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間違いだらけの子育て

2011年09月03日 | レビュー
間違いだらけの子育て―子育ての常識を変える10の最新ルール
クリエーター情報なし
インターシフト


朝日新聞の書評を見て買いました。
わたしはアメリカで子どもを学校にやっていたので、なるほどなるほどとうなづけるところがいっぱい。
特に人種差別に対する対策として居住区に関係なく肌の色の違うこどもをある意味無理やり一緒に学ばせるやり方や(わたしの住んでいたところは黒人の多い地域の中の白人居住区でしたが、地元小学校には白人はほとんどいなかった。)、マグネットスクール(成績で選り分けた子供を集めて教育する学校)のあり方には当時もいろいろ疑問がありました。ですから本書を読んで「やっぱり!」という感じです。肌の色の違う子供を幼稚園くらいから一緒に生活させていたら差別はなくなるだろうという目的でとられた策でしょうが、小学校でも黒人の子どもは黒人の子ども同士で遊ぶことがほとんどですし、アジア人に対する差別もある。いったいどういうことなのかなあと思ってましたが、本書を見たらうなづけました。しかしもっと違う対策が打てるのだという根拠もしめされており、今後の希望も見えるので、非常によいです。マグネットスクールにおけるギフテッドな子どもの選抜のやり方も、選抜の年齢にかなり無理があること、ギフテッドに選ばれた子供もあとで再度の評価をかけるべき、選ばれなかった子供の再選抜もあるべきというのも非常にうなづけます。わたしの子どもたちもギフテッドに行くために学校を変わったんですが、あとから考えても「それだけのことをする価値があったのか?」と疑問です。次男などは当時の選抜試験でトップ1%に入る成績を収め、さらに別の特別プログラムに入るようにという手紙ももらいましたが、本人がいやがったので行きませんでした。環境が変わることを本人がいやがったんですが(当時かなり内気な子供でしたので)、無理しなくてよかったと思います。マグネットに行くときに家からうんと遠くなってしまって苦労しましたし、地元の友達がいなくて遊べませんでしたし、あれ以上別のプログラムに通っていたりしたら普通の生活が破たんしていました。その成果として次男がハーバードにいくような学生になったかどうかはかなり疑わしいです。まあ行ってないからなんともいえませんが、、、、。

アメリカの学校のことだけでなく、普遍的に子どもの育て方について新しい視点を見つけることができると思います。お子さんがまだ小さい方にお勧めします。これから子供をもとうとする方にも。

(しかし、日本人の多くはアメリカの学校のこういったシステムをあまり知らないでしょうねえ。それを知ることもアメリカを理解するうえで有効だと思います。日本の学校教育を違う角度から見ることができるようになるでしょう。)

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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わたしも購入しました! (ぼうす)
2011-09-03 11:35:07
まさに、今日アマゾンからこの本とどきました。おもしろいです。
わたしは、こどもの幼児教育しか向こうで経験しなかったのですが、日本との違いなどを含めてとてもいい経験でした。帰国後の1年は自分が日本の保育状況に不適応気味でしたが。
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児童心理 (Motoko)
2011-09-04 15:54:02
ぼうずさん

児童心理ってすごく興味深い領域ですよね。
よく研究されてるんだろうと思ってましたが、この本を読む限りまだまだ発展途上な感じ??わたしの子どもたちは大きくなってしまいましたが、ぼうずさんだとこの本の指摘のいくつかはこれからの子育てにも生かせそうですね。
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