7月9日、10日にわたって琉球島嶼、奄美などに襲い掛かった台風9号は現在も上空に黒雲を吹き流しているが、琉球新報などによると大浦湾に広大な海域で展開している市民活動排除の過剰警戒フロートの一部が海底固定用アンカーブロックを引きずりながら消波ブロックに打ち寄せられていたらしい。調査は未だだが、海底を巨大ブロックが高波に翻弄されて転がされた可能性があり、いよいよ環境破壊実態の人為的な過失形質が目に見えて現れてきている、といえそうだ。しかも防衛局には固定ブロックの回収を助言していたというのにこれを無視していた事実も明らかになっている。
米側の軍人トップは、この辺野古問題は「日本国内問題」だといって憚らないが、これは嘘である。当事者である沖縄県民がほぼオールで反対している「辺野古移設(新基地建設)」を強行しようとしている日本国の政治実態は誰が見ても国家暴力の最たるものであり、これを見て見ぬふりして異国の軍隊が他国の一般市民が住する土地を占拠し、環境を破壊し、住空間を人権無視で自在に使いまわす、なんてことは、非人間的行為としか言いようもない。つまりこれは人間的な問題であって、異国の国内問題のはずがない。かかる発言がまかり通っている日米軍事同盟というのは、恐らく百年前の封建遺物と断罪すべき代物である。しかも米国国家安全保障機構の超ド級の諜報能力が日本国内で起こっていることを完全に把捉していることは周知の事実だ、今、沖縄で辺野古で国内で、何が起きているか知らぬはずはなく、例えばK駐日大使などこれら情報を熟知していることは容易に想像が付くのであり、それでも辺野古について一言もないという在り様は、この女史の偽善的相貌を垣間見るに不足ない。
いずれにしろ、彼らの言い分に正当性はない。彼らの最後っ屁、国家の専権事項なるものの法的根拠は全くない。「国民主権」はそれらを確実に法的に凌駕している。(つづく)