特に…。
さて、この短編に出てくる悩める人々の共通点…。一言で言うと、『ホットコーナー』に出てくるワード、「イップス」に集約されるのではないかと思った。
「イップス」
…初めて聞いた言葉だったけど…。
イップスとは、精神的な原因によりスポーツの動作に支障をきたす運動障害…。
1930年代にプロゴルファーのトミー・アーマーがこの症状により、トーナメントから退いたというのが起こりとか…。
いわゆるスランプの重症型って感じでしょうか?追う者より、熟練した追われる者がかかりやすい症状です。別にスポーツに限らず、追われる者のプレッシャーが病的に身体に表現されることになるようですが、立場の差こそあれ、結構日常茶飯事にあることなんじゃないかなぁ~と思うのです。追う者より追われる者の方が辛い…。日常生活、普通に会社員やってても、仕事を教わる人より、教える方が辛かったりとか…。
でもねー。追う者が追われる者より凌駕することで、世の中は進歩し、発展する。それが世の習いなのは事実…。そしていずれ、今追う者がやがて追われるようになる…。
ある意味諦めと言うか、容認と言うか…当たり前のことなんだ、人類の発展の上では好ましいことだ…世の中、変わっていくんだから…。
もっと世の中の自然な流れのなかのひとつとして、素直に受け入れられたら…、一般的に常識として受け入れられたら、「イップス」なんて無くなるのかな?
でもやっぱり、凡人にはわからない、苦悩なんだろうなぁ~。
凡人には…ある意味、「イップス」を経験出来る立場が羨ましいと無責任にも思えるもの…。
そんな意味で、『空中ブランコ』…、めちゃ切ない小説だなぁ~。
短編が5作品。
これらの主人公、精神科医の伊良部一郎…。絶対、現実にはお会いしたくないと思う人物だけど、なぜ本の中だと、こんなにも興味深い人物になるんだろう?
「普通の人の、普通なものに、お金は払いたくないでしょ?」
とある友人が言っておりました。確かに…。
現実の社会を逸脱しているからこそ、人の心を捉えることができるんだろうねー。こわいもの見たさ…みたいな…。凡人の私は特に…。
さて、この短編に出てくる悩める人々の共通点…。一言で言うと、『ホットコーナー』に出てくるワード、「イップス」に集約されるのではないかと思った。
「イップス」
…初めて聞いた言葉だったけど…。
イップスとは、精神的な原因によりスポーツの動作に支障をきたす運動障害…。
1930年代にプロゴルファーのトミー・アーマーがこの症状により、トーナメントから退いたというのが起こりとか…。
いわゆるスランプの重症型って感じでしょうか?追う者より、熟練した追われる者がかかりやすい症状です。別にスポーツに限らず、追われる者のプレッシャーが病的に身体に表現されることになるようですが、立場の差こそあれ、結構日常茶飯事にあることなんじゃないかなぁ~と思うのです。追う者より追われる者の方が辛い…。日常生活、普通に会社員やってても、仕事を教わる人より、教える方が辛かったりとか…。
でもねー。追う者が追われる者より凌駕することで、世の中は進歩し、発展する。それが世の習いなのは事実…。そしていずれ、今追う者がやがて追われるようになる…。
ある意味諦めと言うか、容認と言うか…当たり前のことなんだ、人類の発展の上では好ましいことだ…世の中、変わっていくんだから…。
もっと世の中の自然な流れのなかのひとつとして、素直に受け入れられたら…、一般的に常識として受け入れられたら、「イップス」なんて無くなるのかな?
でもやっぱり、凡人にはわからない、苦悩なんだろうなぁ~。
凡人には…ある意味、「イップス」を経験出来る立場が羨ましいと無責任にも思えるもの…。
そんな意味で、『空中ブランコ』…、めちゃ切ない小説だなぁ~。