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卒論発表会に向けて

2012年02月12日 | 大学でのひとこま
4年生が卒論発表会に向けて毎日がんばっています。
昨日も今日も早朝から原稿やスライドを直して送り返したり、練習をみたり、毎日わたしもかなり忙しくなっています。4年間大学で過ごしてきて、今この時が学生が一番伸びるときなので、この機会を逃さず、徹底的に追い込みます。本当に大変なんですが、でも必ず結果はついてきます。

今年は震災の影響で実験が遅れに遅れましたし、研究室の学生が「研究とは」「論理的思考とは」ということを全然考えずに目先の作業として実験をこなす傾向があって、最後まで苦労の連続でした。途中で、いくら指導しても相手がまったく理解せずつらいだけでは意味がないなと思い、これ以上要求するのをやめようと私自身が方向転換したこともありました。大学は教育の現場であり、社会人として世に送り出すための最終機関であるために、学生の人格形成や生活指導などにも相当心を砕いているのですが、教育第一だからと言って研究をいい加減にすることはできません。学生の卒論研究を自分のめざす研究と切り離すか?ということをさんざん考えさせられた一年だったのですが、最終段階に来て、やっと私の意図するところが伝わりつつあるかなとは感じています。わたしはこれまで学生のやってきた実験結果を基に学会発表もし、論文も書いていますが、最初のころはまったく同じ実験を自分で追試して、裏を取ってから発表するという慎重姿勢でやっていました。しかし、学部生であってもきちんとしたデータを出せるということがわかったので、データの吟味だけはしっかりやって、学部学生の出したデータで国際学会発表などもさせてきました。そういう意味では、今年はちょっとかなりつらい一年で、おかげでこの春の学会にはなにも出せなかったのですが、それでも最後になってやっと到達点が見えつつあるというのが、ここ数日の学生の姿です。

この間センパイのホリグチさんがブログに「学生の研究をママゴトとは思ってない。だからこそ真剣な質疑をなげるのだ」といったような内容のことを書いておられ、わたしも、相手は学部学生なので全然レベルは違うものの、やっぱりこれをママゴトにしてしまいたくはないという思いを改めて強く持ちました。浅く済ませても卒業はできるんですが、もう一段階登れることを知って卒業してほしい。そして一段登れば次の段階が見え、またさらに伸びることができるのです。

発表会は火曜日。
今日もわたしは朝からフル活動です。

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