沖縄を考える

ブログを使用しての種々の論考

詩565 沖縄と日本、ということにある問題性 4

2014年10月07日 13時15分28秒 | 政治論

 セバスチャン・ハフナー「ヒトラーとは何か」(1978年4月出版)

 ヒトラーの犯罪  1.社会的弱者の根絶 療養所、養護施設の患者7~8万、強制収容所送りの選別された病人と身体障害者1~2万人、精神病患者の全ユダヤ人他3歳から13歳までの特殊学校生と養護施設園児3千人。これに対するヒトラーの文書命令1939年9月1日で1941年8月停止(停止の主たる理由は、根絶組織をユダヤ人根絶に差し向けたから)

 2.ジプシー根絶 1939年9月からドイツ国内および占領国で。推定50万人。

 3.ポーランド指導層教養層根絶 1939年10月ヒトラー口頭での絶滅命令。推定50万 人。

 4.ロシア捕虜虐待、虐殺 1944年5月1日付ドイツ国防軍最高司令部総務課リストでは516万人のロシア人捕虜があり生存者187万人、47万3千人処刑、6万7千人脱走、他は殆ど餓死(この過酷な事実は、ヒトラーの意図的な、飢え死にによる絶滅手段だったといわれる)。

 5.ユダヤ人大量虐殺 1941年半ばからポーランドとロシアのユダヤ人が、1942年初めからはドイツ国内および支配下のヨーロッパ全域に住するユダヤ人。その数400万から600万とされる。

 数の上ではユダヤ人虐殺が圧倒的な量を示すが、実はロシア捕虜虐待や弱者根絶、抵抗勢力の廃滅においても、その実態は到底座視して目送できるような、通常の許容の範疇にはない。しかしながら詳細のことは知らずともこうした国家犯罪の大方の成り行きは当時も一般に推察できたのであり、同国ドイツ人において想像されるヒトラー体制黙認行為は、我々後代に、一般的な市民的存在における「未必の故意」的な精神的犯罪性を思い起こさせるのだ。

 現在進行している沖縄に対するこの国の国家犯罪は決して黙認目送してはならない。上意下達の末端では単なる暴力装置としてしか機能しない、という、恐るべき国家組織のあげての国家犯罪を、あらゆる手段を通じて阻止していかなければならない。(つづく)