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学部1-2年生の勉強への取り組み方

2014年02月07日 | 大学でのひとこま
今、大学は試験期間です。これが終わると春休み。大学は入試のシーズンに入り、4月には(単位が取れた人は)皆進級し、新1年生を迎えます。

高校時代の勉強の仕方と、大学のそれとは違う、ということを入学直後からさんざん言うのですが、学部1-2年生ではまだ主体的な学びということが理解できない学生がけっこういます。そういう人は授業の資料を全部覚えることが勉強だと思い、試験が終わると全部忘れるような詰めこみ記憶を繰り返し、結局なんにも残らずに次の学年に進みます。学びというのは積み上げなので、点で勝負している人はいつまでたっても考える力が身につきません。もちろん最初は点でもいいのですが、それをつなげる努力が必要です。大学での4年間というのは、そこをつなげる時間じゃないかと思いますね。

じゃあどうすればいいかということですが、得た知識を違う角度から検討しなおしたり、ほかの人と議論をして深めたりしたときに、その知識は身についてきます。短期記憶に詰め込んで試験の日に放出、というだけでは全然体の中にとどまらないんで、次に新しいことを学んでも同じことの繰り返しで、学びによって自らが変化するということがありません。手にした知識は少しもんでやりましょう。それから、記憶というのは感情とともにあると強固になるものなので、そういう意味でも文字面だけを覚えるんじゃなくて、動きながら、友人と議論しながら覚えると忘れませんし、本当の力になります。

ところで、「単なる知識じゃなくて考える力を身につけることが大事だ!」などと言いますが、考える力の基本は知識ですから、なんにも知らないで議論なんてできないんです。そういう意味では、単なる知識、だって大事なんです。でもそこにとどまるのではなくて、それを出発点にして知力を磨いてほしいということなんですね。サッカーだって野球だってルールを覚えて初めて競技として成り立つので、生物学だって生理学だってやっぱり基本のルールは覚えないといけません。

しかし繰り返しますが、教科書に書いてあることなんてすでに古いのですから、そこにとどまっていてはいけないんです。くどいようですが、そこは出発点だと意識してください。これまでにわかっていることは何なのか。まだわかってないことはなんなのか。その境目を見つけないと、「課題を見つける」なんてことはできないんです。大学の学びは答えのある問題集を解くのとは違います。だから講義で配られた資料をとにかく覚えようというような勉強をして、単位をそろえて卒業しても、おもしろくはないでしょ。なんのために4年間学ぶのか、それはやはり1-2年生のうちに考えておくべきです。

1,2年生の春休み、実りある時間になりますように。今、意識を持つか持たないか、それで時間の使い方が決まります。



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