こぶとりばばぁの鬼退治日記

ぶっそうな題名でスミマセン。

『イン・ザ・プール』

2008-01-22 22:44:25 | どーでもいいこと
奥田英朗著。
友人から勧められて読んだけど面白かった。
かなりの色物の精神科医と、そこに訪れるこれもかなり重症な精神的歪に苛まれる人たちとのやり取りが描かれておりますが…。

随分昔、精神科医で作家の北杜夫が躁状態の時、ポケットからおもむろに砂を取り出して、それを掌に落としながら、「フッフッフッ」と笑って、待合室にいた患者さんたちがギョッとした…と言う話を聞いたことがあるけど(ホントかどうかは知りません)、ショック療法なのかなぁ~?自分よりヘンな人がいると認識させて、自分はマシだと安心させるとか…?

まぁ、たぶんこの登場人物はそうではなく、ただ単にヘンなんでしょうが、でも自分よりヘンだと思われる人を前にすると、何故か安心してしまう心理が働きますねぇ~。もしかしたら他人もこちらを見て、同じように安心感を持っていたりして(爆)…お互い様ですかぁ~?

ここに描かれている登場人物たちはかなりデフォルメされているようだけど、ちょっとした「思い癖」って言うのは誰にでもあり、それが結構いろんな面で自分の行動の足枷になっていたりして…。わかっちゃいるけど、この癖はなかなか取れないんですよね。だから癖なんだろうけど…。まして歳をとればとるほど頑固になっていくしなぁ~。
この頑固な「思い癖」を少しでも溶かして行きたいと、今年もあがいてみたいと思っております。