犀川の河川整備を考える会

犀川の辰巳ダム建設を契機に河川整備を考え、公共土木事業のあり方について問題提起をするブログ。

【日々是好日なり】国中連公麻呂(くになかのむらじきみまろ)

2023年05月12日 | 日々是好日なり
 国中連公麻呂(くになかのむらじきみまろ)という人物がいた。
 奈良時代の人で奈良の大仏の制作を担った。
 美術分野出身の田中英道先生(1942~)が『日本国史』において、歴史の中で大いに称賛されていい人物として紹介している。
 
 石川県にも美術分野出身で歴史家となった人がいる。
 すでに亡くなっている方だが浅香年木先生(1934~1987)である。
 残念ながら、50代で早世された。
 当方が60年ほども前に高校生だったころの歴史の先生で、
 先生の処女論考が「国中連公麻呂に関する一考察」(昭和32年)だったのこと。
 
 一般に歴史家は文字、文献で歴史を理解するので、形だけの芸術などの分野は軽視されがちである。
 かつ、古代の歴史は、文字、文献が少ないだけに読み解けない。
 その上に神話は嘘だ、などとすると、ますます古代の歴史はわからない。

 浅香先生は、7,8世紀から18世紀ころの北陸地域の歴史研究をなされていたが、
 美術分野出身の技能によって
 5,6世紀以前の 文字の記録が残っていない時代の歴史を読み解いてもらいたかったと思う。

※ 国中連公麻呂(読み)くになかのむらじきみまろ
 奈良時代の仏師。
 東大寺の大仏の制作に従事した大仏師として知られる。
 大和国葛下郡国中村に住んでいたので国中連の姓を名のる。
 百済の渡来人,国骨富(くにのこつふ)の孫。
 祖父・国骨富は徳率の位にまで昇った百済の高官であったが、天智天皇2年(663年)白村江の戦い後まもなく百済が滅亡したため日本に帰化した。


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