寄り道 まわり道 遠くへ行く道

新しいことを見つけるって楽しい!

加齢研でセミナー

2011年07月01日 | 仕事・研究
今日は学会出発前の最後の平日ということで、今朝から死ぬほど忙しかったのですが、なんとか提出するものを提出し、授業も終えて一段落。その後加齢研のセミナーへ出かけました。今日は東大医科研の清野先生のセミナーがあり、粘膜免疫と腸内細菌、経口粘膜ワクチンなどのお話を伺いました。



今日、先生と直接お話しするまで、先生の米ワクチンについて、わたしは「食べるワクチン」の話だと思っていたのですが、違いました。米のタンパクが常温保存性にすぐれ、しかもつないだコレラ毒素が腸管粘膜指向性を持っていることが最大のポイントで、投与の方法としてはけして「ごはん」としての摂取を前提としていない、ということと初めて理解しました。すいません。もう何度もお話し伺ってたのですが。やはりきちんと質問してよかったです。先生は錠剤などでの製剤としての投与を想定されているのでした。つまりワクチンコメをどのくらい食べたら抗体ができるの?とかそういう話じゃなくて、きちんと免疫誘導できるプログラムでの臨床応用を想定されているわけです。でも最初お米のワクチン、と聞いた時はてっきり「途上国や紛争地域でもコメなら常温輸送できるし、ごはんとして摂取して抗体ができれば確かに注射ワクチンの問題点を解決する、でも投与量や炊飯後の変性は?と疑問に思ったのですが、根本から違いましたね。

また、腸管内での病原体の取り込みについても、M細胞で全部説明される人もあるのですが、そんなに単純ではなく、上皮からの取り込み、上皮間から触手を伸ばしている樹状細胞からの取り込みなどさまざま考えれることを確認できましたし、腸内フローラと一口に言うが実際は培養されてこない非常にマイナーな細菌が大きな意義を持っているらしい(これは先日の井上先生のセミナーでも聞きました。これまで解析されてきた腸内細菌とは空気があっても死なない&培養可能な大腸菌について見ていることが多く、しかしそれは全腸内細菌のほんのわずかな存在にすぎない、ということ)というようなことも改めて確認しました。

セミナーの後は、東京にとんぼ返りされる清野先生のため、新幹線ホーム近くのすし通りで高井先生とご一緒に夕食。無事、9時の新幹線でお帰りになりました。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 御礼:支援物資募集を〆切り... | トップ | 夏休み・親子講座のお知らせ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

仕事・研究」カテゴリの最新記事