読書のチカラ | |
クリエーター情報なし | |
大和書房 |
齋藤孝さんの本は、テーマはいいんだけど、中身はありきたりすぎるとよく感じます。齋藤さんに限らず、よく売れていてたくさん出す人はどうしても内容がかぶったり薄くなったりしがちなのでしょうがないなと思いますが、この「読書のチカラ」はよいと思います。齋藤さんは学生に向けて言いたいこと、を次々本にしているんだろうと推察していますが、そういう意味では視点が私と似ています。いかに若い人に成長してもらうかという視点で書かれているのです。
というわけで、読書について私が日頃学生に言いたいことがズバリ書いてあって、この本はぜひ勧めたいです。でも残念ながら、本を読まない学生にこれを手渡してもたぶん読まないと思います。また、読んだとしてもじゃあ読書が大事そうだから本を読んでみるか、、、にもならないと思います。ホントに残念ですが。日々学生を見ていての実感。
本を読む楽しみを知らずに来た二十歳前後の若者には、まずはやっぱり本当に面白い本を誰か身近な人に教えてもらって一冊読みとおすということを勧めるところからかなと思います。その後数冊読めるようになったら、この齋藤さんの本を読んでみると、さらに難しい本にも手が出るようになるでしょう。
もっというと、やっぱり読書の楽しみって子供の時に覚えるもの。
小学生の親はもっと子供に本の楽しみを教えたいですね。今すごく両極端だと思うんですよ。毎日一冊読んでますっていう子がいる半面、一冊も読まないって子が大勢います。大学生になって専門書を含め大量に読み込んでほしい時期までに、読む訓練が全然できていないからホント困るんです。
うちの子どもたちもライトノベルズ大好きですけど、それさえ読まないってのよりはましですが、やっぱりライトノベルズで満足してちゃだめ。この本にも書いてあります。本を読むことで語彙が増える、表現力が増す。自己表現の幅が広がるとより高度な精神活動が可能になり、より豊かな生活ができるようになります。
学生は読書家の友達におもしろい本を紹介してもらいましょう。
最初は自分と同年代の友達が勧めてくれる本が一番。そして、本を買ったら、あるいは借りたら、その日から必ず読み始める。本棚にしまわない。ベッドの枕元においておきましょう。出かける時も必ず持っていく。バスを待っている時間、友人を待つ時間、バイトの休憩時間、いつでも読める環境にしておけば読めるようになりますよ。
大学生の大半は日常的に本を読まないと思いますよ。「読書のチカラ」には漫画でさえ読まない子供の割合が相当高いことも指摘されています。
イツコさん
上にも書きましたが、両極端なんだろうと思います。読む子は相当数読むし、読まない子はまったく読まないんですね。